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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成23年9月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:10/05/2011
会派名:民主党・ふじのくに県議団


○三ッ谷委員
 まず、一番初め、建設委員会説明書の29ページ、これは安間県議と経験したことなんですが、研修へ行って静岡空港で帰って来ました。ドライバーの運転のもとで磐田に帰る道路を通ったわけですが、道がよくなり過ぎてしまって、静岡空港に入る入り口がわからない。つまりは、今までは御前崎金谷道路ですか、あれができる前は、金谷でL字に左におりたんです。静岡空港に入るには。あれが、今ああなっちゃたものですから、案内看板は多少あるんでしょうけども、見逃す人が多く、うちのドライバーも見逃して延々10キロメートル先まで行って、「おかしい、おかしい」と帰って来ました。あれを考えたときに、地域の高規格の道路でありますから、県警なのか、あるいはどちらが担当なのかわかりませんけれども、うちのやっぱり目玉商品の静岡空港の入り口、出口ですから、もうちょっとわかりやすくしてくれないと、道がよくなり過ぎてしまって、入っていくにはいい。帰るとき今度東名高速道路に行くのに、つい夜は通過をしてしまいます。この点につきまして、ぜひ御配慮をいただいて、至急、お客さんに出入り口がわかりやすくように、私もお願いしたいし、その点につきまして、まず1つ伺います。

 それから、同じページにありますけれども、御前崎港のコンテナクレーンの話があります。先ほど来、各議員からいろんな質疑が出ていますが、私は今回、清水港のクレーンのレールを外れるような事故を受けて、正直言って思ったことは、御前崎であれだけ問題になって新品にするために十何億円もお金を、県民税をかけているわけです。それで、今回台風はもうあそこで停滞していて、時計回りに2回も回って、我々静岡県に来襲したわけでありますから、もっと固定するなり、台風関連の施策の中で対応があったはずです。それでないと、何で御前崎港のときの反省が生きないのかっていう話になるのではありませんか。これは、どう生かされたんでしょうか。今回も、御前崎に来年新品が入ったら、それまで使用していたものを云々という話、今説明していたようでありますけども、まずその前に、反省が生かされたのかどうか、また、何で御前崎の事故を受けて、清水のコンテナのコンテナクレーンのそれができなかったのか、その点を伺います。

 それから、建設委員会説明資料36ページ、大変皆さんのおかげで中山間地を含めた、ふだん交通の便の悪いところから、緊急の患者さんをなるべく早く中核病院へ運びたいと、そういう思いで道路の修築、改良工事に取り組んでもらっていることは、敬意を表します。
 ここで言うところの、よく警察で言えばレスポンスタイムとか言って、現場にパトカーが何分で着くなんていうのをよくやっていますけれども、皆さんが目指す搬送時間を短くするという表現の中には、県下いろんな条件が違いますけれども、どのようなお考えで、今回の緊急輸送の道路整備をしていただいているのかなと、そういうことをちょっと思いましたので、聞かせてください。

 それから、これから海の玄関である駿河港湾の話についてお伺いしますが、一番は御前崎、田子の浦、それから清水、連結をしたひとつの港として考えて、静岡県の海外への荷役の出口だと、あるいは入り口だということで、大変壮大な計画でありがたいなと思います。去年、中国で丘の上から眺めましたら、本当に河川の中にクレーンがずっと並んでいて、この3つの港湾の20倍も30倍もでかいところがあり、すごいなと思いました。だから、そういうところに1歩でも近づくためにはこういうことが必要ということでお伺いしたいなと思います。特に今回は、3月の東日本大震災を受けて、東北では港湾が大変大きなダメージを受けています。この3つの港湾が予想される震度9の超大型地震を迎えたときに、どんな被災になると考えながら港湾整備を進めようとしているのか。
 特に、東海地震が発生した場合、一番奥の沼津では津波の高さは現在の想定でも12メートルくらい来るのかと、当局から発表されているような中で、御前崎も太平洋の一番入り口、西には御前崎港があります。今度「東海・東南海・南海」三連動地震が発生した場合に影響が、この駿河湾港にどういう影響を与えるのかなと。また、僕素人だからよく思うんです。コンテナ、随分今回もあれだけ重いコンテナがあの津波の力でぷかっと浮いて、それが何にもなかったお宅をなぎ倒してしまうとか、あるいは被災した後の現場の片づけでも随分散乱していた。それからもう1つは、山田町に行って思ったんですが、これは港湾と言っても漁港ではありますけど、オイルタンクは倒壊をして流されて、何かの火で一面火の海です。こういうことを考えますと、港湾そのもののあり方とは別に、災害に対する備え、あるいはこれから開発するところの、皆さんがどういうところに要点を置いて、こういうものを開発していこうとしているのか、現在の施設状況も踏まえてお考えを伺います。

 それから、久しく富士山静岡空港が議題の中に出てこないものですから、ひとつ岩ア県理事にお伺いしますけど、知事が盛んに地震対策、あるいは中部広域圏の広域防災拠点整備に、その中心の役割になりたいという発言をしているように、新聞等でお伺いをしております。
 私は、静岡空港をこれからも、この議員みんなそうなんでしょうけども、私は静岡県の宝にしたいと思っている1人です。そのためには、今回たまたまこの西側のところが、図面を見ますと広域防災拠点整備基本構想の倉庫群、あるいはいろんな重機をおさめるような、そういうものだと、こういう絵が書かれています。私がまず聞きたいのは、本当に場所は静岡空港の中でいいんですが、ここの場所でいいんでしょうかということを専門家の皆さんにお伺いをしたい。と言うのは、この絵を見ますと、ターミナルビルから左に向かって滑走路をずっと引いてきますと、この図面というのは、飛行機のすぐ着陸の下に入ってくる、あるいは離陸の下なんです。それが1点。もう1つ、私の個人的な夢は、やっぱりトランジットをしないで、ヨーロッパにでも、あるいはひょっとしたらアメリカに給油なしで飛ぶためには、将来、私は3,000メートル級の滑走路がないとなかなかそういうことは、今の燃料を積む容量から言って無理なんじゃないかなと、個人的に考えています。そういう将来の夢物語で本当にどういうものができるかわかりませんけども、ここの場所というのは、適材適所でいいんでしょうか、ということをまず、静岡空港の専門家である皆さんにお伺いをしたいなと。あるいは、もしこの構想に含まれている若干でもその構想が見えるのであれば、「いや、この構想は平家でこんなもんですよ、いつでも撤去できるんですよ」という話を伺えば安心なんですが、その点がわからないものですから、お伺いをさせてください。

