委員会会議録

質問文書

令和２年２月定例会危機管理くらし環境委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　好浩議員
	質疑・質問日：	03/11/2020
	会派名：	公明党静岡県議団

○髙田委員
　一問一答方式でよろしくお願いします。
　きょうはくしくも３月11日で、まだ４万8000人ほどの方が避難生活をされているということであります。静岡県にも各部局、継続的な御支援をしていただきまして、まだまだこれからが本番の部分もあると思いますけれどもよろしくお願いしたいと思います。
　まず、コロナウイルスの感染対策、予防対策に関連してですが、地震防災センターがいよいよ３月26日にオープンします。非常に楽しみにしているわけですけれども、この地震防災センターの開館直後は入場者制限等何かお考えは既にありますでしょうか。

○吉永危機情報課長
　非常に今微妙なタイミングでございまして、昨日総理から、また今後10日間いろいろなイベント等を自粛するとございました。正直申し上げて今の予定どおり進めていってよろしいかどうか内部で朝から協議を行っている状況でございます。我々が無理して開館したことで感染拡大があってはいけないと思っておりますので、その辺は慎重に今検討している状況でございます。県としての方針が決まりましたら委員の皆さんにも早速情報提供、報告させていただきたいと考えております。

○髙田委員
　一般の県民の方にもこれは広報しています。とにかく土日がすぐですので、多くの方がお見えになる可能性というか、来ていただきたいわけです本来は。その辺の広報というか御案内はホームページ上だけでしょうか。できればいろんな媒体を使ってしっかり広報していただければいいかなと思っておりますが、どうでしょうか。

○吉永危機情報課長
　当初は、せっかくリニューアルで全面改装するわけですから、本当に１人でも多くの県民の皆さんに来ていただきたいという意気込みで準備していたことは事実でございます。ポスターやチラシも用意しまして、関係する役所や人の集まる公民館、特に人の目に触れるところにそういったものを配布する、もう発送する寸前でいたところで、先日の総理の発表があって急転、今様子を見ている状況でございます。
　７番委員御指摘のとおり、今の段階では県民の皆さん、どうなのかなと思っている方が多数いらっしゃると思いますので、延期するにしても予定どおり開館するにしても、なるべくテレビや新聞を初め多くの媒体により多くの県民の皆様の目に触れる形で最新の情報をお届けしていきたいと考えております。

○髙田委員
　危機管理部らしい対応をぜひよろしくお願いしたいと思います。

　この地震防災センターですが、今回は地震・津波災害とか、あるいは研修、人材育成もかなり充実されるとのことであります。今考えたんですが名称の変更は考えないでしょうか。あくまでも地震防災センターなのか、よろしくお願いします。

○吉永危機情報課長
　正直申し上げて、今回のリニューアルに当たりまして、これまで地震を中心に進めてまいりましたけれども昨今話題になっております風水害やこれから備えなければならない火山についても展示を拡充することをあわせて、総合的な防災を啓発する施設になるものですから、名称はどうなのかと実は内部でいろいろ検討がございました。
ところが、地震防災センターは平成元年に設置してもう40年近く進めてまいりまして、もう県内の皆さんにもそういった名称で浸透していることがあります。判断が分かれるところはありますけれども、これまで皆さんに親しまれた愛称でございますので、結論としましては名称は変えずに中身についてしっかり広報して、魅力ある施設だと広めてみたいということに至った次第でございます。

○髙田委員
　総合防災センターとかいろいろ案はあると思いますけれども、この前委員会の視察で、あべのタスカルというところへ行ってきました。こういう名称もすごくいいなと思いまして、体験型の学習施設になっています。ここの正式名は大阪市立阿倍野防災センターでございました。
　名称のことは、また検討や県民募集とかして親しみのあるようなことも必要じゃないかなと思います。地震防災センターというとなかなか足が遠のきますが、あべのタスカルなんていうと本当に助かるために行ってみようと、こういう案は非常に大阪らしくていいなと思ったんですが。
　そこで感じたのは、一番最初入ったところに、各地域の被害想定じゃないですけれども、いろんなデータが押すと地図が出て、そこを押すだけでペーパーが出てきて持ち帰ることができます。
まず最初に震度があって、津波の危険があるかどうか、それから上町断層帯が非常に怖い地域ですのでその影響があるか、あるいは軟弱の地盤なのか液状化があるか、さまざまなことが１枚の紙に出てくるんですけれども、こういうことが大事だなと。大分前にも代表質問させていただきましたけれども、持って帰るものが１枚あると、うちの地域はこういうことでとすごくわかりやすいので、これは物すごくいいことをやっているなと思いました。そういうことができなくても何かしおりで持って帰ると、そこに防災用品の一覧表が載っていたり。行って帰ってくるだけじゃなくて、そこでもう一段次の行動につながるようなものを私はここで提供すべきと訴えさせていただいているんですが、その辺の検討はどうでしょうか。

