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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成27年9月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:山田 誠 議員
質疑・質問日:10/06/2015
会派名:自民改革会議


○山田委員
 何点か、私から伺いたいと思います。
 一問一答方式でお願いします。
 委員会説明資料の6ページ。
 4ページから始まるいわゆる公立大学法人――県立大学と文芸大の2つの話なんですが、まず県立大学ですけど、就職の結果を見ると平成27年3月ですからこの前の春ですね。このときの就職率は99.8%、大学院が95.2%、短大が99%とほぼ100%に近いところで数字が出ているわけですが、当然県内の出身者や県外から大学へ来ていた出身の方もいるわけです。その中で、県内へ就職した方が、要は県内出身者、県外出身者の卒業あるいは修了した人たちの割合と、そして就職した割合は県内はどのぐらいだったのか県外はどのぐらいだったのか、まずそれを伺いたいと思います。

○木大学課長
 県立大学の学生の就職先でございますが、全体で言いますと、県内就職率は62.9%――63%弱となっております。これを県内出身者と県外出身者に分けてみますと、県内出身者のうち県内に就職した方は83.6%、県外の出身者で県内に就職された方は22.7%、やはり県内出身者のほうが地元に残る率が高いということになっております。

○山田委員
 率としては非常に県内出身者のほうが県内に残る、これ逆に言うと県外から来ても2割ちょっとは静岡県内に就職してるということですので、非常に県内の就職率は高い、ということは逆に言うと外へ出てる人たちも当然いるわけですけど、そういう中で文芸大は非常に県外出身者の学生が増加していることもあって、県内企業への就職が大きく低下しているという形ですね。こちらは就職率がきちんと出てるにもかかわらず、文芸大は就職率の数字が出ていないですね。それについて、対策を期待するというような形で書いてあるわけですが、文芸大はどういう形で数字が出てるのか教えてください。

○木大学課長
 まず、文化芸術大学の就職率ですが、全体で96.5%になっています。今そこにありました県内就職率が39.4ポイントということで、非常にことしは少なくなっております。
 実は理由がありまして、文芸大は平成22年に独立行政法人化しました。その前後に、非常に偏差値等も上がりまして、県外からの学生が、大分入学段階でふえております。もともと文化芸術大学は浜松市という立地でありまして、豊橋市とかその辺一帯の方も大学に進学しているということもありますけども、県内出身者の率が入学時減ってしまったということが、今回大きく減った理由かと思っております。

○山田委員
 県外出身者がふえているので、県内の就職率がそれほど高くないという。これはしょうがないのかなと思いますけど、やっぱりものづくりの静岡県の中で、できるだけ県内への就職をあっせんする、そういった形をできるだけ力を入れていただきたいと思っております。

 それから、県立大学のほうに戻るわけですが、課題として、薬剤師の国家試験の合格率が目標を下回ったという形で、薬剤師の試験も非常に大変になっているということで、一番心配するのは薬剤師の国家試験の合格率が低くなってくると、今度はそこの大学になかなか集まらないという逆の悪い面も出てきている。そんな中で、いろいろな話を聞くと卒業するときに国家試験を受けるんですが、中には国家試験を受けてもこれは多分無理だろうと、逆に合格率が下がってしまうのを危惧して、あなたちょっともう少し待ったほうがいいというような形でやるところも現実に出ている。そういう中で県立大学が目標を下回ったということなんですが、今後どのような形でそこのところを底上げしていくのか、方策があれば聞かせていただきたい。

○木大学課長
 薬剤師の国家試験の数値目標としたのが、国公立大学の上位5番以内をとるということで、そういう目標設定をしました。というのは、この目標を立てる前後で、薬剤師の試験が大分変わりまして、合格率が非常に読みにくくなったということもありまして、国公立大学の中で上位5番以内ということを目指すというんですが、結果として10位ということで、そこを下回ったということでございます。合格率自体は平成25年度が80%で、平成26年度は83.1%と少し上がっています。なかなか試験の成績認定が難しい方にきめ細かい試験対策とかそういったことを今後も続けて――なかなかほかの大学があることなんで5位というのは、難しい面もありますけども――やはり薬学部は静岡県立大学では看板の学部でもありますので、ここは目標を達成するように引き続き大学でも努力するということでございます。