 それから、建設委員会説明資料79ページ。本題に入りますけども、部長、県下に7つの県営の都市公園がございます。それぞれ名前を見て、どの公園も行ったことありますけど、みんなすごい公園ばかりです。私は、ひとつ希望的なお願いをしますが、防災公園というようなものもつくるべきじゃないんでしょうか、ということを交通基盤部の皆さんにお伺いをしたい。草薙総合運動場、あるいは愛鷹広域公園にしても富士山こどもの国にしても小笠山総合運動公園、吉田公園、浜名湖ガーデンパークと遠州灘海浜公園にしてもみんなそれぞれ風光明媚なおだやかなところで大変いい場所です。吉田公園、浜名湖ガーデンパークと遠州灘海浜公園は若干海岸のすぐ横にありますが。今後防災の拠点づくりをしていく中では、海岸線の近い中でお金をかけなくてもいいけども、6月の委員会でも質疑をしましたが、そういう防災上の位置づけとされるような質素な丘でいい。あるいは、質素な公園でいいので、そういうものをつくる気持ちはありませんか、ということをまず冒頭にお伺いをします。

 それから、これは、建設工事を発注する側である交通基盤部にお伺いをします。今議会でも議案説明書の中では、低価格入札の防止だとか、あるいはそれに伴ういろいろなことが議案に出ておりまして、説明を受けました。そういうことを県が盛んに県民にわかりやすく、入札制度もクリーンというイメージでやっているんでしょうけども、それなら何でこういうことができませんか、という意味で聞かせてもらいます。皆さんのほうで、土木、建築も含めて発注をします。一括の中にあるのか分離発注になるのかわかりませんが、その1つとしてクレーンのことについてお伺いします。
 大きな建築物をつくれば、クレーンがなかったら組み上げできません。あるいは、今駿府公園の城壁の修理工事をやっていますが、あれもクレーンで石を上げています。そういうときに、クレーンというのは、当然警察本部の管轄なんでしょうけども、運転士安全衛生教育を受けなければいけないということが決まっているようです。あるいは、5年に1度、クレーンのオペレーターを再教育をしろと、こういう指導をしているとお伺いしています。これが、1日6時間30分勉強するという内容だそうでありますけれども、そこでお伺いしたいなと思うんです。先ほどお話が出ました、低価格落札者が、あるいはダンピングによって御迷惑をかけるというようなお話もあるようでありますけれども、もうからない仕事が多い中で、少しでも安い――これも経費の一部とするんであれば――そういう業者に元請した業者が発注を出すと。その安いクレーン業者というのは、健康保険も入っていない、厚生年金、あるいは労働災害補償保険、このような保険にも入らないで、なるべく元請側から「おいどうだ、これ5万円でやらんか」って言ったら「はい」と行くような業者を指しているようでありますが、そういう業者を使いながら建設工事が公共の事業でも行われている。一番問題なのは、こういうことが不当な指し値、あるいは値引きにつながるということで、大変利幅の薄い業界としては、御苦労をしています。そこで、私は、皆さんが分離発注してればともかくですけど、一括工事でしょうからそれが出ているかわかりませんけれでも、法律で規定された、あるいは県のこういう条例で規定されているクレーンの扱いの許認可と同時に、再教育とか何かを持った業者を皆さんも指名するように指導するべきだと思うんです。
 ただ、一括で工事費が5000万円だから重機を何機使おうが、それは自由にして事故がなければいいですよ、と言うのがいいのか、それとも法律でこういうことが決まっているのに、それを監督である交通基盤部の皆さんのほうから発言しなきゃ土木事務所だって言わないはずです。その点につきまして、まず、今後の若い人たちのためにも働く場のひとつとしてそういうことが欲しいなという気がします。
 もう一方で、私は建設業OBじゃありませんから、よくわかりませんが、説明読んだらわかりました。クレーンの運転手というのは、車乗ってますよね、移動式のクレーンというのは。あそこで操作をしているんですけど、オペレーターとして下には、合図する人とか、玉掛者というのがいて、クレーンをつるときに入れる人と合図をする人が必要だというんです。そこまで交通基盤部、あるいは各出先の土木事務所として、そういうものの確認をしたことがありますか。本来は置かないといけないと書いてあるんです。そういうことがないがしろにしているから、たまによくクレーンが横倒しになるとか、静岡県ではなくてよかったんですが、結構都市部ではありますね。そういうことを考えますと、合図者とかこういうものについて、直接には交通基盤部等は関係ございませんが、一番取り締まりである、例えば県警本部にどうですかとか、そういうことをお話する気はありませんか、ということをあわせてお伺いをいたします。

 次に、大変お世話になりまして、森山部長以下、各関係の県の皆さんに私としてもお礼申し上げたい。これは、前回の委員会でもお礼を申し上げました。新東名の来年度、いよいよ仮オープンに備えまして、植栽工事を含め、静岡県の地元業者を使っていただくために、部長を先頭に大変御苦労いただきました。おかげさまで報告を読みますと、「あれから県内の造園業者が4社施工の中に加わることができた。業界として大変喜んでいる」という報告をいただいています。私は、いよいよ来年から新東名が供用開始されるわけでありますけれども、もう1つ甘えてお願いがあるとすれば、ぜひ、次は、それらの維持管理のために県内業者が働けるように、お力添えをお願いしたいなと、部長あるいは関係担当者にお願いしたいということであります。特に、サービスエリア、パーキングエリア、道路施設の一部、それから路肩の植栽、のり面の植栽等、今の東名高速道路走りましたら、随分、県内の業者が下請の中でやらせていただいております。こういうものができましたら、いよいよ来年からオープンでありますから、せっかく去年からの皆さんのお力添えで、直接の入札にも県内業者が入れるようになった。仕事ももらったと喜んでいるわけですから、次はもう1歩、ぜひ年間を通じて県内業者に働く場として提供できますように、お力添えをお願いをしたいということで、質問をさせていただきます。

