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委員会会議録

質問文書

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平成23年9月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:石橋 康弘 議員
質疑・質問日:10/06/2011
会派名:自民改革会議


○石橋委員
 それでは、二、三質問させていただきたいと思いますが、まずコンクリートから人へというような方針を国のほうで出しまして、しかしコンクリートに頼らなければ災害復旧はできないと。自衛隊は暴力装置だと、自衛隊に頼らなければ今日の東日本はないわけであります。そのようなわけで、公共事業費が年々大幅に削減されて社会資本に回ってきた。しかし、ばらまきでは経済の活性化にならないということを我々はもう常に感じているわけであります。そういったことを感じながら、ほかの委員に若干抵触する部分もあると思います、重なる部分もあると思いますが、二、三質問をさせていただきたいと思います。
 県内の各地を回らせていただきまして、いろいろな業界の方とお会いすることが多いわけでありますけども、特に建設業界の皆さん方は非常に苦しんでおります。その中にあって一番問題なのが技術者の配置ですね。これを緩和してもらえないかという声が非常に高いわけであります。私どもの中山間地域におきましては、はっきり申し上げまして人材がたくさんいるわけではございません。豊富なわけではありません。
 そういった中にあって1つの事業、1つの受注金額が2500万円に1人ということでは、もう建設業界はやっていけないという悲鳴の声を上げております。これを早くやはり国に働きかけていただいて、5000万円なり1億円にしていただかないと、地方の建設業者はすべていなくなっちゃう。いなくなるとどうなるかといいますと、私どものような過疎地帯ではいざ災害時のときに一番頼りなるのが消防と土木建設会社でございまして、その方々がいなくなると道路が遮断された場合、非常に困るわけでございます。そういったことでこの点に関してどのようにお考えか、質問をさせていただきたいと思います。

 それから2番目、先ほども質問がございましたが、低入札工事の件でございます。これは正当な競争であるならばいいわけでございますけれども、平成22年度では静岡市清水区におきまして71.4%、それから三島市と裾野市におきまして70%の落札率の工事があったというふうに伺っております。
 また市町におきましてはもっとひどい落札率で工事を受注している業者がいると伺っております。このようなことになりますと、工事の品質の確保がどのようになっているのかということが非常に心配です。5年先、10年先、そのようなことに関しましてどのように取り組んでいるのか。私は思うのに、このような業者というのは常習なんですね。ですから、入札前に何か手配すれば、入札してからではなくて、今皆さん方に伺っているんですけども、入札後の手配をやっているんですけども、入札前に何かうまい手がないのかどうかということを研究していただきたいと。同時に入札後ですね、これが判明した場合は取り消しになるのかならないのか,余りにもひどい場合は取り消しになるのか、その辺のことをお聞きしたいと思います。

 それから、3番目でございますが、先ほどと共通しているわけでございますが、建設委員会資料の12ページにもございますように、建設業界の建設投資、先ほども申し上げましたように、平成3年に比べて建設投資が平成22年は45.8%、約半分になっちゃっているんですね。にもかかわらず業者の数が4%しか減ってない。ということは、もう大変なんていうもんじゃないわけでございまして、売り上げが半分に減ってるにもかかわらず業者の数が減ってないということでありますから大変な事態であるわけでございます。そういった事態にあって建設産業がこれから元気を取り戻すには、県としてどのような指導あるいは考え方でリードしていくのかというふうなことをお伺いしたいと思います。
 静岡県ではまだまだ恵まれているほうでございますけども、地方のほうでは予算の削減によりまして橋が壊れたまま、道路が壊れたまま、山崩れのままというようなところがもう全国各地にあらわれております。これは余りといえば地方と都市との本当に格差がますます進んでいくということに関しては非常に危惧をしているわけでございます。そういった点を含めてこれからの業界に関する考え方について伺いたいと思います。以上です。

○橋本建設支援局長
 私から建設産業の育成という観点についてお答えします。
 県では、もちろん従来からも建設企業に対しましては、例えば建設工事の発注におきましては、当然、県内企業ができるものは県内企業に発注するとか、あるいは単純に価格だけでなく、技術力を考える総合評価方式とか、あるいはダンピング対策、そういうことをやってまいりました。また、経営者研修とか技術者研修とか、そういったこともやってまいりましたが、今の状況を見ますと、建設産業というのは建設投資の減少が建設企業の減少をより大きく上回ってしまっているという、一種の過剰供給構造という構造にもあろうかと思います。大変厳しい状況にあるというふうに考えております。そういう背景もございまして、建設委員会説明資料にもございますように、静岡県建設業審議会を再開いたしまして活性化を図るための方策ということで建設産業ビジョンの案について審議を行っていただいているというところが現状でございます。
 現在、パブリックコメントに出しておりますけども、このビジョンの中におきましては、過剰供給構造の是正とか、建設産業の再生とか、入札契約制度の改善だとか、そんないろいろな課題が掲げられておりまして、それらに対しまして解決に向けた方策を提示しているというふうな内容になっております。県といたしましては、こういった審議会からのビジョンの答申をいただきまして県の施策に積極的に反映させていきたいと、そのように考えております。以上でございます。

