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委員会会議録

質問文書

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令和4年9月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:10/06/2022
会派名:ふじのくに県民クラブ


○阿部委員
 分割質問方式でお願いします。
 まず産業委員会提出資料の榛南水道と広域水道の統合に係る実施協定の締結についてです。
 各委員から質問が出ましたが、6ページのイメージ図の中で統合後、令和11年から令和13年度で水道施設の撤去工事が予定されていると思うんですけど、この際に例えば統合後の地図にある竜眼山調整池とか取水口榛南浄水場、またそれぞれの管路のルートの二次利用の可能性の調査をしているかどうかお聞きします。
 特に今回の気候変動の中で雨の降り方が非常に激しくなっている中で、各地調整池等の必要性が叫ばれています。こういう調整池を造るのにやはり広大な面積も必要なので、公が持っているものを災害対策施設としての二次利用も考えていくべきだと思っていますが、所見を伺います。

○青山水道企画課長
 榛南水道が統合した後に不要となる施設につきましては、現在協議をしている最中でございまして、明確に廃止が決まったものはないと考えております。
 ただ、事業費の試算の上で施設を撤去した場合にこれだけの金額になると試算しておるところです。
 委員提案のとおり災害時の利用、あるいはほかの多目的利用の面につきましては、今後令和11年までの間に吉田町も含めて関係市町で協議してしっかり決めていきたいと考えております

○阿部委員
 ぜひ、無駄がないように協議をしていただきたいと思います。要望とします。

 では、次の質問に移ります。
 やはり各委員から話が出ていましたが、説明資料7ページ、8ページのDXなんですが、私からは管路台帳の3次元モデル化で1つお聞きしたいです。
 先ほど答弁の中で台帳に既存の情報を入れていくとありましたけれど、現在の台帳が既にあればあるでいいですし、なければDX化によって周りの土質は酸性で劣化が激しい、早いだろうというシミュレーションもできるようになる可能性があるんじゃないかと思います。
 検査後のときのそれぞれ管の素材――ダクタイル鋳鉄管、鉄管、プラスチック管とか、耐用年数、それぞれの施工日、製造年月日の情報を台帳に全てきちんと入っていくことによって、その台帳がより有効な台帳として生きていくと思いますが、そういう準備をしているかどうか確認しておきます。

○青山水道企画課長
 将来の様々な3次元データの台帳への取り込みは技術的には可能だと考えております。当然入れ込むべきデータを選択して、必要なデータを取り込むことにより管の劣化に関しても予測がつくということは9番委員おっしゃるとおりの自明の理だと思いますので、その辺についてもしっかりと今後検討していきたいと思っております。

○阿部委員
 分かりました。ぜひ有効な台帳を作れるようにしていただきたいと思いますし、DX化の目的は一々掘り返して目視しなくても、全部透けて見ることはできないかもしれないですけどある程度予測ができる、決め打ちでそろそろきちんと見て目視しないと危ないねという点検時期の効率化も図れると思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 また、その他の工事に対しても効率化ができると思います。一番大切なのは企業局だけで持っているのではなくて、出せるものはオープンデータとして出してきちんと情報を共有するということだと思いますのでお願いします。

 それでは、次の質問に入ります。
 工業用地の開発について何点か確認をさせていただきたいと思います。
 まず、今企業局が工業用地を幾つも開発されていますが、最近の気候変動による降雨量の増加と降雨の集中化に対して既存の工業用地、工業団地に調整池や排水溝の規格を従来のものから変更する必要が出てきてしまっているところがあるのではないかと推察します。そのあたり、どのような見方、考えを持っておられるのか確認をしたいと思います。

○福石地域整備課長
 都市計画法の開発基準では、50年確率の降雨強度に対応する防災調整池を設置することが義務づけられておりまして、企業局では最新の降雨強度を用いて調整池の必要な容量を算出した上で、プラスして余裕を持った防災調整池の防災計画となるような対応をできる限りしております。調整池を設置した場合には、現在の基準が最新の降雨強度を用いておりますので、治水上の安全性は向上すると考えております。
 しかしながら、9番委員御指摘のとおり、降雨量の増加に伴って基準の見直しも容易に想定されますので、調整池また排水溝も含めて規格につきましては常に最新の基準により対応していく必要があると考えております。

