本会議会議録
質問文書
令和5年決算特別委員会危機管理くらし環境分科会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 土屋 源由 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 10/31/2023 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○土屋委員
それでは、一問一答方式で二、三問質問したいと思います。
主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書65ページ、命の水と自然環境の保全の項目に、リニア中央新幹線整備についてはトンネル工事により大井川の貴重な水資源と世界が認める南アルプスの豊かな自然環境が失われることにならないよう取り組んだとあります。
説明資料で言い切っている以上は、何をどのように取り組んだかきちっと説明できると思いますので教えていただきたいと思います。
○宮崎くらし・環境部参事
リニア工事の自然環境に関わる取組について議論し、科学的、客観的な観点から指導、助言する目的で国の有識者会議が開催されています。
昨年度から本県もオブザーバーとして参加し、南アルプスの自然環境の希少性やJRとの対話の中での課題を説明させていただいております。また有識者会議での議論を深めていただくため、県の専門部会で議論してきた課題等も整理して意見を述べました。
○土屋委員
県が何をどのように取り組んだのかと聞いています。ほかの話は聞いていない。県で取り組みましたと書いてあるんだから、県で取り組んだこと言ってくれればいい。もう一度お願いします。
○宮崎くらし・環境部参事
県としてやっていることは、有識者会議に対して南アルプスの自然環境が守られるような議論をしていただきたいと、県の専門部会で出た課題や留意点等をお伝えして意見を申し上げたということでございます。
○土屋委員
質問と答弁がかみ合わないので、先へ進ませていただきたいと思います。
説明資料160ページ、d野生生物の生息実態調査等事業に、アカウミガメ等の生息状況等を調査しその実態の把握等に努めたとあり、アカウミガメとカワウの調査を行ったことになっています。
この調査の結果について――調査してどういう状況が分かったのか――説明していただけたらと思います。
○上家自然保護課長
アカウミガメの調査については、5月から9月にかけて掛川市、袋井市、磐田市内の遠州灘海岸に上陸したアカウミガメの数や産卵数を調べ、卵の保護を図るための移殖やふ化などを行いました。
調査結果は、アカウミガメの上陸頭数が205頭、そのうち産卵頭数が139頭、産卵個数が1万6763個、そのうちふ化頭数が9,287個でした。この調査は毎年やっており、ふ化頭数については前年の令和3年度に対して約2倍という結果でした。
○佐々木鳥獣捕獲管理室長
カワウについては、生息の実態を把握するため7月、12月、3月に河川や湖等に散在する県内27か所のねぐらとコロニーにおける生息数の調査を行いました。
調査の結果、7月は2,285羽、12月は6,706羽、3月は8,292羽の生息を確認しました。夏季は生息数が少なく、冬、春の時期は多かったという調査結果でございます。
○土屋委員
なぜ聞いたかといいますと、自然環境を保護するための課には当然関係の数字は把握しておいていただきたいということです。
本当のところは、e希少野生動植物の保護について聞きたかった。静岡県レッドデータブックに掲載された野生動植物を保護するため、静岡県希少野生動植物保護条例に基づき指定済みの種について保護、回復事業の方向性を検討したと書いてあります。
方向性も含めて検討したということは、何がレッドデータブックに載っていて、どのくらいのものがどこにあるかは当然把握していると思います。最初に質問したリニア工事でいうと、南アルプスの自然環境を保護、維持し守ることが県としての見解――リニア工事の進捗に当たって、県は動植物を守っていきたい――ということであれば、当然データが出ているはずと思い、あえて聞いたんです。前の委員会のときには確か答弁としてはもらっていませんので、南アルプスにはこのぐらいの動植物がいる、過去にいたでもいいんですけれども、そういうデータを教えていただきたい。
○上家環境局自然保護課長
レッドデータブックは、直近では平成30年度に2回目の改訂を行っていて、最初につくったときからは大体15年ほどたっています。今後も10年程度の期間で改訂をしていきたいと思っています。県内全域ですので、改訂の際にはいろんな方の協力を得ながら調査をしております。
県内でレッドデータブックに掲載されている種数は1,263あり、魚や植物などいろいろですけれども把握しております。ただ自然のことですので10年たてば状況も変わってきます。一番よくないことは、絶滅しそうだったものが絶滅してしまうことですが、そうならないよう確認をしながら進めております。
○土屋委員
今、10年前云々という話がありましたが、説明資料162ページのイ(ア)cには、令和3年度から3か年かけて現地エリアを北部、中部、南部に分けて現地調査等を実施し、調査が進んでいない地域における新種や希少種の発見につなげ、これらの動植物の保全について必要な基本資料の取りまとめを行う。このうち令和4年度は、聖平周辺において調査を実施したと書いてあります。
南アルプスの動植物については、令和3年度から3年間で調べると説明資料に書いてあるわけですから、この一、二年の間に3分の2は調べ終わっているということです。詳しいかどうかは別として、とりあえず調査としてやらなきゃならないものは今年が終われば全て分かると書いてあります。
リニア工事の問題になってくるであろう自然環境、地域の環境を守るというのであれば、この3年間でためたデータから、これだけのものがここに必ずいる、ここに生えている、ここで育っているはずなので少なくともこれらは守ってくださいと言えば一番分かりやすいので、そうできるようにしていただきたい。決算の説明資料にちゃんと書いてあるわけですから、みんなにしっかりと示していただきたいと要望して終わります。
○松野富士山・南アルプス保全室長
南アルプスの動植物調査については、調査が進んでいない地域があり、動物は新種や希少種の発見のある可能性がある昆虫類、クモ類の調査をしています。
また、植物につきましては静岡県希少野生動植物保護条例に基づき、指定希少野生動植物に指定されているオオサクラソウの生育状況を調査しております。
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