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委員会会議録

質問文書

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平成27年9月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:鈴木 利幸 議員
質疑・質問日:10/07/2015
会派名:自民改革会議


○鈴木(利)委員
 それでは、分割質問方式で数点御質問させていただきます。
 きのう、きょうということでTPPが大筋合意されまして、きょう国内対策着手と書いてありますが、その中でJAの地方会会長、東海4県の会長のコメントもいろいろありましたが、日本の胃袋に外国から入ってくればあふれるということでこれが基本でございます。うちの知事みたいなTPPの影響がないということは絶対にないということでございますので、私は先にそれを言ってからTPPについて、特にきょうはお米についてしゃべらせていただきます。
 私は、ここ1カ月ぐらいの間にお米のいろいろな産地に行ってまいりました。実は農家を3代やっておりますが、お米をつくったことがない。ところが消費者でございますので、いろんなお米を食べさせていただきました。
 私は、価格についてちょっとまばらじゃないかなと思っておりますが、ちょうど昨年、カリフォルニアに海外視察に行ってまいりまして、一番見たかったのはカリフォルニア米の飛行機でもみをまいた後に畝をつくるという、あれを見たいということで行きましたが、本当に道からなにやらもみばっかり落ちていて、こんなことでいいのか、目が潰れるじゃないかと日本人は昔から言っておりますが、そんな状況でございましたが、気候がすばらしくよくて湿気がない。乾燥していて昼間暑くて夜冷えると。これは好条件でございまして病気が出ない。あとは虫だけかな。
 話を聞いていると減農薬だと思いますが有機栽培にも取り組んでいると。そのカリフォルニア米がありましたが、この新聞によりますとやっぱり中粒種がくると。そのときも中粒種、短粒種、ジャポニカ米とありますが、それと中国やタイのほうで使っている長粒種でございますが、その中粒種というのが大分入ってくるように新聞には書いてあるんですが、この短粒種が入ってくると大変だなと。私はカリフォルニア米もジャポニカ米も大変おいしいので、これは日本にとって大変な打撃だなと思っておりますが、当時、昨年そこで聞いたときには60キロ七、八千円でないかなと記憶に残っています。日本のほうをちょっと見てまいりましたら、最近日本全体の最低気温が上がりまして、東北、北海道の米がうまくなりまして、今北海道の「ゆめぴりか」、これが一番おいしい品種じゃないかなと私は思っているんですが、その「ゆめぴりか」がJAのファーマーズマーケットで玄米でも白米でも30キロ1万2000円前後でございます。そうすると一俵60キロが2万5000円前後ということでございます。非常に高い。
 次に、連休が多かったので、新潟県へ行っていろんな物産館とかファーマーズマーケットを回ってまいりまして、新潟県のコシヒカリ――魚沼産も含めてですが――ここが30キロ1万円だから一俵2万円ぐらいですか。そして、私のお友達がいる青森県、弘前のコシヒカリ。最近コシヒカリにいろいろな名前をつけてありますが、「青天の霹靂」という名前のコシヒカリ、これを送ってくれると幾らなのと言ったら30キロ6,500円。ということは1俵1万3,000円前後。青森県は全国でも下から2番目に物価が安いところでございますので、北海道と比べると相当安いなと思っておりますが、ここもそんなに味は落ちてないということでございます。
 私は、政府の買い入れ価格というのがどのぐらいになるか、1万3000円から5,000円、5,000円はちょっと買い入れ価格にはならないと思います。どうもまばらな価格形成でございますが、静岡県のお米はどのぐらいが採算ベースに乗るのかということで、どこへ質問していいのかわからないですが、答弁をお願いします。

○吉田経済産業部理事(農業担当)
 静岡県のお米はどこが採算ベースかという御質問だと思います。
 農林水産省が発表しているのは、少し前なものですから、やや正確な数字じゃないかもしれませんが、静岡県の平均は1万6000円ぐらいと言われていたんじゃないかなと思います。
 ただし、静岡県は非常に規模の小さい人と非常に大きい人と両極に分かれておりまして、家で食べるためのお米をつくっている人、それから商売として本格的に20ヘクタール、30ヘクタールつくっている人、それら全てをミックスした平均のコストになっている数字でございます。そういう意味では10ヘクタール以上、あるいは20ヘクタール、30ヘクタール、大きい人は100ヘクタールを超える生産者もございますので、そういう人たちを見れば1万円、あるいは場合によってはこれからそれを切っていくことは十分可能だと思います。
 我々としては目標ではございますが、7,000円台までは下げていきたいと。それは規模をこれから大きくしていくとか、基盤整備なんかも含めてですね。それは必ずしも不可能ではないと思っていますので、静岡県のお米はどのぐらいの価格が適当かという意味では、階層が非常に大きくて、それぞれのやり方はあると思います。中山間地域がそこまで下がりませんので、価値を高めて売るとか、いろいろな方法があると思いますが、その辺がそれぞれの価格なのかなと思っております。

