委員会会議録

質問文書

平成28年６月定例会建設委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	山﨑　真之輔議員
	質疑・質問日：	07/12/2016
	会派名：	ふじのくに県民クラブ

○山﨑委員
　それでは、よろしくお願いします。
　私も分割質問方式にて大きく３つの分野について質問したいと思います。
　まず、大きな１つ目は、タイムライン――事前防災行動計画についてお伺いしたいと思います。
　去る６月定例会で、私は一般質問で馬込川における大規模氾濫に対する減災対策という形でお伺いいたしました。趣旨といたしましては、昨年の鬼怒川のあの決壊の映像があって、でもそれより数日前には浜松市でやはり甚大な浸水被害等があったことを受けて、今、県では河川改修等のハード対策を一生懸命これからやってくれるということになっています。ただ、やっぱり効果的に減災を図っていくにはハード対策とソフト対策、これを両輪としてしっかりどちらも行っていくべきだということで、ではソフト対策をどのように県は考えているかという質問をさせていただいたわけです。
　これに対して、いろいろとこうやっていくよということをおっしゃっていただいたんですが、その中で先ほど申しましたタイムラインの導入を来年の出水期までを目途に市と連携して取り組むという力強いお答えをいただきました。
　そこでちょっとお伺いしたいんですが、まずこの出水期というのは具体的にいつのことなのか。こういう梅雨どきのことを言うのか、それとも秋口のことを言うのか。そのあたりが曖昧ですから少しお答えいただきたいということが１つ。

　もう１つは、馬込川以外にこの６月１日からモデル的に太田川と原野谷川において、もう既にタイムラインを運用開始しているということなんですが、馬込川においてはこれをどのように運用して、そしてこのタイムラインを導入することによってどんな効果が見込まれているのか、このことについてお答えください。

○大滝土木防災課長
　馬込川のタイムラインについてお答えいたします。
　出水期までということでございますが、これは６月の梅雨入り前を想定しております。今後、避難勧告等を発令する浜松市の危機管理部局と調整した上で策定し、スケジュールを決定していくことになりますけれども、県としては遅くとも来年の６月には運用を開始できるよう、できるだけ早期に具体的な検討に入りたいと考えております。
　それから、先行して今年度から運用を開始した太田川、原野谷川のタイムラインは、河川防災行政機関だけでなく、警察、消防、教育、福祉、企業、住民等、多くの関係機関が参画した検討会を設置し、117項目の防災行動を記したタイムラインを策定し、本年６月１日から運用を開始しております。
　馬込川においては、今後浜松市と調整した上で、策定に参画する関係機関の範囲等を決定していくことになりますが、太田川、原野谷川タイムラインの手法を参考にしながら策定したいと考えております。

　策定の効果としましては、タイムラインの運用により、いつまでに、何を、誰がすべきかをあらかじめ明確にしておくことで迅速な防災行動をとることができ、被害の最小化に役立つものと考えております。
　また、多くの関係機関が顔を合わせてタイムラインの策定について議論、検討することは、おのおのの機関の既存の防災行動計画の検証や関係者間の顔の見える関係の構築が図られ、実際の災害対応時に大きく生かされると考えております。

○山﨑委員
　御答弁ありがとうございました。
　先行してやられている太田川と原野谷川では、住民等を巻き込んで協議会を立ち上げてやられているということで、ぜひそのノウハウを私の住んでいる近くの馬込川でも適用していただきたいと思いますが、やっぱり東日本大震災以降、地震や津波に対する住民の意識は物すごく上がってきていて、私の地域もそうなんですけど、やっぱり５年前に比べると違った防災訓練をやってくれてるんですよね。本当に意識が上がっている。
　ただ、最近のこういう風水害というか浸水被害に対する訓練は、まだまだ市街地のようなところでは全然導入できていないものですから、ぜひこのタイムラインを浜松市と連携して、導入した際には住民を巻き込んで新しい訓練なんかも考えながら、実際に現場で行っていくことも必要になってくると思いますが、そういったこともぜひ考えられませんでしょうか、お答えください。

