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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和5年12月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:蓮池 章平 議員
質疑・質問日:12/14/2023
会派名:公明党静岡県議団


○蓮池委員
 分割質問方式でお願いします。
 リニア問題については、今回の本会議でも知事からいろいろと発言がございました。
 幾つか確認したいんですが、知事から解決策は部分開業だというお話がありました。この解決策が部分開業という認識は県の統一見解と考えていいのか。
 もう1点、知事からリニアが計画されてから今までコロナ禍を経て様々な状況変化があり、一度立ち止まって考える必要があるとの発言もありました。これも県の統一見解と考えていいのか、まず確認したいと思います。

○渡邉くらし・環境部参事(南アルプス担当)
 知事自身のお考えを答弁したものであり、庁内ではこれまで組織として議論したことはございません。
 しかしながら、議会で答弁したということですので、県の公式見解になると考えております。

○蓮池委員
 知事は、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会の副会長という立場であります。期成同盟会でも同じ主張をされるのですか。

○栗田環境局参事
 現在のリニア中央新幹線を取り巻く状況は、リニアの事業計画が認可された当時とは大きく異なっております。
 そのため、知事はJR東海の現況を冷静に捉え、考えをクリアにした上で事業を進めていくことが結果として全線開通の早期実現につながるとの思いで発言したものだと思います。何かを止めようという意図で発言したものではないと理解しております。
 したがって、リニア中央新幹線整備促進という期成同盟会の立場と対立するものではないと考えております。

○蓮池委員
 対立する姿勢ではないけれども、2027年開業を前提に期成同盟会に入ってるわけでしょう。一度立ち止まって考えるということは期成同盟会の立場と相反しませんか。
 それから、解決策として出た部分開業について、県としても技術的に可能と考えているのか。そこら辺はどうでしょうか。

○渡邉くらし・環境部参事(南アルプス担当)
 先ほどの答弁にもありましたが、立ち止まって考えることは工事を止めて考え直すということではなく、環境の変化を踏まえ対応することを考える必要もあるのではないかと言ったにすぎないと考えております。
 それから、昨日の記者会見において山梨県知事からも全線開業を前提とすれば山梨県までの部分開業は歓迎するという発言もありましたので、期成同盟会の中で対立することにはならないと考えております。
 技術的には、リニアに試乗した際に当時の金子社長から変電所ができないので部分開業はできないという説明を受けております。逆に言うと知事の発言のとおり変電所を造ればできることになるので、JR東海に確認しながら話をしたいという知事の思いを言ったと理解しております。

○蓮池委員
 民間の事業に公がそこまで立ち入った発言をしていいかどうか。これは疑義が残ると思いますし、今の説明で期成同盟会の会長、副会長、役員の皆さんが納得されると思いますか。

○高畑くらし・環境部長
 知事ができるところからとおっしゃったのは、リニア中央新幹線の全線に係る解決策であります。
 県内の整備推進につきましては、本会議で答弁しましたように、地域の意向を十分理解しスピード感を持って対話を進め課題を解決していくということですので、私たちとしましては県内の整備推進のため積極的に対話を進めていくことが解決策だと考え取り組んでいるところでございます。

○蓮池委員
 知事がよく静岡工区の最終決定権者は私じゃないと言うが、最終的に知事がうんと言わなければ通らない。要するに知事が最終決定の権限を持っていると私は思っています。自分の県の工区の話をしないで解決策があると言うのは非常に違和感があります。
 これまでもいろんな発言をされてきました。例えば新幹線の停車が1.5倍という国試算に対して、お粗末であきれると痛烈に批判しました。
 こういう知事の発言を聞いて、職員の皆さんはこれはまずいなと思うことはなかったのか。今までの知事の発言は全く問題がなく職員から意見を言うことはなかったのか、それとも言い過ぎですなどと諫言することがあったのか。その点についてはどうですか。

○高畑くらし・環境部長
 知事と協議する場でいろいろ申し上げる場面は何度かございました。

○蓮池委員
 高畑くらし・環境部部長から、リニアについては具体的に知事のどの発言に対してちょっとまずいですと言ったのか教えてください。

○高畑くらし・環境部長
 今すぐには具体的にお示しできませんが、実績としてございました。

○蓮池委員
 本会議で知事は、職員とは何でも言い合えると答弁されますが、私にはまだしっくりこないです。
 知事の記者会見を聞いていて、本当に大丈夫かなという発言が多々あります。知事の発言に対して、県職員の皆さんからこれはやっぱりまずい、今後リニアについてはこういうことにも注意して発言してくださいというアドバイスはなかったのか。
 リニアに関する知事会見では、事前のレクチャーはしているんですか。

○高畑くらし・環境部長
 リニア関係だけではありませんが、知事会見の前には会見内容について準備をする事前協議の機会がございます。
 その際に、我々から知事に申し上げる場面もありますし、逆に知事から意見を求められて複数の職員が対応する場面もございます。

○蓮池委員
 皆さんも知事がまさか国の試算に対してお粗末、あきれると発言するとは思い及ばないと思いますが、やはり諫言すべきは諫言をお願いしたい。
 知事の発言が適切でなかった場合は、発言後でも修正を諫言するのが皆さんの役割だと思います。その点については、強く要望しておきます。