○鈴木(利)委員
 ありがとうございます。
 すばらしいお答えでございまして、7,000円ということは外国と勝負ができるなと思いますが、私は静岡県のお米は春先になると味が落ちますので、早く食べなければいけないと思っております。これは気候の関係でやっぱり夜冷えるところでのお米は次の新米が出る夏場がやっぱり食味がいいかなと思っております。そこでいきますと、静岡県の中でも御殿場のお米はいいかなと私は思っておりますが、ぜひとも基盤整備をしていただきまして、小さな田んぼを大きくしていただきまして、北海道へ行くと1ヘクタールが1つ分ぐらいの田んぼがありましたが、そこまではいかないにしても基盤整備をしていただきたいなと思っております。私は消費者でございますので、この質問はこれぐらいにさせていただきます。

 その次でございますが、提出案件の概要及び報告事項の14ページに新果樹研究センターというのができました。
 ちょうど浜松市北区、私のところの落葉果樹科と静岡市清水区の本所が一つになりまして、新果樹研究センターができました。やはり私たちが考える県がやる仕事で一番大事なのは研究をしっかりやっていただくことだと思っております。各県のブランド競争になっておりますので、しっかりとした新果樹研究センターをつくっていただきまして、いろんな品種をつくっていただきたいなと思っております。
 その中で、東・中・西とありまして気候も風土も違いますので、本来ならば東・中・西にあったほうがいいんだけど、やっぱり大きな研究はできないからという話も聞きましたが、ここの将来としての構想を聞かせいただきたいと思います。

○三須研究調整課長
 新しい果樹研究センターの件でございますが、新しい果樹研究センターは本所と落葉果樹科を統合したということでありますので、今後は柑橘類、落葉果樹科の新品種の開発、品種の改良、それから従来やっております病害虫の防除ですとか土壌、肥料に関する技術開発、これは引き続き取り組んでまいります。
 それから今回、新果樹研究センターで約3.8ヘクタールの平たんな圃場の整備をいたしました。従来の果樹研究センターでは圃場が傾斜地だったものですから、比較的機械化の研究ができなかったということがございます。今回は平たんな圃場を確保いたしましたので、ミカン畑での省力化を進める機械化の研究に新たに取り組んでいきたいと考えております。
 既に昨年度から一部取り組みをしております。具体的には垣根型の選果技術の研究に取り組んでまいりたいと考えております。この研究はミカンの木を1本ずつということではなくて、集団化して垣根状にした果樹園をつくって、その果樹園に引き続き高品質なミカンをつくりながらそこに垣根型にあった機械を導入して作業の効率化を図っていこうという研究であります。そういったことで大規模なミカン経営の農家の養成と支援をしていきたいという取り組みを考えているところであります。
 さらに、今回これにあわせましてオープンラボを設置いたしました。これは果樹研究センターの分析機器を利用いたしまして、果実の酸味ですとか、あるいは糖度の分析ができる機械を一般の方にも開放することで考えております。
 したがいまして、今後はいわゆる果樹農家ですとか企業の方にこの機械――オープンラボをぜひ御利用いただくということでアピールをしていきたいと思っておりますし、あわせてセンターも農家の皆さんと一緒になって共同研究を進めていくということを考えております。

○鈴木(利)委員
 ありがとうございました。
 11月6日に視察させていただきますので、またそういう細かいところはよろしくお願いしたいと思いますが、浜松市北区の落葉果樹科のところがあくわけでございまして、その後の利用はどうなんでしょうか。

○三須研究調整課長
 落葉果樹科の跡地でございますが、一応10月1日から新しいセンターに業務は移管しましたが、まだ栽培樹木もございますので、今年度いっぱいは引き続き収穫作業ですとか、研究の継続をしてまいります。
 来年度以降につきましては、完全に跡地になりますので、跡地については通常の県有地の財産処分と同じように、まずは県のほかの部局で利用があるかどうか、それがない場合には地元、浜松市の利用の御意向を聞くと。それがない場合には一般に売却なり、必要に応じて貸し出すなりという形の手続を踏んでいくと考えております。