○山田委員
 わかりました。
 非常に頑張ってるというのはわかりますけど、5番以内という目標よりも、やっぱり合格率の部分だと思います。幾ら5番以内に入っても結果的に合格率が下がっていれば、それはマイナスの影響が出るので、やっぱり合格率を目標に頑張っていただきたいと、それを目標として掲げていくべきではないかなと私は思いますので、そのことはまた一考していただきたいと思います。

 次に、委員会説明資料の13ページ。世界遺産富士山の保存管理の件ですが、これについては今ここにも書いてあるとおり平成28年――2016年2月1日までに報告書を出さなきゃいけないという中で、実際に英訳をしたりいろいろ作業を考え、ページ下の当面のスケジュールを見ると、実際にそれが全部1つの形としてできるまでには2カ月ぐらいしかないんじゃないかなと思います。そんな中で、当面のスケジュールという形で会議、作業部会、協議会と書いてあるんですが、ここで見ると関係者会議が10月9日ということであれば、もうほとんどでき上がっているのかな。逆に言えば今もしでき上がってない、まだ完全なものでないということであれば、保全状況報告書の進捗率としてはどのくらいまでできているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○小坂富士山世界遺産課長
 今回、当委員会にも資料としてお分けをさせていただいておりますビジョンと各種戦略、あと包括的保存管理計画の改定版でございますけれども、こちらは先週の10月1日に開催をいたしました学術委員会の有識者の会の中で配付をさせていただいた資料でございます。
 基本的には、10月23日の富士山世界文化遺産協議会――こちらのスケジュールにございますけれども――承認をいただくこちらには両県知事と各市町村長等が参加をいただきますけれども、こちらで承認、採択をいただきたいと思っておりまして、10月1日の富士山世界文化遺産学術委員会に向けて、基本的には完成版により近い形でというところでお出しをさせていただきました。
 学術委員会の場では、基本的には御了解をいただきまして、ただ協力金でありますとか、登山者数の関係でありますとか、具体的な各論につきましてはまだまだ改善、いろいろ検討して対応を図っていかなきゃいけないという御意見も頂戴しております。そういうところについては、また対応をとっていきたいと思っておりますけれども、基本的にはビジョン戦略と改定版ということで、こちらをまた今週の県の関係者会議、両県の作業部会等に諮りまして、御承認をいただいて、また御意見もいただきながら、最後まで10月まで修正もかけまして、またさらに来年2月の提出まで英訳作業を並行しておりますけれども、また大きな時点修正でありますとか、新しく加える項目がございますれば、そちらも加えて2月までに提出をするというようなスケジュールで考えていきたいと思っております。

○山田委員
 非常に期日も迫ってきている中で、相当膨大な資料にもなるかと思います。ユネスコから勧告を、そういった形で勧告事項を受けてますので、しっかりとその部分については、遺漏なきようにやっていただきたいと思います。

 それから――富士山世界遺産センターについては後ほどにして――委員会説明資料の16ページ。第3回総合教育会議を開催した中で、部活動の支援
のための地域スポーツクラブの設立を検討する、磐田市をモデルとするというような形であるわけですが、この地域スポーツクラブというのはかなり昔から取り上げられている課題というよりも、実際やっているところがあるんですが、磐田市をモデルとするという形、ほかのところでもいろいろな形でやっているんですが、磐田市をモデルにするだけの大きな価値というのは何なのかを説明いただきたいと思います。

○櫻井総合教育課長
 従来の地域型スポーツクラブといいますのは、生涯学習の一環として幼稚園の皆さん、小さいお子さん、あるいはお年寄りの方、あるいは社会人の方が参加される地域型スポーツクラブでございまして、今回のものは学校活動、部活動の代替、かわりとして地域スポーツクラブを活用していこうという提案が委員からございまして、それを今回取り組んでみようかということで、合意を得たところでございます。

○山田委員
 私が聞いているのは、何で磐田市をモデルにしたのかということを聞いているわけです。答弁をお願いします。

○櫻井総合教育課長
 磐田市がスポーツを核としたまちづくりをしているということ、あるいはプロスポーツチームとして、ラグビーのヤマハ発動機があるということで条件がそろってるということで、委員の中からそのような提案があって、まずは小さく生んでみようと。モデルとして取り組んでみようということで、磐田市ということに今なってるということでございます。

○山田委員
 わかりました。
 地域スポーツクラブ、ちょっとその中で、磐田市では実際今地域スポーツクラブというような形で、どのような形で幾つかの地区でそういったものが実際に行われてるのか、それについて、聞かせていただければと思います。あればですね。

