本会議会議録


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令和6年9月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:伴 卓 議員
質疑・質問日:10/03/2024
会派名:ふじのくに県民クラブ


○伴委員
 分割質問方式で4つ伺わせてください。
 まず初めに、子育て世代のお母さんの婦人科検診の受診率について伺わせてください。
 私の家の裏に住んでいる同じ子育て世代のお母さんが、がんを患ってしまって、今がんセンターでお世話になっています。検診の案内が市から来ても、なかなか忙しくて行けなかった、気がついたときには大変な状況になってしまったというのが質問の発端であります。
 婦人特有の乳がん、子宮頸がんは検査も大変ですし、プラスのオプションとしてお金もかかると思いますので、ちょっと受診率が低いのかなと思います。
 県のホームページでがん検診の市町別の受診率の数値が出ています。全国平均よりは高いですけれども、経年で見ても横ばい状態ですし、もう少し上がっていってほしいなと思います。一般質問でも取り上げられていますが、担当課は疾病対策課になると思いますけれども、特定健診とか横展開、好事例の共有など何か具体的に取り組まれていることがありましたら教えてください。

○小松疾病対策課長
 県では、子育て世代をはじめとした受診者の利便性を向上させるため、検診の実施主体である市町が行うがん検診や特定健診との同時実施、休日検診の実施あるいは託児環境の確保等の取組を進めるよう支援しております。
 また、市町からヒアリングを行い各市町それぞれの課題などを聞き取りまして、ほかの市町での事例、先ほど申し上げたような特定健診との同時受診の例なども好事例として紹介しまして改善に向けた助言を行うなど支援の取組を強化しております。
 9番委員の御質問の内容も参考にしながら、引き続き受診しやすい環境整備等に努めてまいりたいと考えております。

○伴委員
 国が出してる公表値についてお伺いしたいんですけれども、市町によって凸凹しています。子宮頸がんの受診率は高いけれど乳がんの方は低いとか、まちの産業構造とか家族構成などの分析はされているのか、される予定があるのか。例えば3世代同居しているとおじいちゃん、おばあちゃんから子供を見ててあげるから検診に行っておいでよと言われて行きやすいとか、そういう背景みたいなものの分析をされているのかどうか伺います。

○小松疾病対策課長
 御質問のような世代間の状況も1つの理由と考えておりますが、具体的な分析は十分にできておりませんので、今後の課題と捉えて考えてまいりたいと思います。

○伴委員
 ありがとうございます。
 家族構成とか、地域性とかいろんな背景があると思うんですね。それこそ今、当然僕らは普通にインターネットにアクセスできる環境はありますので、月並みですけどアンケート展開するなり、友達に言われたとか、身近な人がなってしまって自分もやろうと思ったとか、受診率も横ばい状態なので、何か受診率向上に向けた施策を講じていっていただきたいなと思います。これは要望して終わります。

 次に、これもまた友人の事例なんですけれど、子供が長期入院等をするときの付添いの支援について伺いたいと思います。
 仕事をされていたんだけれども、例えば小児がんなどで子供が思わぬ長期入院が必要になってしまうケースがあります。介護休暇、看護休暇などがありますけれども、この方は仕事を辞める決断をいたしました。会社に理解があれば、いてもいいよということもあったんでしょうけれども、こういった家族の負担軽減の取組が必要なんじゃないかなと思うんですが、今、県としてこういったことに対する課題感ですとか支援策などがありましたらお伺いします。

○小松疾病対策課長
 御指摘のとおり、小児がんなどによって子供が長期に入院する際は、御家族の負担は大きいと考えております。御質問の趣旨も踏まえて、また他県の状況なども調べながら、今後どのような取組ができるか考えてまいりたいと思います。

○伴委員
 ありがとうございます。
 今の時点では、特に施策としてはないという認識でよろしいですか。

○小松疾病対策課長
 そうですね、具体的なところはまだ十分にできておりませんので、今後検討したいと思います。

○伴委員
 私も8歳と4歳の娘がいて、たまたま今は妻が専業主婦で何とかやらせてもらってますけれども、やっぱり世帯年収によってはちょっと難しかったり厳しい。例えば経済産業部などとも連携しながらやっていかなきゃいけない取組だと思います。ぜひ小児がんに限らず、県庁内でも視野を広く持って横展開していただきたいなと思います。要望してこれは終わりたいと思います。

