委員会会議録

質問文書

平成21年６月定例会文教警察委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	奥之山　隆議員
	質疑・質問日：	07/31/2009
	会派名：	自由民主党県議団

○奥之山委員
　私は、以前に質問という形だったか、本会議の全体の中で述べたのか、あるいはこの委員会でも言ったことがあると思うんですが、交通違反なんかでいわゆる反則切符というのがありますよね。私はこのお金は県内で使われているのかなと思いましたら、そうでなくて何か一度東京で集めているというようなことを聞きましたが、実際問題、県警察というか、取り締まりに当たっている警官なんかのところへ、もちろん違反を起こしたほうが悪いんですが、文句の一つも言ってみたいという人もいるわけです。こんなところでネズミ取りやったとかなんとかいろいろ言うわけですね。
　実際問題、県民と接している人――巡査というか警察官にしてみると、そういう違反があっても、これはルールですから申しわけないと。この反則切符は、近くの信号機になります、近くの交通安全のものになるんですからと言えば、そうか、取られてもしようがないと思うんですが、どこかへ行っちゃって、それをどこに配っているかがさっぱりわからんと。そういうことも含めて、果たしてどのぐらいの額が静岡県から行って、返ってくるとすればどういう形で幾らぐらい返ってくるのかというようなことをちょっと教えてもらいたいなと思いますし、これなんか私、全国47都道府県というかそういう形でも、本当はせめて反則金を払った県へそのまま、わざわざ東京へ集めんでも近くで返せばいいとこう思いますが、その辺ちょっと教えていただきたいと思います。

　それから、先ほど治安という話もございましたが、アメリカなんかのいわゆるハリケーンですね。あれでまちが荒らされると、その混乱につけ込んで略奪なんていうのが起こるわけです。この前のチベットの動乱なんかですと、やっぱりそれもまちを荒らして略奪して、そんなどさくさに紛れて商店街等で略奪すると。そんなことがよその国なんかで行われるわけですが、阪神・淡路大震災のときに外国の記者の人たちが、日本ではあの大混乱の中にお互いが助け合っていると、略奪する人がないと――全部はどうか知りませんよ――そのことをすばらしいと。日本って何てそういう秩序立って立派な国だということを自分の国へ記者が報告しているわけです。
　そういうものを見たときに、皆さん方はどこでそういうことを研究しているかはわかりませんが、どうして日本はそんなに治安がいいかということを歴史的というか、何かそういうものを研究しているということがあるかどうか教えてもらいたいということと、私はそれぞれの民族というと大げさですが、あるいはそれぞれの国と言ってもいいかもしれませんが、その民族や国を秩序立てている何かがあるのではないかなといつも思うわけです。
　例えば、かつての共産党の国なんかへ行きますと、ソビエトなんかのときには電車の各両に１人ずつＫＧＢがいるんだと。あるいは身内まで内部告発で売ってしまうとかそういう形の中での強権というか、あるいは見せしめで人前でバンとやっちゃうとかといろんなことがあって、その民族のルールというか統一というか、はみ出る人を少なくしてくると、そういう一つの政治の制度みたいなものでやってきたものもあると思います。
　あるいは宗教という形の中でやってきたことがあると思うんですが、私はそこへいくと日本は違う日本独特のたがというか、今のところでさっき自転車の話も出ましたが、そこらじゅうでたがが外れていると思うことがある。日本民族を形づくってきたたがというのと治安のよさというのはあると思うんですが、そういうことを県警とかあるいは警察庁ですか、そういうところで研究しているところはあるのかと。そうすれば、そのことに基づいてこの国のよさをやれば、治安はよくなるわけですから、そんなこともちょっと考えておったら教えていただきたいなと思います。

