委員会会議録

質問文書

平成25年２月定例会産業委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　泰久議員
	質疑・質問日：	03/08/2013
	会派名：	民主党・ふじのくに県議団

○髙田（泰）委員
　それでは、何点か質問させていただきます。
　提出案件の概要及び報告事項の資料に基づいて質問させていただきます。
　まず最初に、６ページ目の第37号議案「静岡県手数料徴収条例の一部を改正する条例」というところですけども、計量法に基づく機器、ベックマン温度計、ボンベ型熱量計が対象外になったということで手数料の廃止をするということですが、県で使用されているこういう機器というものも多様なものがあろうかというふうに思うんですが、例えば新たに購入をしていったものも含めて、対象機器というものについては全てこの条例の中でリストアップされているのか、条例の中で指定されている仕組みというものについて、ちょっと教えていただきたいというふうに思います。

　次に、21ページのふじのくに食の都大路づくりの推進というところですが、この中に紹介マップをつくるということで、２万部をつくってポイントラリーその他に活用して情報の発信をするということですけども、ポイントラリー以外にこのマップの活用方法はどういうものを考えられているのかを伺います。
　また、緊急雇用創出事業でこの事業の取り組みをされるということですけども、緊急雇用創出事業との関係というのはどういう扱いになっているのかをお聞きします。
　また、情報の発信ということに関しては、このマップ等の作成以外にもいろんな取り組みをされていますけども、最近の若い人たち、特にグルメの関係についてはいろんな掲載紙等々が多様にあろうかと思いますけども、そういうものへの紹介、あるいはホームページとかウエブ媒体を使ったＰＲ、紹介ということも非常に効果的じゃないかと思うんですが、それらの取り組みについての考えをお伺いをします。

　次に、25ページの最近の雇用情勢というところですが、まず有効求人倍率について、平成20年８月では全国順位が11位だった、平成25年１月には27位だったということで、平成21年度から全国値よりも下回っているというような状況になっていると思います。平成24年度内の月別の変動はあるにしても、傾向として静岡県が過去にはよかったのが悪くなってきたという主な要因をどのように分析されているのか。
　それと完全失業率のほうは、平成24年10月から12月が全国４％に対して本県が3.2％ということなんですけども、有効求人倍率と完全失業率と数字の傾向がちょっと逆転してると言ったらおかしいけども、というような状況にあるんですが、この辺をどういうふうに分析されているのか、本県の特徴ということについて見解を教えていただきたいというふうに思います。

　続いて、27ページの新卒者就職支援策というところですが、新卒者の就職支援ということで、いろんな取り組みをしていただいて、その実績も出て大きく評価してるところですけども、まずミスマッチの解消というところでいろんな策を打っていただいてます。ことしも来年度も、継続事業としていろんな取り組みをしていただきますけども、これらの事業で期待できる成果、継続事業ということですから今までの取り組みでそれなりの成果が出ているからということで、さらにプラス効果を見ての取り組みというふうに解釈しますけども、どこでどれだけの期待ができるのか見解をお伺いします。
　あわせて、この中でのミスマッチ解消協議会というのがありますけども、このミスマッチ解消協議会というものは具体的にどういう取り組みをされるのか、ちょっとその中身がわかりませんので詳細をお知らせください。

　続いて、28ページの障害のある方の雇用促進というところですが、障害者の法定雇用率というものが、引き上げによって４月から障害者の雇用義務が生じる企業が常用労働者数56人以上から50人以上に拡大されるということを伺いました。これによってこうした規模の事業者、企業では、これまで障害者の雇用を全く考えたことのない企業が多いんじゃないのかなと思いますが、障害者の雇用に対して知識とか経験のない企業がほとんどであろうかと思うんで、これらの企業に対してどのような啓発とか支援をしていくのか。実際対象になる事業者への啓蒙活動、県としてどう取り組む予定でいるのかお伺いをします。

　続いて、30ページの緊急雇用創出事業のところです。雇用情勢というものが非常に厳しい状況が継続しているというのは事実でありますし、この中で失業者を窮地から救ってきたというのがこの緊急雇用創出事業ということだと思います。まだまだ非常に高いニーズがあると思うんですけども、予算額と雇用の実績がちゃんと比例しているのか。緊急雇用でかなり国からも予算がおりてきて取り組みをされてるわけですけども、実際に雇用実績というものに比例されて成果が上がっているのか。その実態をお知らせください。
　もし、そうであるならば、予算枠というのが少しずつ少なくなってくる傾向があるんですけども、現状の雇用状況というか失業者の状況等からするならば、もっと予算枠の拡大ということも視野に入れるべきではないのかなというふうに考えます。ここ二、三年の傾向を踏まえて考え方をお知らせください。

