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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成26年2月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:伊藤 育子 議員
質疑・質問日:03/10/2014
会派名:自民改革会議


○伊藤委員
 産業委員会説明資料の22ページから行きます。質問方式は分割方式でお願いします。
 静岡県産業成長戦略会議――仮称――ですが、その推進体制はここに出ておりますけれども、その中でこの会議の事務局として新たに県理事1人、それから3人の担当を置くということが23ページに記載されております。
 本県の産業は、何だか知らないけれどもとにかく回復がおくれているということで問題になっているわけなんですが、これを取り仕切るという意味では大変に重要なテーマということになります。
 この新設された事務局の具体的な事務内容というのが簡単にここに書いてございますけれども、もう少し詳しくこの事務内容についてお聞かせいただきたいと思います。

 それからもう1点。今度は42ページ、43ページのお茶についてお伺いいたします。
 まず、茶業経営体質強化の推進についてということでありますけれども、モデル工場支援として2工場で複合作物の導入の検討を行って、レタス、キャベツ、ブロッコリーなどを導入したということなんですが、この導入によって以前よりも生産農家の年収が伸びたのかどうか。その成果についてお伺いいたします。
 それから、平成26年度のモデル工場支援の取り組みについてはどうなっているのかを伺います。

 それから同じくモデル工場支援として4工場で販売戦略の策定をしたということでありますけれども、どのような販売戦略で今後実際に販売されていくのか伺います。

 それからもう1つ。リーダーの育成ということでO―CHAニュービジネス創出支援講座を行い、その成果の1つとして旅行会社との連携による誘客や新商品開発が進展したということが書いてございますけれども、具体的にどんな新商品の開発が進展したのか伺います。

 それから、次の43ページです。ふじのくに茶の都しずおかについてなんですけれども、茶の都しずおか構想を3月に策定すると書いてございます。具体的にその策定方法について伺います。

 それから、ここに茶の都しずおかの憲章というのがございますが、この憲章の制定理由はどういうことなんでしょうか、教えてください。

 それから、平成26年度の取り組みとして茶の都の拠点づくりというのがここに出ております。基本計画を策定するということなんですが、基本計画策定の時期、それから計画に盛り込む内容について伺います。
 まずそこまでにします。お願いします。

○芦川政策監
 産業成長戦略会議の事務局の事務内容についてお答えいたします。
 まず役割ですが、産業界や金融界の参画を得て産官連携による産業成長戦略会議を開催し、本県産業の再生と活性化に向けた成長戦略を検討し、これをスピーディーに実行に移すという推進役を担うところであります。
 具体的な事務についてですが、会議の運営と戦略の実行という柱の中で概ね3つの業務が想定されます。
 1つは、産業成長戦略会議とそれに附属するワーキンググループの会議の運営の事務です。この会議は産業界とがっちり連携することがポイントなので、ワーキングも産官連携で進めてまいります。産業成長に必要な新たな施策を産業界や産業支援団体と十分な協議をして取りまとめるための調整作業が大きな柱の1つになります。
 2つ目は、産業成長戦略を検討するための判断材料を整える事務です。産業界も含めた実務者によるワーキングをしっかりやって資料を整えるわけなんですが、その中でも企業が事業活動する上での実態やニーズを把握する企業訪問調査、先進的な取り組みを参考にするための先行事例調査、そして、経済データなどをもとにした分析調査を行いますが、こうした調査事務の実務を担うものであります。
 3つ目は、戦略会議で取りまとめた成果について即刻具体化、事業化していく事務です。速やかな対応を要する取り組みについては、お諮りしている産業成長戦略推進費を活用するとともに、その後も補正予算化や平成27年度予算化につなげてまいりますので、スピード感を持って事業化していく推進役を担うものです。
 以上が産業戦略チームの仕事であります。
 成長戦略の検討と推進には本県の産業界、金融界と一体となって連携すること、県庁一丸となって取り組むことがポイントになります。こうした中で新設の産業戦略担当の県理事は、産業界を代表される方々の調整役や部局横断し全庁的に取り組むためのリード役として配置されるものと認識しております。