　それから、先ほどいろんな装備資機材の何かあると言いましたが、私これは質問したことがあるんですが、愛知県の長久手町、あそこで離婚した元暴力団が奥さんなんかを閉じ込めて、そして、行った交番の警察官が撃たれたと。撃たれたけど、向こうは鉄砲を持っているものですから、そこへ近寄れないわけですね。
　ですから、私あのとき本会議で、盾というのがありますが、縦だけでなくて横にしてもいいぐらい大きいのをつくって、その倒れている人を例えば守りながら、ほかの警察官が自分を守りながら鉄砲の弾をよけながら行って、その人までかぶせるような大きな盾をこしらえる。そうして、その警察官をせめて助けるような、そういう防護をするようなものというか、そういうようなものなんかを開発すればいいんじゃないですかということを言ったことがあるんですが、あれは言ってから二、三年になるものですから、県警が本当にやる気になると言ったらやってくれるんじゃないかなとかすかな気持ちを。というのは、我々委員会へ３年に１回ぐらいしか来ないわけですね。だから、そういったことをやっているかどうかということが一つあるわけです。
　それから、この前の場合は既に戦争状態というか戦闘状態に入っているわけです。そこへ今度は狙撃班というかあれが来たんですね。聞いたら、20幾つだかの優秀な若者が、犯人がたまたま撃ったのがこの辺へ当たって死んじゃったということがあるわけです。聞いてみると、何かこの辺の防護しているのの上からかぶるのと下からやるのとのこの境へ入っていると。こんなことは万が一ぐらいにしかないとこう言うわけです。
　ですから、私はもう常日ごろは防弾チョッキみたいに、例えばそういうものはある程度動きのいいようなものとかいろいろ考えていると思うんですが、戦闘状態に入っとるところへ行くんですから形なんかはどうでもいいので、そんなものが絶対当たらんようなね――例えば、ミツバチをとるときに全部かぶるようなああいうのをかぶっていれば、どこで撃ったって当たらへんですからね。戦闘状態になったときの防弾チョッキと常日ごろのとは違ってもいいんじゃないかなと私は思うんですが、そういうことなんかもあのときちょっと言ったと思うんですが、研究なされているかどうか教えてもらいたいと思います。
　それから、あのときに私は言いましたが、閉じこもっちゃっていると。ですから、ゴキブリホイホイのようなね、縁の下からこうやって煙か何かでね、その人が１時間も寝てくれればいいですからね、そういうようなゴキブリホイホイみたいなので縁の下からやっちゃえと。そういうことだって考えられるんじゃないかと言いましたが、余りにも素人ですから怒られるかもしれませんが、そういう意味での警察官みずからを守ると。それが県民を守るということになるわけですから、そういうことに対して、どの程度研究されているかということなんかもちょっと教えていただきたいと思います。

　それから、先ほど自転車の話が出ました。
　私は、この自転車のお母さんが１人、２人の子供を連れて幼稚園とか保育園へ送っていくと。これと、もう１つはある程度年配になったお年寄りの人の免許証をなるべくやめてもらいたいと。事故も多いと。認知症の試験なんかもやってどうのと、この前、本会議で本部長が答弁していたと思うんですが、確かに認知症的にというか、余りぱっとしない人からは取っちゃうと。それはある意味ではわからんではないんですが、極端に言うと、免許証を取られた人は確実に認知症になっちゃうと。うちから出れなくなっちゃうから、行動範囲が狭くなってしまうので、ある意味ではまた認知症になっちゃうのでね。認知症が知られて免許証を取っちゃうと、また認知症になっちゃう。
　私は、そういう意味では、免許証を返上してもらうには、それにかわり得るものをやっぱりつくるべきではないかなといつも思うわけです。
　それは、もうお年寄りですからね、例えば袋井でしたら、袋井から静岡や浜松まで行かんでもいいので、自分の中学校ぐらいのエリア――医者へ行くだとか、そういう自分の生活範囲の行ける範囲で動かせるようなそういう車。ローカルカーというか、コミュニティカーというか。それで、それを常日ごろ３人か４人乗ってね、スズキのセニアカーがあります。あれでは、ちょっと１人でぼつぼつ走っているものですから、もうちょっとね、あれに４人ぐらい乗って、スピードは出んでもいいので、それで行き来すると。そのかわり免許証なんかは要らんと。
　そのかわり、そこは公安委員会と市町村とか地域で、この地域なら、この辺の範囲ぐらいまでは歩けるんじゃないかというようなエリアをつくってね、その中はおじいさん、おばあさんが乗ってもいいと。安全ということが必要ですから、ある程度、ピーポーピーポー音も出てもいいかもしれんし、赤か白だか知りませんが、そんなくるくる回るようなものを自動車へつけて、よそから見れるようにしてもいいかもしれん。
　そういう意味で、私は、その免許証を取るかわりに、せめて小学校区か中学校区か知りませんが、そこら辺に通用するようなローカルコミュニティカーというか何かそんなので、おじいさん、おばあさんが三、四人乗っていくと。あるいは１人で行く場合にも、そこへかごがついていればね、畑へ行って大根でもサツマイモでも乗せてくると。こういうようなものをつくって与えると。
　ですから、それは逆に言うと、先ほど言ったように自転車で幼稚園、保育園へ送り迎えするということは、そんなにやみくもに遠くへ行くわけではないです。身近なところへ行くという以外に何キロも自転車で行くということはないですから、そうすると、そのおじいさん、おばあさんがやれるようなコミュニティカーは、そのまま子育て支援カーだと。そのお母さんが１人、２人の子供を乗せて幼稚園、保育園へ送り迎えできるようなそういうものが一緒になるというようなものをつくれば、私はかなり解消されるし、お年寄りにとってもいいし、子育てのお母さんにもまさに安心して産み育てることができると、そういうふうに私はなると思いますけど、そういうのを考えたことありますか。
　というのはね、私、10数年前にこの文教警察委員会へ入って、こういうことをしてますかと。信号機の前とか交差点というか、危ないところへ行ったらね、その近くを車で行ったら、ぎざぎざをつけてね、そこへ行ったらもう次は危ないよということがわかるようなぎざぎざしたのを、それを何と言っていいかわからないんだけど、そういうようなことを質問したことがある。
　そしたら交通部長が手を挙げてね、あんたが言わんことはわからんでもないけど、そんなぎざぎざつけたら目の悪い人はだめだし、自転車は嫌うでね、そんなことはやらんほうがいいと言ってたで。今、日本じゅうがやっとるよね。路側帯もそうだし。
　ですからね、さっきの多家さんじゃないが、あんなことを言わずに自分が特許を取っちまえば、こんなところに立ってないでもいいなと思ったこともあるんですが、いずれにしてもね、今そこまでは考えられんにしても、そういうことをやっぱり考えていく必要はあると。そういうのをやったら、年寄りも子供もよくなると。そういうことを含めて、これを提案したいと思います。
　これもあえて提案して、これはもう何年か前からずっと言っているんですが、たまたまここ二、三週間前かな、この中で僕の言っているのと同じことがある全国的な組織の新聞に載っていたことをこの中で見た人があったら、後ろのほうの衆で手を挙げたらいかん衆でもいいのでそっと言ってください。私も見たと、新聞に載っていましたと。