 それから、一番質問のメインですけども、きのう、その前と私の本会議で部長以下、大変ありがたい答弁をいただきました。先ほど同僚の7番委員からも質問がありましたとおり、国道のこれからのあり方、特に都市計画が決定している道路については大変かもしれません。しかし、私は、土盛りをしろとか、全部高架にしてほしいってお願いを知事に申し上げたわけではありません。一部でもいいから、これから道路をつくるのであれば、考え方を変えて、50メートルでも100メートルでも高いところがある。また、少しスロープになって一般の平面交差に移っても、それらをせっかくつくる道路だからしてほしいよ、こういうところで質疑をしたところであります。部長からも国道150号、あるいはこれからの道路については考えますよ、こういう答弁を本会議でいただいております。改めてその点につきましてお伺いをしたい。

 もう1つは、掘削の土砂についてであります。それは、本会議の質疑で知事から答弁をいただいておりますので、繰り返しをしませんが、その前向きな答弁の中で、これは部長も知事も御相談をして答弁をしてくれたんでしょうけれども、「場所の確定、高台の規模、優先順位、整備後の管理手法等についての諸条件について、磐田市や袋井市と御相談を申し上げた上で、お互いの理解があれば積極的に取り組んでまいりたい」こういう本会議の答弁です。そこで、ここで言うところの4つ、5つになりますけれども、諸条件について、改めてその内容とお考えを伺いたいと思っています。以上。

○伊藤道路保全課長
 最初に質問のございました、地域高規格道路国道473号から静岡空港への案内が少し足りないんじゃないかという御質問です。
 私的には、東名の相良牧之原インターチェンジから国道473号に入りまして、北上しますと倉沢インターチェンジまで行きまして、もうそこで道路がありませんので、右に曲がって旧の国道473号が交差点になっていますが、それを横切って真っすぐ行きますと自然と空港にたどり着くのかなという思いでいたんですが、一番わかりにくい交差点はどこかな、ちょっと今、私的には特定できないんですけど、その辺をしっかり教えていただければ、現場を確認しまして、早急に対策は立てたいと思います。

○三ッ谷委員
 質問の趣旨が違いまして、東名高速道路からおりて静岡空港に行くには全然問題はありません。ただ、夜間、静岡空港から帰ってくると皆さんがいい道をつくってくれたから、あの静岡空港に曲がる、あそこのところがちょうどRカーブで、わからないんです。現に私も安間委員も通り過ぎて10キロメートル先から帰ってきたんですから、ですから、東名に入る入り口がわからない。東名から出て静岡空港は大変わかりがいいけれども、いい道で向こうから走って来ますと、ついつい今まではL字に右に曲がったんですが、あれから左カーブで下へ下がってくるところが暗くてわからないものですから、通り過ぎてしまいますというような、経験を私もしたし、お話聞くと随分あそこでそういうことが多いとのお話ですので、ただ、問題は、通り越しちゃうとUターンする場所がないんです。だから、入り口をしっかりしてほしいよ、という意味で質問しました。

○伊藤道路保全課長
 よくわかりました。国道473号から東名相良牧之原インターチェンジへの入り口をしっかり表示しなさいということですので、至急に現地を確認しまして、対処方法を考えたいと思います。

○平野港湾企画課長
 まず、清水港のクレーンのことについて、お答えいたします。
 御前崎港の反省をどのように生かしていたのかということについては、御前崎の事故を受けまして、清水港においても御前崎の対策についてきちっと示しまして、運用のマニュアルとか、それから対策方法について、例えば風の監視の人をふやすとか、いろいろな対策は取っておったところでございます。ただし、先ほど港湾整備課長の答弁にありましたように、3日前から台風が停滞していたことは事実でございますけれども、実は、台風が来る前日まで荷役作業が行われておりまして、船は寄港しておって、前日の夜の8時過ぎに港長から「荷役をやめなさい」という命令が出るという状況までは、通常に荷役が行える状況にございました。その関係で、クレーンも活動していたわけです。ところが、5号機が不幸なことに、ショートしまして動けなくなってしまったという、2つの事が重なってしまったことによって、今回起きてしまったということで、我々も二重の故障と言いますか、そういうトラブルが重なったということに対して、まだ対策が甘かったのかという思いはありますけれども、当時の措置としてはやむを得なかったかなと考えております。

それで、もう1つ次の駿河湾港についての御質問でございますけれども、現在のところ、委員の御指摘の問題点というのは、そのとおりだと思いますけれども、「東海・東南海・南海」三連動地震の想定というものが、まだわかっていない段階で、対策がとれないものですから、とりあえずは、現在第3次地震被害想定を確実に守っていくという方法を考えつつ、今の御質問、静岡県港湾事業継続計画、いわゆる港湾BCPというようなものをつくりまして、当面、第1ステップとして、3連動の被害想定が明らかになるまでの間は、避難誘導計画とか初動体制の確保ということをきちっとマニュアル化して、守るようにしていきたいと。被害想定がはっきりした時点で第2ステップとして、どういう新たな対策を取ったらいいかということを進めてまいりたいと考えております。
 現在のところ、それではどういう地震の想定をしているのかということでございますけれども、被害の想定、はっきりしませんけれども、少なくとも耐震岸壁と言われる岸壁は無事であろうという想定のもとで、1週間以内に港湾機能を復旧するということを目標として考えております。以上でございます。

○村松道路企画課長
 まず、安全・安心の道緊急対策事業の搬送時間の短縮について、お答えいたします。
 救急搬送道路の整備につきましては、地域から救急医療機関への搬送ルートを対象としておりまして、搬送時間を短縮したり、安心、安静な患者の搬送を行うなど、患者の負担軽減に寄与する箇所で2カ年で効果が上がる場所をやっておりまして、あらかじめ時間短縮の算定はしてございません。箇所につきましては、救急医療機関、それから消防署からの聞き取りなどから、部分改良によるすれ違い困難区間の改善、右左折レーンの設置等による交差点の改善、それから道路敷、水路敷を利用した拡幅等を行い、選定しまして事業を実施しているところであります。