○白井茶業農産課長
 茶業経営体質強化事業のことについて4点御質問がございましたので、お答えします。
 モデル茶工場における複合作物の導入実績ということでございます。このプロジェクト事業はモデル工場で複合作物の導入、共同摘芽の推進などのいろいろな面で支援していくものでございます。
 今回のこの2工場はまだ初めて取り組んだところでございますが、今の実績では、両工場合わせて1ヘクタール、100万円程度の収益が上がっております。他の地区でもこういうものは既に進んでおりまして、進めたばかりのところはまだあまり実績が上がっておりませんが、他の事例も申しますと、静岡市清水区ではニンニクで65アール240万円、JA大井川ではカボチャやキャベツで3.5ヘクタール800万円など、各地域で農協とタイアップして複合作物の導入が進められています。
 また複合化は冬季の雇用拡大にもなりますので、新規採用も行われて収入の確保と新規参入が図られているところでございます。
 それから平成26年度のモデル工場の取り組みについてですが、各農林事務所と地元JA、市町と相談しながら工場の選定を行い、東部、富士地区で3工場、中部、志太榛原地区で4工場、中遠、西部地区で4工場の計11工場を選定しました。
 現在これらについてそれぞれどんなメニューで進めていくか調整しているところでございます。
 さらに志太榛原農林事務所や中遠農林事務所管内におきましては、対象工場以外にも意欲の高い農家を集めたセミナーを開催するとか、マーケティング研修もあわせて行っていきます。それから県全体では生産者を集めた発表会や研修会を企画しております。そのような格好で進めていきたいと考えております。

 それからモデル工場4工場の販売戦略についてでございます。茶工場によって取り組む内容が違いまして、少し事例をもって紹介します。
 掛川市の工場におきましては小売りを大きく上げたいということで、商品ラインナップの増加やロゴの検討をする中でこだわりの商品をつくって販売を進めていく。それから同じく掛川で、T−GAPを取得して安全安心なお茶づくりを進める取り組み。これは世界農業遺産とタイアップしてブランドとして売っていきたいという計画もあるようでございます。

 それから、O−CHAニュービジネス創出支援講座の状況でございますが、この事業は、従来のお茶の流通にプラスアルファ――観光や健康などの異業種とタイアップ――して、生産者のマーケティング力を高めながら進めていくというものでございます。
 これも事例をもって少し紹介させていただきますが、静岡市の茶工場では、旅行会社とタイアップして東京などから消費者を工場に招き入れて、そこでお茶の試飲や茶畑のウオーキングなどを使って消費者のファンをつくって販売につなげているということで、自社のファンづくりに役立てているということでございます。
 それから、静岡市の清水区の生産者は、既に商品デザイナーとの連携も進めているわけでございますが、そういう中で付加価値の高い新たな商品を開発して世界緑茶コンテストで最高金賞を受賞したり、また横浜の東急ハンズで販路拡大を図る取り組みも行っております。
 また、世界農業遺産の茶草場農法の認定を受けている島田市の農家の事例では、同じく世界農業遺産に認定されている石川県で生産されたお米とタイアップして玄米茶を商品化し、販売に取り組んでいるところでございます。
 その他にも御前崎市内などで最近はやりの和紅茶をモーニングトーストに合う和紅茶ということで売り出したり、女性の感覚で企画したおもてなし用の緑茶を開発したということでございます。