○野村交通部参事官兼交通企画課長
　先ほど質問がありました交通反則制度の関係でございますが、これにつきましては、県で告知した件数は約24万7000件あります。そして、徴収した反則金、これが約22億4000万円であります。そして、これが国から県に返ってきたものが県の分が平成20年ですが13億2000万円、そして市町村の分が13億9000万円ということで、合計約27億2000万円が静岡県のほうへ還付されているという状況でございます。

　そして、免許証の返納の関係もお話がありましたので、その点についてもお答えしたいと思いますが、この件につきましては、現在自主的に返納していただいていると。ほとんどが家族等の勧め、また、本人が自覚なさっての返納等々もございますけど、これらで返納していただいたその代替措置として、各機関のバス協会、タクシー協会等々の協力を得て、その割引制度というようなことでやっているものもございます。
　また、県の交通政策室等とも協議いたしまして、先ほど委員から指摘のありました子育て支援室、また県のくらし交通安全室、これらと一体になって、何か県の補助でできるような施策はないかというようなことで現在検討しているところでございます。以上です。

○山田総務部参事官兼会計課長
　特別交付金のことについて、ちょっと補足説明をさせていただきます。
　特別交付金については、一たんすべて交通安全対策特別交付金勘定として、国の歳入に組み入れられます。その後、地方公共団体が単独事業で行う交通安全施設について、国から交通安全対策特別交付金として都道府県及び市町村に交付されます。公安委員会が行うものについては、信号機とか道路標識、標示等ですね。それから、道路管理者が行うものについては、歩道橋、自転車道等、さくとか反射鏡もあります。
　ちなみに平成19年度に反則金で国に歳入となったものが約23億7000万円。それで、20年度の静岡県に対する交付金が27億2100万円ということで、納めた金額よりたくさん交付をいただいております。それについては、県の交通事故発生状況あるいは道路延長あるいは集中地区人口ですか、そういったものが勘案されて配分されているということでございます。

　続きまして、先ほど装備資機材の関係ですけれども、やっぱり装備資機材は一定の基準に基づいて配分されているわけですけれども、現場の警察官がこれではちょっと不都合だよとか、もう少しこうなったらいいんじゃないかということで始めたのが開発改善コンクールでありまして、それに基づいて徐々に改善はされてくるわけですけれども、中には国の基準があるというものがありまして、やっぱりそういった心配事、例えば横から刺されたら、防刃衣は横にもあればいいんじゃないかとか、先生おっしゃるように首にもあればいいんじゃないかというようなこともあるんですけれども、それに対しては、事務局というか装備管理室のほうに、これは今――本部長の提案ですけれども――各交番員や警察署員から直接提案として装備に関して上がってくるようになりまして、それで、これは必要だなと思うものについては予算化したり、あるいは警察庁に仕様の変更をお願いするなりをして改善を図っているところであります。

○殿岡警務部参事官兼警務課長
　最初にちょっと確認させていただきます。治安の研究をしている人、あるいは機関があるかとこういうお尋ねでよろしゅうございますか。
　それにぴったり当てはまるかどうかわかりませんけれども、警察大学校の中に警察政策研究センターというものが附置されておりまして、ここでは社会安全政策、それから組織犯罪対策、テロ対策等の調査、研究を行っております。メンバーは、部内外のこうした識者でございます。平成８年の５月に設立をされておりまして、警察のこうした研究に携わるものとあわせて、大学との研究交流それからフォーラムなどを実施しているということでございます。以上でございます。

