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委員会会議録

質問文書

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令和5年6月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:藤曲 敬宏 議員
質疑・質問日:07/06/2023
会派名:自民改革会議


○藤曲委員
 分割質問方式でお願いいたします。
 建設委員会説明資料23ページ熱海伊豆山地区土石流災害への対応状況についてお伺いします。
 熱海伊豆山地区土石流災害から丸2年がたち、7月3日に熱海市で追悼式典が行われました。川勝知事、森副知事、また議長、副議長をはじめ、勝又交通基盤部長にもお越し頂きまして本当にありがとうございました。まだまだ復旧復興の途上で被害者の傷も癒えない状況の中で、一刻も早く被災者が戻れる状況をつくっていきたいということで質問します。
 熱海市伊豆山地区土石流災害における逢初川の復旧事業について、先日熱海市主催の地元の住民説明会等では用地買収が3割程度と説明がありました。まだ7割程度は未執行ですけれども、現在の河川復旧及び市道の用地買収の進捗状況そして今後の見込みについてお伺いします。

○杉山河川海岸整備課長
 逢初川中流部の開渠区間については、河川整備計画に基づく河川改修とともに、両側に市道が計画され県と市が共同で用地買収を進め6月末現在で約3割の用地買収にとどまっている状況でございます。
 地権者の皆様には、宅地整備に関する市の方針転換、これまでの経過に対する不満など様々な御意見があり、測量の現地立入りも御承諾頂けていない方もおられます。
 なお、住民説明会の後に2名の方と契約できました。引き続き熱海市と共に丁寧な説明と粘り強い交渉に努めてまいります。

○藤曲委員
 説明会を見ているときには大変厳しい状況でしたが、すぐに2名の方が買収に応じていただいたということで、一部ではやはり早く戻りたい方がいらっしゃることを今のお話を伺って理解できました。

 用地買収の件で不安に思っている住民の方の中には、用地交渉で残地の買取りをしてもらうことによって自分の宅地がなくなってしまって、ほとんど全部が河川や道路の用地になってしまい、戻りたいのだけれども戻る土地が確保できないといった問題が生じています。
 これに対して、熱海市とどのような協議を行ってどのように対応していくのか教えてください。

○杉山河川海岸整備課長
 用地買収後の残地につきましては、住民の大きな課題でございます。住民個々の帰還の御意向とともに、熱海市のまちづくりについて県も市と情報を共有しながら共に交渉に当たってまいります。

○藤曲委員
 説明会を聞いていても、それぞれ個々の対応、状況、希望の違い、売りたくない方も正直いましたしいろいろな感情があると思いますので丁寧な説明が求められていると思います。

 その中で、住民からこの河川両側の4メートルの熱海市道となる道路計画の線形について様々な意見が出ていました。
 地元住民との合意形成が本当にできているのか。できていないとの声が結構大きく上がっていたのですけれど、まずはこの計画に対する合意形成ができているのかどうかお伺いします。

○杉山河川海岸整備課長
 住民の皆様から、河川及び両側に計画された市道の線形について様々な御意見があると認識しております。
 これまでの地元説明会でもお話ししておりますが、県としては河川計画の変更は考えておりませんが、県と熱海市の担当者打合せ会を毎週実施しております。取り合いを含めた道路計画について熱海市から相談があれば、共に検討するよう技術支援をしてまいりたいと考えております。

○藤曲委員
 齊藤熱海市長は、地元の住民説明会のときに逢初川の改修や市道の整備は現在の計画ありきではなく、場合によって変更もあり得ると答えているのですけれども、今の話のように用地買収も3割済んで既にそこをルートとしてある程度考えていらっしゃる中で、大きくこの計画の変更は現実問題として難しいのかなと。特に河川はある程度の流れがあって、それを大きく変えることは安全対策的にも難しいことは承知しています。
 ただ、熱海市が管理している4メートル道路の両側の取付けに関して、地元の方々からいろいろな意見が出てるのですけれども、市も県の方々も住民の方々に今後も理解を求めていきますという答弁が多いんですね。住民の方々は計画ありきでいつまでたっても自分たちの声を聞いてもらえない、合意形成に自分たちの声が届いてないとずっと不満に思っています。
 今言ったように、河川においては住民の意向を全て聞くことは難しいことは承知していますけれども、道路の取付けはいろいろ細かいところの見直しも含めて柔軟に熱海市と対応していただきたいと思いますがいかがでしょうか。

○杉山河川海岸整備課長
 河川の両側に計画しております市道並びに既存道路から取りつく市道も計画されてございます。
 また、それぞれの所有地との高さの関係もございます。熱海市と一緒になっていろいろな課題について情報共有して検討を重ね支援に取り組んでいきたいと考えております。

○藤曲委員
 ぜひ、そこのところを丁寧にお願いいたします。
 引き続き質問します。
 今年の5月に、熱海市が進める復興まちづくり計画において宅地の復旧事業方式を買収分譲方式から補助金方式への――急遽というか私たちには唐突だったと感じますけれども――変更が明らかになりました。県が進めていく河川復旧事業に支障がないのかお伺いします。

○杉山河川海岸整備課長
 本計画は、河川の買収分と両側に計画される市道の分について用地の提供をお願いするものであります。宅地部分の復旧のまちづくりの変更については、河川復旧事業に直接影響はないと考えております。

○藤曲委員
 当初は河川と道路の復旧事業の終了は令和6年度中、令和7年度からまず道路、河川などを整備した上で宅地を再分譲するので、戻ってきてくださいという計画だったと思うのですけれども、今回補助金方式に変更したため9月1日に警戒区域の解除が行われると、河川、道路、上下水道など様々な公共インフラ工事と同時にそこに土地等がある人は宅地の復旧工事が進めて入ってくることができる。この地域はまだ道路も河川も整備できていないところに宅地ができるため警戒区域の解除による混乱を不安視していますが、そのところはいかがでしょうか。

