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委員会会議録

質問文書

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令和2年9月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:10/02/2020
会派名:ふじのくに県民クラブ


○阿部委員
 分割質問方式でお願いします。
 まず6月の委員会で提言させていただいて、前向きに検討するとの御答弁を頂いた2件について確認したいのですが、地震防災センターの改善提案、簡単に言うと地震防災センターで展示している展示物や非常用の備蓄食糧等防災グッズをその場で販売ないしは手配できるようにできたらよりいいのではないかと提案しましたが、それについての現状をお教えいただきたいと思います。

 それから先ほど来各委員から出ていますけれども、感染症専門家会議の情報をどう扱っていくかといった専門家――リスクコミュニケーションの専門家ないしは社会科学者――こういった方々を専門家としてこの専門家会議に追加したらどうかと提案いたしましたが、それについても現況を教えてください。

○吉永危機情報課長
 地震防災センターに来館される皆さんへの防災グッズの販売ですけれども、御提案頂き、防災グッズを販売する業者が集まる協議会の役員の皆さんと早速協議を始めておりまして、協議会でもこの考え方に賛同頂いております。
 仕組みづくりについては、協議会の皆さんの御都合もありまして、今は細かいところを調整しているところで、来週ですけれども詰めの協議をする場を設けております。着々と1つずつ課題を確認しながら対処しながら実現に向けて進めているところであります。

○黒田危機管理部参事(政策調整担当)
 感染症対策専門家会議は、医学的知見から感染防止等に対する専門的助言を頂く場としておりまして、社会科学者は現在含んでおりません。ただ新型コロナ対策の様々な場面で社会科学者等の専門家のアドバイスを頂きながら施策に取り組んでおります。
 例えば、誹謗中傷防止に向けた取組におきましては、心理学者やメディアリテラシーの専門家のアドバイスを頂いているところであります。また情報発信の面では、県の広報業務アドバイザーとして静岡大学の人文社会科学部客員教授の平野雅彦氏など専門的知見を有する方がいらっしゃいますので、今後知事戦略局と十分に連携を図りながら情報発信の面でも戦略的な取組に努めてまいりたいと考えております。

○阿部委員
 ショップはぜひ進めていただきたいと思います。
 それから黒田危機管理部参事の御答弁ですが、先ほど来各委員が御指摘されているように情報の出し方によって誤解が生じたり誹謗中傷が生じたりといったことが現に起きていますので、この分野を知事戦略局ともしっかり詰めて、現状で十分なのかそれとも新たな専門家ないしはチームをつくって対応すべきなのかは危機管理という名を冠しているこの部がしっかりとヘッドクォーターになってやっていただきたいと思いますので、これは要望としておきます。よろしくお願いします。

 では次の質問に入ります。
 危機管理くらし環境委員会説明資料の15ページ、16ページの部分です。
 防災アプリの機能の充実、それから16ページの次世代防災リーダーの育成について、この2点の関連の質問をさせていただきます。
 子供たちは最近我々が考えている以上に、携帯電話――もう携帯電話とは言わないでしょうか、いわゆるモバイルですね――これについて非常に利用の仕方を熟知していて、こんな使い方がある、こんなものがあると。その多くがアプリなんです。今回防災アプリを静岡県がつくったのですが、この防災アプリは子供たちが興味を持ちそうなゲーム感覚のARの危険度体験や避難トレーニング機能など子供たちが楽しく取り組めるものもかなり含まれているアプリです。
 せっかくのアプリですから、このアプリを宝の持ち腐れにしないように子供たち目線で使ってもらって、子供たちが我々大人に対してこういう使い方もあると教えていくような形になることで静岡県の防災力が上がると思います。
 この際、防災アプリの活用コンテストなどの企画を入れたりして、子供たちが主役で子供たちから大人に広げるといった目線で次世代防災リーダーの育成、また防災アプリの活用を考えてはどうかと考えますが、所見を伺います。

○吉永危機情報課長
 8番委員がおっしゃるようにアプリは幅広い機能を持っておりますので、せっかくそうした機能を大人が持っていてもハードルが高く難しいと思ってしまい利用されないのはもったいないので、その入り口を子供からのいろんな提案等でこんな使い方があるよと紹介しながらやっていただいて利用機会を増やしていくのは非常にいい取組だと思います。
 例えばジュニア防災士の講義の中等で生徒の皆さんに呼びかけながら広げていく、または8番委員が御提案されたように使い方のコンテストについても仕組みづくりを検討してみたいと思います。

○阿部委員
 今の件ですが、ジュニア防災士の講義などをやるときにとお話がありましたが、宿題の形でこれを家族で、うちに帰ったらお父さんとお母さんの携帯でも、自分の携帯を持っている子もいますけれども、ダウンロードしてみようといったキャンペーンをやることによって、今はダウンロード数が全部出ると思うのですが、研修をやったことに対してアプリがダウンロードされるよう増やせるチャンスでもありますので、そういう一工夫もしていただきたいと思います。これは意見として添えておきます。