○鈴木(利)委員
 ありがとうございます。
 私はあそこの全寮制の高校にいたもので、よく行かせてもらいまして、せっかくあんなに平らないいところがありまして、利用できればいいなと考えております。生産者団体とか市のほうがそういう考えを持っていれば、そちらに研究機関として残していただきたいなと思っているんですが、やる気があるかどうかは、また地元に行って聞いてみます。やっぱり西部の果樹というとミカン、梨、それから結構面積が多いので、できれば地元で市が残して研究機関にしたいという話をしてくれればいい話でございますので、それは私も努力していきたいなと思っております。静岡県の果樹は、やっぱりうちらのところはデザート王国でございますのでしっかりと研究していただきたいと思っております。

 次にまいります。
 手出案件の概要及び報告事項の19ページでございます。
 私のこだわりでいつもどこでも言ってしまうんですが、経営感覚にすぐれた担い手の育成ということで、この中にずっと書いてありまして、成果としまして、生産品目の中に水耕栽培というのが書いてあるんですが、私は水耕栽培という話は嫌いでね。こんなに耕作放棄地が静岡県の中にあって何で水耕をやるんだと。それと、私は県議会議員になって1期目のときに農林水産委員会に来て水耕栽培というのは完全化学肥料栽培ですので、これはヨーロッパが先だったので、今ヨーロッパはどうなっているんだと。オランダはどうなっているんだと聞いたときに、確か答弁で、あれはもう撤退している。みんな水耕栽培をやめてオーガニックですよという答弁をもらいました。この水耕栽培というのは未成熟野菜のことでございますので、成熟していない、栄養がまだ整っていない野菜だと。こういう話をする人もいるんですが、これは子供に食べさせないほうがいいという野菜でございますが、これについて見解をしていただきたいなと思います。

○細谷農業振興課長
 提出案件の概要及び報告事項の経営感覚にすぐれた担い手の育成の中で報告させていただきました成果の中の表中、アグリトップマネジメント講座、アグリビジネス実践スクールを受講していただいた受講生のことでお答えをいたします。
 この受講生のときの生産品目は、3番委員御指摘のとおり水耕栽培ということでありますが、特にアグリトップマネジメント講座のときには、この受講生の方は家族経営をできるだけ企業的な経営にしたいと。そのためにパートの労務管理ですとか、あるいは新商品の開発ですとか、そういったことをテーマにこの受講に参加していただきました。
 この講座の中で、中小企業診断士とか、あるいは先進事例、そういったものを学びながら経営を発展させるための計画をつくっていただいたということでございますので、県としましてこの水耕栽培のためにこの講座を開催したということではございませんので、どうぞ御理解のほどよろしくお願いします。

○鈴木(利)委員
 水耕栽培については、またヨーロッパの状況がわかりましたら後から教えてください。やっぱりオーガニックでございます。日本の農業はオーガニックでございますので、こういう話を静岡大学の先生も言っておりますが、私は水耕栽培はもうやめていただきたいなと思っております。

 次に行かせていただきます。
 提出案件の概要及び報告事項21ページの静岡茶の販路拡大でございます。
 静岡茶いろどり見本市というのが月1回ということで、6月3日、7月10日、8月26日、9月8日に東京、大阪、名古屋、札幌で開いてまいりまして、私も1泊2日で札幌に行ってまいりました。農家からお茶を大きくやっている人からみんな商談会ということでやっているわけでございますが、あと、10月も11月も1月もということで商談会をやっているんですが、いろんな方にいろんな話を聞いていろんな農家さんがいろんなお茶を売っております。深蒸し茶だけじゃございません。紅茶から窯炒り茶からウーロン茶から抹茶までいろんなものを売ってるんですが、大分商談ができているように感じたわけでございますが、やっぱり今、お茶の世界、大変な生産過剰というか嗜好品でございますので、おいしいコーヒーがコンビニで100円で出ている以上、やっぱりこのお茶は静岡県の基幹産業でございますので、なんとか販売に力を入れる。そうして、このお茶の世界はJAが入って来るのが遅かった。その前に茶商がありましたのでなかなか入れない、生産者団体が入れないお茶の組織でございます。大手が何とか園とか、何とか製茶とかありますが、そこら辺が静岡県を握っておりますが、やっぱりこういうコツコツした商談会というのは一番必要なことでございます。
 今までの4回にわたってのこの成果というか、感じたことを答弁していただきたいなと思います。