 それから、難波前副知事が静岡市長になられて、最近リニアについても様々な発言をされています。
 例えば、12月5日には盛土が災害危険度を高めるケースがあることを認める一方で、より災害危険度が高い土砂ダムの形成が想定されると指摘した上で、河川を管理する県はJR東海に対して被害を拡大させる盛土の状況に対処すべきと言う前に最大危険度の想定ケースに対処しないといけない、また県はどういう環境影響評価を行えばいいのか整理できていないと厳しく指摘しました。
 県は、難波静岡市長の発言に対してどういう認識でいますか。

○栗田環境局参事
 静岡市の協議会におけるツバクロ発生土置き場の議論については、まだ協議途中と認識しております。その状況を注視しつつ専門家の意見も聞きながら、静岡市と意見交換してまいりたいと考えております。

○蓮池委員
 難波静岡市長は、生態系についても結構踏み込んだ発言をしています。
 基本的に生態系への影響はあるけれども、ある程度特定の動植物を選んで対応策を検討し、モニタリングを続け事態が変われば保護に向けた対策を講じる方向で発言をされています。この点についての認識をお伺いします。

○宮崎くらし・環境部参事(南アルプス自然保護担当)
 生物多様性に係る難波静岡市長の発言につきましては、我々が専門部会から意見をお聞きし述べているものと基本的方向は相違ないと思っております。

○蓮池委員
 危機管理くらし環境委員会説明資料リニア中央新幹線静岡工区に係る動き別冊資料には、沢の上流域の生物調査が不足している、南アルプスの高標高部の実態はなかなか把握しづらいとあります。
 県は、この生物多様性の実態調査はJR東海がやるべきだと考えていますか。

○宮崎くらし・環境部参事(南アルプス自然保護担当)
 調査をして影響を予測し評価することは、環境アセスメント制度においては事業者が自主的に行い最大限努力できる対策を講じるものであるため、基本的には事業者がやることと理解しております。
 県の役割は、手続の段階で適正に意見を述べ、事業者の求めに応じて必要な協力をしていく位置づけでございます。

○蓮池委員
 一方で、県は南アルプスを未来につなぐ会をつくりました。お金も出しています。
 南アルプスの生態系の実態は分からないので、つなぐ会の調査項目の1つに入っていると思いますが、例えばリニアに関する影響も、まず県がしっかりと調査してこれだけの影響が出ると見せなければ、本来は対応は求められないと思いますがいかがでしょうか。

○宮崎くらし・環境部参事(南アルプス自然保護担当)
 まず、つなぐ会は調査等をするところではなく、南アルプスをいかに輝く未来につなげていくかという施策について御意見を頂くところです。
 先ほども申し上げましたように、開発行為に対する調査は基本的には事業者がするものとなっております。
 ただ、県としてもいろいろな調査をしており、沢の上流部でも実際に調査をして希少種が見つかっているので、そのような情報は事業者に提供しております。

○蓮池委員
 別冊資料の課題3に沢の上流域の生物調査が不足しているとあるのは、JR東海の調査が不足している意味ですか。
 ということは、県はちゃんと把握しているということですね。

○宮崎くらし・環境部参事(南アルプス自然保護担当)
 南アルプスの状況全部を細かく把握できておりません。レッドデータブックなどで情報を集め調査して分かっているところもありますが、沢の上流部における細かい影響や種の評価をするまでの情報は持ち合わせておりません。
 影響が予測されるところについては、可能な範囲で事業者に調査していただくことになっております。

○蓮池委員
 どの範囲まで影響が出るかは工事をやってみないと分からない。調査が遅れているのであれば、南アルプス全体の生物多様性や希少種も含めた調査を県の本来業務として工事とは関係なく並行してやっていく考えはないのでしょうか。

○松野富士山・南アルプス保全室長
 県でも動植物調査を実施しておりますが、リニアの開発区域の状況を把握するものではなく、南アルプス全体でまだ確認できていない場所や確認できていない種類などの一部に絞って実施しております。繰り返しになりますが、リニアに関係する沢の上流部の調査を実施しているものではございません。

○蓮池委員
 南アルプスの自然を守るべきと県が認識しているのであれば、リニアを整備するJR東海とは別にしっかり実態調査をやっておくべきじゃないかとそれだけ申し上げておきます。

 最後に、私は代表質問でJR東海の社長と早くトップ会談をやるべきだと提案いたしました。知事もそれは投げかけているとのことですが、分かる範囲で今のアプローチ状況を教えてください。

○高畑くらし・環境部長
 知事がそういう意向をお持ちだと承知しておりますが、具体的な動きについては当部では承知しておりません。

○蓮池委員
 国も県も、何か事業をやるときには有識者会議や専門部会を開いて布石を打って事業を進めます。これも同じことです。今の県のスタンスで県民の生活や自然を守れるとは決して思いません。
 本来はもっと早くJR東海との条件交渉に入るべきだった。期成同盟会の副会長になったタイミングで進める方向に転換すべきだったと思います。最低限何が守れるか。県が主張だけしていてもその全てが通るとは思いません。
 ぜひJR東海の社長とのトップ会談の場を早急に何回でも設定して、条件を詰められるよう求めたいと思います。
 以上で質問を終わります。

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