○大滝土木防災課長
　タイムラインは、訓練や実際の災害時において実践し、その後の検証により常に改善が図られるものであり、災害対応の教訓を承継するツールとして活用していくものであります。馬込川タイムラインの策定後は、各防災関係機関が連携した訓練あるいは台風等の接近時における実践を踏まえ検証を行い、より実効性の高いものへと改善を図っていきたいと考えております。

○山﨑委員
　冒頭に申し上げましたが、こういったソフト対策とハード対策とをあわせて、ぜひ効果的に早期に住民の安心・安全を得るために頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

　それでは、大きな２点目に移りたいと思います。
　建設業を取り巻く課題について質問したいと思いますが、昨今の報道によりますと、建設業許可業者の数は、今、ピーク時の８割にまで減少しているということです。さらに県内の就業者の５割弱が50代以上という状況になっていまして高齢化が進んでいると。これを放置していけば、若い世代の担い手確保が大変困難になってくるということでございます。
　そこで、ちょっとお伺いをしたいのは、業界の人材不足であったり、熟練技能者不足によって、こういった状況がどんどん続いていくとこれまで建設業が果たしてきた役割が担保されなくなってきてしまうんではないかなと感じているんですが、きのう冒頭、村松交通基盤部長がこういった人材不足等について説明されていましたが、いま一度、県としてこの問題に対してどのように対応していくのか、具体的にお答えいただければと思います。

○名雪建設業課長
　県の担い手確保のための取り組みのうち、将来にわたる担い手確保の取り組みについて、いわゆる種まきについて御説明いたします。
　昨年５月、県が中心となり、建設業団体や教育機関などで構成する静岡県建設産業担い手確保・育成対策支援コンソーシアムを設立し、これから建設産業を目指す児童生徒を一人でもふやすために、建設産業の理解促進を図る取り組みを開始いたしました。
　具体的には、小学生を対象に観光と建設現場の見学をあわせた親子インフラツーリズムを開催し、建設産業への興味の醸成を図り、中高大学生を対象に建設現場体感見学会を通じて、建設産業の魅力や役割を肌で感じてもらうとともに、保護者や教員には建設産業を正しく理解していただくための研修会等に取り組んでおります。

○山﨑委員
　確かに、委員会資料16ページにそのようなことが書かれていまして、ぜひ積極的にこの事業を進めていただきたいと思うんですが、ただ、今聞いている感覚ですと、どちらかというとこの建設業に将来携わってもらいたいために少しいいことばかりを言い過ぎているように聞こえもするんですよね。
　だけどやっぱり、現場というか、各企業が気にしているのは、せっかく雇っても二、三年でやめてしまう、いわゆる離職防止をどのように行っていったらいいんだろうかというところも、ひとつ悩みの種だと思うんです。そういったときにやっぱり大事なのは、いらっしゃいよと、こんないいことがありますよということも確かにいいんだけど、やっぱり本当の世界、本当に大変なこと、でも本当にやりがいがあるということも体当たりで示していく必要があると思うんですが、そういう認識は業者さんもそれから県としてもおありになるんでしょうか。

○名雪建設業課長
　離職防止等、労働環境の整備にも取り組んでおりまして、まず社会保険加入対策、それから適正な予定価格の設定、ダンピング対策など、的確に対応して各企業が適正な利潤を確保していただくと。そういう中で、労働環境をよくして、ほかの産業へ流れたり、あるいは産業間での人の取り合いもありますので、建設産業が少しでも労働環境がよくなるようにということで県は取り組んでおります。