 続きまして、茶の都の関係について3点ほどあったと思いますがお答えします。
 1つ目は、ふじのくに茶の都しずおか構想の具体的な策定方法でございます。昨年1月に、静岡文化芸術大学の熊倉学長を座長としまして、茶の産業、文化、学術の各分野8名の有識者で茶の都構想検討会を立ち上げて議論をしてきたところでございます。
 これまで4回の議論を重ねて、県内のお茶の資源を使って新たなブランドとして静岡を売り込んでいこうということで進めてきたところでございます。いろんな意見が出ておりますが、茶の栽培とか流通、文化、観光、景観など一体的に推進して今の厳しい茶業界にとってプラスになるように進めていきたいということでございます。
 今月末に開催する5回目の検討会で構想案を策定することとしております。この茶の都構想は関係者に幅広く意見を聞きながら、今後の施策に役立てるように具体化し、来年度の基本計画につなげてまいりたいと思っております。

 それから、茶の都しずおか憲章の制定の理由でございますが、本県にはお茶の資源がたくさんあるということ、それから生産流通などの拠点でもあるということに加えまして、お茶を楽しむ文化を発信していきたいということでございます。静岡のお茶のブランド力を高め国内外に情報発信するための1つの方法としてこの茶の都しずおか憲章を制定し、県民とともに国内外に発信していくような運動に展開したいという狙いでございます。これからも茶業界の皆さんと一緒になって検討しながら発信していきたいと考えています。

 それから最後になりますが、茶の都の拠点づくりの基本計画の策定についてでございます。今後どういうメンバーで基本計画を策定するか検討していくところでございます。計画に盛り込む内容は、拠点に必要な機能を産業、文化、学術、観光などの視点から検討してまいります。またこの拠点の適正な規模、場所、周辺施設の連携なども関係者の皆さんの意見を聞きつつ専門家で検討していきたいと考えております。
 これで茶の都を国内外に発進できるよう、進めていきたいと考えております。

○伊藤委員
 ありがとうございました。
 静岡県産業成長戦略会議の仕事の内容がわかりました。
 それにしても責任は重大ですよね。それでうまくいかなかったらどうするんだと。誰が責任をとるのかといったらここしかない、となりますよね。この4人で責任をとっていただきましょうということになるわけですから、頑張っていただきたいと思いますね。

 茶業の振興についてお伺いいたします。
 今、平成26年度のモデル工場に11カ所から手が挙がっているということだったんですが、平成25年度に複合作物を導入した2工場は、やはり手を挙げた中から選ばれたという理解をしてよろしいですか。

○白井茶業農産課長
 基本的には、農林事務所と地元の共同工場が一緒に考えて、意欲のあるところが選ばれたということでございます。基本的には手を挙げていただいたということになります。

○伊藤委員
 そうしますと、11工場から手が挙がっているということなんですが、この中からまた絞られるんですか。それとも手を挙げたということは意欲的な団体なわけですから、とにかくこれら全部に頑張ってもらうというふうにならないのかどうか。選定されるための条件はどうなっているのか教えてください。

 それからO−CHAニュービジネス創出支援講座なんですが、さまざまなアイデアが出てきているようなんですが、これがブレークするかしないかというのは一体何にかかっているんでしょうね。
 次から次へと手は打つんだけれども、静岡のお茶が全国的にブレークするものがないというのはどういうわけなんでしょうね。それともそうなっているのに、我々は灯台もと暗しで見えないのか。
 ブレークする条件というのは一体どういうものだとのお考えでこのような戦略――というよりも戦術ですよね、ここまで来ると――を考えているんでしょうか。

 それから茶の都しずおか憲章の問題なんですが、ちょっと発信するものが多過ぎないかという感じがするんですね。何がどういうふうになっていて、一体どこに焦点を合わせているのか。茶の都しずおか構想、そして茶の都しずおか憲章。世界に向けて発信するとなるとこの憲章はどういう役割を果たすんですか。何か飾り物ばかりとても多いような気がするんですが、その点いかがでしょうか。

○白井茶業農産課長
 経営体質強化事業で手を挙げた工場を絞り込んでいくのかということでございますが、基本的には意欲のあるところはできるだけ対象にしていきたいと考えております。