 それから、津波対策の道路整備について、お答えいたします。
 例えば、国道150号バイパスの太田川を渡る橋梁区間につきましては、橋梁前後の約1.2キロメートル区間がかさ上げ式の道路構造で、平成6年に都市計画決定されています。かさ上げ式と言いますのは、道路面が地表面よりもおおむね5メートル以上高い構造を示すものでありまして、太田川を越える橋梁部では、計画高が13メートルを超えるなど、実質的には前後の取りつけ区間あわせて約1.5キロメートル区間において橋梁や盛り土構造となっております。ですから、一定区間では、津波が発生した際の避難場所となり得るのではないかと考えてございます。先ほども答弁させていただきましたが、国の基準等を踏まえながら、今後津波を想定した道路構造については検討していきたいと思います。以上でございます。

○岩ア県理事(交通ネットワーク担当)
 中部圏広域防災拠点についてのお尋ねでございます。
 現在、知事が積極的に国に働きかけておりますのは、まさしく空港西側の防災拠点でありまして、まず、制限表面の関係ですけど、当然ここは制限表面がございますが――ちなみに有明の丘地区にある首都圏広域防災のヘッドクォーターの建物を見ますと、10メートル未満ということでございますので――私どもの西側の地域で制限表面の10メートル未満で、ヘッドクォーター程度の上屋が建つことは十分可能であると見ております。
 それから、3,000メートルの滑走路というお話でございますけども、基本的には、今世界の趨勢ですと、ボーイングで787という名機が出されまして、これが航続距離が大体1万5000キロメートルございますので、端的に言いますと、静岡空港からロンドン、それからアメリカ、ニューヨーク、この間の飛行が十分可能な距離であります。ただ問題は、そういう最新鋭機を静岡空港に導入してくれるかどうかというのと、路線を開設していただけるかどうかという議論がありますけども、私ども空港を所管するセクションとしましては、まず、基本的には静岡空港はいわゆるハブとして成田空港をきちっととらえていくという点がまず1つ。もう1つは、やはり大韓航空、アシアナ航空などの韓国のエアが飛んできております。ですから、やはり仁川空港というのが、当然大韓航空、アシアナ航空の裏側には透けて見えるわけなんですけども、当然ハブ空港も既に国際競争に入っておりますので、成田空港、仁川空港のスポークとして、静岡空港も好むと好まざるということにかかわらず、競争に巻き込まれていく。ですから、富士山静岡空港管理者としての静岡県としましては、3種空港の位置づけではありますが、国際化にすぐれた点を持っている静岡空港として、きちっとした国際戦略のもとで、ハブ空港をどこに求めていくのか、また静岡空港が今後発展していくためにどのような路線戦略を持っていくのというのは、非常に重要な動きになります。これも遠い将来ではなくて、まさしく今まさに突きつけられた課題であると認識しております。ですから、そういう機器の更新とそれぞれのハブ空港の国際競争のはざまの中にあって、静岡空港がどのような国際戦略を打ち立てていくのか、今後の大きな課題であると思います。ですから、3,000メートル云々というよりもまず、今の2,500メートルを使って国際競争に打ち勝っていくというのが、まず我々の静岡空港に与えられた責務であると認識しております。

○赤川公園緑地課長
 防災公園について、お答えいたします。
 現在、県営都市公園は7つございまして、臨海部の浜名湖ガーデンパーク、吉田公園、山間部にあります、富士山こどもの国を除きます4公園につきまして、県の広域防災拠点、緊急物資の集積場とか、防災ヘリポートの役割、また地元市町におきましては、避難地としてその役割を担っているところでございます。議員御指摘の避難地として、避難地の整備は地元市町の整備の役割となっておりますので、地元市町で都市公園を避難地として整備する御予定の市町がございましたら、その整備にかかります所要の費用の確保につきまして、努めていきたいと思っております。以上でございます。

○望月建設業課長
 クレーン等の専門業者への配慮について、お答えいたします。
 元請と下請の適正な契約の締結や施工体制の確立、雇用条件の改善を図るために、県が工事を発注する場合、元請業者に対して、契約時において指し値の禁止、適正な支払い、下請業者への指導など文書においてお願いをしております。あわせて、下請通知書を徴しまして、適正な契約が元請と下請で契約されているかどうか審査して、必要な指導を行っております。また、元請と下請のトラブル等の解決を図るために、建設業課に下請取引指導員を設置して、電話などによって対応しております。

○石塚工事検査課長
 クレーンの資格等について、お答えします。
 移動式クレーンにつきましては、例えば機械のほうで言えば、特定自主点検が実施されているか、作業する運転手に関しましては、吊り上げ荷重5トン以上の操作をする場合の免許取得、5トン未満に関しては、技能講習が必要だと細かく規定がされております。県におきましては、工事発注後のそういう中で、その辺が実際に行われているかどうかにつきまして、安全パトロールというものを抽出して行って確認をとってございます。
 昨年度は土木事務所と労働基準監督署合同パトロールを36班編成して、延べ53回行っております。農林事務所におきましては28班編成、12回行っております。そのほかに事務所の監督パトロール77班編成で108回、農林事務所におきましても37班編成、13回を行っています。こうした安全パトロールの中で、特定自主点検の標章がついているのかどうかとか、免許等の確認、こうしたものを行ってございます。以上でございます。