○望月建設業課長
 技術者の配置についてですが、建設業の許可を受けた者は、建設工事の適正な施工を確保するため、請け負った工事の現場に当該工事について一定の資格を有する主任技術者または監理技術者を配置して工事の技術上の監理を行うことが建設業法上定められております。
 主任技術者というのは、建設業の許可を有する者が建設工事を施工する場合は、元請、下請を問わず工事現場における建設工事の施工の技術上の監理を行うものとして設置する必要があります。また、監理技術者については、元請業者として総額3000万円以上、建築一式につきましては4500万円以上の工事を下請施工させる場合には配置が義務づけられております。さらに、建設業法において国や地方公共団体が発注する工事など、公共性のある施設や工作物、多数の者が利用する施設や工作物、こういったものに関する工事につきましては、契約金額が土木一式工事にあっては2500万円以上、建築一式工事にあっては5000万円以上については、工事現場ごとに主任技術者または監理技術者を専任で配置することが定められております。
 技術者の配置については、こういったことで建設業法の中で定められているということでございまして、先ほど委員が言いましたように金額の改定につきましては法律改正が必要となります。ただ、この金額につきましては、平成6年に改正されて以来、約17年が経過しております。そういったことで、この間、公共工事の品質確保の促進に関する法律の施工などもあり状況も変わっておりますので、機会をとらえて国に対して少額の工事に技術者を専任配置するにはいろいろ問題があるというような声を伝えていきたいと思っております。以上です。

○堀野技術管理課長
 低入札工事における工事の品質確保についてお答えいたします。
 過度なダンピングを頻繁に起こすような業者が施工するということで、そういう機会がふえると5年、10年先の公共物の品質への懸念ということがますます高まるということに対して、そういうものを防ぐということで低入札調査価格制度という制度のもとで現在いろいろ取り組んでおるところでございます。その制度そのものについても実態を見ながら年々改善というんですか、制度を改正しております。
 そのような悪質というのか、安値をねらってくるような業者を排除するような仕組みづくりというもので、今年度におきましても契約保証金を通常10%のところを30%に上げたり、あるいは技術者についても従前は補助技術者という者を義務づけしたんですが、通常の技術者とか、現場代理人との兼務を専任にしてさらに兼務を禁止しちゃうと。1つの現場に大勢の技術者をつけないとその施工がやっていけないという仕組みを今年度から取り入れたりしておりまして、金額だけで入ってくる業者さんにはちょっと遠慮していただくようなそういう仕組みづくりを取り入れてございます。
 まだ年度の途中でございますけれども、低入札の発生状況等を見ますと、近年年々ふえていたものが、昨年と比べますと、まだ若干ではございますけれども、発生件数等がちょっと頭打ちかなというような状況がございます。ただ、これもまだこれから推移を見ながら、また必要であれば県としての考え、あるいは国や他県等参考にしながら必要な改善措置は取り組んでいかなければならないと考えております。
 また、5年後、10年先の品質確保というものにつきましては、先ほども御説明しましたけれども、まず契約の前にして本当にそれができるのかどうかというような審査をします。また、施工中の体制についても請負業者発注の監督員ともども手厚い体制ということでしているという状況ではございます。また、検査についても本庁の検査官に出向いていただくというような取り組みをしております。
 そういうことで現在のところは、工事成績等を見ますとそれほど低入札であるから特段成績で落ちているという傾向はございません。ということで完成時点での品質というものは確保できていると考えております。ただ、公共物は長い年月使っていかなければいけないものでございます。委員御指摘のとおり、そういうことがあってはならないということで考えておりますので、発注者側の監督としても十分その辺は意識して、特にそういう低入札のものについてはしっかりと監督するようにまた指導してまいりたいと考えております。以上でございます。

○石橋委員
 1番目の技術者の配置、これに関しましては、本県だけじゃなくて恐らく全国の問題だと思いますので、ぜひ声を大にしていただきたいと思います。

 それから、あと品質確保の件でございますけども、低入札ですね。これは僕が心配しているのは、震度8でオーケーだよという工事が3年たって震度5で橋が落ちちゃったという、そういう工事をやられちゃ困るんだよということを申し上げておきますので十二分に注意してチェックをしていただきたいと思います。それから、市町に対しても指導していただきたいと思います。以上。

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