　次年度の緊急雇用の具体的な企画といいますか、いろんな部局に配分をした中で取り組みをされてますけども、基本的な方向というものについて改めてちょっとお伺いをします。

　続いて、32ページのしずおかジョブステーションの先ほど説明いただいた33ページにあるイメージ図ですけども、今まで分散していた機関を１つにまとめて、より機能アップを図るという説明をいただきました。確かに経費の節減とか効率化ということでは、分散していた施設を一本化することによって効率改善がされるというふうに思いますけども、利用者等の視点、立場からすれば、今まで個別に専門性を持った機関で取り組みをされていたということが、統合されることによって専門性というものがちょっと薄まってしまうんじゃないのかなという懸念もされているんじゃないかなというように思います。統合化するメリットというものがどこにあるのか、その辺をお伺いします。

　35ページの耕作放棄地の関連ですけども、先ほど５番委員からも質問がありました。平成24年度までに累計面積が目標1,550ヘクタールを上回る1,953ヘクタールが再生できたと。25年度末には目標2,000ヘクタールが達成可能ではないかというふうな見通しになっているということですが、その基準になるところがどこであったのか、それに対して累積の面積がこうだよということだと思いますけども、今まであった耕作放棄地の解消というものが改善されているという一方で、今までちゃんと耕作されていたところが新たに放棄地になっているという事実もあるんじゃないのかなと思うんですけれども、その辺の実態というものをどこまで県として把握されてるのか。トータル的にと言ったらおかしいけども、この取り組みを始めたベースになる放棄地、それから解消されたもの、新たに放棄されたというもの、トータル的なバランスをどういうふうな把握をされてるのかお伺いをします。

　それから、この取り組みの中で１校１農園モデルということでの取り組みがありますけども、具体的にこれはどのような取り組みをされてるのか。これによって耕作放棄地の再生活用というものにどう成果が得られるのか。その辺の見方、実態についてお伺いをします。

　45ページ、県産材の増産と需要の拡大というところですが、平成21年の木材生産量26万5000立米を平成25年に45万立米までに増産する、これはもういろんなところで紹介があって、本会議でも多くの方から質問等が出されています。この平成25年の45万立米は具体的に丸太をつくればいいということではなくて、利用されなければいけないわけですから、どこでどういうふうに45万立米が使われていくのか。製材をして県産材として県内で公共施設とかあるいは民間の住宅を建てるのに活用するのがどのくらいである、あるいは国内の県外等に販売するのはどのくらいになるのか。それから本会議でも質問させていただきましたけども、輸出をしていくというところでどれだけを見込んでいくのかというふうな45万立米の利用の内訳、目標といいますか見方をお知らせください。
　この主な取り組みの中で、木材加工流通施設の整備というところで大きな予算枠をつけておりますけども、10施設の中身はどういう取り組みがされるのか、具体的な内容についてお聞かせください。

　49ページ、新成長産業の戦略的育成というところですけども、新規事業として４億円をつけて新事業創設をするということです。これまで中小企業の成長基盤強化事業ということで、中小企業の地域参入等々支援をしてきましたけども、この取り組みをさらに加速させて、事業化とか販路開拓というものへの支援をしていくということですけども、いろんなところで取り組みされているというふうに思います。国でも健康長寿だとかエネルギー面、そして次世代インフラ、地域資源という関連で、４戦略分野でのモデル特区もつくって進めていくというふうなことを打ち出しております。本県が新成長産業の戦略的な取り組みということで、新規事業で取り組む事業者を育成していくということで国ともっと連携をした取り組みが必要だというふうに思うんですけども、国の動きとの連携というものはどのように考えているのか。
　それから、新たに取り組む事業者の育成、事業化への育成ということとともに、既存の事業者が新規事業への取り組む際の企業誘致とか特に販路開拓について、既存事業者への支援というものについてどこまでバックアップをしようとされているのかお伺いをします。

　最後に、ファルマバレープロジェクトのところですけども、長泉高校跡地はその拠点ということで一般質問で質問させていただきました。このファルマバレープロジェクトをさらにふじのくに先端医療総合特区として拡大していくためには、やっぱり一番中心となっている県立静岡がんセンターの機能をもっとさらに国際的にトップレベルに押し上げていくということも必要だというふうに思います。遠隔操作型内視鏡装置ダビンチの手術も、大腸がんについては国立がんセンターよりも件数も多くなって日本一だというふうにこの間紹介をされていましたけども、そういうことだけじゃなくてさらに技術、学術的にも国内トップ、国際的にもトップになるような拠点に格上げをして、その中でファルマバレープロジェクトが、国際的にも他県でも、今医療関連が成長の花形だということで、かなり集中して取り組みがされているように聞いてますけども、国際競争力あるいは他県との競争力を静岡県がトップで進めていくということでは、一番ベースになる静岡がんセンターのレベルアップということも視野に入れる必要があるんじゃないかと思います。その辺の考え方、そして他との競争力、そのほかファルマバレープロジェクトの取り組みについての考え方をお伺いして、以上で終わります。