○守屋河川砂防局長
 避難所に、避難地として太田川の残土の使用を、ということは6月の委員会や今回の本会議にも御質問いただいてお答えをしたところでございますけれども、その中で場所の確定、高台の規模、それから優先順位、管理方法ということで、地元の袋井市あるいは磐田市のほうの合意を得られるかということで、お答えをしてございます。まず、避難計画でございますけれども、本来避難地につきましては、市町が高台ですとかビルですとか、そういったものを決めるというような形になっておりまして、そのひとつの手法といたしまして、委員がおっしゃるような高台を河川の残土があってうまく利用できれば、私どもも安価につくれるからということで、それはまことにもってやり方としてはいいのかなと思います。また、残土も近くで処分できますので、その点については大歓迎ということでございます。一方、そのときに問題となりますのは、避難計画で磐田、袋井あたり、袋井市等からも旧浅羽町の低地にお住まいの人たちが、「何とか高台等の整備を」とか、私も聞いてる限りでは避難できるビル等が国道150号の近くでは小学校等含めて13カ所くらいしかないということで、皆さん心配されてるという状況がございますので、そういうところでいきますとやはり、住民の皆さま方が一番欲しいのは、先ほど来も出ておりますけども、5分ぐらいですとか、ある一定の短い時間で逃げられるところに欲しいということがありますので、そういった面からは場所というものがどこにつくるんだ、ということが一番重要になろうかと思います。これにつきましては、やはり市町のほうの計画の中である程度やっていただかないと私どもの土を持っていく側での選択というのはなかなか難しいのかなということで、考えております。それから、また先般の委員会の後等の中で、地元の市町ともお話をさせてもらったんですけども、第4次地震被害想定の津波の高さがある程度決まらないとなかなか高台の高さが決まらないというような言い方で、ちょっと市町とはっきり詰めれないような状況がございます。そういうことで、先ほど申し上げました位置の確定は、優先順位の順番につくっていくものですから、優先順位のいわゆる順番にもかかってきますので、そういったところで市町のほうから計画が出て、ここにということがあれば、ぜひ私どもはすぐにでも協力させてもらいたいというような回答とさせていただいております。また、あわせまして、現在河川の事業で新たに用地を取得してですとか、その将来にわたって管理もということはなかなか難しいということで、管理事情等につきましてもある程度了解が得られればというようなお答えとさせていただきます。以上でございます。

○野知道路局長
 新東名高速道路の維持管理業務などへの県内業者の参入の機会をという点でございます。
 新東名高速道路につきましては、委員からもお話の中にもありましたが、サービスエリア、パーキングエリア、今後上下線別にしまして13カ所設置されます。それぞれのサービスエリア、パーキングエリアが、単に高速道路の中で利用されるだけではなくて、その外側の地域からも出入りできるような――プラットパークと現東名高速道路では言っておりますけれども――そういうような形での供用開始時からのオープンを目指しているということで、新東名高速道路自体が地域との関連ということで、地域の振興にも資するような、そういう考え方で整備を進めていくというような考え方で、中日本高速道路株式会社も進めてきたという経緯がございます。そういうことで、供用開始される中で、例えばサービスエリア、パーキングエリア、レストランなどでは、食材の地産地消の調達をするとか、あるいは雇用を確保するとか、そういうことも取り組むことがありますので、その延長線上で維持管理業務につきましても今後とも県内の業者が機会持てるような形で、中日本高速道路株式会社へ今後も働きかけてまいりたいと考えております。以上でございます。

○藪田委員長
 ここでしばらく休憩といたします。
 3時10分まで休憩をとりたいと思います。お願いします。

( 休 憩 )

○三ッ谷委員
 金谷御前崎道路のことにつきましては、御理解いただいたと承知をしています。ぜひせっかくのものがわかりやすく、利便性よく使えればいいという話でありますので、大至急対応していただくことを、これは逆に私から要望して終わります。

 それから、緊急対策の道路整備についてもよくわかりました。なかなか市街地の中の救急搬送と意味が違いますので、それは目的、時間をつくれと言っても条件、あるいは道路状況、周囲の状況、みんな違いますから、ぜひとも同じ県民で同じ静岡県に住んで、救急の本当に大事なところはヘリに頼むにしても、ふだんの救急活動ができますように、これも私から皆さんにお願いをし、要望をします。

 それから、駿河湾港につきましては、再質問をいたします。
 どうも、私の質問をしている意味と答弁をする話がちょっと食い違っているんじゃないかなって思います。確かに、第3次地震被害想定の中で対応することは大事なことです。しかし、被災地の現場を見て思うことは、我々が想定しないような大津波が来たことも確かです。それに伴って、想定外の大きな被害が及んだということも皆さん、現場を見て御承知のとおりです。であれば、第4次被害想定が出なきゃわからないとか、国の指針ができなきゃわかんないということじゃなくて、タンクひとつ流れないようにするためには、周りのタンク壁を少し強固にするとか再度、タンクの保全に努めるとか、やれることはやっぱりいろいろあると思うんです。それをやっぱりしっかり指導監督する意味でお願いをしていることが1つ。それから、もう1つは、夢の駿河湾港ですから、どうしても安全対策も含めて頑張ってもらわないといけないということです。特に、東北の現場を見せてもらって思ったことは、割とスーパー堤防含めて堤防への御批判を国民からいただいております。あるいは、立派な防潮堤もあれだけなぎ倒しになると、その安全神話も失われました。しかしながら、一層被害が大きいのは港湾です。特に、大きな防波堤があるような大型船が入るような港湾は別にしても、漁港含めて、脆弱な防潮堤で守られているようなとこは、ほとんどは大きな被害を受けている。そこから入って流入する津波で、今言ったような大きな被災を受けたということは事実でありますから、その点をやっぱり謙虚に受けとめて対策を練るべきだし、また、第3次地震被害想定が出ようが第4次地震被害想定が出ようが、あるいは「東海・東南海・南海」三連動地震の威力が我々はわかりませんけれども、そういうものに対して、皆さんが想定外を想定をして対応していただくことが、私は大事だと、そういう意味でお話も聞きましたし、またコンテナの話をしませんでした。本当にあれだけ重いものが空になればやっぱり船と一緒で水に浮くというのは、よくわかりました。ですので、日ごろのそういう扱いにつきましても話を承ることができればなと思いますが、その点お伺いします。