○鈴木総合教育局長
 地域スポーツクラブにつきましては、多分教育委員会の所管になると思いますが、教育委員会からお聞きしているところでは、磐田市内の中で地域ごと今2カ所ほど地域スポーツクラブがあるということで伺っております。

○山田委員
 わかりました。
 地域スポーツクラブ、部活動の支援といっても、なかなか部活動の種類もたくさんある中で、野球とかサッカーといったメジャーなところはある程度はそういった意味でのものができるかもしれないんですけど、どちらかというとマイナーな競技の部活動に入っている人たちのほうが実際の数で言えば非常に多いと思います。
 そういった中で、磐田市をモデルとして今回そういう形でやってみるという形で、総合教育会議ではそういう話になったということでありますんで、これについてはできるだけしっかりと部活動支援、非常に先生も配置が大変な中で、そういった中での総合教育会議でそういう形になったということですので、また推移は教えていただくような形になるかと思いますが、よろしくお願いします。

 それから、次にラグビーワールドカップについてでありますが、これについてはイングランドで今開催中のワールドカップイングランド大会で非常に日本が今までと違って物すごいチームワークで戦ってるということで、日本全体で押してるような感じ、空気となっているので、非常にこれが盛り上げになればいいかと思いますが、この中で、静岡県としては県の開催推進委員会をこれから今年度中に立ち上げるという形なんですが、我々の静岡県というのはそこの部分でしかないという部分なんですが、議会の中でも将来的に大規模スポーツイベントを誘致しようという特別委員会もある中で、組織委員会に何らかの形で参画は今されてるのかどうか、全体のほうに参画されてるのかどうか、もしわかれば教えていただきたいと思います。

○山本スポーツ交流課長
 委員会説明資料の22ページでございますけれども、2番のラグビーワールドカップ等に関する日程ということで、開催が決まってから知事出席のもと7月15日に組織委員会でキックオフミーティングというのを開きまして、開催都市の代表者が集まって、そこで開催都市共通でいろいろ発生する問題とか、県として組織委員会の正式な委員みたいな形で参画して、これから将来の方向性を決めていくということで承知をしておりますので、組織委員会としては一体ということで考えてございます。

○山田委員
 わかりました。
 非常に今盛り上がってきている中で、2019年となると4年後ですので、地道なPRと、そしてまたそのための活動が必要になるかと思います。そういった中では、せっかくのいいチャンスでもありますので、オリンピックもその翌年にはあるわけですので、県として全力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。

 それでは、次に富士山世界遺産センターのこと、世界遺産の話を伺いたいと思います。
 まず、建物の話は後にしまして、先に展示物等なんですが、展示物は丹青社――せんだって福岡市の美術館あるいは九州の国立博物館へ行っても、やっぱり丹青社が入れてるものが非常に多かったわけです。こんな中で、当然富士山世界遺産センターということもあって、展示物も含めて映像とか音響といったものを構築していく中で、外国語の対応――日本人だけではなくて当然外国の方も来るわけですので、外国語対応はどのような形でこの中に盛り込まれているのか。発注した中でそういったものは盛り込まれているとは思うんですが、あるいは実際にその建物がまずは製作側の部分では対応をどんな形でされているのか伺いたいと思います。

○落合世界遺産センター整備課長
 外国語対応ということでございますけども、それこそ昨年度いろいろな形で施設やほかの県のものを見ました。いろいろな形で対応されているということで、一番先進的にやっていたのが三重県立美術館、それとあと神戸市の地震の関係のセンター――済みませんちょっと名前は忘れてしまったんですけれども――そういったことで、神戸市の場合は障害者の方々からも要望がありまして、あそこはかなりいいよということで、そういったことを見てきました。ですので、三重県で見ましたら、やはり英語とドイツ語、フランス語、あとは中国語、韓国語ということで、本県でもそういったことでを考えております。