○小櫻新産業集積課長
　まず初めに、第37号議案、計量法の関連の手数料条例の改定についてお答えいたします。
　議案にありますとおり、計量法の116条関連の改正ということで、計量証明に使用する特定計量器につきまして、その計量施行令29条の別表５に従来７品目が計上されておりましたが、今般の改正で２項目が削除され特定計量器の対象から外れたということで、同時にこれは使用料の対象にはならないということで、これに合わせて今回県の条例の３条関係の別表253のところから、この２項目について外すという改正になっております。御質問にございましたこの特定計量器につきましては、全て法の施行令の別表に合わせて県の手数料条例の253の表のところに計上されておりますので、これについて今回改正をするという案でございます。県の条例の別表のほうは非常に細かいんですけれども、253のところは計量証明検査の手数料に必要な非自動のはかりとか、分銅またはおもり、そのほか騒音計ですとか、振動レベル計とか、濃度計、そういうものがまだ手数料が必要な特定計量器として残りますので、これが特定計量器として必要な項目ということで条例に残るということでございます。
　なお、この特定計量器の計量証明に関することは計量検定所、それと業務委託を受けております計量協会のほうが窓口になっておりますので、具体的なことについては、それぞれの計量検定所あるいは計量協会のほうにお尋ねいただくというようなことで、業者にはお知らせをするということになろうかと思います。以上でございます。

○内藤マーケティング推進課長
　食の都大路紹介マップについてお答えさせていただきます。
　食の都大路紹介マップにつきましては、掲載内容として、ふじのくに食の都づくり仕事人とかそのお店、それから地域の食材を販売する直販所等の情報を掲載しております。
　基本的には、観光誘客等を中心に活用していただきたいと考えておりまして、そういった施設等へ配布するとともに、特に首都圏からの誘客を考えまして、例えばマーケティング推進課でやっておりますトップセールスというのを首都圏でやっておりますけど、そういったときに配布するとか、あと観光のほうで首都圏、中京圏、関西圏で行っております観光大商談会で、旅行業者等に配布するというような形で、観光誘客に結びつけるようなことで活用していきたいと考えております。
　次に、ふじのくに食の都紹介マップなんですが、３月中旬に完成する予定で今作業を進めておりますけれど、これにつきましては平成24年９月の補正予算で緊急雇用創出事業を使わせていただいてやっております。それは基本的には仕事人のお店に行って直接取材するとか、消費者の視点から取材していただくというようなことがあったもんですから、緊急雇用で雇用した人が現場に行っていただいてやるならば、緊急雇用創出事業が適するという形で判断させていただいて行っております。
　それから、でき上がったマップ等につきましてＰＲ、情報発信なんですが、まずホームページについては完成し次第ホームページに掲載する予定でございます。あとグルメ雑誌等の掲載についても、費用等があるもんですから即というわけにはまいらないんですけれど、過去においても食の都につきましては、グルメジャーナルという雑誌とか「ｈａｒｕ‐ｍｉ」というような雑誌に随時掲載をしていただいておりまして、そういった雑誌等に今後も掲載を働きかけていきたいと考えております。以上でございます。

○望月就業支援局長
　最近の雇用情勢と新卒者の就職支援策についてお答えいたします。
　まず、雇用情勢ですけれども、有効求人倍率がリーマンショック前は11位だったけれども現在27位となっている理由でございますけれども、この大きな理由としては、リーマンショックで製造業が非常に打撃を受けているということがあると思います。求人数などを見ましても、製造業の求人は今現在でもリーマンショック前の半数程度となっておりまして、製造業は非常に裾野の広い産業でございますので、製造業の不振がいろいろな産業に波及しているということが大きな要因ではないかと思います。
　また、完全失業率が本県は全国よりもよい理由ということでございますけれども、これは労働力調査のほうがなかなか詳しい数字がとれなくて分析はかなり難しいんですけれども、本県の場合、人口に占める就業している人の割合が非常に高いという傾向があります。直近の数値を見てみますと、就業している人の割合は東京都に続いて第２位となっております。この中でどのような産業に行っているかというところまでは統計数字がないんですけれども、恐らく本県の場合さまざまな産業がありまして、例えば農業や１次産業などで有効求人倍率のほうに反映されてこないようなものもありますので、そのようないろいろな働き口があるということが要因なのではないかなと分析をしております。