○山﨑委員
　それではちょっと違った角度から、今の問題に対しての１つの解決の手法として御質問したいと思うんですが、ＩＣＴですね。一般質問でもＩＣＴ―ＢＣＰとかよくわかんないことをいろいろ言わせていただきましたが、ＩＣＴの活用は、やっぱり人手が減っても生産性を向上させることができると思うんですね。
　それから、やっぱり土木作業のイメージを変えることにつながりますので、若者とか女性といった方々がこの業界に参入しやすくなる、魅力を高めることができるんではないかなという１つの武器だと思っております。
　私は、昨年も12月の定例会でこのＩＣＴに関することを質問しまして、ＩＣＴの活用による公共事業の生産性向上の取り組みについてお伺いいたしました。その後、麻機遊水地にも行きまして、実際にドローンやＧＰＳを使った試験施工の現場にも赴いて、なかなかこれは有益だなという感覚を得て、今ここにおるんですが、そこでちょっとお伺いしたいのは、県では今後、国の方針であるアイ・コンストラクションを受けて建設現場へのＩＣＴ導入に向けた取り組みを本格化していくという記載が資料にもありますが、実際のところ、この建設業界においては、こういったＩＣＴという時代の流れをどのように捉えられているんでしょうか。

○内田技術管理課長
　まず、国土交通省の動きでございますが、今御説明にもありましたように、国土交通省は測量設計から施工、維持管理に至るまでの建設現場の全プロセスにおいて、ＩＣＴ――情報通信技術の活用を軸とした生産性向上を図る取り組みをアイ・コンストラクションと名づけまして、所管事業において平成28年度から全面展開することとしております。
　これを受け、県におきましても、平成28年度からＩＣＴを活用した土工事であるＩＣＴ土工の積極的な導入を図っているところでございます。しかし県工事でのＩＣＴを活用した施工例というのは、近年では富士山静岡空港の造成工事の土工事や舗装工事の管理、あるいはただいま９番委員からもお話がございました麻機遊水地における掘削工事等数える程度の事例のみでありますことから、ＩＣＴを活用した工事の経験は発注者はもとより受注者も多くはございません。
　このような状況の中で、御質問のあった建設業界の反応でございますが、ことし５月に建設業の現場実務者で組織されております静岡県土木施工管理技士会に対してＩＣＴ活用工事に関するアンケート調査を行いましたところ、約85％の方がＩＣＴ土工が未経験であるという回答でございました。
　しかしながら、一方でチャレンジしてみたいかという問いに対しましては、約63％の方が「チャレンジしてみたい」あるいは「条件が整えばチャレンジしたい」との積極的な回答をいただいておりまして、このことから多くの方々が現場の担い手不足からＩＣＴ土工を取り入れていくべきという危機感をお持ちであると理解しておるところでございます。

○山﨑委員
　御答弁ありがとうございます。
　最後のほうで、約85％が現状はＩＣＴ土工を未経験ではあるけれども、約63％はチャレンジをしてみたいと、条件が整えばということで、じゃあその条件は何だろうなと思いますと、やっぱりノウハウであるとか、それから導入コストといったところになるんだろうと思うんです。
　そこで県として、そういう条件を整えてあげられるような対策を今後どのように進めていくのかについてお答えください。

○内田技術管理課長
　県としての取り組みでございます。
　県では、1,000立方メートル以上の土工事を含む工事を対象にＩＣＴ土工を試行することといたしまして、なるべく受注者への過度な負担をかけないように、まずは従来の工法により発注した工事に対して、受注者の希望によりＩＣＴ土工に変更することができる、手挙げ方式により実施することといたしました。
　今年度は、その対象工事を現在86件抽出しておりまして、ＩＣＴ土工を試行することとしておりますが、現段階では、どの程度チャレンジする施工業者がいるかは予想できません。県といたしましては、12の出先事務所がございますので各事務所で１件程度、手が挙がることを期待しておるところでございます。
　また、ＩＣＴ土工への現場への円滑な導入を図るため、まず職員に対しては、建設事業に関する総合的な研究機関でありまして、国が示したＩＣＴ活用工事に関する要領、基準、この策定にかかわった施工技術総合研究所に御協力いただきまして、実務研修の実施を計画しております。
　また、この施工技術総合研究所は富士市にございまして、機動的な支援が期待できますことから、ＩＣＴ土工を採用する際に現場において受注者も含めた技術的支援をあわせてお願いすることとしております。
　このＩＣＴ土工の活用につきましては、まだ緒についたばかりでございまして、職員、受注者ともにＩＣＴ土工の経験が浅いことから、受発注者双方の意見を聞くとともに、改善策を検討いたしまして制度の見直しを繰り返しながら順応的に進めてまいりたいと考えております。