○山田委員
 わかりました。
 何か最後にぼそぼそと言われたもんですから、英語、ドイツ語、フランス語、それに中国語と韓国語もという。特に静岡県の場合、それ以外にも各自治体でも困ってるようなポルトガル語とかスペイン語といった、要は日系の方々が家族を含め当然いるわけです。そういった方々のことも含めると、通常は、英語、ドイツ語、フランス語、それに韓国語、中国語であれば大丈夫かなと思うんですけど、やっぱりそうじゃない方々もいらっしゃるという中で、ある程度幅広くしておくべきではないのか。それが無理であるならば、逆に言うと、例えば音声ガイドを将来的にやっていく形の中で――音声ガイドも当然必要になってくるだろうと思います――そんな中にこれが入っているかどうか、ちょっとわかりませんけど、そういったものも考えて対応していくべきだと思いますが、その考え方がもしあればお聞かせいただきたいと思います。

○落合世界遺産センター整備課長
 確かに音声ガイドというものも、やはり三重県に行きましたら、やっているところがございました。ですので、あとは費用対効果じゃないですけども、受けていただける業者はそれを単体でやっているらしいんですね。ですので、県からそれを頼むのか、それともどういった形で頼むのかというものは、これから調査しなければいけないんですけども、確かに音声ガイドというカテゴリも私たちは持ってまして、最終的にはどういった形でやるのがいいのかということで、音声ガイドなり、あとパンフレットのつくりなりも、実際細かく対応ができるようにやっていきたいと思っております。

○山田委員
 それでは、建物のほうに話を移したいと思いますが、先ほど6番委員またほかの委員からもいろいろ話が出ている中で、デザインの問題で非常に設計が厳しくなっているというのは、前々から話が出ておりますけれども、これは仮の話なもんですから今すぐどうこうするっていう話じゃないんですけど、ゼロベースで全て見直した場合に生じる問題がどのような形であるのか、お聞かせいただきたいと思います。

○落合世界遺産センター整備課長
 まず、ゼロベースでということなんですけども、当然設計のプロポーザルから始めるということが一番最初の見直しかということになるんですけども、考え方としましてはプロポーザルの準備からということでやってしまうと、建物完成が2年ほどおくれてしまうことが想定されます。
 そして、今後当然センターにつきましては、ユネスコの世界遺産委員会に提出する保全状況報告の中においても情報提供戦略の拠点施設だという位置づけをしていることから、当然戦略の実効性、その担保が弱くなってしまうということがあります。
 あとは、例えば建築設計費を今回坂設計事務所にお金を1.1億円程度やると、またそれも実際のところお金を多く積まなけりゃできないと。
それとあとは、建築工事の展示の関係の委託の契約を6月に認めていただいたんですけども、一部分破棄するようなことも考えなきゃいけないということがありまして、そういった形での予算計上が必要になってくるということで、ゼロベースで見直した場合は、どこから見直すかというのはございますけれども、やはりそういった支出している面があるもんですから、できるだけ設計の段階でできるものは見直しをかけたいと思っております。

○山田委員
 わかりました。
 ゼロベースでやるというのは、ほとんど不可能に近いような状況にせっぱ詰まってると感じますので、これについては今の現状の中でできることをしっかりやっていただきたいと思います。

 もう1つ、実際のところ今発注がおくれてる中で、完成時期が当然おくれてきます。そしてまた今の9月議会でとりあえず予算計上もないという中で、まだ設計の見直しを続けてる最中だということがある中で、前回も話が出ましたが完成時期は当然おくれるという話がありましたが、非常にタイトなスケジュールになってくる中で、おくれるということによって何かやはり支障が出るかと思います。その支障についてどう考えているのか伺いたいと思います。

○落合世界遺産センター整備課長
 先ほどもイコモスの関係の話をさせていただいたんですけれども、当然ながら当初計画していましたコンセプトが十分展開できないということが、これからの県民に対しての説明とか、センターができていく中でいろいろ富士山を教えることがやはり支障になってくるかなと思います。
 そして、例えば先ほども富士山の価値を、視聴覚の関係でシアターとか常設展示をしまして、やはり学んでいただくということを、早くから静岡県としてもやっていかなければいけないということもございまして、いろいろな形で伝えるための事業を十分行っていけないのかなということがやはり支障になるのかなと思います。
 そして、センターの事業の中心を担います研究員3名――午前中に西田文化・観光部長が説明したとおり、資料の中にも入れてございますけれども――研究員3名の研究スペースが十分とれないということで、当初計画していた事業の展開が遅くなってしまうというのが一番の支障かなと思っております。富士山の保全に係る人材養成をことしも始めてございまして、出前講座とか世界遺産ガイドなども早目に事業を始めまして、そういったことを積極的に、ソフト事業をできるだけやっていく中で、いろいろな形での調査研究をいろいろやっていきたいと思っております。