　新卒者のほうでございますけれども、今までの取り組みの成果ということでございますけれども、これにつきましては、直近の大学生の内定率が74.3％で、前年を1.6ポイント上回っております。このように雇用情勢が厳しい中でも大学の内定率が上がっていることでありますとか、あと中小企業のほうに最近学生が目を向けているというふうな話も聞かれておりますので、そのような点でミスマッチの解消の成果が出ているのではないかというふうに考えます。
　また、ミスマッチ解消協議会ですけれども、これは産学官労で学生と求職者と地域企業のミスマッチの要因の分析や解消していくための具体的な方策を検討しているものです。例えば昨年度ミスマッチに関する調査をやりまして、学生は中小企業のほうをそれほど敬遠しているというわけじゃなくて、むしろ中小企業の情報が入らないからミスマッチが起こっているというふうな調査もありましたけれども、そのような調査をやったりとか、それから今就職支援策でいろいろな機関がさまざまなことをやっておりますので、それを調整したり、学生に一覧で見えるようにまとめたりという活動をしております。以上です。

○鈴木雇用推進課長
　障害のある方の雇用促進と緊急雇用創出事業、ジョブステーションについてお答えをさせていただきます。
　まず、障害のある方の雇用促進につきましては、新たに適用される企業への周知についてでございます。新たに適用されます企業につきましては、労働局の調べによりますと、県内で約300社ほどあるというふうに聞いております。これらの企業に対しましては、所管いたしますハローワークのほうで個別に訪問をいたしまして趣旨等を説明しているところでございます。県では、これに加えまして企業に対しまして引き上げの理解と雇用の促進を図るために、新規に対象となります企業の経営者または人事責任者を中心に、年度の初め、５月に県内３カ所で障害者の雇用促進トップセミナーを開催する予定でございます。
　このセミナーでは障害に対する理解を深めるために講演や先進事例等を発表していただく予定でございます。また新たに対象となる企業につきましては、県が５月に開催いたします障害者就職面接会でのマッチングの促進や応援団企業を活用いたしましたディスカッション方式の雇用促進セミナーなど、また先進企業の見学会などに呼びかけていくこととしております。
　さらに、新規に対象となる企業が具体的に雇用を検討しておられますところには、採用に当たっての助言を行います障害者雇用アドバイザーの派遣、また職場定着の支援を行いますジョブコーチを派遣するなど、障害者の雇用が円滑に進むよう積極的に支援をしてまいります。

　次に、緊急雇用創出事業の予算額と雇用実績の関連でございます。
　こちらにつきましては、緊急雇用創出事業は予算額と雇用実績は１人当たりの雇用に対します平均事業費によりまして左右されるものであります。これは、長期間の事業が多ければ平均事業費が上がりますし、雇用者が伸びません。短期間の事業が多ければ事業費は下がりますけれども、雇用の数は少なくなります。これが表にありますように、各年度におきます予算額と雇用人員の相関がされていないという理由でございます。
　例えば、平成21年でございますけれども、予算額は少額ではありますけれども、こちらは１人当たりの事業費が72万5000円となっておりまして、理由といたしましては、制度ができたばかりでありましたものですから、事業が少なく年度途中からの事業が多かったというような形になっております。
　それから、緊急雇用の成果でございますけれども、まず成果の第１といたしましては、平成20年度以降これまでに本年度の12月末までに県内で約２万9000人もの雇用を創出してまいりました。リーマンショック後の急激な雇用の悪化の中でも、県内における一時的な雇用ではありましたが、大きく貢献したものと思われます。
　次に、第２といたしまして、人材不足の介護分野や農林業分野におきます人材の養成、また超氷河期にありました学生への就職応援事業、それから障害者の就職支援事業など、さまざまな事業が展開できたものと思います。
　第３といたしましては、非常に地方の財政が厳しい中におきましても、経営者におきます重要課題に対応することができたのではないかというふうに考えております。
　また、予算につきましては、現在の緊急雇用基金を使い切るまでニーズに合わせた効果的な雇用創出に努めてまいりたいというふうに考えております。