○阿部委員
 今最新の基準とおっしゃいましたが、既に、今回の9月の集中豪雨と台風で、私のところは浜北区ですが、浜松市などは過去最多雨量を記録しています。ということは50年確率はもう通用しなくなっているということでありますので、これから基準をつくっても、その基準がまた100年に一度、50年に一度とどんどん更新されていく可能性があります。基準の見直しを待つのではなくて、例えば考え方として今回の台風15号でこの工業団地の調整池はどういう状況だったのを把握することこそ大切です。県内一律に降ったわけではありませんのでどの工業用団地とも同じ条件というわけにもいきませんが、今後それぞれの工業団地の調整池や排水溝が機能しているかをしっかりチェックしていくことが大切だと思います。そういう考えで、基準が見直しになったら合わせますではなくて、企業局自身がきちんとウオッチする中で、もうここは非常に条件的に危ないから調整池を大きくし直すことを自主的にやっていくべきだと思いますが所見を伺います。

○福石地域整備課長
 実際、開発が終わりまして売却した施設、防災施設も含めまして、例えば企業であるとか地元の市町に引渡しが完了しておりますので、既存の工業団地について防災調整池を企業局の手で直すのは、現実問題なかなか難しい部分があるかと考えます。
 ただ今回、実際直近で我々が開発した工業用地や工業団地につきましては、いずれも当初の我々が考えたとおりの防災機能を発揮しておりまして、特に問題がなかったことは点検で確認しております。

○尾崎企業局参事
 今の答えに補足させていただきます。
 9番委員御指摘のとおり、そういった視点で設計を進めていくのが非常に大事な観点です。やっぱり雨の量がどんどん増えてきているので、直近で言うと平成24年に降雨強度が見直されましたけどその統計量も七、八%多くなってくるので、そういったデータの積み重ねがどんどん増えて、構造計算に生かされてくる形になるとともに、9番委員御指摘のとおり周辺の状況も見ながら基準値とか構造計算である数値が出ても状況によって、もうちょっとあったほうがいいんじゃないかとか、設計を少し細かく見ていく視点も入れながら、今後進めてまいりたいと考えております。

○阿部委員
 ぜひ、そうしていただきたいと思います。
 これは信用問題でもあるので、県として施工したものについて危ないですよというアナウンスはきちんとしておかないと。もうこの基準を既に超えていますとかは必要だと思いますので、そこはお願いをしたいと思います。

 関連で、同じ工業用地の開発の中で地盤改良についてお聞きしたいと思います。
 地質によって、災害を引き起こしやすい場所は県内を見ても点在しています。これも気候変動による降雨量の増大等に対応して、地盤改良の基準を引き上げていくべきかなと思います。地盤改良の基準を多少地盤改良からずれるかもしれませんけど、工業用地の地盤だけではなくて荒廃地の防災対策も含めた意味で必要性を感じているかどうか、確認をしたいと思います。

○福石地域整備課長
 そもそも地質条件が悪く災害につながりやすい地区につきましては、我々は用地を造成して分譲してしまいますので、進出企業のリスクとなりうることから候補地を選定する段階からそもそも開発に進むのかどうかをしっかりと事前にチェックしていく必要があると考えております。
 その上で、開発を進めていくことになった場合には当然周辺の地形にも配慮しまして、例えば谷地形における盛り土造成につきましては、先ほど来申し上げておりますけれども、最新の降雨強度を前提に暗渠排水施設を設けるとか、例えば盛土の締め固めの基準が足りないと判断される場合には改良材を用いるとか、または高盛土をする場合にはアースダムを設置する個別の対応を実際にもしております。
 こうした対応を漏れなく確実に行うことで、今の基準の中ではもちろん大丈夫かとは考えておりますけれども、9番委員御指摘のとおり災害が頻発して被害が甚大化している現状もございますので、こうした基準自体が見直される前にという先ほどの9番委員の御指摘もありましたが、そこら辺は厳しめに見て対応していく必要があると考えております。