○山田委員
 わかりました。
 非常に完成の時期がおくれることによっての支障もあるわけですから、できるだけ早い時期に着工ができるように、最後まで全力投入していただきたいと思います。
 こういった問題が出る。これは要望させていただきますけれども、1つにはデザインをする設計が今、時代の中でだんだん変わってきてるというのは、デザイン――要は設計事務所が設計事務所だけでデザインをして設計をして見積もってだけじゃなくて、直接今度は建設会社いわゆるスーパーゼネコンとかそういった建設会社のいわゆるつくるほうの立場の人たちも一緒に入って、そういった施設をつくっていくと、ですからデザインだけじゃなくて、そういった現実につくる人たちも一緒に入ってデザインをする中で、アドバイスをしていくというようなやり方に変わりつつあるという話も聞いています。ですから、ちょうどいい機会だと思います。
 こういったことを1つの教訓として、私はそういったただ発注してデザインをとか、設計会社だけじゃなくて、そういったところもしっかりやっていきなさいというようなことも、これは県全体として私は考えていく問題だと思いますので、そういった今、時代の流れの中でそういったものも少しずつ実際に始まっています。ですからそういったことも含めて、世界遺産センターのことじゃなくて、今後何の施設をつくるにしても、そういったものをしっかりと考えていく、こういったことは必要だと思いますので、このことはまた、全部局において考えていただくようなことを、またこの経験を生かしてやっていただきたいと思います。

 それから、先ほども空港の話が出ておりましたので質問をいたしますが、先ほど日本空港コンサルタンツとの共同事業体という形で、私がちょっと日本空港コンサルタンツのホームページもあるもんですから簡単に見ましたら、国内のコンサルティング業務として国内にある空港のかなりの部分で調査計画あるいは設計をしたということです。この表を見ると、空港においては9割ぐらいはかかわっているということで、非常に経験を積んでるところだなと思いますので、万が一ということはないと思いますが、ここの会社も自分たちの中で言ってることが幾つかあります。空港を建設するあるいはそういった中で、プランニングのことも相当やっているという形で、デザインも重要だと思うんですが、確かにデザインというのは、外から見てこれはすばらしい建物だな、そういう部分はあるかもしれないんですが、特に私が一番重要なのは空港という性質上、やはり機能性が重視されなければいけないと思います。
 特に、今回も補正予算で出ているわけですが、現実にきのうの日本経済新聞にも出ていますし、きょういただいた文化観光委員会説明資料の27ページの一番最後のほうに写真入りで、今こういう状況ですという形で書いてあるわけです。載っているわけですから、この機能をまずは優先してやるべき、機能性重視でやるべきじゃないかなと思います。ですからデザインよりも機能だと、こういったものは。幾らデザインがよくても、そういったものがまずなければ昔の話になってしまうと悪いかもしれませんけど、グラシップが実際に完成して、実際に使う側の人たちから見れば、何だあの建物はというのが現実問題なんです。ですから、デザインに凝ることも確かに重要かもしれないんですけれども、デザインじゃなくて機能性を重視することについての考え方をどう考えているのか、今設計をしている最中ですから結論はまだ出てないかもしれませんけど、それについての考え方をどのくらい設計事務所あるいはこういったJVと話をされているのか、伺いたいと思います。