○山﨑委員
　まだ緒についたばかりということで、確かにＩＣＴ土工は、今、過渡期ではあると思うんですが、でもＩＣＴの世界は１年、２年たつともうすごい次元に行っちゃうんですよね。だから、ここで静岡県がおくれをとることはやっぱり許されないと思いますが、ただ、やっぱり中小企業にもしっかりと配慮して、よく視野を広げてこの取り組みを進めていただきますように要望を申して、次の質問に行きたいと思います。

　大きな３点目は、昨日も出ましたが、遠州灘海浜公園篠原地区への野球場についてでございます。若干重なるところもあるかと思いますが、大切な話ですので、確認をしながら行きたいと思います。
　この背景については、多くはもう申し上げませんが、先般の２月定例会で３つの理由をもって減額修正されたと。その後、今日に至るまでパブリックコメント、それから市議会の特別委員会の設置と第１回の開催、さらに先般も建設業協会から正式に要望書が市長に手渡されたようですが、それ以外にも各種団体からやってくれというような要望が出されているというふうに、動きが活発化していると思います。
　そのような中、お伺いしたいのは、さきの２月定例会以降今日に至るまで、県としてはパブリックコメントはもちろんやってるんですが、それ以外にどのような取り組みをされてきたのか。そして今後どのような時期にどのような取り組みをされるのか、まずこの点についてお答えください。

○濵田公園緑地課長
　２月議会以降の取り組みでございます。
　先ほどもお話がございましたように、公園基本構想を公表するために、都市公園懇話会を２回開催いたしました。その間にパブリックコメントを実施いたしまして、いただいた意見に対して県の考え方を公表して、５月30日に基本構想として公表をしたものでございます。
　この間、パブリックコメントに対しまして、多くの意見をいただくよう活動をしてまいりました。私どもでは、野球関係者に基本構想を御説明するなど、そのほか面談に訪れたときに基本構想の御説明をするなど基本構想の周知理解に取り組んできたところでございます。その結果、多くのパブリックコメントに県民の方の意見をいただいたところでございます。
　また、市との協議も進めております。４月11日に11回目の勉強会を開きまして、昨日も申し上げましたとおり、１つの課題となっております防災機能に関する県、市の役割分担について、レベル１を超える負担につきましては市の負担が原則ということを共通認識として持ちまして、今後詳細を詰めて、最終的には市と協議を完了したいと思っております。
　そのほか、お認めいただいた平成28年度予算の現場での測量、地質調査の執行についても進めてまいりました。５月25日の西区協議会から始めまして、地元の自治会、地権者の代表などが組織をします地元の協議会などに今後の28年度の予算の執行について説明してきたところでございます。
　県といたしましては、今後、さまざまな機会を捉えまして、さらに多くの方々の意見をいただきたいと考えておりますと同時に、市の特別委員会の議論が進み、浜松市が用地調査費を補正予算に計上されたことにより、浜松市民のコンセンサスは得られたという判断をし、市との防災機能に関する調整を早期に完了させ、次のステップであります公園基本計画の必要性や具体的な検討項目などを県議会の皆様に丁寧に説明した上で、基本計画の策定に入っていきたいと考えております。

○山﨑委員
　大変御丁寧にありがとうございました。
　またおいおい指摘するとして、昨日の５番委員とのやりとりの中で気になったところが幾つかありましたので、少し確認をしたいと思います。
　まず、篠原地区ありきではないかというような話がありました。それに対して、当局側のお答えとしては、あくまでも今の段階で着手するならば篠原しかないということだったと思いますが、それでよろしいでしょうか。

　また、篠原でないとすれば、新たに候補地を探して一から着手していかなければなりませんよね。そうなってくると一体どれぐらいの期間が必要になってくるのかについて教えてください。