○阿部委員
 1つだけ、地盤改良については見直しをするかどうか確認します。

○福石地域整備課長
 地盤改良の基準自体は、なかなか一律のものがありません。したがいまして、その土地の地区ごとの状況に応じて必要な一番最適な手法を選択していくことになります。ですからその中で例えば個別の技術基準が厳しくなることはありますので、そこにはしっかりと目を配って対応していく必要があると考えております。

○阿部委員
 分かりました。後から県が甘かったというそしりを受けないよう、ぜひお願いしたいと思います。

 関連で、工業用地開発についてあと2つお聞きします。1つは、浜松市が天竜区の阿蔵山の開発を表明しました。これにはもう企業局は関与しない、もしくは浜松市から現状で相談があるのかないのか。また今後相談があればどのような形で対応をするつもりでいるのか確認します。

○福石地域整備課長
 阿蔵山につきましては、実は合併前の天竜市の土地開発公社におきまして住宅団地の開発を進めていました。
 ただ進捗しなかったので、平成22年度に浜松市から企業局にお話を頂きまして企業局において住宅団地の開発の検討をした経緯が残されております。その後御存じのとおり、当該地から遠州灘沿岸部の防潮堤事業に土が出されるとか、または新東名浜松浜北インターからのアクセス道路となる国道152号バイパスの整備が進んでいることから、住宅以外にも様々な用途が考えられる場所になったと考えております。
 今のところ市からは依頼がございませんので今回の計画に対しては関与しておりませんが、もちろん御相談などを頂ければ、企業局としても技術スタッフはそろっておりますのでしっかりと対応していきたいと考えております。

○阿部委員
 了解しました。それでは、もしその話があれば可能な限りお手伝いをしていただきたいと思います。

 最後にお聞きするんですが、企業誘致を進めていく中で、県も様々な工業団地の整備をしているんですが、現在工業団地を形成していく中で新たに山を切り開いてということもありますけど、そうではなくて既存の工業団地の隣接地の開発とか、いわゆる工業用水、企業局の所管する工業用水の沿線に工業団地を造っていくのは非常に効率的な話だなと思っています。
これらに関して企業局として開発候補地の調査ないしリストアップ等をしているかどうか確認したいと思います。

○福石地域整備課長
 9番委員御指摘のとおり、既存の工業団地の周辺は非常に可能性が高いと認識しております。市町では都市計画マスタープランであるとか産業振興ビジョンなどを策定する際には既存の工業団地周辺を中心に定める場合が実際多いです。それは産業クラスターの形成がしやすいことも背景にございまして、開発候補地を選定する場合には実際の土地利用状況であるとか、交通インフラの整備状況などを踏まえて選定しています。
 私どもとしても、市町の産業ビジョンに整合して、なおかつ例えばインターチェンジからの距離が非常に近くて可能性があると考えた場合には開発可能性調査の実施を市町の担当者の皆様に働きかけております。そうした開発調査を進めていく中で、情報がかなり集まってきている状況にあります。
 また、工業用水の沿線につきましては平成30年度に関係市町にヒアリングを行った結果、工業用水のエリアは比較的市街化が進んでおりまして、なかなかまとまった土地がない状況にありました。しかしながら工業用水と連携して用地造成を進めていくことは企業局として非常に大きなメリットがございます。現在工業用水の新規ユーザー獲得に向けた意見交換の際には、工業用地開発の可能性の話も必ずするようにしております。その中でもし可能性が出てくれば、改めて開発可能性調査の実施を促したいと考えております。

○阿部委員
 ぜひ、そういう形で積極的に展開していただきたいと思います。
 元のところに戻りますけど、その開発を計画する際にやはり一番重要なのは災害を起こしてはならないということです。さっき指摘した調整池とか団地内の排水路だけ整備すればいいのではなくて、その後の流末で排水が行く河川の容量がきちんと足りているのかをしっかりとトータルで面で、見ないと工業用地が整備されたがために都市型の水害として内水氾濫を引き起こすことにつながってしまいますので、そこは十二分に注意しながら開発計画また開発申請が出てきたときに配慮を十二分にしていただくようお願いをして、質問を終わります。

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