本会議会議録
質問文書
平成26年6月定例会総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 田口 章 議員 | |
質疑・質問日: | 07/03/2014 | |
会派名: | ふじのくに県議団 |
○田口委員
それでは、一問一答で、大きく3問ほどお願いしたいと思っております。
ちょうど今開いていただいたので総務委員会説明資料の29ページのところからいきたいんですけれども、中段のあたりに平成25年度の運用実績がございます。46億円ほど出たということになっておりますけれども、他の自治体などと比べてこの水準についてどのように受けとめているかお伺いしたいと思います。
○氏原出納局次長兼会計管理課長
基金、債券の運用実績でございますけれども、他県と比較いたしますと、歳計現金につきましては各県で算定方式がいろいろ異なっております。一概に比較できるものではございませんけれども、公表している4県と比較いたしますと本県は0.089%ということになっておりますが、他の4県では0.022%から0.064%という率になっておりまして、他県に比べれば高い利率になっているということが言えると思います。
それから基金の状況でございますが、基金も各県で算定方法がいろいろ異なっております。一概に言えませんけれども、他県との比較のため、資料記載の預託と債券を合わせた平均利回りは0.95%ということになります。これを本県と同じように算定しております県と比較をいたしますと、その県は0.57%ということでございまして、本県の運用が高くなっているという状況が伺えます。以上でございます。
○田口委員
ありがとうございました。
財政状況が非常に厳しい折、歳入確保というのはやっぱり大変重要なテーマでありまして、その中で安全を最大限確保しながら、そうやっていい運用をしているということについては敬意を表したいと思いますが、上には上がおりますので、ぜひそういったところも見ていただいて、しっかりとさらに歳入確保に取り組んでもらえればということを要望しておきたいと思います。
次の質問に移りますけれども、委員会説明資料の32ページですね。さっき9番委員からも質問があったんですけれども、採用のところで少しかぶるんですけれども2点お伺いしたいと思います。
まず1点目は県職員採用試験の大学卒業程度のところを全般に見て、一般行政を中心にお話をしたいと思うんですけれども、仕組みにつきましては事前に聞いておりますので累々申し上げることはしませんけれども、現在ほかの自治体を見ておりますと、一般試験を廃止したり、あるいは専門試験を廃止したりするところが出てきています。
そういった取り組みに対して本県では従来どおりの取り組みをしているわけでありますけれども、どういうメリット、デメリットがあるとお考えか伺いたいと思います。
○杉山人事委員会事務局職員課長
平成23年ごろから大阪府、北海道など3自治体で1次試験の筆記試験の一般試験と専門試験のうち、専門試験をやめたり両方をやめています。市町村のほうは申しわけありませんが承知しておりません。
メリット、デメリットと捉えますと、現在、私たちは試験を6月の第4週にやっているんですが、民間の試験や国家試験が行われる4月か5月の試験のころに合わせて試験をやりたいという意思も働いているのは事実です。40を超える都道府県と同時の6月の第4週に合わせて試験を実施するよりも、先に多様な人材を狙ってやろうという趣旨が入っております。メリットはそこの部分だと私たちは捉えております。
デメリットは私たちもまだ掌握しておりませんが、リスクとしまして、筆記をなくしたことによりまして学歴という先入観が働かないか、経歴評定になっていかないか、非常に懸念しております。また、採用自体をどう考えるかという技術的な面。もう一つもっと根本的なものとして、民間の会社で働く方と公務員の求める能力がどういうものかといったときに、私たち行政職は部局全部を異動しまして異なった仕事を行う事務能力を必要とする部分がございます。そのときに果たして一般試験と専門試験を廃止していいのかというのは、非常に疑問に考えております。
大阪市につきましては筆記試験は全てやめたんですが、ことしの試験におきまして簡単な適性検査を始めました。採用後38年や42年働く者を採用するときに、筆記試験を廃止していいのかというのは、私たちも非常に疑問というかリスクを感じております。
ですから、この試験制度につきましてはよくよく研究させていただいて考えていきたいと思います。先進的にやっている自治体がございますので、そういうところへ、秋、私たちの試験が終わった後に訪問しまして――その人たちが入った人物評価につきましては3年か5年後に出てくる話ですので、一律にその場で聞いても教えてくれるとは思いませんが――いずれにしてもそういう制度は私たちも視野に入れまして、民間企業の試験制度も比べながら研究していきたいと考えております。以上でございます。
○田口委員
よくわかりました。
確かに事務能力が必要という点はあるとは思います。ただやっぱり行政職の皆さんに求められる役割も高度成長期とは変わっていると思っておりまして、事務処理能力だけではなくて、さまざまな今のポジティブな、といいましょうか、さまざまな新しいものを吸収するというようなそういう能力も必要になってきていると思いますので、そういう点をぜひ考慮した採用になるようにまた御尽力をいただければなと思っております。
それから今はいいんですけれども、景気がよくなってまいりますと公務員の応募というのは減ってくる傾向にあるものですから、その辺を考慮しながらぜひ採用計画や試験の問題も考えてもらいたいと思います。