 それから、いろいろやっているようだがお茶がブレークしていないという御指摘でございます。
 昭和40年代ぐらいに深蒸し茶が世に発して関東方面で大ブレークをしましたが、そういう大ヒット商品まで至っていないと思っています。
 今は、各社各様で今のお茶と違う新商品の切り口でつくっていこうという――小さなヒットかもしれませんが――その程度のこともやっていって、間口を広げていくというのが非常に大事だと思っております。その後に大ヒットなりホームランが出ればありがたいと思って、応援していきたいと考えております。

 それから茶の都しずおか憲章です。情報発信が多くて、憲章があったり構想もあってというお話でございましたが、この憲章は、一つの運動のことだと思っていただければと思います。ここに挙げてあるものは非常に一般的な話で、誰にでもわかるようなものですが、それをもう一度見直して皆でお茶をありがたく飲んでいきましょう、お茶の持つ文化性、機能性、おもてなしの心を再認識する運動だと考えていただいて、これを県民と一緒になって、もっと広げていこうということで考えております。
 茶の都しずおか構想は、いろいろな視点から今後具体的に進めていくということで、来年度の基本計画の中につなげていきたいと考えております。

○伊藤委員
 ありがとうございました。
 それでは次に行きます。
 イチゴの新品種、静岡15号についてです。
 まず「紅ほっぺ」ですけれども、調べてみますと思ったよりも「紅ほっぺ」はヒットしていたんですね。
 私、こんなに成績がいいとは思わなかったんです。というのは、「紅ほっぺ」はピンキリがあり過ぎる。本当に酸っぱくって固くってジャムにしかならないような「紅ほっぺ」がたくさんジャム用に売っているわけです。あんなものを食べていますと「紅ほっぺ」がこんなに成績がよかったとは思わなかったんですね。「紅ほっぺ」は4番目なんですね。「あまおう」、「とちおとめ」、それで「とよのか」で「紅ほっぺ」と。それで意外や意外、その次の次に「章姫」があるんですよ。「章姫」が頑張っていたんじゃありませんか、やっぱり。私は「紅ほっぺ」より「章姫」のほうが好きなんです。
 そこで「紅ほっぺ」の販売戦略についてまずお伺いしたいと思います。あの苗をばらばらばらばらと売ったと。最初は6か所でしたか。あの戦略は結局正解だったんでしょうか。それについてまず1つお伺いいたします。

 それから今度は静岡15号の名前です。名前が大事かなと思うんですが、これについてはどういうふうに決めていかれるのか。5月には名称を定めるということで、もうすぐなんですが、この名称によっても随分違うかと思いますので、その決定方法について伺います。

 それから今度はこの新しいイチゴの販売戦略はどうなっているのか。方向としてどういう戦略でいくのか。「あまおう」戦略でいくのか、それともやっぱり「紅ほっぺ」の後継ぎだから「紅ほっぺ」でいくのか、そこについて大筋の販売戦略をお伺いいたします。

 それからフーズ・サイエンスヒルズプロジェクトについてお伺いするんですが、先ほど渥美経済産業部長から御説明がありました新世代茶飲料と素材の研究開発成果の事業化ということなんですが、これについてはどんな研究で、そしてどんな製品が事業化されようとしているのか、お伺いいたします。

それからもう1点は、新しく島田市と牧之原市が参画したとここに太字で書いてございますけれども、もともと島田市は食品関係の会社がすごく多いところなんですね。山本山、クノール、紀文、日清製粉というふうに島田市周辺は随分食品会社が多いところなんですが、なぜ最初から入れてもらえなかったのか。何で今さら入るようになったのか、その経過についてお伺いいたします。

