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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和3年決算特別委員会建設分科会 質疑・質問
質疑・質問者:山本 隆久 議員
質疑・質問日:11/08/2021
会派名:無所属


○山本委員
 それでは、分割質問方式で質問させていただきます。
 今し方3番委員からも出ました河川改修ですが、ここ数年記録的な大雨、大型台風の日本上陸もしくは日本縦断で様々な越水や堤防決壊などの甚大な被害が発生しております。
 国土強靱化のための3か年緊急対策をやってもまだまだ追いつかないということで、主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書89ページの水災害対策プラン策定事業で、流域治水協議会を各河川の流域で発足させて自主的に水災害から身を守ろうという動きが国の主導の下進んでいるんですが、まだまだ産声を上げたところだと思いますので、まず各流域における流域治水協議会の基本的なメンバー構成をお伺いいたします。

○望月河川企画課長
 流域治水プロジェクト、もしくは流域治水を進めるに当たり関係者が連携して取り組んでいくのが基本的な進め方になり、連携して進める場として協議会を組織しております。連携協議会の構成は県、関係する市町の例えば危機管理部局、河川部局、防災系の部局、また学校等に雨水貯留をするといった具体的な対応等もありますので教育委員会とか警察関連が入ります。それぞれの地域で対応する部署が少しずつ違ってきますけれども、治水、防災に関する関係部局、気象台などもアドバイザーとして対応するように組織しております。
 県下それぞれの地区で協議会を組織して、個別に対応している状況です。

○山本委員
 ありがとうございます。
 となると、国の流域治水の方針も踏まえ、県では今後どのような取組を具体的に進めていくか聞かせてください。

○望月河川企画課長
 5番委員の御指摘のとおり、昨年6月に国が流域治水の方針を示しております。これは河川管理者等が実施する治水対策に加え、まずは流域のあらゆる関係者が主体的に取り組む防災・減災の対応を流域治水プロジェクトとして取りまとめると示されております。
 行政が行う防災の対策を住民の皆さんに分かりやすく示し、プロジェクトとして取りまとめることが各地域での流域治水の取組のスタートと位置づけられております。
 国が主導で進めた昨年度におきましては、県下の一級河川6水系でプロジェクトの策定が終わっておりまして、二級河川につきましてもこれに並行する形で現在進めている状況です。進め方につきましては、まずプロジェクトを示すところから着手しています。

○山本委員
 ありがとうございます。
 この説明資料を読むと、流域治水協議会を設置し氾濫による被害を減少させ早期に復旧するための具体的な対策と書いてありますが、氾濫による被害を減少させるというのは、安間川で昨年度整備を終えていただいた、いわゆる調整池等が有効かと思います。そういったものを行政がぽんぽん造るわけにもいかないので、具体的には流域治水協議会で昔のように調整池の代わりに田んぼに一時水を入れて周辺を守るようになってくると思いますが、そういう考え方でよろしいでしょうか。

○望月河川企画課長
 流域治水の考え方について、改めてお答えいたします。
 取組の内容ですが、流域治水の施策のイメージは大きく3つあると国から示されております。
 1つ目は、氾濫をできるだけ防ぐ、減らすための対策で、河川改修はもとより、今5番委員から御指摘のありました例えば水をためる施設を造ることがまず最初でございます。
 2つ目は、被害の対象を減少させるための対策で、例えばまちづくりとか、極論を言いますと集団移転といった水害リスクの多いところに住まないことも本格的に流域治水の考え方に入ってきているのが特徴としてあります。
 3つ目が被害の軽減、早期回復、復興のための対策で、水害リスク情報の周知とか、例えば工場はなかなか移転ができませんので、工場の耐水化――工場の入り口に止水のための施設を設置してなるべく施設の被害を減らす対策を個別にやろうといったことも含めて流域全体で水害被害を減少、軽減を図っていく取組が流域治水の施策のイメージでございます。
 ですから、具体的に個別の各エリアでどういった方策が有効であるか協議会の中で議論しながら対応を考えていく作業を今進めております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 2つ目の被害の対象を減少させるための集団移転はなかなか現実的なものではないと思いますが、1つ目の氾濫を減少させる部分で、協議会のメンバーは先ほどお聞きした行政とか各専門家であり、実際に田んぼを遊水地代わりに使わせてもらうとなると地主さんの理解がないことには何ともならないと思います。
 今後、必要に応じて地主さんとか民間というか、地域に住む人もメンバーに加えていくお考えはありますでしょうか。