 では次の質問に入ります。
 ちょっと大きい項目でくくって話をしますが、今までは災害は忘れた頃にやってくるということわざがありましたが、このところ毎年台風もやってきますし今回のようなパンデミックもあります。もう自然災害は毎年来るものだといった感覚になっていると感じていますし、パンデミックそれからそれらの複合災害のリスクも出てきました。
 新型コロナウイルスの感染リスクが否定できない現在は、取りあえず今までは災害があると避難所へとなっていましたけれども、避難所に頼るのは最後の手段だといった考えをしなければいけないと思います。
 防災の新常態、新しい状況、新しい考え方をしなければならない中でお話をしたいと思うのですが、まず在宅避難所、いわゆる自宅ですがこの機能を強化するキャンペーンをやったらどうかと思っています。
 これは何も難しいことではなくて、既存の県が持っているツールの中で、例えば家庭用DIGを実施して、うちの中の家具が倒れるところはどこだ、ガラスが飛散するところはどこだといったことをもう1回チェックして、それぞれのお宅で飛散防止フィルムを買っていただいて――そんなに高いものじゃありませんから――家具を固定したり水や非常食の備蓄をしていただく。こういったことをやっていったらどうかと考えています。
 12月1日の防災訓練、今年実施する予定でおられると思うのですが、この先パンデミック等またコロナの第3波が来てしまうことも考えられますので、その場合家庭内でこういったことをやってくださいと準備しておくことはとても大切だと思いますので、これをキャンペーン化することを考えたらどうかと思いますが、所見を伺います。

 あわせて、水害また今のような防疫のために避難所になかなか行けない場合、車で避難したり車を避難所に使う考え方も出てくると思います。
 特に水害対策との位置づけでいいと思うのですけれども、大型スーパーなどのいわゆる立体駐車場に車ごと垂直避難する考え方をするべきだと思っております。
 長野県ではスーパー等といろいろ協定を結んで、防災のホームページに車で避難安全確保のページがありまして、車で避難できる安全確保のための施設を一覧表から確認することができます。
 例えば、駒ケ根市と出すと駒ケ根市のどこのスーパーの駐車場には避難できますよ、長野市だったらどこに避難できますよといったものを既にやっています。避難場所に加えてそのページで一緒に浸水想定区域や土砂災害の警戒区域も確認できるようになっていますので、こういう使う人の立場に立った、こっちに逃げようか、だけど途中に浸水するところがあるな、じゃあそこには逃げられないとか、避難する人がとっさに開いて必要な情報が入ってくるホームページを作ることも同時に考えたらどうかと思います。
 静岡県はイオンなどを初めとする大型企業と包括連携協定を結んでいますので、その中に防災、安全規約も入っていると思います。こういうところを少し突き詰めて具体的に協定を結んだらどうかと提言いたします。

 最後に、この防災の新常態の提言の3つ目ですが、キャンプの勧めをしたらどうかと思います。
 キャンプといったら遊びじゃないかとおっしゃるかもしれませんが、キャンプはいわゆるサバイバル活動の実践でありますし、キャンプ用品は防災グッズでもあります。テントは風雨を防げますし、調理器具はいざもし発災して電気も水も来ないときの調理器具にできたり、また水を蒸留する手段を知っていれば水を生み出すこともできるといったツールになります。趣味と実益を兼ねた遊びと言っていいと思いますが、不謹慎と言われるかもしれませんが遊びながら防災訓練をして自動的に防災グッズを備えていただくと考えたらこれは十分に県としても推奨していくに値すると考えますが、これについても所見を伺います。

○吉永危機情報課長
 地域防災の日に合わせて、家庭内対策をいま一度しっかり呼びかけることを御提案頂きました。
 これから市町を経由して各自主防災組織に今年度の取組を呼びかける場があります。このタイミングに合わせまして、御提案頂いていることはふだんから取り組んでいただければ命を守れるきっかけにもなりますので、こういった趣旨を踏まえた形で盛り込んだものを発出することで実施していきたいと考えております。

 2番目の立体駐車場の有効活用についてであります。
 この取組については8番委員にも御紹介頂きましたけれども、報道等で我々も承知しております。車中避難はプライベート空間が確保される、また避難所の中で隣同士のことを気にしなくてもいいなどいろんなメリットもありますけれども、その一方で我々がなかなか推奨しにくいのは御承知のとおりエコノミークラス症候群になるリスクが高いことがあります。
 新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難所運営ガイドラインでも、そういったリスクに対しての意識もしっかり持ってやるようにと呼びかけをしているところでありますが、長野県等で取り組まれているようであれば先進事例を幾つか探しまして、本当にそれが有効かどうかもしっかり確認しなければいけないと思います。幾つかリサーチする中でメリット、デメリットをしっかり確認し、避難所を運営するのは市町の担当ですので、我々が持ち得た情報を提供しつつ市町と一緒にこれはどう思うかといった形で、気をつけるところを確認し合いながら非常に有効であれば実現に向けて動いていきたいと考えております。