○杉本みかん園芸課長
 「紅ほっぺ」の今までの総括についてお答えいたします。
 「紅ほっぺ」は平成11年3月に品種登録申請をしまして平成14年7月に品種登録されました。平成18年頃から本格栽培を開始し、現時点で約8年たっております。本格栽培を開始をした平成18年8月に、県と関係団体が一体となりまして、しずおか紅ほっぺブランド推進実行委員会を組織してブランド化に努め、生産ルートを拡大して全国的な知名度を上げていくということを進めてまいりました。
 特に首都圏に重点的に出荷をするであるとか、量販店と連携して販促活動をしていく、また飲食店と連携したスイーツフェア――東京池袋の百貨店で今回6回目になるんですが――をやりまして首都圏での販売戦略を強めてまいりました。その結果、平成17年には21%だった作付面積が平成18年度には約50%を超えまして、現在、県内のイチゴ生産のシェアの85%を占めております。
 全国の品種別の作付面積でも「紅ほっぺ」は第5位ということで、現在静岡県以外の全国15県で「紅ほっぺ」が栽培されております。
 品種別の単価も、東京中央卸売市場によりますと「紅ほっぺ」は「あまおう」に次いで第2位と非常に高い評価になっております。ブランド戦略を総括しますと、一応、ここまでうまくやってきたのではないかと思います。
 ただ、「紅ほっぺ」は品種を育成して栽培普及をしてから販売戦略を練ったということが反省点ということで、今回、新品種静岡15号につきましては、育成中からブランド戦略を検討してまいりたいと考えております。

 2点目ですが、静岡15号の名称決定方法についてお答えいたします。
 名称の候補ですが、昨年6月に静岡いちご戦略協議会というブランド戦略を詰めていく協議会を県関係者で立ち上げました。その中のブランド戦略部会で県立大学のマーケティングの専門家の岩崎教授、マーケティングアドバイザー、特許事務所、弁理士などに入っていただいて、今検討を進めている最中でございます。
 静岡15号の特徴である、きらきらとした宝石のような輝き、酸味が少なくすっきりとした品のよい甘味、みずみずしくなめらかな口当たり、という3つのキーワードを今、協議会の会員などで共有化しまして、現在、名称を募集しているところです。もう300を超える名称の候補が挙がっておりまして、今月27日にさらに有識者を加えまして候補を選び出します。その後、4月開催予定の静岡いちご戦略協議会で候補を幾つかに絞り込んで、5月に品種登録と商標登録を同時期に申請していく予定であります。

 そして3つ目の販売戦略です。ざっくりどのように考えているかということですが、まさに今、有識者を交えた静岡いちご戦略協議会で検討している最中でございますが、今回は県内で生産してやっていく「あまおう」戦略と言っていいかと思います。5月に商標登録と品種登録を出願すると、出荷開始予定の11月頃に名称化して販売できると考えられますので、11月にはしっかりとしたPRができるように、これから静岡いちご戦略協議会で検討していく予定でございます。

○梅藤新産業集積課長
 フーズ・サイエンスヒルズプロジェクトのうち、まず新世代茶飲料と素材の研究開発についてでございますけれども、この研究開発は平成21年度から昨年の12月まで行っておりました独立行政法人科学技術振興機構から委託を受けた地域結集型研究開発プログラムという研究開発事業を実施して、5つのテーマで研究開発を進めてきました。
 1つ目は、日光を遮断して茶葉を白葉化させて、うまみ成分であるアミノ酸を多く含ませる白葉茶というテーマで研究していました。
 それから2つ目は高香味発揚茶。これはお茶の葉を加工する際に、光技術ですとか低温保管技術等を使いまして、花のような香りを持つ新しいお茶をつくろうという研究が2つ目でございます。
 それから3つ目が、茶の生葉の酵素を利用しまして機能性成分でありますテアフラビン――カテキンが2つ重なってできたものでございますけれども――を多く含みます紅茶飲料をつくるというテーマで1つやっています。
 それから4つ目は、今申し上げましたテアフラビンの素材をいろんな食品に組み込んでいけないかどうかということで、テアフラビンを組み込んだ食品開発について研究しております。
 最後の5つ目が苦渋味抑制素材ということで、お茶の苦渋味を抑えながら、お茶の香りや成分等を食品に取り込んで新しい食品ができないかと、この5つのものについて研究開発を進めております。
 今後、その5つについて事業化を進めていく計画でございます。