○小野刑事部参事官
　長久手の事件の関係でありますけれども、装備資機材については全国的な問題もありますので、ちょっとコメントはできませんけれども、一般的には自分が、それと相手がけが、負傷をしないように、適正に検討、開発が加えられております。事件があるたびに、けがをすればその都度検討をして改善しているとこんな状況にあります。当県においては、それ以外に重傷事故がないように、計画的に訓練を行っているとこんな状況であります。以上であります。

○奥之山委員
　立ち上がってむきになると、すぐ忘れちゃうものですからあれですが、言おうと思って忘れたんですが、以前私の地元にも北朝鮮に拉致されたと思われる節の女性がございまして、その妹さんと一緒に県警にお願いに行ったわけですが、県警として、この拉致問題等にどのように――これは捜査上というようなこともあるかもしれません、わかる範囲で――拉致に対してどんな取り組みをするかということを教えていただきたいと思います。

　それから、これは本会議でちょっとお話しさせていただきましたが、今度も海外の話がいろいろ出ていましたが、アフガンで亡くなりました伊藤和也さん。この方の亡くなった後、日本の青年が外国であれほど慕われて、お葬式をやれば、入り切れない人が来て、日本人の青年が外国で尽くしてくれたということを他国が本当に評価しているわけです。不幸にして亡くなったと。
　だけど、外務省その他は、セントレアか何かまで行くまでは外務省の仕事、あとは知らんとそういうようなお話。そして、静岡県もそこまでの認識はなかったわけですが、悲しみに打ちひしがれているその伊藤家に寄り添って遺体その他を運ぶ形の中で、静岡県警が一生懸命やっていただいたということを私、本会議で申し上げましたが、救われる思いでありました。

　それから、私は以前にもちょっと申したことがございますが、駐在というか交番というか、駐在ですよね。これが今どんどん減らされているという状況ですが、昔はどの小学校区にも１つずつぐらいあったんですね。あいつは駐在さんの子だよと。それを警察官とか何かをうんと身近に感じる。ある意味では、同級生の中にそういう人がいたというだけで、その地域は何か気持ちとして安心したわけですが、果たせるかな私の地元のある駐在で、ある中学校で子供たちがたばこを吸い始めたと。学校の先生はどういうふうに注意するかというと、法律で年齢制限があるから吸っちゃいかんよと。それから、体に悪いで吸っちゃいかんよといって教えるわけですね。
　その先生が近くの駐在に相談したわけです。うちの中学でこのごろたばこを吸う子供がいるけど、どうすればいいと言ったら、駐在が学校へ出かけていって、その吸っている子供らの前で、これから吸うんじゃないと。おれもやめるでと言って、自分が吸ってるたばこをうっちゃったと。その迫力で、子供たちはそれじゃおれはやめようと思ったということを聞かせていただいて、私はやっぱりそういうことが治安を守るというか、子供たちを守るというか、警察官の何というか自分の身を捨てるというか、そういうようなことが子供たちに非常に影響があるということでございますので、本部長にそういう意味で、私は各地域にそういう地域に根差した巡査というか警察官というかそういう方々があって、当時私は警察官の中にどんな制度があるかは知らんが、こういう駐在さんなんかを本部長、表彰してやったらどうだと言ったことがございますが、そういう意味で目配り、気配りをしながらやっていただきたいということも要望等もつけ加えて終わりたいと思います。

○清警備部長
　まず、拉致の問題について御回答したいと思いますが、北朝鮮による日本人拉致事件これにつきましては、これはまさに個人の生命、身体に危害を及ぼす治安上重大な問題であるというふうに認識しております。また、国家主権を害する重大な犯罪であるというふうに考えております。静岡県警としましても、事の重大性にかんがみまして、その全容の解明に努める所存でやっております。全国規模にかかわることでございますので、警察庁ともよく連携をとって、事件、事故あらゆる可能性を視野に入れて捜査をしていると。適宜御家族の方には面会するなどして、捜査の進捗状況等について説明をしているという状況にございます。

　それから、アフガニスタンについてちょっと触れますけれども、やはり静岡だけでできるという話ではございませんので、外務省も絡み、それから警察庁との絡みということでございます。捜査としては静岡が主体でやっておりますが、よく連絡をとりながら捜査を進めていると。国内でできる捜査もまだまだございますのでやっております。
　その進捗状況につきましても、適宜伊藤さんのお父様、お母様に御面会して話をし、あるいはお気持ちを聞きながら捜査にも反映し、警察庁にも反映していくという心構えでやっております。以上でございます。

○山村委員長
　ここで、しばらく休憩します。
　再開は３時です。
（　休　憩　）

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