委員会会議録

質問文書

令和３年６月定例会総務委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　好浩議員
	質疑・質問日：	08/10/2021
	会派名：	公明党静岡県議団

○河原崎委員長
　委員会を再開いたします。
　では、発言願います。

○髙田委員
　一問一答方式で２問だけお願いします。
　総務委員会説明資料の23ページの県庁の働き方改革であります。
　ペーパーレス化推進の事業が導入、実施されていると書いてあります。まずペーパーレスラボについて設置の目的、どのような体制でこれを今やられているのか。まだ運用を開始したばかりかもしれませんがどのような効果が上がってきているのか、さらには今年度におけるこの業務の目標があればまずお聞かせください。

○室伏行政経営課長
　ペーパーレスラボの目的等についてお答えいたします。
　ペーパーレスラボの目的は、執務室内で常用的に使用しております紙の文書を優先的にデータ化して所属内で共有化することによって、紙文書の削減を図ることと同時に必要な資料を検索しやすくすることであります。
　また、最近では在宅勤務として職員がパソコンを持ち出して勤務を行う際、どこにいても資料データに簡単にアクセスできる効果も期待でき、執務室環境の改善あるいは業務の効率化を期待しているところであります。
　体制については、現在東館の15階の一室にスマートワークセンターを設置して電子データのＰＤＦ化を集中的に行う業務を行っており、会計年度職員１名を常駐のスタッフとして雇用しています。各所属から持ち込まれました書類をスキャニングしてデータ化、フォルダーに整理して所属に返却する作業を行っています。
　５月の開設以後の業務量の目標について、初年度である今年度においては従来の民間事業者への委託実績から約10万枚程度の紙文書のデータ化としておりますが、現時点では約４万7000枚程度とおおむね半分程度の電子データ化を完了しており、順調に推移しているかと考えております。

○髙田委員
　データですので取扱いをしっかり管理していく必要があると思います。ぜひよろしくお願いします。

　それから、もう１点は一番下のほうの心身の健康増進・不安解消との部分になるかと思いますけれども、今総務省で全国全ての都道府県、市区町村を対象に初めて精神疾患による職員の休業に関する実態調査を進めていると聞きました。
　現在、この調査が静岡県の場合どのように進んでいるのか、また既に見えてきている課題認識、今後の改善に向けた取組など案があればお聞かせ頂きたいと思います。

○石井健康指導課長
　精神疾患による職員の休業に関する実態調査についてであります。
　現在、報道などで実態調査に着手したと書かれておりますが、実はまだ本県にはその調査の詳細について連絡が入っておりません。今後進めてまいりたいと思います。
　８番委員から今お話がありました精神疾患による職員の休業について、現状を御説明いたします。
　新聞等では2019年度と1999年度を比較し、５倍に増加と報じられました。
　本県の場合、2019年度――令和元年度で精神疾患で30日を超えて療養した職員は79人おりました。遡って20年前の1999年度には21人でありましたので、単純に職員規模の変化を考慮せずに計算いたしましても約４倍となり、本県でも長期療養者は大きく増加しております。
　全国と比較してみますと、職員に占める長期療養者の割合では、令和元年度に本県の場合は1.33％、全国の都道府県、政令指定都市の職員の平均は1.58％で本県は全国平均を下回っている現状です。
　ただし、令和２年度は本県のメンタルヘルス不調による長期療養者は96人に増加いたしました。現状は以上のとおりです。
　課題の認識として、私どもは近年20代、30代の若手職員がメンタルヘルス不調になる割合が増えていると捉えており、それが長期療養者の増加の一因になっていると思っております。現在、長引く新型コロナウイルスの感染拡大の公私にわたる影響も懸念されているところです。特に職務経験、人生経験の少ない若手職員のケアが課題であると考えております。
　このため、私どもでは多様な相談窓口を用意するとともに管理監督職員が部下の不調のサインに気づくよう研修で啓発などを行っております。
　ただ、若手職員はなかなか相談をしにくい等の面がありますので、昨年度から悩みの有無にかかわらず、初の大きな環境変化である人事異動を経験した採用４年目の職員全員と個別に面談をする取組も始めました。
　メンタル不調の原因は人それぞれとなりますので、こうした取組を通じまして本人の不調に対する気づき、管理職を含めた周囲の気づきを促し対処し、不調の発生防止に取り組んでいきたいと考えております。