 続いて、高齢者福祉や重層的支援みたいな話にもつながってくるんですが、私の地元富士地区で事業としてくらし支え合いセンターが今始まっています。市内で十数か所の拠点があって、テーマとしては歩いて行けるコミュニティーをもう一度形成していきましょうみたいな取組です。住民相互での支え合い活動――自治会でいうとごみ出しとか、この時期ではお祭りとか、地域のつながりって県内どこでもあると思うんです。そういった地域の向こう三軒両隣プラスアルファくらいの範囲で顔が見えてくると、ヤングケアラーの対策になったり、8050世帯の支援になったり、孤独・孤立の早期発見にもつながっていくんじゃないかなと思っています。
 あるいは激甚化していく災害の中でも、あそこのおばあちゃん出てきてないねとか、おじいちゃんどうしたかなと気づいて安心につながっていくと思います。こういったコミュニティの醸成に、健康福祉部として何か課題感を持たれているようでしたら、所見をもらってもいいですか。

○村松福祉長寿政策課長
 住民主体の地域で支え合う取組ですが、少子化や高齢化、人口減少、人と人との関係の希薄化によって従前の地域力がどんどん弱くなってきているのが現状の認識です。そういう中で、特に高齢者は、介護保険事業におきまして要介護とか要支援にならないように予防すること、あと要介護状態となった場合にも可能な限りその地域で自立した生活を送ることができるように各市町において地域支援の取組を進めております。
 県としましては、この地域支援の取組につきまして地域支援、生活支援サービスの取組の核となる人材である生活支援コーディネーター――いわゆる地域の支え合い推進員の方々を養成する取組を進めております。具体的には地域生活支援コーディネーターの養成としてスキルアップ研修などを実施してございます。今御紹介頂いた富士市の事例も含めまして、各地域で行っている先進的な取組につきましては、研修会などを通じて県内への横展開をこれからも進めてまいりたいと思います。

○伴委員
 先般、一般質問で富士市選出の植田議員が敬老会のお話をされていらっしゃいましたけれども、なかなか今、高齢者だけのつながりを持つ機会も縮小傾向で富士の場合、悠容クラブと名称がついてるんですけれども、それですらやらなくなってしまったりしています。悠容クラブの会長に90歳が普通にいらっしゃる中で、70代、80代だけでくくってしまうんではなくて、例えば、子供食堂におじいちゃん、おばあちゃんが来たっていいと思うんですよね。地域で顔が見えるような取組も世代間を超えてやって、いわゆる総がかり的なことを進めていっていただきたいなと思います。

 最後の質問に移ります。周産期における新生児喪失、ペリネイタルロスという言い方をこれまでもしてきましたが、少し追いかけるような形で伺わせてください。
 私が初めてこれを県議会で取り上げたのが、2020年9月定例会の代表質問で、新生児喪失に関するケア施策、支援施策をやるべきじゃないかと県当局に伺いました。そのとき当局からは、県助産師会等と連携して問題の周知を図っていく。当時、厚労省が動き始めたところでしたので、厚労省の指針を踏まえた支援体制整備を進めていきますとの答弁を頂きました。
 翌2021年12月の代表質問でも、もう一度取り上げて、当局から同じように支援体制を構築していきます。市町等の保健所を対象とした研修会を開催していきます。県の看護専門学校がありますので、カリキュラムの中に経験をされた方と実際に交流をして、より患者さんの気持ち、喪失をされてしまった親御さんの気持ちに寄り添える機会の醸成を図ることを検討していきますとの答弁をそれぞれ頂きました。もう三、四年たちますけれども、現在県で取り組んでいただいている状況がありましたら教えてください。

○松林地域医療課長
 県では、総合周産期母子医療センターに委託して、周産期医療関係者向けの研修会を実施しておりますが、令和3年度からこの事業に流産や死産を経験した女性や家族に対する適切な支援に必要な知識及び技術を身につけるための研修会や症例検討会の開催を位置づけ毎年度実施してきたところです。当事者家族の会が作成した資料を用いて昨年度の実績で計10回開催し、医師、看護師に加えて保健師などの市町職員合わせて計300名を超える関係者に参加頂いたところです。
 また、県立看護専門学校につきましては、令和4年度から助産学科のカリキュラムを改正しまして、ペリネイタルロスを体験した両親への援助について理解を深めることができるよう、県立こども病院の看護師による講義を行っているところでございます。

○伴委員
 ありがとうございます。対応していただいていることに、本当に感謝申し上げたいと思います。
 全国的に見ても結構静岡県の自助グループが多いと聞いて県庁ともつながせていただいて、静岡市内ですとアンズスマイルさんですとか、私の地元でもハハコグサさんが取り組んでいただいてます。ペリネイタルロスはないほうがもちろん望ましいんですけれども、当事者さんの気持ちを逆なですることはあってはいけないですし、寄り添っていただけるように、ケアや支援の拡充を図っていっていただきたいと思います。終わります。

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