　次に、来年度の緊急雇用創出事業の企画に対する執行の方向性についてでございます。
　表にありますように、約62億円の計画がございます。緊急雇用の基金が平成26年度まで期限が延長となったために、平成25年度におきましては61億8000万円、それから平成26年度の債務負担といたしまして７億2000万円の計上をして、合わせて約70億円の雇用創出を今後実施してまいります。
　平成25年度分の執行に関しましては、県分といたしまして38億3000万円、市町事業といたしまして23億5000万円を充てております。県分のうち、11億1000万円につきましては、既に各部局からの事業として個別に上がっておりまして、残りの27億2000万円に関しましては、民間活力等に一括で計上しております。
　そのうち、平成24年度に契約いたしました債務負担分といたしまして、既に使い道が確定しております12億5000万円がありまして、残りの14億7000万円につきましては、平成25年度中の新たな事業として計画をして執行していく予定でございます。この14億7000万円の内訳といたしましては、県庁内の臨時職員でありますとか、介護分野の人材養成などの計画が固まっているものと、２月の臨時会で積み増しをされました起業支援型事業となっております。この起業支援型事業につきましては、今後早急に対象となります起業10年以内の企業等から民間のアイデア等を公募するなどいたしまして、25年度の早い時期での計画策定に努めてまいります。
　また、市町の分につきましては、現在早急に計画を策定して県に提出するようにお願いをしているところであります。

　次に、しずおかジョブステーションの統合のメリットでございます。
　こちらにつきましては、まず就職を悩む方にとりまして、とりあえずしずおかジョブステーションに行ってみようというような入り口が１つになった気軽さをこれから前面に出して広報し、利用者の拡大を図っていきたいというふうに考えております。
　そして、おいでいただいた方には、まず総合案内で状況でありますとか事情を聞き取りまして、適切な相談やセミナーの利用方法を案内いたしますので、利用者がそこに行って戸惑うようなことは避けられるというふうに考えております。
　また、相談でありますとかカウンセリングに関しましては、専門性を損なうことがないように、世代や事情別の窓口に案内をいたしまして、その分野に詳しいサポーターにきめ細やかな対応をしていただく予定でおります。
　また、セミナーに関しましても、これまで個々の就労支援機関が独自に実施してまいりましたセミナーを誰でも受講できる基礎的なものと、また専門的な分野のものに分けまして、求職者が選択の幅を広げまして、自分のレベルに合いましたセミナーを受講できるよう能力開発を促進してまいります。
　さらに、就職に結びつけるためには、これまで求職者総合支援センターにしかありませんでしたハローワークの求人端末でありますとか、職業紹介につきましても、こちらの新しいステーションのほうで設置をいたしまして、支援ができるようになるものでございます。
　ただいま申し上げましたように、こちらのステーションに来ていただければ、悩んでいる段階の方にはまず相談を、それから採用試験を受けるような方には職業紹介まで一貫した就労支援を１カ所で受けることができるようになりますので、求職者の利便性と就職に結びつく実効性の高い点がメリットというふうに現在では考えております。以上でございます。

○橋爪農林業局技監
　私から耕作放棄地の新たな放棄地とベースとなる部分についてお答えいたします。
　まず、新たな放棄地に関しますが、平成24年末の解消面積は速報値で発表しておりますが、まだ集計が全て整っておりませんので、平成23年末について御説明したいと思います。
　先ほど質問ありました内容の部分と重なりますが、先ほど300ヘクタール減少したと申しました。平成23年における解消面積は614ヘクタールです。そうしますとその差し引きの300ヘクタール余の面積が相殺されております。この部分、約300ヘクタールが新たに把握された、発生した部分かと認識しております。
　また、ベースとなる部分についてでありますが、県が把握している耕作放棄地におきましては、毎年行われております市町の農業委員会が行います１筆ごとの現地調査であります。当然１筆ごとですので各市町の面積にも差がありまして、調査の進展がございます。新たに把握します耕作放棄地を含んでいますことから、一概にベースとなる部分が確定はしていない状況になります。国の耕作放棄地の調査要領も改定がされまして、発生と発見という区分がつきましたことから、そういった部分での把握が今後できていくのかと考えております。以上です。

○福永農山村共生課長
　私のほうから１校１農園の取り組みについて御説明させていただきます。
　この１校１農園は、耕作放棄地を解消しまして農園を設置して、地域の教育推進協議会の皆様とかＮＰＯ法人の皆様が小中学生の皆さんに農作業体験をしていただくというために活用するための事業でございます。この体験といたしましては、やはり畑づくり、雑草刈りから種まき、さらには収穫をしてその収穫したものをみんなで楽しむというような体験をしていただくものでございまして、県といたしましても、この体験に関しまして１地区当たり上限は20万円でございますが、肥料等の農業用資材や種苗等の経費等に支援をしております。
　これまで、平成23年度ではこの取り組みといたしまして、全部で12地区、約1.6ヘクタール、平成24年度では７地区で1.2ヘクタールに取り組んでいただいてもらっております。これは耕作放棄地を対象としておりまして、面積的には余り大きくありませんですが、そういった部分の解消には寄与しているかと思います。
　この体験につきましては、やはり参加した皆様はこういった作物をつくるための苦労を知ったとか、その本当のおいしさを知ったということで、非常に喜んでいただいている声を聞いております。ただ翌年以降どのようにしているかというところに関しましては、申しわけございませんが集約はしていないんですけれども、引き続き継続をしていきたいという声も聞いておりますし、私どももこの取り組み事例を紹介して、できるだけ多くの皆様に取り組んでいただくような形で啓発をしているところでございます。以上でございます。