 それから2点目に島田市と牧之原市が新たにフーズ・サイエンスヒルズプロジェクトに参画した経緯ということでございますけれども、島田市、牧之原市は委員御指摘のとおり、食品や飲料系の企業の集積がかなりありまして、全県の約14.4%ぐらいの製造品出荷額がございます。
 県では従前から両市に対しまして参画を依頼をしてまいりました。島田市については平成21年度ぐらいから、牧之原市についても平成24年度から参画を打診してまいりまして、その成果で何とか来年度から御参加いただけるということでございます。
 特に契機になりましたのは、今申し上げました地域結集型研究開発プログラムのお茶の関係の研究成果を来年度から普及していこうということを、両市に対してしっかり資料提供いたしまして働きかけてまいりました。そういうことで来年度から御参加いただけることになったと考えています。

○伊藤委員
 フーズ・サイエンスヒルズプロジェクトに島田市が参入した件、失礼をいたしました。私は島田市は入れてもらえないのかと思ってひがんでおりましたので、ありがとうございます。

 さて「紅ほっぺ」の総括ですが、「紅ほっぺ」をつくったことで随分生産者がふえてきたということなんですが、「紅ほっぺ」をつくったことで年収がかなり上がったと理解してよろしいですか。
 「紅ほっぺ」を幾らつくっても生産者の年収が上がらないことには何にもならないと思うんですが、その点はいかがだったんでしょうか。

○吉田農林業局長
 年収につきましては、「紅ほっぺ」以前と以後を厳密に比較したデータを持っておりませんが、イチゴにつきましては今、伸びておりまして、そういう意味では他の作物に比べてもうかる作物だと考えられます。
 特に新規就農者が新たにどんどん入ってきています。「紅ほっぺ」は県全体で一体となってブランドとして取り組んでいますので、産出額、生産者もふえているということからも、期待されて、年収も伸びているのではないか。具体的な数字はございませんが、そのように考えております。

○伊藤委員
 それならよろしいのですが、せっかくつくっても、輸出をどんなに頑張っても、生産者の年収が上がらないことには何にもならないと思いますので、その点安心いたしました。
 御存じでしょうか、「軽井沢貴婦人」というイチゴは1個1,000円だそうです。桐の箱に12個入って1万2000円というんですから1個1,000円ですね。白いイチゴなんですよ。白いイチゴなんて気持ちが悪いなと思いながら、私はその写真を見たんですが、静岡15号も「紅ほっぺ」みたいなキリが出ないようにして、何とかそういう売り方はできないのかどうか。
 なぜキリが出たか、どういうふうに捉えていらっしゃいますか。「紅ほっぺ」は何でピンキリのキリがあんなに多いのか。なぜ品質管理ができなかったのか。

○吉田農林業局長
 「紅ほっぺ」につきましては、特徴を申せば、もともと適度な甘みと適度な酸味――その前の「章姫」が非常に甘味のみが強いという評価もございました――がある、非常にイチゴらしくておいしいということが評価されてきたと思います。そういう意味では、キリとは思っておりませんが、酸味と甘味のバランスのばらつきが大きいのも事実でございます。中が赤いということからケーキ用にも使いやすいということもございまして、ケーキ用に使うときはその酸味があまり問題にならずに逆によさとして認識されることもございまして、そこのところのばらつきがあったのも事実でございます。
 今度の品種は宝石のようなという消費者の評価があったように、非常に艶のあるところが特徴でございます。香りと酸味が「紅ほっぺ」に比べれば抑えられていることから、販売戦略はこれから有識者の御意見もいただきながら検討するところではございますが、委員がおっしゃったことも含めて検討してまいりたいと考えているところでございます。

○竹内委員長
 ここで休憩をとります。
 再開は午後3時10分といたします。

( 休 憩 )

 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質疑等を再開します。

○櫻井研究調整課長
 先ほど加藤委員から御質問いただきました工業技術研究所整備の3次元測定機の購入価格でございますが、約3400万円でございました。以上でございます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

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