 3番目のキャンプですけれども、おっしゃるとおりふだんから使っていれば、いざというときにサバイバルに使えるのは確かにそうだと思います。
 キャンプをしましょうと施策にするのはなかなか難しいので、日頃から取り組みましょうと啓発する幾つかの方法の1つとして、キャンプにふだんから慣れ親しんでいくとこんなメリットもありますよと紹介しながら、これが響いていただける方がいらっしゃれば取り入れていただいて、遊びに載せることで、ああなるほどねというところもあろうかと思いますので、ホームページや住民の皆様に啓発するものの1つとして、そういった取組も紹介して有効性を感じていただいた方にそれを取り入れていただきたいと考えております。

○阿部委員
 今の御答弁の中で、車とキャンプのことだけ1つ添えておきますけれども、質問の中で申し上げたように、車は主にまずは水害対策との考えでいいと思います。車も水没したり、車が流れてその車がぶつかっていろんなものを壊すこともありますので、そういう観点でまず考えていただく。長期というよりもどちらかというと短期的なことで、ぜひ研究していただきたいと思います。
 それからキャンプですが、これは少し考え方を広げていただくといいのですが、例えば同じ県庁内にくらし・環境部があって県立公園を所管している課がある。そういうところの管理委託を受けている団体のメニューの中にキャンプ講座のようなものがあったりしますのでそこに防災も入れ込んでいくとか、アウトドアメーカーと包括連携協定を結んで、県も防災の観点でキャンプを推奨するので県立公園等を使ってそういったことをやってもらえないでしょうかと、全部を自分でやろうとしないでも、それをやる専門家の人たち、やりたい企業の人たち、民間の人たちがいらっしゃるわけですから、そういう外の力も使うことも視野を広げて考えていただければと思います。

 それでは最後の質問に入ります。
 これも大きな観点なので、金嶋危機管理監に答えていただかなければいけないかなと思っておりますが、防災学を確立していかなければいけないと常々考えております。
 今回の議案、施策にももろもろ様々な形での防災人材の育成が入っていますし、今まで危機管理部中心に防災人材の育成をやってきています。
 ただ、そろそろ県として防災を学術的に体系化していく必要があるのではないかと感じています。
 個々でいうとOBであられる岩田元危機管理監などは大学の教授として大活躍されておられますが、防災先進県とうたうのであれば、学術的にきちんと防災学を確立していくことを考える時期に来ているのではないかと考えます。
 健康福祉部では社会健康医学大学院大学を来年4月に開学いたします。県として県民の利益を守る、命を守る大切な防災ですので、そういった形での学問的な確立も必要と考えますが、所見を伺いたいと思います。
 具体的な例を紹介すると、危機管理部だけにやれと言っているのではなくて、例えば宮城県に多賀城高校があって、そこには防災科があります。それからまた静岡県内を見ても先ほどの岩田さんの静岡大学もそうですし、例えば今回の防疫のことも含めると浜松医科大学や県立大学、それからあと常葉大学や水害のことでいえば東海大学の海洋学部など県内大学と連携することもできそうな環境が整ってきていると思いますので、その辺も加味して御所見を伺いたいと思います。

○金嶋危機管理監兼危機管理部長
 8番委員御指摘のとおり、静岡県は東海地震説以降、地震対策にかなり取り組んでまいりました。その蓄積もあって、全国にも先駆けるような形で地震防災センターを設置しました。今までは地震だけでしたが、今回のリニューアルに当たっては8番委員も御指摘のように地震、津波だけではなくて風水害や火山災害などのコーナーも設置しました。今年度は新型コロナウイルスといった感染症対策も危機管理の重要な要素として上がってきていますけれども、こういう経験を積んできておりますので、これらについて体系化する――学術的まで行く、大学まで行くかは分からないのですが――必要性はあると考えております。
 8番委員も御承知のように、先ほど御紹介のあった静岡大学や常葉大学など防災に一生懸命に取り組んでいるところもあります。そういうところと構成する防災コンソーシアムという組織があるので、それは今どちらかというと定期的に集まって意見交換をする場ですけれども、例えば地震、津波といった地震関係や風水害関係など幾つかのパーツに分けて――ただ体系化するのもなかなか難しい部分がありまして、発生のメカニズムはどちらかというと学術的で、どういう対策を取るかといった公助、共助、自助の部分になるとどちらかというと行政が中心になってくるので、その辺の役割分担も考えながら――学術的にまとめられるかどうかは分からないのですが、せっかく諸先輩方が東海地震説以来今までずっと頑張ってきたものをやはり形として積み上げていくことは重要だと思いますので、今後検討していきたいと考えております。

○阿部委員
 コロナでパンデミックという世界的な危機が起きたことは、マイナスばかりに捉えるのではなくてこれを将来へのプラスに転じるように考えなければいけないと思います。だからこれは様々なメニューがそろったという意味でいいチャンスなので、防災先進県としての静岡県がさらにレベルアップできるようにいろんな形で御検討頂きたいと思います。

○四本委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は14時40分とします。

( 休 憩 )

○四本委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 発言願います。

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