○岡茶業農産課長
 今、3番委員がおっしゃったとおりですね、BtoBのところ、出口に力を入れていこうということでやっております。
 1つ感じたこととして、やはり従来のものを持って行ってもなかなかお客様も寄ってこないと。やはり特色がある、うちの地域ではこういうお茶をつくっている、あるいは名人がこういうお茶をつくっている、そういうものが必要かというのを感じております。
 成果でございますけれども、我々は当日の調査、それから1カ月後、6カ月後ということで、その商談の経過がどうかということを聞き取りをしているんですが、1カ月後の調査がまとまったのが――名古屋はもう1カ月たってますが今調査中なんですけれども――東京、大阪の中で商談ができたというのは件数としては20件ぐらいでございます。1件当たり、最初からそんなに大きな取引になりにくいということで、数万円から十数万円程度の取引ではありますけれども、20件程度と。今もちろん商談中というものはたくさんありますので、今後6カ月でどうなるか調査をしてフォローアップし、結果を見ましてどういうやり方がいいのか、また来年度に生かしていきたいと思っています。

○鈴木(利)委員
 ありがとうございます。
 これは質問が早かったなと思いますので、2月の委員会にまた聞きたいと思いますが、その間でもまだ行けるところがありましたら私も行きたいなと思っております。

 そんな中でお茶が売れなくなった原因の1つである原発事故のセシウムの話です。これは風評被害で大変静岡県が困った問題でございましたが、そのとき東北で静岡県のお茶を売ってくれたお店がどんどん閉めてしまいまして、大分打撃を受けたわけでございますが、この東北地方のお茶の販売の商談会とかそういうのを計画しているのかしていないのか答弁をお願いしたいと思います。

○岡茶業農産課長
 東北地方ということで、次回の10月22日、これは仙台でやるんですが、仙台市、宮城県、東北自体お茶屋さんが少ないものですから、青森県から新潟県、山形県、福島県、それぞれのお茶の組合には声をかけまして、代表の方にも来ていただくし、お茶屋さんに声をかけていただくという、東北全体を網にかけてという形でやりたいと考えております。

○鈴木(利)委員
 ありがとうございます。
 地道な活動ではございますが、これが大事なことでございますので、この静岡茶いろどり見本市をもっともっとやっていただきたいなと思っております。

 それでは、お茶に関してもう1つ質問をさせていただきますが、お茶の基盤整備の話をさせていただきます。
 最近、ある朝飯会というか勉強会に行きましたら、お茶のことをやりまして、生産者が2人ぐらい来て何か現状のお話をするということで私も話を聞いたんですが、お茶の減反政策という言葉をついに農家から言われまして、過剰だということで消費者と生産のバランスが悪いという話でございますので、ほっといても耕作放棄地になるから減反になるよと。それじゃ大変なことになりますので、やはり茶業組合が工場を中心に何十名かでつくっておりましたが、それが静岡県にいっぱいありますので、そういうところが大分苦しくなってきております。基盤整備ということでお茶を改植してほかの作物を入れるという考えもあるということを聞きまして、その減反政策に絡めてお茶の改植。これは交通基盤部の話になってしまうのかなと。
 ここが本当に一番嫌なところでございまして、本当は地面に作物が植えてあってそれが成長するのに、その施策を言うのに、上の話と下の話で部が違うというのはこれが一番いけないことだと思っておりまして、無駄話になりますが、林業は3つに分かれておりますし、やっぱり1次産業の部にしていただきたいと思っております。これは私が質問をするときにはこれを必ずいつもやるんですが部の再編でございます。基盤整備の話は経済産業部でも交通基盤部と一緒になって協議会でやっていると思いますが、その減反政策の話で、今県のほうでお茶の政策としてどう考えているか答弁をお願いします。