 それから、特にコンテナクレーン、やりましたって言うのではやりましたじゃないんです。だって、御前崎であれだけの被害を出して、荷主からあれだけ知事がおしかりを受けて、なおかつ皆さんが御苦労して新規にあれだけの予算を組んで、平成24年の春にならなきゃ新品が動かないわけでありますから、それを考えたら荷役をする、あるいは荷下げをする、いろいろやっていたかもしれませんけれども、現場の判断基準が甘いと思います。だから、仕事が来たからとめるのが遅くなった、遅くなったから予想外の風が吹いて3機もああいうふうになったっていうことは、現場の判断ミスじゃありませんか。それは、御前崎の事例から言ったって私はそうです。だから、それを一番監督する皆さんが、「それは、もうやるだけのことやったけども、だめでしたよ」と今言うような答弁では、やっぱり私は納得できません。やっぱりどこかに現場の判断が間違っていた、あるいは風を予想以上に想定しなかった、どうかわかりませんけれども、被害が出たことはたしかでありますから、御前崎の教訓が生かされていなかったことはたしかです。私はそう思いますが、その点いかがですか。

 それから、岩ア理事、いろいろな詳しいお話をありがとうございました。現在の東京羽田空港の周辺の建屋の状況もわかりました。私、静岡空港を見て、一般的には広い大きな土地だなと思いますが、たまに上空から静岡空港を見ますと、そんなに大きな飛行場じゃありません。その中に、拠点としての位置づけでこういうものをつくることは大賛成でありますが、そうかと言って、本来静岡空港の持つ将来性をだんだん縮めるような構造配置ではどうかな、という気がしたものですから、お伺いをいたしました。特に今年度、皆さんのおかげでもう1機搭乗口をふやしてもらう、あるいは西側に駐機場、これはビジネスの小型ジェット機を含めたものの対応というようなことで、予算もつけていただいて工事にいよいよ入ります。ですから、そういう今の静岡空港の成り立ちや今後のいろんな道筋を考えると、余り先行して用地をどんどん縮めていくと、なんか夢が失われていくんじゃないかな、という気持ちもしたものですから、お話を承ったところです。ぜひ、今後詳しい国の、もし設置の許可が下りれば、当局でいろいろ検討もなさるでしょう。そのときに、やっぱり静岡空港の本来持っている力が小さくなるような配置では本来の静岡空港のよさが生かせないというような気がしますので、もう一度だけ、そのお話を承らせてください。

 それから、都市公園。確かに7つあることはわかってます。7つの説明は皆さんの建設委員会説明資料を見ればわかるんですから。ただ、私が言っているのは、ここに準ずるような防災公園をつくりましょう、というような話じゃないんです。市町が云々って、だってこれ市町じゃないでしょう、この1から7までは。私が言っているのは、そういう今の時代背景だからそういう公園も考えませんか、ってこう呼びかけをしているわけです。答弁の中では、公園は云々という話が出てきましたけれども、1から7までのお話は、私は全部の現場を見てますからよくわかっています。しかし、そういう基本的な構想を練りませんか、っていう呼びかけをしているのに、ただ一方的に担当課長が「私はやる気はありません」という気持ちで答えているのか、それともそういうものはいらないと思っているのか、その点再度伺います。

 クレーン、特に移動式のクレーンにつきましてお2人から御答弁いただきました。これも、言っている意味が違うんです。公共事業として仕事を出すんだから、その契約書なり、あるいは元請、あるいは下請、どうかわかりませんが、そのための契約云々を言っているわけじゃないんです。そういう今の現場の状況だから、契約するときには、クレーン業者の許可証、もしくはそういうものの講習済みのやつを持って契約書を出したらどうですか、という意味を込めて質問しているんですが、安全確認は、年間何箇所やっています。30カ所、50カ所、安全の点検に行ったからすべてオーケーですか。それだったらそういうことしなくたって、契約書にどこどこの会社でだれだれがやって、この免許証持って講習会も出てますというものを添付すれば済むことじゃないんですか。そういう意味合いで聞いていて契約を云々じゃありません。契約はそういうことを書くことないでしょう。そこまで細かくこれからやったらいかがですか、ということを再質問します。

 それから、もう1つ答弁の中で、そういう安全教育を含めて、自動車でありますから当然、静岡県公安委員会の皆さんにも御協力をいただかなければいけない点があるから、呼びかけをしませんかという質問もしてますが、答弁漏れですね、ぜひ答弁してください。

 それから、ぜひ新東名緑化の話の中で、これも前向きな答弁をいただきました。本当に昨年来、皆さんの御厚意で本当に静岡県の業者が45社は入れたということは、大変私としても感謝をします。やっぱりその結果を見ると、静岡県の交通基盤部長、もしくは担当の皆さんが少し声を大きくしてくれて、呼びかけをしてくれれば仕事にありつけたという業者がいたということです。ですから、今後とも、いよいよもうオープン前になって遅いかもしれません。ひょっとすると。しかし、これからも根気強く皆さん方が訴えてくれれば、やっぱりどこかに突破口ができると信じていますから、今回質問をしたところであります。ぜひとももう一度確認の意味で、頑張りますと、静岡県のために担当として交渉します、そのぐらいの気持ちを聞かせていただければいいなと思います。

 それから、守屋局長、答弁の話はもう聞いていますからよくわかっています。それをやっぱり聞きたいんじゃなくて、4条件が提示されたわけでありますから、きょう地元議員の安間委員も私も同じその地域の議員ですから、それは静岡県が率先してやってくれるのか、それとも地元の議員として皆さん2人、三ッ谷も安間も頑張れって、守屋さん指示を出してくれているのか、あるいは、私が率先をして磐田市に行ったり、あるいは担当の土木事務所はこれからもこういう働きしますよっていうことを4条件の中で聞きたいわけです。4条件はわかっています。そこら辺の答弁の意味がわかりません。せっかく来年度、三川の残土処理場が満タンになる。この話は磐田市の渡部市長にも袋井市の原田市長にも事前にお願いをしてございます。ですから、両市長とも静岡県で、やはりそういう気持ちになっていただければ、市としては全面的に協力いたしますと、こういう答弁もいただいているわけですから、そこら辺の入り口をどうするかということにつきまして、再度承りたいなと思います。以上。