○吉永危機情報課長
　７番委員から前にもそういった御提案をいただいておりまして検討した中で、簡易なものではないですけれども、来館者の皆さん全員に地震防災ガイドブックという薄い冊子を配ります。これは来館して一通り展示施設を回ったり体験していただいて、学んだことを復習できる内容で構成されたガイドブックでございます。これを家に持って帰っていただいていつでも反復できる形で活用していただくと。あと今回７番委員から御提案もありまして、せっかく来てそれで終わってはということで１つページを新たにしますのは、地震・津波ゾーン、風水害ゾーン、火山防災ゾーンと３つに大きく分かれるんですけれども、各ゾーンを回った中でそのとき気づいたこと、疑問に思ったことをその都度すぐメモを書けるページを今回入れ込みました。そのページの一番最後に、そういうことを踏まえて最後に自分はすぐに何ができるんだろうかと実際書いてもらう欄を設けました。そこで仮に一番簡単なのが家具の固定であれば、家具の固定の大切さがわかってすぐにでも買ってやろうと自分の意気込みをそこに書いてもらう欄を設けました。自分で自覚して、やっていくことにつなげていただく工夫をしたつもりでございます。
　それと、これはちょっとしたアクセントになりますが最終ページに、今までありませんでしたけれども地震防災センターの来館スタンプを用意しました。そのガイドブックの一番後ろのページにぽんと、地震防災センターに来たということでスタンプを打って、特にお子様向けになりますけれども打って喜んで帰っていただくことで、当面せっかく来た方に対しての啓発、普及をしていきたいと考えております。

○東堂委員長
　質問の途中ですが、ここでしばらく休憩します。
　再開は13時15分といたします。

(　休　憩　)

○東堂委員長
　再開に先立ち申し上げます。
　本日は、東日本大震災から９年にあたります。震災において犠牲となられたすべての方々に対して哀悼の意を表するとともに、御冥福をお祈りするため黙禱を捧げたいと思います。
　全員御起立願いします。
　傍聴席の皆様も御協力願います。
　黙禱。
（　黙　禱　）
　黙祷を終わります。
お直りください。御着席ください。

休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
　質疑等を継続します。
　では、発言願います。

○髙田委員
　午前中に引き続いて、あと30分ほどしかないと思いますがよろしくお願いします。
　地震防災センターのことを先ほどお聞きしましたが、詳細について２点ほどお聞きしたいと思います。
　まず１つは、来館者数６万人を目指してということですが、私もたびたび行っているんですけれども、悪いことではないんですが県外からの方のバスに比べて県内から、特に私が住んでいる地域でも行った方がなかなか多くなってこないのがあります。新しい総合的な防災センターになりますので、ぜひまた啓蒙活動をしっかり、特に県内の方に対して自主防災組織などを通していろんな形でお願いしたいと思うんですが、その辺のプランはありますでしょうか。

○吉永危機情報課長
　以前からも当委員会で指摘を受けていますが、中部地方の方は立地的な面もありまして非常に行きやすいことがございます。遠方の方はそういった立地的な面がありまして、なかなか行きにくいことがございます。
　そうした中で、説明資料にもございますけれどもアウトリーチといいまして出張展示用の機材を今回のリニューアルにあわせてつくりました。これは今回全面リニューアルする中の壁面の解説のイラストや解説パネルなどを集約したものでつくってございまして、それを遠隔地の皆さんに見ていただく。
　今回、リニューアルに合わせまして館内１階の入ったところから来場者目線で映像を全部つくりまして、地震防災センターはこんなところですよと、アウトリーチの出張展示の中に映像もあわせて御紹介しています。地震防災センターのイメージをわかってそこで魅力を感じていただいて、例えば起震装置も起震車でやっているところもありますけれども、今回のセンターでは最新の装置で、なるべく想定する南海トラフ地震や東日本大震災、熊本地震等の地震の波形を再現した震度になっていますので、ぜひ体験してみたいと思っていただくように遠方の方にも御紹介させていただきます。そういったことを踏まえて、何かの機会をつくっていただいて静岡に行ってみようと普及を進めていただきたいと考えてございます。