○濵田公園緑地課長
　１点目の、今の段階では篠原地区しかないではないかということについてお答えいたします。
　現段階で、公園事業により野球場の整備を進めるという前提条件がありますけれども、その中では、検討をしてまいりました篠原地区の基本構想に基づきます。篠原地区の基本構想をつくった背景といたしましては、遠州灘海浜公園の防潮堤の整備が進み、篠原地区遠州灘海浜公園を取り巻く状況が大きく変化をいたしました。昭和37年来、計画決定されて一団の未利用地が残っている箇所でございますし、その間、浜松市においても都市公園の見直しなどが行われましたけれども、この箇所については公園としての整備が必要だということが平成26年の見直しの中でも出てきておりまして、篠原地区については、スポーツ・レクリエーションの拠点として整備することが望ましいということが市の見直しの中、浜松市緑の基本計画の中でも示されておりました。
　一方、そこをスポーツ・レクリエーションの場所として、拠点として整備するに当たりまして、県内の県営のスポーツ施設についての検討をしたところ、西部に野球場が不足している状況がございまして、野球の西部地区での状況を、野球の振興の状況を検討したところ、浜松地区に野球場を持ってくるのがふさわしいであろうという検討がございました。そうしたところから、篠原地区に大規模なスポーツ施設として野球場を配置するという結論の基本構想になったところでございます。
　それで、今現在、先ほど前提で申しましたとおり、現段階で公園事業により整備を進めるということであれば、県としては篠原地区以外にはないという結論でございます。

　もう１つ、篠原地区以外で整備を進めるに当たりまして、どれぐらい時間がかかるのかということでございます。
　これは、西部地区で広域的な利用ができることが１つの条件でございますけれども、そのような場所をまず選定して、公園事業でやる場合には公園として計画決定するという手続が必要になります。
　計画決定することになりますと、その場所の適地を探す必要があります。これについては、適地を選定するのに場所によっていろいろありますけれども、おおむね２年ぐらいは必要ではないかと考えております。その後、そこを公園として都市計画決定しまして、事業認可をとるということで、都市計画決定に２年ほど、事業認可に１年ほどと、場所によりますけれども、合計で言うと４年から５年はかかるんではないかと推測されます。

○山﨑委員
　今のお話ですと、現実的に考えて、篠原地区でしかあり得ないということだと思います。

　もう１つ確認させていただきたいんですが、昨日、四ツ池公園と市営球場との絡みが出ました。けさも新聞に書かれていましたが、決して市営球場の代替施設として篠原につくるんではないですよと。もちろん、四ツ池と篠原との関係性は大きくあるんでしょうけれども、そこは別物であるというお答えだったと思うんですが、いま一度そういうことでよろしいでしょうか。

○増田交通基盤部理事（高次都市機能担当）
　今回の基本構想の篠原地区への野球場整備のお話と、四ツ池公園の市営球場の再編の話とは別物かというお話でございます。
　昨日、５番委員からも御質問がありましたとおり、今回県が策定しました基本構想の中では、四ツ池公園市営球場の存続、廃止にかかわらず、篠原地区に野球場を導入することが望ましいとしたものでございます。
　きのうも申し上げましたとおり、今後市が四ツ池の市営球場を廃止するということになれば、よりこの篠原での野球場の意義が高まるというお答えをしたものであります。

○山﨑委員
　私も、浜松に住んでまして、四ツ池公園はよく遊びに行きましたし、野球もやってましたので、市営球場も使わせてもらったし、陸上というかマラソンで陸上競技場も使わせてもらってまして、四ツ池公園には非常に思い入れがあります。
　ただ、老朽化も進んできていますので、やっぱりこれをいい形で再編するのが、市民として、県民として望ましいのかなと思っていますが、ただそれはそれとして、しっかりとその議論もしてはもらうんですが、そうはいってもこの篠原地区はまた並行して議論していくべきことだと私は思うんですね。
　ただ、市議会の特別委員会で、どっちを先に議論するかという話もあるようですが、僕はそれは並行でいいと思う。そして、その間にこの篠原に野球場がやっぱり欲しいと、県立として。そういうコンセンサスが得られれば、そういう結論じみたものが市議会の場で出されたんであれば、僕はもう県として次のステップに進むべきだと思いますが、そういう私と同じ認識でよろしいでしょうか。