○杉山河川海岸整備課長
 現在、用地の御協力を頂き着手可能となりました市道伊豆山神社線付近において工事を進めております。
 現在の用地買収の状況では、すぐにその他の区間について着手することはできない状況にございます。急峻で複雑な現地において住民が帰還される住宅工事と生活インフラ工事、交渉がまとまった後の河川と道路の工事を進めるには、今後綿密な調整が必要と考えております。
 引き続き、熱海市と共に住民の御意向と各工事の計画を考慮しながら丁寧に交渉を進め、それらの方策を見出していきたいと考えております。

○藤曲委員
 今の自分の土地をもう一度再建しようとする方々の中で不安に思われているのが、河川の計画も含め道路も今と同じラインで整備されてくることはなく、何メートルか上がるところも出てくる。その取り付けをしっかり住宅の高さと合わせないと、実際造ってみたらそれぞれ段差があったり出入口ができないと。また再工事のときには補助金は使えなくなるとか、いろいろ細かい調整をしていかないと本当に住民が戻れない。戻るまでにもう少し丁寧にやっていただきたいと思っております。これは要望とさせていただきます。

 メディア等では非常に混乱していると出ていましたけれども、これ以上の混乱は住民も望んでおりません。早く解決したいからこそ県にも熱海市にも要望書を出しています。今回の災害のときもそうだったのですが、組織文化の中で、問題になったところが県の部局横断的な課題として捉えてるかどうかが出ました。
 それからもう一つは、熱海市と県との連携が十分にできていなかったのが今回の検証で出ていました。復旧に関してもそこがやはり肝になってくると思います。実際に矢面に立っているのは熱海市ですけれども、熱海市も技術者が少ない。これだけの大きな地域、そして難しい線形の対応ができるのかと、実際見ていてアップアップだなと思います。この辺の技術的な助言とともにもう少し連携をしっかり取っていただきたい。と言うよりも、連携がしっかり取れているのかどうかをお伺いします。

○杉山河川海岸整備課長
 ただいま1番委員から道路と民地側の高さについてお話がございました。
 避難先での交渉や現場に立ち入る制限等々ございまして、これまで現場で詳しい説明ができなかったと聞いております。
 今後は、目印となるくいや計画図を持参して現場で道路の計画と所有地の高さの高低差について、住民個々に具体的に示しながら分かりやすい説明を行い、またこれについても熱海市と共に支援しながら丁寧に交渉を進めてまいりたいと考えております。

○藤曲委員
 高齢者が非常に多い地域ですので、一括で買い取っての整備ではなく個々にやってくださいとなると技術的なアドバイス、それから建設会社へのスムーズな申請等の対応を一緒にしていただきたいと思います。

 最後の質問です。
 今回6月議会の冒頭に、川勝知事は県が行った第三者委員会による行政対応の検証が不十分で再検証の必要性を提言した県議会特別委員会の提言書に対して内部検証を行うことを表明しました。
 この建設委員会の所管においても、砂防法それから都市計画法での再検証が予定されていると伺っていますけれども、第三者委員会での検証の対象が2006年以降の対応に限定されていました。
 現在、新聞報道等で見られるとおり源頭部のさらにその上の開発行為をしていた部分の法令違反行為であるとか、その当時、一部土砂崩れがあったなど2006年以前の事実関係に関しては検証の対象にはなっていなかったことが特別委員会でも指摘されています。
 今回の再検証の範囲ですけれども、2006年以前の事実関係も含めて行うつもりなのかお伺いします。

○杉本参事兼砂防課長
 再検証に係る事務運営につきましては、経営管理部総務局が行っております。総務局の話では今回の再検証については、特別委員会からの提言において新たに提起された論点を対象に行うものであることから、新たに提起された論点が2006年以前の行政対応等に関わる事実関係についても再検証の範囲になると伺っております。
 砂防法については、逢初川源頭部及び上流部の砂防指定地の指定範囲の判断の妥当性についての論点、都市計画法については無許可開発を行った業者への対応が適切であったかどうかの論点が提起されておりますが、いずれも2006年以前の行政対応に係るものであることから事実関係についても再検証の範囲となります。
 なお、土砂災害防止法及び静岡県土採取等規制条例についても同様な考え方となっております。

○藤曲委員
 追悼式の後の囲み取材の際に、被災者の方がばっと川勝知事に近寄ってぜひ真実を明らかにしてほしいと要望され、川勝知事はしっかりとやりますと答えていました。
 これまでの一連の流れの中で、行政に対する住民の不信感がずっと指摘されています。公文書の提供方法や範囲、県としても少なからず誤解を与えている部分があることも感じています。信頼回復のためにも十分な情報提供、そして再検証は誰の責任ということではなくて、何をしたら防ぐことができたかという観点、再発防止のために何ができるかという視点に踏み込んで、真実また誠意ある再検証を行うことを期待していますので、それに対応した内部検証に協力していただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 最後に、勝又交通基盤部長から、この思いに対する交通基盤部としてのお考えを聞かせください。

○勝又交通基盤部長
 1番委員からお話があったとおり、私も先日の熱海市の囲み取材時に知事と住民の方の話や知事の発言も聞いております。
 2年前の再検証のときはまだ非常に混乱していました。どのくらいの資料があったか分からないときに、当時の難波副知事が先頭に立ち我々も資料を一緒に出しながらやっていったことがありました。
 今回の再検証につきましては、今までの反省点もございますので、しっかり資料と当時の内容を突き詰めまして、何があったかをしっかりお伝えしながら再検証に臨みたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいします。

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