委員会会議録

質問文書

平成26年決算特別委員会文化観光分科会質疑・質問

	質疑・質問者：	山﨑　真之輔議員
	質疑・質問日：	11/06/2014
	会派名：	ふじのくに県議団

○山﨑委員
　それでは、分割質問方式で３点ほど伺わせていただきたいと思います。
　主要な施策の成果等の説明書１ページからでございます。中段に私立幼稚園が自主性や独自性を生かして実施した30人学級やチーム保育等の取り組みを支援したという記載がございます。この30人学級とチーム保育は、ほかの書類をちょっと見ましても少しわかりかねるものですから、その具体的な内容とこの取り組みを支援したというのは、ただ単に助成金を出して私学の皆さんが頑張ってらっしゃるのを支援したのか、それともしっかり口も出してあるいはまた行動で示したりとか、そういったこともやられているのかそこも含めてお答えください。

○長岡私学振興課長
　30人学級及びチーム保育等の内容と県としての支援の状況についてお答えいたします。
　県では幼稚園の経常費助成の中で、全体予算の１割を特別加算とし、それぞれの教育内容に合わせて配分しております。チーム保育も30人学級もこの中の１つのメニューということになっております。
　チーム保育というのは数名の先生が１つの学級を指導する、つまり複数の担任が学級担任となって園児を教育、指導する取り組みをした幼稚園に対して、加算分として支給しているものです。
　それから30人学級につきましては、通常の基準では１学級35人以下とされているところをみずから30人以下の学級単位にしまして、先生１人当たりが見る人数を絞ることによって手厚い教育を行うものです。
　こういうことを当課で施策誘導する意味で加算メニューの中に加えて、実績に応じて配分しているところでございます。
　したがいまして、実際に行われているのは幼稚園でありますので、そのメニューを御理解いただき、実績に応じて評価しているという意味合いがあります。またこういう手厚い教育をすることによって幼児教育の充実が図れるという部分がありますので、このような配分メニューがあって支援ができますということを幼稚園に広報して施策誘導をしています。以上です。

○山﨑委員
　御丁寧にありがとうございました。
　今おっしゃるように幼児教育の充実。これは主要な施策の成果等の説明書20ページにも書かれています。私学振興課の施策目的の一番初めでございまして、非常に重要なものだと私も思っております。ただ一方で国初め地方では、認定こども園という流れの中で制度が今後変わっていくのですが、やはり単なる数合わせで待機児童を解消したいということではなく、義務教育就学前にどういった幼児教育を施していくのか。保育とあわせてどういったレベルの高い幼児を育てていくのかということが大事だと思っています。
　少し長岡私学振興課長も思いがありそうなものですから、幼児教育の充実に関しましてコメントがありましたらお答えください。

○長岡私学振興課長
　私立幼稚園が好んでよく使う表現に幼稚園は子供たちが初めて出会う学校であると、そういう言葉を使っております。まさにそのとおりだと思います。
　教員免許を持った保育の専門家による教育が、私立幼稚園や公立幼稚園でもそうですけれども行われているということで、最近問題になっている小１プロブレムのような小学校との連結も含めて先ほど説明しました特別加算の中にも幼小連携という項目を設けております。幼児が育つ段階においても円滑に教育を受ける場に移行できるようなことも含めて幼児教育の充実は大切なことだと思っています。
　私どもはその辺のところを加算という中で支援をしていきたいと考えております。以上でございます。

○山﨑委員
　ありがとうございます。
　ぜひ、そういった意気込みでさらに施策を進めていただければと思います。

　次の２点目に入りたいと思います。
　歳出のところですが、主要な施策の成果等の説明書75ページでございます。第２目美術館費の美術館運営事業費ということで４億6000万円余が計上されています。
　まずお伺いしたいのは、県立美術館の予算の中で美術品購入に割り当てられているのは年間でどれぐらいなのか教えてください。

○小泉文化政策課長
　美術館の美術品につきましては、静岡県立美術館の場合は東西の風景画、また富士山、それから静岡県ゆかりの作家とロダンという４本柱でやっております。そういった中で美術館において必要な購入品につきましては、市場に出るタイミングに即して直ちに手を打ちませんともうほかに行ってしまうということがございます。
　平成25年度静岡県歳入歳出決算書の附407ページの基金をごらんいただきたいと思います。
　静岡県立美術博物館建設基金がございます。この基金は建設及びその美術品の購入に充てる基金でございまして、この基金によりまして適時適切に購入する形をとっています。
　平成25年度につきましては美術品のところで6300万円の増加がございまして、逆に現金が金利を除いた金額の減になっております。これはちょうど富士山の世界遺産登録もございました年ですけれども、富士山作品の充実ということで黒田清輝の「富士之図」を購入しました。これは通常市場にはなかなか出てまいりませんが、たまたまその所有者の方が富士山の世界遺産登録ということもありまして、静岡県か山梨県の所であれば売ってもよろしいという情報が入ってまいりまして、静岡県立美術館の第３者評価を経まして購入に至ったということでございます。

○山﨑委員
　ありがとうございました。
　昨年度は年間に6300万円使用したということだと思います。美術館の価値というのはもちろんいろいろあるのでしょうけれども、やっぱり基本的には収蔵品の価値がそのまま比例して反映されてくるのかなと思う中で、今回同じところですが2800万円ほどの不用額が入札差金等によって生じていますよね。それからまた経営努力、例えば節約をして不用額が生まれてくると思うのですが、自分たちで苦労して生み出したお金を美術品の購入代金に充てることも大事かと思うのですが、そういった仕組みはあるのでしょうか。