○増田交通基盤部理事（高次都市機能担当）
　市の特別委員会について、県としてお話しすることではございませんが、県として期待しておりますのは、やはり篠原地区での野球場導入についてのコンセンサスを得ていただくことに大いに期待するところでございます。
　今後の進め方につきましては、既に３つの条件というお話もございまして、市民・県民へのコンセンサス、それから市と県の役割分担、完成時期の３つの話がございまして、こういったことを県民の皆様、それから議会の皆様に御理解をいただいた上で、次のステップに進めていきたいと考えてございます。

○山﨑委員
　今、市議会のそういった議論を大いに期待していると、議論が盛り上がっていくことを期待しているという御答弁だったと思うんですが、最後に確認なんですが、なぜ県はこの構想を前に進めたいと考えておられるのか。それは地域の活性化とかそういった観点からでしょうか、お答えください。

○宮尾都市局長
　もちろん、公園として必要な野球場という話もございます。それと同時に、三・一一以降ショッキングな映像から、沿岸地域というのはまさにクモの子を散らすように土地利用が図られることがなくなってまいりました。そこにありがたいことに大きな御寄附をいただきまして、あれだけの防潮堤ができ、ある意味生まれ変わった土地ができてまいります。
　そこに公園の都市計画決定がされた未利用地があるということで、いろいろ検討していた中で、望ましい施設として野球場という話になって、それがにぎわいにつながり、周辺地域が相乗効果で上がってくるというような沿岸地域のリノベーションのモデル的なものになってきて、それが発信できればまさに好機かなということで、いろんな意味合いを持って県としては考えていきたいと考えております。よろしくお願いします。

○山﨑委員
　ありがとうございました。
　最後に、意見、要望だけ申し上げたいと思いますが、宮尾都市局長がおっしゃったように、私もこの構想はまさに疲弊している沿岸地域、浜松市南部を復活させる、リノベーションする絶好のチャンスだと思っています。
　御承知のように、今、沿岸部の地価は下がって、人口も流出していて、私は今ＰＴＡの会長なんかもやらせてもらってるんですが、中区なんですけれども南区寄りなもんだから南区の方々と一緒に研修したり、懇親する機会が多いんですけど、全市域の中でやっぱりその地域だけが児童数が減ってるんですよね。５番委員からきのう、子供を安全に遊ばせる場所なのかというような趣旨の話がありましたが、そういう意味では確かに本当に減っちゃっているということだと思います。
　でも、本当に危険な場所なのかという話ですよね。少なくともオリンピックまでには防潮堤が完成するわけですから、そうすればレベル２の波が来たとしたって、２メートル以下の浸水深にほとんどの地域が抑えられると。そうすればそこの家屋が流れないということであれば、よっぽど命は助かるということで、全然その前提条件が変わってくるんだと思います。
　それから、やっぱり防潮堤ができても、本当にじゃあ人が戻ってくるのかという話をされる方もいらっしゃいます。確かにそうで、人って、心理的なんでしょうけれども、守ってばっかりいるところに魅力を感じないというか、なかなか集まらないんですよ。だけど、そこに攻めの姿勢、こういう総合的な公園をつくって、トビオはもともとあったけど、野球もできる、サッカーもできる、体育館もある、いろんな遊びができる、子供たちがそこで集まれる、子供たちの声を聞いて大人たちも元気になれる、そういった空間をつくれば、まさに攻めの一手として、求心力が生まれるんですよね。攻めは求心で、守りは遠心なんです。
　だから、この地域は守りだけじゃなくて攻めの材料が必要だと思ってたところにこの話が来たので、これを絶対に私はものにしてほしいと思いますし、ただ、そうは言ってもいろんな意見があるのは承知しています。そういった意見をないがしろにするわけにはいきませんから、しっかりと１つ１つ受けながらも、それでも善は急げですから、建設業界からも早期の建設着工を望むという声もありましたので、その声に応えられるように、早期に着手できるように頑張っていただきますことをお願いいたしまして、以上質問とさせていただきます。ありがとうございました。

○相坂委員長
　ここでしばらく休憩します。
　再開は午後１時30分とします。

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