○長太港湾局長
 駿河湾港の津波による被害想定と清水港のコンテナクレーンの被害について、お答えいたします。
 まず、駿河湾港の津波による被害想定でございますが、委員御指摘のとおり、やはりあの大津波を見たときに、今後どう対応していくかについて、現在私ども、いわゆる港湾BCPというものの策定に取りかかっております。その際に、やはりあの津波がここに来たらどうするという、まず視点で考えるべきだと考えております。その際に、簡単に言いますと、被害が起きないようにハードを例えば強くするとかではなくて、被害が起きたらどうする、その被害をいかに最少にするか、そして早くどう復旧するか、こういったところがポイントではないかと考えています。具体的に申しますと、やはり、あそこに勤めてらっしゃる方のまず、人の安全、簡単に言うと避難です。特にその避難は、実はその人が生きることによって早期復旧にもつながるわけです。すなわち、クレーンを扱う人がいなくなったら扱えませんから。これがまず1つ。
 もう1つは、被害をできるだけ小さくするという観点で委員から御指摘があったコンテナでありますとか、もしくは船。これの流出防止をいかに図るかというとこが次のポイントになるかと思っております。
 そして3点目、特に東日本の震災を踏まえて、これは港湾、漁港両方あるんですが、早期復旧の最大のポイントになるのは、電源です。例えば漁港で言いますならば、冷凍倉庫が復旧できないのが実は漁業再開のボトルネックであったと、こういったところが今、私どもが特に大きなところかなと思っているところでございます。
 こういったまず、認識を持って今後いわゆる、第4次地震被害想定に向けては、その考え方をいかに実現していくかという精度をより高めていく、つまり津波の高さは恐らく高いものが来たらどうするということで考えなくてはいけないんだけれど、正直5メートルと10メートル、20メートルじゃ全然違いますから、その精度を第4次地震被害想定の検討の中で、国の知見もいただきながら、被害想定もある程度コンテナがどこまで散らばるかとかいったものを含めた精度を高めていくという作業になるかと考えております。加えて私どもは、重要港湾が3つありますけれど、もしどこかかがものすごく大きな影響を受けたときにどうするかといった、港単独のBCP以外に港を連携してBCPを作れないかというのを津波対策アクションプランでも提言したわけでございますが、そういった、より次の手を考えると言いますか、そういった2重にも3重にも静岡県の企業の皆様、県民の皆様の安全、そして早い復旧、復興と言いますか、そういったものを支えられるような港整備を進めていきたいと考えております。これがまず1点。

 次に、清水港のクレーン被害について、御前崎港の教訓が生かされていないのではないかという御指摘についてでございますが、端的に申しますと、現場といたしましては、御前崎港のクレーン事故を踏まえまして、強い意識を持ってやったと、その中で前日突然、本来の位置に――アンカーの位置なんですが――動けなくなったと、その中で、どのような対策が取れるかということを最大限努力して、対策は取ったと思っておりますが、当然ながら、委員御指摘のとおり、本来港の物流機能が支障を来すというのは、港湾管理者としてはもっとも避けなくてはいけない、当然の義務でございます。今回の被害を踏まえまして、私どもといたしましては、さらに意識の徹底をすることは当然といたしまして、各職員にやはり、いかなる事態が生じ得るかという想定というか、危機管理能力、一言で言ってわかりにくいんですが、危機における対応能力、この向上をあらゆる機会を通じて、もちろん本庁の知見、現場の知見があります。そういった知見を組み合わせ、かついろいろな意見、もしくは研修、さまざまな機会を通じまして、その向上を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。

○岩ア県理事(交通ネットワーク担当)
 防災拠点との空港の今後の高度化との兼ね合いについて、改めて御質問いただきました。
 まず、空港の高度化の方法でございますけど、やはり当委員会の説明資料の65ページございますが、現在進めておりますエプロンの拡張工事、格納庫用地は確保してございますけど、まだ格納庫をどのように建てるのか、これからまたお諮りしながら進めてまいりたいと思います。一応ここまでが具体的な今、空港局が出した具体的な計画でございます。これから先、空港の高度化へ向けての素描と言いますか、今後の考え方でございますけども、今の状況を見ると、笑われるかもしれませんけど、やはりターミナルビルの2号館はやはり将来的に必要になってくるんだろうかということで、ターミナルビルの2号館の増設用地は現在確保済みでございまして、一応それにつきましては、国際線専用、国内線専用になるかどうか別にしましても、現在のターミナルビルの御意見をいただいておりますけども、将来的にやはり、私どもとすれば拡張するチャンスというのが訪れたときに、そのための用地というのはきちっと確保していかなければいけない。これは空港局の責務であると。
 もう1つは、知事が力を入れております貨物、現在、貨物上屋を拡張いたしましたけども、これはやはり、静岡、沖縄、東南アジアという形で、もし拡張していけば、これもかなりやはり静岡県のGNPを考えますと、貨物ヤードの確保というのは大きくなる。しかも、トラックが搬入するような形になると、今のような状況ではなくて、目に見えて大きな用地が必要になっていくのではないかなと。これにつきましても、一応対応できるだけの用地は確保しておこうというのが、空港局の基本的な将来に向けての近未来的な考え方です。
 それから、あともう1つは、やはりいろいろこれまでオファーをいただいております空港関連産業を空港の周辺に置きたいという御希望もございます。これは、現在知事が誘致を強力に進めております中部圏の広域防災拠点との兼ね合いになると思います。ですから、これは中部の広域防災拠点、これにつきまして駐屯地とか、センターとかというお話もいただいております。これは具体的な計画が煮詰まる中で、私どもの考えております地元の産業育成という形での航空産業との兼ね合い、当然経営者が出てこないといけませんので、私どもは単なる地主の状態でございますので、ただ、そのほかの兼ね合いを考えまして、具体的な計画が進展する中で、これはやはり地割りは具体的に考えていくんだろうなと。ただ、今私ども考えておりますのは、いわゆる島田のアクセス道路の中で、16ヘクタールと、それからアクセス道路以外にも、まだ拡張用地を控えておりまして、相当程度の関連産業の誘致は可能ではないかと。もちろん地盤とか動線、いわゆるアクセス道路の関係とかいろいろ考えなければならない、いわゆるライフラインの関係だとか、考えなければならない条件はありますけども、少なくとも空港にきているライフラインを活用するような形で、十分その辺は拡張が可能であると考えておりますので、早くそういう悩ましい時代が来ればいいなと思っております。決して手戻りになるようなことがないように、その辺は現実的な要望とその都度の近未来的な将来を見通した設計の中で調整を図って、できるだけ使い勝手のよい静岡空港につくり上げていきたいと考えておりますので、ぜひ御理解を賜りたいと思います。