○髙田委員
　ありがとうございました。
　私たちもそうですけど経験したことのないコロナ禍という部分もあって精神的な疾患になってしまう要素、要因がまた増えているんじゃないかと思います。様々なことを駆使していただいて、若い方がせっかく夢を持って県庁に入って皆さんのお役に立とうと決意してきたと思いますので、しっかりその任務が果たせるよう皆さんで――特に若い方が多いと初めて聞きましたので――若い方に対するしっかりした手当てをお願いしたいと思います。
　また、実態調査を進めていく中で分かったことがあれば、速やかにいろんな形でのフォローアップをしていただければと思いますのでよろしくお願いしたいと思います。

　最後の質問ですけれども、説明資料の28ページ、先ほど５番委員から関連する御質問もありました令和３年度行政経営研究会の取組テーマであります。
　ウイズコロナ、アフターコロナにおいて自治体に求められるテーマを中心に取組を推進すると冒頭このように書いてあります。
　令和３年度からの新規テーマとしてここに３つ掲げておりますけれども、この３つのテーマに絞った理由と各テーマについて、かいつまんでで結構ですので若干の御説明を頂ければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

○山岸市町行財政課長
　行政経営研究会の今年度の取組について説明いたします。
　新型コロナウイルス感染症の拡大は、行政のデジタル化の課題を顕著にしたと認識しておりまして、今年度の行政経営研究会ではまず自治体ＤＸの推進が柱になると思っています。
　既に設置しておりますＩＣＴ利活用部会におきまして、自治体ＤＸ推進計画に位置づけられた６つの重点取組事項のうち、まずは情報システム標準化、共通化に係る調査検討を行ってまいります。
　また、行政手続のオンライン化の推進のほか市町におけるＩＣＴ導入実証モデル事業の実施を通じて市町のＤＸを推進してまいります。
　同じく重点取組事項に位置づけておりますマイナンバーカードの普及、テレワークの推進につきましても既に設置していますマイナンバーカード利活用等の課題検討会、オフィス改革推進の課題検討会におきまして先進取組事例の紹介等を通じて市町の利用導入の支援をしていきます。
　ＤＸ以外でありますけれども、市町から特に要望が強かったものが指定金融機関からの各種手数料の値上げ要請に対する対応で、例えば役所に設置しております出張所の設置経費を値上げしてほしいといったお話も聞いております。
　そのほか、先ほど５番委員からも御指摘がありました令和５年４月に制度導入される地方公務員の定年引上げの対応を新規テーマとして採択いたしまして、これを通じて引き続き市町との連携を深め支援していきたいと考えています。

○髙田委員
　ありがとうございました。
　それぞれこういうときだからこそ取り組まなければならない課題が見えてきてそれに対応するとのことですので、一つ一つまた丁寧な対応をよろしくお願いしたいと思います。

　最後ですけど、そのまた下に書いてあります意見交換会とはどういうことか、ちょっと分からなかったので。海水浴場における感染防止対策について意見交換会を行ったとありますけれども、どのようなものであったのか教えていただければと思います。

○山岸市町行財政課長
　意見交換会は、行政経営研究会の課題検討会とは別にいわゆる番外編として市町から要望があったことでやったものです。
　昨年の夏から海水浴場における新型コロナウイルス感染症対策の実施、海水浴場開設の可否について判断に迷ったとのお声を聞いております。そのため県から新しいテーマとして提案したところでありますけれども、市町からの参加希望が多くなく新規テーマとしては採択には至らなかったものです。ただ海水浴場を持っている市町の大半が参加を希望したことから、研究会とは別にリモートで意見交換会を開催いたしました。12市町の担当者に御参加頂き各市町で策定した感染症対策のガイドラインの紹介、ライフセーバーを配置する規模、ライブカメラによる混雑状況の発信に関する市町の取組について情報共有、意見交換したものであります。

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