○望月河川企画課長
 協議会メンバーの拡充についての御質問だと受け取り、お答えいたします。
 流域治水につきましては、繰り返しになりますが特徴的なフレーズは流域のあらゆる関係者が主体的にとなっております。一方で田んぼに水をためることは全国的に非常に有効な手だてでございます。ただこれが県内の田んぼがある地域においてどれくらいの効果があるのかは大前提として議論がありますけれども、5番委員御指摘のとおり、そういった対策を打つ箇所と効果が出る受益者が必ずしも同じでないケースもあり流域の対策は難しいところがございまして、いかに流域全体で水害――浸水被害に対して共通の認識を持って取り組んでいくかが重要になろうかと思います。
 今は行政主体の構成メンバーでありますけども、効果的な方策が出てまいりましたらそれを実現、実効性を高めるためにどういった対応、働きかけ、それからメンバーに加えるかも含めて必要だと思っておりますので、議論を深く進めながら、その過程で実効性のある対応ができるよう進めてまいりたいと考えます。

○山本委員
 ありがとうございます。
 確かに、抜本的に河川全てを改修するのは経費も期間も含めてなかなか大変ですので、危険な箇所については流域の方も協力して水害を抑えていくのは非常に大切です。3番委員がおっしゃったようなハード的な河川改修と流域治水協議会の両輪で水災害を抑えていかなくちゃいけないと思うんですが、あくまでも主軸はハードの整備で予算も期間も含めてしっかり進めていただき、補助輪としていざというときのために流域の人も協力していく体制でお願いしたいと思います。

 次の質問に移らせていただきます。
 説明資料148ページの漁港施設の地震・津波対策について質問させていただきます。
 漁港では、地震や津波対策の取組として災害に強い基盤整備や津波を防ぐ施設の整備を行っているところですが、これらの取組に当たって海岸保全施設整備事業や水産基盤整備事業など既存の事業を活用しながら対策を進めて行かなくてはいけないと思います。
 漁港における地震・津波対策は具体的にどのような取組をしているのかお聞きします。

○清水漁港整備課長
 漁港における事業は、大きく分けて岸壁等を整備する漁港事業、海岸保全施設等を整備する海岸事業があって、それらをともに活用しながら事業を進めております。実際に地震・津波対策を進めるに当たっては地震・津波対策アクションプログラム2013に位置づけて対策を実施しております。
 漁港事業では、具体的には焼津漁港及び福田漁港において地震発生後に利用可能となるよう岸壁の耐震等を実施しており、これは計画どおり順次整備を進めております。そのほか焼津漁港及び妻良漁港ほかでは、津波が来ても防波堤が壊れないようにするための粘り強い構造への改良を行っており、少し進捗が遅れているものの、着実に整備を進めております。
 また、海岸事業につきましては焼津漁港ほかで津波の侵入を防ぐ胸壁を整備しており、計画どおりに進捗しております。そのほか焼津漁港では残る2基の津波避難タワーを整備し津波避難困難エリアを解消しております。
 引き続き、漁港施設の地震・津波対策を計画的に進めてまいりたいと思います。

○山本委員
 ありがとうございます。
 今、焼津漁港を非常にクローズアップして御答弁頂きましたが、例えば福田漁港とか私の地元の浜名港、舞阪漁港も整備対象に含まれているのでしょうか。

○清水漁港整備課長
 まず福田漁港につきましては、現在市場の前の岸壁の耐震化の整備を進めています。また舞阪漁港につきましては、今は市場が出島のように離れたところにあって橋でつながっているものですから、その橋が壊れた場合に漁業者が逃げられなくなるので、現在その耐震化等の設計をしているところです。またあわせて、市場を取り巻く護岸、防波堤も今耐震化工事を行っています。

○山本委員
 舞阪漁港に私も何度か行ったことがあるんですけど、道路から漁港までが下がっていて本当に低い位置にあるわけですよね。そうすると橋を強化しても、津波は別としてもう少し大きな津波じゃないものでも、例えば水害と豪雨と大潮が重なったときは水没してしまうのではないかと想像しておるのですが、大津波以外の被害に対してはどの程度の危険度があると思っておられるでしょうか。

○清水漁港整備課長
 確かに、津波等が来た場合に市場の辺りは浸水被害があるかと思います。津波を防ぐ手段がなかなか難しいものですから、取りあえずは人命確保で避難路の確保を優先的に進めています。

○山本委員
 ありがとうございます。
 小さな漁港でもそれぞれその地域にとって地場産業として要ではないにしても、地場産業として成立しているところもあるので、人命も産業自体の崩壊も招かないよう整備をよろしくお願いしたいと思います。以上で質問を終わります。

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