○髙田委員
　わかりました。
　出張展示は非常に大事な取り組みですので大変期待しております。
　あわせて、これもやっているところとやっていないところがあるんですが、防災用品の展示を市役所や町役場のロビーを使ってやっていただいているところもあるんですけれども、いつも言わせていただいているように日常に防災がないと防災という意識が高まらないので、市役所などが本当にいいと思っています。そういう展示活動もまたより積極的に、小まめに行っていただきたいと思いますが、地震防災センターが新しくなるのにあわせてこの取り組みもお願いしたいと思いますがいかがでしょうか。

○吉永危機情報課長
　当然、地震防災センターでは地震対策とともに県民の皆様の家庭内対策もしっかり進めていただきたいということがございますので、通常の家庭でそろえていただくような備品等の展示をいたします。午前中も紹介しましたガイドブックの中にリストのページも入ってございまして、自分は何を備えなきゃならないのかチェックしていただく形になっております。そこで大切さをよく認知して購買につなげていただく形で進めてまいりたいと考えております。

○髙田委員
　はい、ありがとうございました。
　次の質問に移ります。説明資料の５ページです。
これは私も何回か議論をさせていただいたんですが、南海トラフ地震に関する県版ガイドラインが先ほど御紹介がありました。これは今回のコロナから学ぶことがいっぱいあるわけで、１週間身を寄せていることを想定するとコロナより厳しい。コロナはじわじわきて準備ができたけれど、これはどーんという発表のもとにあしたから１週間ですよね。これが本当に現実的に行うことができるのか、今でもなかなか私は理解ができないんですが、やると決めた以上はやるんでしょう。
　地域は限定されているようですけれども、１週間の事前避難をするかは本人が判断するということでしょうか。

○後藤危機政策課長
　県版ガイドラインについてのお話でございます。
　市町が勧告を行う地域が事前避難地域となるので、勧告に当然従っていただくことになると考えてございます。

○髙田委員
　多分体が不自由でない方、健常者の方はいいと思うんですが、要配慮者の１週間の事前避難の考え方があります。さっき言ったようにそういう指令が突然出るわけで、翌日からですから一人一人の行動を決めておかないと受け入れ場所の確保から何から、その後の翌日やるわけにいかない、そこでやらなきゃならないということは、相当市や町がその計画を綿密に立てておかないと絵に描いた餅になって、あれよあれよという間に日が過ぎていくことが考えられます。そういった細かさを市町にこれから要求していくんでしょうか。

○後藤危機政策課長
　７番委員のお話で、要配慮者のところが一番心配だと思います。こちらも今回県のガイドラインでは、国のガイドラインにはございません上層階への垂直避難も可ですとか、民間施設への避難も可とあえて例示として出させていただき市町とともに議論していきたいと思います。綿密な計画は必要だと思うんですが、なかなか初年度から100％完璧なものはできないと考えてございます。国のガイドラインもバージョン1.5で、必要があるたび変えていくと聞いてございます。
こうしたところから、まずはエリアを決めていくことを主眼に、令和２年度は市町が計画をつくるところは100％したいと考えてございます。

○髙田委員
　公民館や宿泊施設なども活用するということですけれども、本当に細かい計画を立てておかないと動けないんじゃないかなと思うんですね。
　出すほうはまだ楽ですけれども、これで終わり戻りましょうと言って、その後起きないこともないわけですね。切りがないわけですけれども、じゃあないほうがいいんじゃないかという議論なんです。私はこういうややこしいことをやらないほうがいい、通常の防災対策を一人一人の行動を決めるぐらい綿密にやっておいたほうがまだいいんじゃないかと思っているんですが、それは国が決めたことですのでここで議論してもしようがないです。今回コロナの対応について物すごくいい勉強になっていると思います。学校や経済活動をどうするのか、人が集まるところをどうするのかなど同じようなことが懸念されているわけです。
県で市町を御指導されると思います。こうした場合こういうことが課題になるだろうと見えてきていると思いますので、より具体的に考えて、細かな御指導をぜひよろしくお願いしたいと思います。