○小泉文化政策課長
　美術館の場合は確かに不用額が出てまいります。例えば平成25年度の場合は平成26年２月１日から開催した企画展を春休みまで開催しましたので、その開催経費をできるだけ節約しております。また県立美術館の場合は、周辺の園地も含めて管理している中で、いろんな維持修繕が出てくるわけですから、それをできるだけ安くやろうということで工夫をして、結果的に年度末に不用額が出たものですので、ほかに充てるだけの余力を持ったものではございません。静岡県立美術博物館建設基金の活用によって円滑かつ迅速に対応することが最も適当かと思っております。

○山﨑委員
　ありがとうございました。
　先日もロダン館の20周年記念式典に参加しましたけれども、拝見させていただきました。まさにこういったことを契機にますます美術館が発展していくように、私たちも応援していきたいと思いますので頑張ってください。

　最後の質問に移りたいと思います。
　中沢委員からもお話が出ていましたが、体験型教育旅行のところです。
　滞在型グリーンツーリズムの促進等の中に入っております主要な施策の成果等の説明書49ページの１番下(イ)体験型教育旅行の誘致促進ということでございます。
　ふじのくに体験型教育旅行誘致促進協議会により、さまざまな取り組みをこの１年間でされていることと思いますが、施策展開表27ページにも体験型教育旅行受け入れ学校数が平成21年度から平成25年度実績まで上がってきているということが確認できます。ただこれはあくまでも受け入れ学校数が上がってきているということだけであって、実際こういった体験型教育旅行を受け入れている学校があるのかどうか。そしてそもそもこの体験型教育旅行は、一体どういうことをやれるのか。この２点についてお答えいただければと思います。

○疋田交流推進課長
　体験型教育旅行の実績について、お答えいたします。
　施策展開表27ページで示しております665校についてでございますが、県下に体験教育旅行を受け入れている地域の協議会が７つほどございまして、この地域の協議会が受け入れた学校の実績数を集計したものでございます。傾向といたしましては、伊豆地域で受け入れる学校は中京圏から来て東京都プラス１泊を伊豆でという形での修学旅行の中学生が多いというところです。それから静岡市で受け入れているところでは、関東圏から来て、１泊２日で静岡市におみえになるところが多いようでございます。こういった形で本県を訪れる修学旅行は、首都圏と中京圏が主ということがわかっております。
　そのため、７つの地域の協議会と一緒になりまして、これをターゲットとしたセミナーによる売り込みを実施することにより、受け入れを促進しようとしております。
　それから、体験の内容でございます。
　受け入れ協議会では、それぞれの地域特性に合った体験プログラムを用意してございます。例えば下田市とか松崎町、西伊豆町といったところは磯遊びであるとか漁業体験をメーンにしたプログラムになっています。また富士宮市でしたら酪農体験、静岡市では三保地区での地びき網体験でありますとか山での自然体験、そういったものを体験メニューとして提供しています。以上です。

○山﨑委員
　御説明ありがとうございました。
　それでは、私は誤解していたということですね。受け入れ学校数というのがよそから県内に来ていただいて体験教育旅行をしてくださっているという理解でよろしいですか。

○疋田交流推進課長
　県内外の学校を受け入れている数ということです。

○山﨑委員
　ありがとうございました。
　そういうことであれば、実績も上がっているということですので、引き続きその取り組みを強化していただければと思います。
　それに関連して滞在型ということで定住促進をしていくということですが、部局が違いますが昨年度健康福祉部こども未来課でエンゼルパワースポットという観光地を選定されました。それに引き続きエンゼルパワー街道という形でこのめぐり方を紹介するものができました。これは一見すると観光部局がつくっているのかなと思うのですが、こども未来課に聞いてみたら観光部局とは一切連携していないというお答えでした。これは確かにすごくいいできです。エンゼルパワースポットというのは、恋愛とか結婚とか子宝にまつわるうわさのスポットをそれぞれ自分たちで探して、この地域にいいものがあるよという形でいわゆる定住促進、それから人口増加という狙いがあると思います。少子化対策にもなります。
　しかし、受け取る方は観光マップとして受け取りますから、観光部局と連携しないと恐らくこども未来課ではノウハウもないし、配布するネットワークもないと思うのです。だから余り展開していないと思うのです。
　こういうもったいないことが結構ほかの部局でもあるように思いますので、観光産業は非常に裾野が広いものですから、少しアンテナを高くしていただいて、いろんないいもの出しているところが多分あると思います。そういったものを拾い出して、積極的に県の魅力を売り出していただくように要望をいたします。
　もし、これに関してコメントがありましたら、よろしくお願いします。

○神山観光振興課長
　エンゼルパワースポットは我々も承知しておりまして、それをつくるときに健康福祉部から相談をいただきました。実際にコースを選定しなければ、ばらばらで売り込んでは役に立ちませんので、コース選定については県の観光協会に設置しておりますツーリズムコーディネーターが相談に乗っております。このツーリズムコーディネーターのアドバイスにより、エンゼルパワースポットのコースをつくっております。
　健康福祉部でも承知していると思うんですけれども、首都圏と名古屋市、大阪市でやっております商談会でも、このエンゼルパワースポットを紹介させていただいて、各旅行会社に売り込みを図っております。以上です。

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