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委員会会議録

質問文書

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平成29年9月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:天野 進吾 議員
質疑・質問日:10/03/2017
会派名:自民改革会議


○天野(進)委員
 今回の資料の中にモンゴル国からの研修生受け入れという項目があります。静岡がんセンターの努力、そしてすばらしい成績は、まさに静岡県民にとっても誇りだと思っております。そのがんセンターがモンゴル国に対して、なぜこういうことをしなければならないのかという思いは禁じ得ないんです。
 実は御案内のとおりモンゴル国といってもドルノゴビ県と静岡県が友好提携したはずであり、ドルノゴビ県はモンゴル国の中の1つの県でありますけれども、わずか人口は十数万人しかいない。そこにはがんセンターはもちろん医療といってもまともな大きな医療施設はない。それが実態です。恐らく静岡がんセンターが指導していくがんセンターは、モンゴル国には実態としてはないのではないのかと思うほど日本とモンゴル国との格差は大きい。言うなれば静岡県はモンゴル国の医療を指導しているのか。いやもっと言うなら、指導しなければならない義理があるのかなと。
 静岡県は山本敬三郎知事のときから三十数年間、中国と大変な交流を続けてまいりました。たくさんの県費をもってやってまいりました。しかし静岡県に何のメリットを与えたのか。私にはそう思えてなりません。
 私たち静岡県にはたくさんの行政課題があります。ですから私は外国との交流、友好親善、そういう言葉に甘えて何か無駄な県民の税金を使っているような気がしてならないんです。その金額は全体としてはわずかという人もいるかもわからない。モンゴル国に対してそれだけの協力をしてやったっていいのではないか。確か静岡県立総合病院にあった医療用ベッドも送ったのではないかなと思っておりますけれども、不必要になったものが必要ならそれを送ることは、いいことでしょう。
 しかし今回もモンゴル国立がんセンターから研修生として2人の医師と1人の助産師を受け入れると書いてありますけれども、本当にモンゴル国にとって大きな協力になっているのかなという感じはしないわけではありません。何か知事の満足を達成するためにやっているような、そんな感じがしないわけではありませんけれども、私は静岡がんセンターがこれからさらに医療のより高い部分を目指して頑張ってほしいと思っております。
 ついでに申し上げますと、病院長の名前を忘れたんですけれども、その病院長に私たちのライオンズクラブで講師をお願いしたことがありました。その病院長がこういう話をしているんですね。自分がその昔まだ地域の医者だったときに、ある患者をずっと面倒を見た。しかしがんでしょせん治らないけれども心を込めてやった。そしていよいよ死を間近にしたとき彼は何をしたか。ある日、彼は東北の有名なお酒を持って、そのベッドのところへ行って、どうだね、やりますか。それを見た患者はにっこり笑って喜んだんですね。そして2人でそれをわずかな量でしょうけれども飲んだ。そして彼はそれから2日後か3日後に逝去されたんです。私はこの人間の心こそ医師に一番必要な心ではないかと思っております。
 静岡がんセンターに関係する方々、あそこにお世話になった方々は、そういう気持ちでもう余命幾ばくもない思いの中で行っているんでしょうけれども、人間の心を常に忘れることのないようなそういう医療の心として、これからも続けていってほしいなと感じました。
 質問はモンゴル国とのことについてのみでありますけれども、よろしくお願いします。

○小櫻がんセンター局長
 モンゴル国との交流についてお答えいたします。
 今回は、モンゴル国から研修生受け入れを御紹介させていただいておりますけれども、実はここ数年モンゴル国だけではなくて韓国、中国、フィリピン、ベトナムとかアジアの国から静岡がんセンターの高度医療のみならず、患者さんへの支援という点でハード・ソフトのいろんなシステムが非常に注目をされております。アジアは今、医療分野が非常に発展途上でありますので、各国が国のがん医療センターを建設する計画もいろいろございます。そうした中で普通でしたら国立がんセンター、日本の場合は東京都築地にある国立がん研究センターを見に行くのが主流だとは思いますけれども、プラス静岡がんセンターにも注目していただいています。
 なぜかといいますと、やはり単なる高度医療の技術だけでは欧米のまねをしていればいいのかもしれませんけれど、アジアのがんセンターをつくる場合に、東京の国立がん研究センターだけではなく、ローカルではありますけれども、患者に対するいろんな支援が非常に充実している静岡がんセンターをぜひ見たいという声がございます。そういった声に応えるために、今回モンゴル国のドルノゴビ県ではなく国家規模のがんの機関からがん医療の研修をお願いしたいという要望がございましたので受け入れをいたしました。国際協力の面で我々は受け入れをしているんですけれども、それで終わってしまってはただ単にこちらがサービスを提供して終わりとなってしまいます。
 これはもう2番委員御指摘のとおりだと思いますけれども、我々としては静岡がんセンターで今行われているがん医療の技術だけではなく、ハード・ソフトのいろんなシステムをアジア各国に、言葉は悪いんですけれど売り込みをしたいということがございます。実際に昨年からフィリピンの国立病院からもがんの高度医療を立ち上げたいので静岡がんセンターのコンサルタントを通じて静岡がんセンターの画像診断システム、実は富士フイルムと静岡がんセンターが共同開発した画像診断システムをぜひ導入したいということで、それの導入に向けて医師を派遣して直接静岡がんセンターで勉強させたいという希望がございました。これがうまく行けば静岡がんセンターと日本の医療機器がフィリピンに輸出できる道が開けるわけであります。我々もアジア各国へ医療の提供とか技術研修の点で貢献したいのでありますけれども、それだけではなく医療ビジネスにつなげる道をしっかりと開いていきたいと。これについてはファルマバレープロジェクトでも海外展開をしていくことが構想の中にしっかりうたわれておりますので、経済産業部とも連携をしながら、特に静岡県で生産されている医療機器やシステムを国内だけではなく、海外にも売り込んでいきたい点で特にアジア各国との交流とか連携はこれからも重視していきたいと考えております。

○天野(進)委員
 今、小櫻がんセンター局長の言葉は、大変に心強い言葉として私は聞かせていただきました。静岡県民として静岡がんセンターが高度なものを求めて、そして日本のがんセンターに挑戦していく気持ちは、ぜひ私はこれからも続けていってほしいなと思っております。行政にかかわる人はどうぞその先の先まで。しかしそういう心があるなら質問をする前にそういう心を我々にも教えてほしいんだな。そういうことを申し上げて終わります

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静岡県議会事務局議事課

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