同じく委員会説明資料の32ページなんですけれども、職務経験者の採用がございます。
私、これを見てすごくもったいないと思ったものですからお伺いしたいんですけれども、採用予定者を決めるのは行政職だったら人事課だと思うんですけれども、184人も行政職に応募がある。あるいは情報システムとか土木ですとか、大変技術者が不足をしていると聞いているんですけれども、これだけ応募があるのに1人とか3人しか採らないというのはもったいないなという気がするんですけれども、実際に携わっている皆さんの印象を聞かせていただければと思います。
○杉山人事委員会事務局職員課長
ここにございますように、以前から言われていますけれども、職務経験者の行政職はかなり応募者が多くて、私どもも非常に感謝しております。
人数につきましては任命権者の話でございますが、その時々の行政ニーズに応じて採用する方法もございますので、そういうものも生かしていただければと思いますが、翌年度の各職種の欠員、または新しい業務ができたときにその人数をどういう人たちで埋めるかということを検討するのは任命権者でございます。その場合に大学卒業程度、高校卒業程度、障害者の方、もう1つの手法として職務経験者がございます。
来年度の4月1日に必要な職の中で職務経験が必要な職があれば募集人員がふえるかとは思いますが、年齢構成というものも考慮する必要があります。職務経験者の採用で言いますと年齢制限がございませんので、幾つの方でも採用することはできるんですが、果たしてどういうキャリアを積んでいくかということもございます。任命権者でこうした検討を行い、必要な職をどういう職務経験で採ろうということを私どものほうへ上げてくるかと思います。
昨年初めて海外職務経験者を採用いたしました。商社でお勤めになった方が今年度1名採用されております。そういった形である特定の職種で必要な職種を採用していくこともあると思います。今後、副委員長がおっしゃったお話も任命権者に伝え、我々も一緒に考えていきたいと思います。以上でございます。
○田口委員
ありがとうございます。
私からも9月定例会でまた聞いてみたいと思います。よろしくお願いします。
最後に、監査委員事務局に質問があるんですけれども、委員会説明資料の35ページ以降になります。表の下のほうに行政監査という項目があるんですけれども、この行政監査について質問をしたいと思います。
今年度は1件ということで、これは大井川広域水道企業団だということを伺いました。資料の後ろのほうに平成25年度の実績が6件とあります。これも伺いましたところ県道豊田竜洋線と学校徴収金ということで、やっぱり話題になったところを行政監査に入っているというお話を聞きました。
ただ、39ページを見ますと行政監査の役割というのは最少の経費で最大の効果を上げているかどうかをチェックするというのが基本だと思っています。
そこで、私としてはやはりこの原則に戻って経済性、効率性、有効性を評価する行政監査というのをもっと積極的に取り組むべきじゃないかと思うんですけれども、御所見を伺いたいと思います。
○藤監査委員事務局監査課調査監
行政監査についてお答えいたします。
今委員がおっしゃったように行政監査の目的というのは39ページの記載のとおりですが、行政監査の対象は事務事業でありまして、必要なときに実施すると位置づけられております。
一方、財務監査は基本的に毎年1回と位置づけられておりまして、こちらは定期監査というのに対して、行政監査の位置づけは随時監査ということになっております。
ただ、静岡県の特色として実地監査すなわち監査委員が現場に赴く監査の場合には、財務に対する監査に合わせて事務事業監査を行っております。これは位置づけとしては行政監査になろうかと思います。
昨年の実地監査は、定期監査の審査対象469機関のうち305機関を対象に実施しているので、そういう意味では随時監査でありながらほとんど行政監査を行っているというのが静岡県の実態であります。
ただ、事務所の種類ごとに重要な項目を設けて見るようにはしているんですけれども、やっぱりそれだけの数ですので、どうしても網羅的になってしまうことがございます。
先ほどおっしゃった豊田竜洋線、それから学校徴収金については事務を対象にした行政監査、随時監査なんですけれども、定期監査に合わせて上乗せで実施したもので、しかもポイントを絞ってやったものでありますから、それなりに深くあるいは踏み込んだ監査ができました。期間も豊田竜洋線に至ってはほぼ1年かけてやっております。もちろん1年間ずっとそればかりをやっていたわけではなく事務の濃淡はございますが、十分な時間とポイントを絞った監査という意味ではそれなりの効果があろうかとは思います。
行政監査を実施するかどうかは監査委員の判断になりますけれども、実施するという判断が下ったときには、事務局としてもまた積極的に取り組んでまいりたいと思っております。以上です。
○田口委員
考え方はよくわかりました。
ただやっぱりほかの自治体などを見ておりますと、行政監査で専門の項目を決めてきちっと報告書を出しているというところが随分出てきておりますので、そういったところもぜひ参考にしていただければと感じております。
昨今もリスクマネジメントの話が大変多く取り上げられておりますので内部統制というものが非常に重要になっていると思っています。そういった意味ではやっぱり監査機能の強化というのが今大変求められていると思っておりますので、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。以上です。
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