○西島林業振興課長
　私のほうから、県産材の増産と需要拡大についての御質問にお答えをいたします。
　まず、45万立米を生産したときに、どのように利用されていくのかという御質問に対してでございます。これに関しましては、木材関係団体と一緒に現在の情勢を踏まえて、45万立米生産したときにどのように流通していくのかということについて試算を行っております。それによりますと、45万立米のうち４万立米が県外に出荷、残り41万立米が県内向けというふうに見込んでおります。
　逆に、県外から入ってくるものが１万立米、輸入するものが４万立米ということで、本県の木材需要としては46万立米、そのうちの41万立米が県産材ということになりますので、約９割が県産材の割合となります。これらを県内の製材加工工場で加工いたしまして、製品の出荷量といたしましては県産材を含めまして23万立米、このうちの１万立米が県外出荷、１万立米が輸出、残りの県内出荷が21万立米というふうに推計をいたしております。
　それから、木材加工流通施設の10施設の内訳でございます。
　まず、ストックヤードなど丸太の流通関係の施設等ですが、これが２です。それから合板加工施設が１、集成材を含む製材加工施設や乾燥施設、これが５です。あとプレカット加工施設が１、製品保管倉庫が１、以上です。

○小櫻新産業集積課長
　新成長産業の戦略的育成事業についてお答えをいたします。
　８番委員から御質問ございましたとおり、国では先月の18日に開催された産業競争力会議において、今後４つの戦略分野でモデル特区を創設して、規制緩和とか税制優遇などでこれから新しい分野を進めていくんだと、そういうような発表があったところでございます。具体的には国のほうでは今後６月までにそれを具体化する方針だということでございますので、またこういう動きを注視してまいりたいとは思います。これまでも県で行われている新しい分野へのいろんな支援というものについて、国のほうからかつて新成長戦略でありますとか医療イノベーション構想でありますとか、そういうものに十分沿ったものであるということで私ども進めておりますので、今後も国の動きに合わせて先取りするような形で、新しい成長分野について積極的に支援をしてまいりたいというふうに考えております。
　特に、先端医療総合特区につきましては、いち早く１次指定申請で指定をいただいたところでございますので、規制緩和プラス財政支援、それと金融支援という３つで、今現在この地域を挙げて取り組んでいるところでございます。今後も地域企業の新分野への進出プラス、もちろんベンチャーの創出ということも含めさらに他地域からこういう分野の企業も誘致していくということも含めて、今後この新規事業の４億円もクラスター事業と関連づけをしながら進めていきたいというふうに考えております。

　次に、旧長泉高校跡地の活用についてお答えいたします。
　今回、予算計上でお願いしてございますファルマバレープロジェクトの拠点として、この長泉高校の跡地を活用したいということで、今後具体的な整備を検討していくわけでございますけれども、当然のことながら隣接する静岡がんセンターとの連携というのは大変重要だというふうに考えております。特に静岡がんセンターが持ちます非常に高度な臨床機能、臨床研究機能と強く連携するということで、このファルマバレープロジェクトとしての拠点機能というものをぜひ高めていきたいというふうに考えております。
　現在、総合特区の中で、支援措置について今現在も要望をし続けているところでございますけども、その中でも静岡がんセンターからも研究開発テーマを幾つか出ておりまして、これについての体制支援措置について、現在国と協議しているところでございます。これについては、具体的なことはまだ発表されておりませんけれども、基本的には新たな診断方法あるいは治療法の開発につながるという研究テーマでございまして、今後のファルマバレーの中の研究機能の強化という点では、非常に期待のできるテーマだというふうに聞いております。そういうことによりまして、跡地を拠点化するというような中で静岡がんセンターと密接に連携していくことによりまして、国内外においてがん医療あるいはがんの研究機能もあわせて強化を図れるのではないかなというふうに考えております。それによりまして、ファルマバレープロジェクトも静岡がんセンターの機能も、ともに世界に誇れるトップレベルというようなことを目指して、今後も検討を進めていきたいというふうに考えております。以上でございます。