　それから、この厚い南海トラフ地震についての県民意識調査をいただきました。大変重要な調査をやっていただいたわけですけれども、44ページに今言ったことが載っています。南海トラフ地震臨時情報が発せられた場合、あなたは事前に避難しますか、避難しない46.6％、わからない26.7％。全体像がわかっていませんので、当然こういう数字になると思います。事前避難する人は大したもんだなと、何を理解しているのかなと思うぐらいすごいと思うんですが、大体避難しないよと、わからないよという人が、これはこれで現状ではしようがないと思いますが、これも今言ったようなことを踏まえて、避難するようにしていくことが大事になってくるわけですね。これはわからないではいけないので、徐々にそういう形に持っていくことが大事になってくるんじゃないかと思っております。
　それで、これを見て私がびっくりしたというか、47ページからは日ごろの防災対策が書いてあるんです。要するに自助のことですけれども、例えば51ページに食料の備蓄はどうですか、その後に水はどうですか、トイレはどうですかと、一番大事な肝のところを聞いていただいています。例えば52ページを見てもそうですけれど、地震が発生した場合、必要な食料をどのようにして確保しますか。一番多いのが避難所でもらう42.3％、南海トラフの臨時情報が発せられた後に準備する39％、自主防災組織からもらう。要するに他人ごとですね全部。
ここまでひどいのかなと思ったんですが、これが現実。あるいは地震が起きてから準備するというあり得ない回答もあるんですけれども、これが水、食料全てにおいて共通している割合なんですね。大体４割、５割の人が避難所でもらうとなっています。
　これは議論してもしようがないのかもしれません。いつも言うんですが、自助をしっかりやっていかないと全てが計画どおりにいかなくなります。結論はないと思いますが、このアンケートを受けて、またもう一度自助の意味、重要性をしっかり県民に発信していただきたいと思いますが、来年度どのようなことを計画されているのか教えていただきたいと思います。

○吉永危機情報課長
　７番委員御指摘のとおり、非常に県民の皆さんが人ごとだということは私たちも同感でございます。大切なことではあるんですけれども、私自身も振り返ってそうですが、ふだん平和でいると危機意識がなかなか呼び起こされないところがございます。
それで、どうやって人の気持ちを向けさせるかは、実際にみずからが被災してしまっては元も子もないんですが、こう言ってしまうと被災地には大変失礼かと思いますけれども、全国でも毎年いろんな水害や地震を初め大きな被害をもたらす災害が発生しています。そういうときこそ我が事として捉えていただくことが大事かと思います。ですので我々行政が啓発するにも、むやみやたらに啓発するのではなかなか心に響かないと思っておりまして、国民の皆さんの関心が高いときをねらって広報、啓発することで効果があるのではないかと思い、いろいろな媒体を使って広報、啓発を行っております。今私たちが持ちあわせているアイテムで言いますと、１つはホームページですけれども、取りに行ってもらわないと伝わらないデメリットがございます。これから防災アプリもございまして、御利用いただいていれば御承知かと思いますけれども、お知らせのコーナーにはいろんな最新の情報が随時入ってくるシステムになってございます。これは我々行政も随時そこに情報を打ち込むことができまして、ユーザーの皆さんに行政から訴えたいことを直接リアルタイムで届ける機能がございます。こういった機能を使ってあなたのおたくは備蓄大丈夫ですか、備えるのは今ですみたいな形で心に響くキャッチで呼びかけをします。備えにしても大げさなものを備えるのではなくて、日常使っているもので日持ちするものをローリングストックという簡単な方法でできるんですよと伝えながら普及に取り組みます。一足飛びには難しいかもしれませんけれども、随時そういう啓発を打っていくことでどこかで皆さんの心に響いて備えにつなげていただくことを期待しながら取り組んでまいりたいと考えています。

○髙田委員
　いろんな手法があると思うんですが、南海トラフ地震についての県民意識調査の冊子の43ページに、南海トラフ臨時情報が発信された場合にあなたは何をしますかという問いかけがあって、飲料、食料、水、防災用品等の備蓄の確認、あるいは非常持ち出し品の確認、家具の固定を初めてそこでやるという答えが多いわけですね。そういう意識がどうしてもぬぐえない。なぜかというと面倒くさいからという理由も書いてありました。それはよくわかるんですが、私が思うには防災用品が目に見えていないからかなと思うんですね。この前も提案しましたが、ホームセンターなどに静岡県独自の防災用品のコーナーを常設でつくっておく必要があるんじゃないかなと思うんですね。今回のマスク騒動は生産が足りないという理由がしっかりしていますけれども、多分そういうところで物すごいパニックになって逃げるどころじゃなくなってしまうと思います。そういう業界団体に、防災に必要なものは棚へ戻すのではなくて、見やすいところに一緒に置いてくれないかと県としての働きかけをぜひお願いしたいと思います。くどいようで申しわけないですが、そのことについてはどうでしょうか。

○吉永危機情報課長
　７番委員の御提案はいろいろ効果があるものだと思います。店舗の販売のあり方や戦略もございますので、行政側からの提案の１つとして業界にアタックしてみることは意味があると思います。ホームセンターやスーパー業界などにも可能性について呼びかけてみてまいりたいと思います。