○中井都市局長
 防災公園の整備について、お答えいたします。
 三・一一の大震災以降、沿岸部の自治体におきましては、やはり避難場所が不十分だということで、避難タワーですとか、高台とかそういったものを整備したいと、それを公園整備の中でできないかというような声が具体的に寄せられておって、我々もそういうのを聞いております。県といたしましては、まずは、地域における防災拠点のあり方でありますとか、あるいは県と市町の役割分担とかそういうことを十分考慮した上で、市町のそういう計画なり意向というものが実現できるように最大限応援してまいりたいと考えております。以上であります。

○岩田交通基盤部理事
 先ほどの委員の御質問ありましたクレーンにつきまして、お答えしたいと思います。
 事故等が発生した場合につきましては、社会資本の整備に対する信用失墜にもつながるということで、お手元の資料の中にもございますけども、まず、受注者に対しましては、複数で監督に当たっていただくという厳しい条件になっております。また、我々発注者側にとりましても、監督員を複数名つけまして、現地の安全確認も含めまして、現地の工事の品質確保という点を徹底的に取り組んでいくというようなことをやっておるところでございます。また、安全に関しては特に、入札契約適正化法が平成13年に施工されてから、一般の方にも見えるところに施工体系を掲示しなければいけないというふうになっております。その施工体系図は、元請がどこの会社であると、下請、孫請、全部クレーン作業も含めて、どういう体系で施工がやられているのか、また、当日もしクレーン作業が入れば、どこの会社のだれが施工をしているのかどうか、一般の方にもわかるように掲示しなければいけないというような法律になっております。ですから、我々としては、そういうものが徹底されているかどうかを現地のほうでチェックするということが、まずあると思います。

 もう1つは、委員のほうから御提案のありました契約書へ記載したらどうかという点でございますけども、契約書の一部でございますけども、施工計画書という云々が我々のほうに出していただくということになっております。その中には、どういう体系で、先ほど言った施工体系図のようなものを含めて提出していただくようになっておりますので、本当にそういう体系でやられているかどうかについては、先ほど担当課長からお話したように、安全パト等で確認すると。また、監督員につきましては、その体制がしっかり現地のほうで施工されているかどうか、その点につきましても確認するというようなことをやっておるところでございます。今後、契約図書の中に、その細かいところまで記載するかどうかにつきましては、もう少し検討させていただきたいと思いますけれども、もう1つは、公安委員会等にも呼びかけをして、安全管理に努めてまいりたいと考えておるところでございます。以上でございます。

○森山交通基盤部長
 まず、1つ目が新東名等ができて、その後も地元の県内業者への参入機会という件でございますが、これは、前委員会の委員から御指摘がございまして、中日本高速道路株式会社にもお話し、できる限りの対応はさせてもらっているというところでございます。また、いわゆる建設関係は、維持工事だとかそういった分にのみならず、先ほど局長が申し上げたように、13あるサービスエリア、パーキングエリアを地域とともに育てていこうと、そういったようなコンセプトもお持ちだと聞いてございます。また、中日本高速道路株式会社の顧問をされている前会長の矢野さん――今は地域整備センターの理事長でおられますけども――矢野さんもそういった地域と共存できるようなサービスエリア、パーキングエリアを考えているというようなお考えでございますので、そういったところも連携しながら、単に建設会社のほうに受注機会があればいいなということも越えて、やはり地域の農協ですとか、地場産品ですとか、また商店街、そういったものと連携するような、まさに我々の新東名というふうな形になるように、今後中日本高速道路株式会社と一緒に育ててまいりたいと考えてございます。

 それから、もう1点、太田川の「命の山」の関係でございます。
 先ほど局長が申し上げております、一昨日の本会議の答弁で知事が申し上げてございますけども、そういった基本的にやる場合の条件はあるわけでございますが、やはりそこは、県としても一生懸命、そういった整備に気をかけながら、また避難と言うことに対する役割を持ってらっしゃる市と、まさに一体となって考えていきたいと考えてございます。これは、県から話があればとか、これは市から話があればというような気持ちではなくて、やはり県民であり、市民であるわけですから、そういった観点で考えていきたい。具体的には、とりあえずハードの整備等については、先般、津波対策アクションプランというものをまとめたわけでございますが、それも踏まえながら、津波対策中長期編、それから地震対策のアクションプランプログラムをつくっていこうという話がございます。だから、そういったところの動きも見ながら、まずは、当面何ができるのかいう中で、やはり市のほうでハードで考えていくこと、それからソフトのほうでどう考えていくのか、そういう作業の場を通じながら同じような気持ちで県ができることを市のほうでやらねばならないこと含めて、何とか県民の安心が高まるように努めてまいりたいと考えてございます。以上でございます。

○三ッ谷委員
 いろいろありがとうございました。やっぱり議論はしていくものだなと思って、つくづくそれぞれ皆さんの答弁を聞いてました。きょうの気持ちは三ケ日青年の家で発生したボートの事件と同じなんです、ああいうカッターボートの事故が起きた。やっぱり教訓を本来生かすべきセクターではありましたけれども、また天竜川でああいうような、惨事が起きたと。県はやっぱり1度何かあったことを2度起こしてはいけないというような気持ちで、皆さんふだんから取り組んでいただけたということは推測をしていますけれども、あえて委員としてきょうも質問に立ったわけです。
 我々は言いっぱなしで終わっちゃって、頑張るのは皆さんですから、ぜひとも部長以下、総がかりで震災対策、あるいは皆さんがお持ちの課題につきまして、これからも御尽力をお願いをして、質問を終わります。

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