○吉林経済産業部長
　今、小櫻新産業集積課長がお答えしたのにちょっと補足しますけども、特に新成長産業の関係でございますが、どちらかというと私どもの県としては、むしろ国のほうが本県で進めていた施策についてそれを参考にあるいはそれをうまく使っていただいて、むしろ成長戦略を後でつくってきたような感想を持っています。クラスターにつきましても、健康医療あるいは機能性食品あるいは光ということをやっておりましたし、成長基盤の事業をつくったのも多分本県のほうが早いと思います。そんな形で先行していろんな形で県内の産業構造を変えていくという点で進めておりましたので、今国のほうがいろんな形で新しく事業を提案しておりますけども、それがうちの県で応用できたりあるいはそれを取り込めるという施策がたくさんございます。それは積極的に取り込んでいくと。
　もう１つは、むしろこちらが先行している分、こういう事業を支援してくれないかと国に提案するような形で、成長戦略を進めていきたいというふうに考えております。

　それから、静岡がんセンターの機能強化でございますけども、直接はがんセンター局のほうを中心にやっておりますけども、研究開発あるいは技術支援についても、静岡がんセンターの治療機能がアップすることが非常に重要だと思っています。特に特区の中でそういったところも支援ができますので、積極的に静岡がんセンターと連携を組みながら、特区をうまく活用して世界的あるいは他県に負けないような拠点にしていきたいというふうに考えております。以上でございます。

○四本委員長
　ここでしばらく休憩します。
　再開は15時25分とします。

○四本委員長
　休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
　質疑等を継続します。
　では、発言願います。

○髙田（泰）委員
　それでは、再質問をちょっとさせていただきます。
　ふじのくに食の都大路紹介マップ作成については、観光誘客が一番の目的だということで、このマップ活用、大いに活用していただきたいなというように思いますし、先ほど私のほうからも提案をさせていただいた既存の各種グルメ紙の活用、あるいはホームページ等のウエブ活用ということも並行して、この食の都大路を大いにＰＲをしていただくように要望をいたします。

　最近の雇用情勢ということで、有効求人倍率等完全失業率の状況について説明をいただいて、この数字の中にやはり本県の持っている特性というものがよく見えてくるというふうに思います。そのもとに立ってそれぞれの就業支援だとか雇用対策というもの、あるいは片方では経済対策ということを進めていただくことが必要だというふうに思いますので、数字的な分析をしっかりしていただいて取り組んでいただきたいというふうに思います。

　ミスマッチ解消協議会は、先ほど説明いただいた産学官で現状分析とかその分析に基づいた調査調整機能ということだけをやられているのか。この協議会の中で実際ミスマッチ対策ということに対しての対象者への取り組み、事業の展開もこの協議会の中でされているのか、そこを再確認をさせてください。

　障害のある方への雇用促進については、対象が300社あるということで、５月には東・中・西部３ヵ箇所でトップセミナーをやられたり、いろんな取り組み事業をされるということですけども、新たに対象になった事業者が障害者を雇用したときに、やはりいろんな社内的に、会社になれないとかあるいは想定していた以上のいろんな課題が出てくる可能性があって、結果的にまたミスマッチにつながるというふうなことのないように、事後のフォローといいますか、採用した後のそういう事業者へのバックアップ、フォローというものが非常に大切だと思うんですね。ですからそこのトップセミナーだけではなくて、事後の支援策ということも具体的に考えていただくということが必要かというふうに思いますので、その辺の取り組みについてどう考えられているのかをお伺いをします。

　緊急雇用創出事業としずおかジョブステーションの関係については、詳しく説明をいただいたんでよくわかりましたし、詳し過ぎちゃってちょっと大枠がよく見えない部分もありましたけれども、わからないところはまた後ほどお伺いします。ありがとうございました。

　耕作放棄地関連事業で、１校１農園の取り組みですが、この事業の中でというよりも、いろんな取り組みで地域が協力をして、学校の生徒さんを対象にとかいうふうな取り組みをされているところが幾つかあると思うんです。例えば以前の農地水環境保全事業あたりを利用して、耕作放棄地の活用等々もやられているところも見受けられますけれども、他の事業目的で取り組みをされているところが、この１校１農園の対象として手を挙げた場合には、こちらの補助事業とダブルカウントで対象になっていくのか、その辺の考え方についてお伺いをします。

　新成長産業戦略的育成事業というところで、次世代自動車や新エネルギーなどに集中して重点的に取り組むということですけれども、県内で次世代自動車というのは電気自動車あたりは、自動車産業が有力な本県ですからよくわかるんだけれども、新エネルギーを事業として展開をしていくということではどうでしょうか。中小の規模の小さい事業者の中で新エネルギーに取り組む方は本県にもたくさんいらっしゃると思いますが、これを中心的な新成長産業ということで育成していくという上では、やっぱり取り組んでいる県外の事業者ももっと誘致をしてくるということも必要ではないのかなというふうに思うんですが、新エネルギーを対象にするということはどういう構想を考えられているのか、そこをお伺いをします。以上です。