○髙田委員
　ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。

　説明資料13ページ、先ほどから議論があります次世代防災リーダーでございます。これはこれで本当に大事なことですのでやっていただきたいです。
　その後の話になりますけれども、その得た知識、力をどう持続するかが大事で、一つの事業として終わったら意味がないわけです。釜石の奇跡のように子供たちが本当に心底わかって、いざというときに行動ができるまで持っていくのはなかなか難しいんですが、家庭に帰ってそういう話を聞いたよとお父さん、お母さんに啓発して家族一緒にホームセンターに行くとか、そういった形がいいのかなと思うんですけれども、これを持続するために一過性で終わっちゃいけないと思います。そこまでまだお考えはないかもしれませんけれども、何か案があれば教えていただきたいと思います。

○吉永危機情報課長
　今回の、ジュニア防災士の講義をするメリットとしまして、今７番委員がおっしゃったように、勉強したことを即実践ということです。御家庭に帰ってうちは備蓄してあるというところから始まって、してなければやろうよ、大事だよと大人が言っても聞かないところを、子供が発言することで大人に対しての訴求力があることが１つであります。
　あともう１つは、子供、学生がそういった気持ちを持続するためには、１つは地域の中で一人一人に役割が与えられることが非常に大事ではないかと思っています。今まで学校で行けというから地域の訓練に行った生徒と、地域の中であなたはここのお家のおじいさん、おばあさんの避難を手伝ってねとか、ちょっとしたことで構わないと思うんですけれども、人は何かを責任持ってお願いしますねと役割を与えられれば、そこでやりがいを感じるところがあります。それを毎月、四六時中やるわけにはいきませんけれども、毎年度それなりの役割を分担していただいて、毎年すり込みということで継続的な防災意識の保持、維持につながるものと考えております。これは市町担当者の皆さんを通じて、自主防災組織の皆さんにも賛同いただくことが必要かと思いますけれども、見える化システムの中で、どうやって若年層と地域をつなげていけるのか意見交換しながら進めていくことになると思いますので、それについては前向きに取り組んでまいりたいと思います。

○髙田委員
　来年度だけの事業じゃないと思います。ぜひ静岡県の中学生は本当に意識が高いということで、先ほどの防災訓練の参加率もそうですけれども、学校で行ってこいというよりも中学生が引っ張って家庭のお父さん、お母さんを連れて行くぐらいの勢いになって、本当に県民運動としてこれが定着していけばすごいことだなと思いますので、ぜひ全力を挙げてお願いしたいと思います。

　最後ですけれども、新聞紙上に南海トラフの津波の確率みたいなことが書かれておりました。100年から200年の間隔で繰り返し発生し、今後も発生の可能性が高い大地震を中心に想定したのが特徴と書いてあるんですが、何の地震か全くわからないわけで、震源がどこなのかも決まっていない。ただ100年から200年の間隔で繰り返し発生すると。どんな地震なのかなと思っているんです。これは別に県で決めたことじゃなくて国が出した資料です。そこで危険性があるという話をしているわけです。その議論はここですべきことじゃないので、私は何だかよくわからないなという気持ちがあります。
　こういった発表があったことについて、危機管理部として今までの対策を強化する、あるいは強化することを感じられているのか、何か変更点があるのか、防災先進県としてやってきたことを今までどおり粛々と目標目がけて頑張っていくのか、そのような感想というか受けとめを教えていただければと思います。

○後藤危機政策課長
　南海トラフ沿いで発生する大地震の確率論的津波評価についてでございます。
　１月に国の地震調査委員会で発表になりましたこの評価は、これまでの被害想定に基づくものでございます。県といたしましてはハード対策への影響はないと考えてございます。また津波避難における原則、すぐ避難、より高く、より遠くに影響するものではないと考えてございます。このため引き続きハード、ソフトを効果的に組み合わせて、総合的な津波対策を推進していくと考えてございます。
　この評価は、国でも補足説明がございまして、今後活用する方法のさらなる研究や検討が必要と地震調査委員会みずからも言っていますので、こちらの使い方について国でもまた追加で出てくると考えてございます。そういったものも注視していきたいと考えてございます。

○髙田委員
　ありがとうございます。
　どちらにしても、今まで決めたことを淡々としっかり目標を持ってやっていただく、その司令塔である危機管理部を中心に、本当に防災先進県の名にふさわしい、県民の命を守ることにさらに力を入れてお願いしたいと思います。ありがとうございました。

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