○山口空港運営課長
 今、5番委員がおっしゃられるとおり、我々空港運営課としても機能重視、機能優先だと考えております。まず設計の内容では、これはちょっと繰り返しになる部分がありますが、出発ロビーや搭乗待合室を広げるとか保安検査場を拡張する、手荷物コンベヤーの増設などもして国際線1時間3便を今目標にしています。
 一方で、そういうことをやると使いやすい時間帯に複数便就航できるということで、利用促進の面でも非常に大きく貢献できると思います。
 それとあわせて、空港利用者が空港を使うに当たって、今の空港ですと飲食、物販が余りにも狭いとか、もっと大きくしてほしいとか要望もありますので、そういうところについては充実していきたいと考えております。そういう部分と今、設計をやっている中で、平面計画をどういうふうに確定していくかということで、もちろんそれはほぼ確定してきているんですが、この7月ぐらいから急増している中国便等の対応でCIQ――税関、出入国管理、検疫関係の職員が大幅に増員されました。
 ということになりますと、今の諸室では狭いんですね。ということで、国からも今の時点でまたちょっと要望が上がってきておりまして、そういうところの平面計画を今練り直しているところでもあります。そういう機能面では、やはり我々としても絶対に譲れないので、そういうデザインに関して言いますと、例えばプロポーザルのときに提案があったヴォールドの屋根だとかツイストアーチとかというのがありますが、我々は今設計と調整している中で、例えばツイスト発注をやるということになると工法がまだ不確定であるとか外国で加工をやらなきゃいけないだとか、そういうすごく不確定な部分が多いわけです。そういう部分は、結局工費の高騰につながってきます。ですので、そういうことはやめてくれということを言って具体的に調整をしておりますので、我々としては、今富士山世界遺産センターとはステージが違って、まだ設計の段階ですので、そこは相手方とコスト管理も含めて県の言い分というか、そういうのを今言っているところです。そういうことをやっていきながら、もう1つは時間管理も適正にやっていきながら、設計を進めてまいりたいと考えています。

○山田委員
 わかりました。
 今ちょうど、まさにこの設計をして実際に発注をしたときに、大幅な増額ということは絶対避けなければいけないことだと思います。富士山世界遺産センターでも先ほど答弁がありましたけど、それはないという形でやるという答弁をいただいたんですけど、県ではそういった形で機能もまたいろいろな形で重視をしてもらいたい。そういう中で、デザインの中で、なかなか難しいということがありましたけど、私はやっぱりそこのところというのは、発注者側はどっちなんだと、金を出すのは誰なんだということなんですよ。金を出すのは静岡県なんですよ。静岡県が金を出す以上は、静岡県のこの金額でやってくださいという中でできないんであれば、それは普通ではやっぱおかしいと思います。ですからデザインを捨てても、運営側がそういった話をしているということは空港関係の部署の中で発注をしているほうとしてしっかりそれを受け取って、そしてしっかりと政策をすべき、建物を建てるべき、そのことを私はやるべきだと思いますけど、それについて考えがあれば伺いたいと思います。

○渡邉空港振興局長
 るる御心配をおかけして、御意見を賜りました。ありがとうございます。
 まさに今、設計をしている最中でございまして、繰り返しにはなりますけれども、私どもがまずもって行いたいのは、今の空港の機能向上です。せっかく国際便も就航がふえておりまして、全国的にもお認めをいただいている国際空港の機能はまだまだキャパが将来性が非常に高いと、伸び代があるということでございます。それが建物の制約でもって阻害されることがないように、その機能をまず確保していくことを最重点に置きまして、進めてまいりたいと考えておるところでございます。暫時お時間をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

○山田委員
 わかりました。
 何にしてもやるという決意を持ってやってるようですから、12月議会あるいは2月議会できちんとした形で出ると思いますので、それについては期待をしたいと思います。

 最後に、要望という形にしておきますが、今、エックス線の検査機も1台で、長蛇の列になってしまうということで非常に困っている非常に問題があるということで、私もあの機械がどういう形なのか、空港へ行ったときに見ていますけど、多分移設も可能ないわゆる簡単に動かせるような部分もあると思います。逆に言うとこういう予算の中には、そういったものはまだ入ってないようなんですが、そういうものを先にでもとにかく入れる、それで新しいターミナルビルができたら、そこへ移設をするということだって、幾らでもできると思うんです。ですから今できることをとにかく、そういったソフト面あるいはそういった簡単な機械でできるものであるならば、できるだけそういった利便性を向上させておくこと。やっぱりこれを見て、外のドームの屋根のところまで並んでいるというのは、どう見ても何だというふうにいろいろなことでまた話が出ると思うんです。中国の中でも行った人たちが、いや静岡空港はこうだったんだよという話が出ると、決してプラスにはならないと思います。そういった一つ一つ改善できることをできるだけ早くに対応もされているようですのでそういったことを含めて、また12月議会で必要であるならば、そういったものも私は上げていくべきじゃないかなと思いますので、そのことをぜひ、さまざまな形で検討をしていただきたいということを要望しておきます。以上で質問を終わります。

○鳥澤委員長
 ここでしばらく休憩をいたします。
 再開は、午後3時5分といたします。
( 休 憩 )
 それでは、休憩前に引き続きまして、委員会を再開いたします。
 質疑等を継続いたします。
 では、発言願います。

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