○望月就業支援局長
　ミスマッチ解消協議会の取り組みということでございますけれども、ミスマッチ解消協議会は、産学官労の実際の就職支援を行っているさまざまな機関が集まったものでございますので、その中でいろいろな対策を検討してこういうふうに進めていこうということを決めて、それを各機関が、例えば県でありますとか、労働局でありますとか、大学などがやっていくというふうな考え方でやっております。以上です。

○鈴木雇用推進課長
　障害者採用後の事後の支援策についてであります。障害者を雇用した後に、職場定着支援ということでジョブコーチの派遣をしております。これにつきましては現在226名を対象としておりますけれども、来年度につきましては250名に拡大するとともに、１企業に対しまして15回までを支援をしております。そういったところで、今後とも職場に定着できるような支援を続けてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

○福永農山村共生課長
　１校１農園事業につきまして、農地水関連事業等の関係と重複しても、それは適用させていただくことは行っております。以上でございます。

○望月商工業局長
　新エネルギー等の企業誘致の関係なんですけど、新エネルギー関係につきまして、昨年度そういった新エネルギー関係の首都圏の企業を集めて誘致セミナーをやったりだとか、積極的にそういった先端的な企業に本県に来ていただくように誘致活動をやってます。今年度からそういった成長分野については、補助率のかさ上げ、また補助限度額を引き上げたり、そういった形ですばらしい技術を持っている企業の誘致を積極的に図っております。バイオマスだとか、風力だとか、小水力だとかに取り組んでいる中小企業も県内にございます。こういった企業を後押しして新しい産業なり新しい事業に取り組んでいただけるように、我々も予算をふやして後押しを強めていきたいというふうに考えております。以上です。

○髙田（泰）委員
　御答弁ありがとうございました。
最後に、新成長産業戦略的育成事業ほかこれからの本県の新産業といいますか、成長的な企業育成という観点から要望ですけども、ふじのくに先端医療総合特区の指定を受けたファルマバレープロジェクト等々の活用についても、これから本県の産業振興ということではやっと芽が形になってきたなというふうな状況だと思うんですね。まさに先端医療総合特区の関係についてなんかは、先ほど言ったように他県でも新産業ということでかなり力を入れているというふうに見受けられますので、今までのベースというものを生かして競争に勝っていかなきゃいけないわけだから、長泉高跡地の拠点整備もしっかりやっていただきたいと思います。
　静岡がんセンターそのものの機能アップ、これは経済産業部直接じゃないかもしれないけども、静岡県として静岡がんセンター中心となったものはファルマバレープロジェクトだと思うので、その機能を国際的なレベルに押し上げて、結果的に関連産業が競争に勝っていく、新産業を育てていくという体制づくりを進めなければいけないと思うんですね。いろんなメニュー、細かいものを並べる総花的な取り組みということもある面では必要だと思うけれども、ベースになる競争に勝てるところには、国から大きな予算を引っ張ってくる、あるいは本県でも重点配分をして予算をつけるということも視野に入れて、これからの企業、本県の経済的な取り組みということを意識をして取り組んでいただきたいと思いますけども、最後にその辺の所見を部長に伺います。

○吉林経済産業部長
　新しい産業をつくっていくということは、一朝一夕にはできないというふうに考えております。クラスターにつきましても、もうファルマバレーがスタートしたのが平成14年９月の静岡がんセンター開業からもう10年たちました。10年たってやっと製造品出荷額についても１兆円近くになってきたというふうな形で目に見えてきましたし、製品もできてきております。そうした意味で、今８番委員御指摘のように１つはファルマバレーの例をとりますと、やっぱり静岡がんセンターというものがあってこそ実現できたというふうに私どもも考えております。ファルマバレーにつきましては、戦略計画をつくりましてもう３次戦略の計画になってございます。常にその戦略計画を立てながら、それに基づいて事業を実施していくと。10年先を見据えながら進めていくと。フーズ・サイエンスヒルズプロジェクトも同じように戦略計画を立てておりまして、やはりそういった戦略計画にとって５年先、10年先を見ながら、核となる技術なり機能を中心に据えて、かつ地域の産業、中小企業の方々が新しいところにチャレンジしていただけたり、参入していただくというのは、もう１つの大きな目的でございますので、それにつきましては一方できめ細やかな政策を打っていくと。両輪で新しい産業づくりを進めてまいりたいというふうに考えております。以上であります。

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