○小澤経済産業部理事(茶と食の振興担当)
 お茶の減反政策ということについてお答えいたします。
 お茶につきましては、今3番委員が御指摘のとおり価格低迷がかなり顕著であるということで、やはり少しだぶついているんじゃないかという声は確かに生産あるいは流通の関係者からは聞こえてきますけれども、それは国内を見てそういうお話でしょうけれども、もう少し海外を見てみますと、日本では毎年約8万トンぐらいのお茶を生産していますけれども、海外ではそのぐらい毎年緑茶がふえているところでありますので、世界的に見れば緑茶の需要はまだまだ伸びているという中で、国内消費が低迷しているからすぐに減反政策を、生産調整するのかというところはもう少し待った方がいいんじゃないかということは正直考えておりまして、やはりそういう状況の中ではもう少し需要創出、あるいは消費者にこだわらず世界の人たちに好まれるようなお茶をまずつくっていく。国内でもそうですし、まだ飲まれない客層がたくさんおりますので、そういう世代の方々に飲まれるようなお茶をつくっていって、まず需要をつくっていくことが一番大事なことかなと思います。
 というのも、特にお茶は関連産業――倉庫業とか、包装業とか、運送業とか、小売業とかいろいろ関連産業がありますので、お茶の生産を縮小するということはその関連産業全体も縮小につながっていきますので、やはりそういう点でお茶の生産を維持していくということは産業政策としても大事かなと考えておりますので、まずは需要をつくっていくと。
 しかし、現実としてはそういう海外との競争をやっていく上での価格競争力を上げていかなければならないことになれば、やはり生産性の悪い現況耕作放棄地になっている、あるいは急傾斜地のこれから管理できなくなるような茶園については、ある程度別の作物、あるいは廃園、あるいは植林等、そういうこともやむを得ないかなというところはありますので、そういう需要創出と生産性を向上していくことを両方取り組みながら、その後に減反ということもやむを得ないかなと思いますけれども、とりあえずは需要を創出して産業促進を図っていくということは大事かなと思っております。

○鈴木(利)委員
 ありがとうございます。
 僕は初めて農家の人たちの口からその話が出たので、その人たちは昔はどのぐらいだったのと言ったら、生葉で100万円を超えていたと。島田市の湯日というところは生葉売りで100万円を超えていたと。うちが8反ばかりあって僕もやってたんだけど80万円でした。でも僕はすぐにネギに変わったもので、今現状は島田市のところは生葉で30万円だって言ったら、富士市の農家の方はもう20万円だって言っていましたので、もうそうなりますと肥料と農薬で残るものがないと。
 私がよく生産者団体に言うのは、肥料と農薬を売っているくせにおまえらがしっかり売らんもんじゃないかと、生産者団体はなんか肥料と農薬ばっかり売っておいて、売るとこがないのかと言ってちょっといつも脅かしますが、しかしながらそのぐらいの状況になっているので、この基盤整備という話をしっかりやっていただきたいなと思っております。それは交通基盤部と、また協議会というのがあるというのでやっていただきたいなと思っております。

 次にまいります。
 温州ミカンの機能性表示でございます。先日、新聞を見ておりましたら、機能の表示が食品としてできるということでございまして、JAみっかびが消費者庁に届け出をして受理されたということでございますが、これは2代ぐらい前の組合長からやっていたのかと思っておりますが、この届け出をして機能性表示食品として認められて、それをこれから販売に入れていくわけでございますが、それというのはこの届け出をして受理されたところだけなのか。無登録農薬とか登録農薬ということで昔ありまして、登録をとるには時間もお金もかかって、そこがとると全員が使えるというこれが登録、無登録農薬の話でございましたが、この機能性表示の食品の話は時間をかけてJAみっかびがとったということでございますが、とったらこれ全国のミカンの生産者団体みんなが使えるという話であるのかどうか、教えていただきたいと思っております。

○塚本みかん園芸課長
 ミカンの機能性表示についてお答えしたいと思います。
 3番委員から御指摘のありましたように、JAみっかびはかなり早い時期からこのミカンの機能性表示に着目いたしまして、実際平成15年から10年以上にわたりまして、国の果樹研究所あるいは浜松医科大学と連携しながら地元の住民約1,000人の協力を得て疫学的調査ということで、現地で調査をやってきまして、ミカンを食べることで生活習慣病のリスクが低いというようなことが明らかになってきました。そういうものを受けてJAみっかびとしてもぜひ三ケ日ミカンのブランドの強化に生かしたいということで考えてきたわけでございますが、今までやはりこういう手段がなかったものですから、なかなか正面をきってアピールすることができなかったわけでございますが、今回、こういう機能性表示ができましたので、これを活用することによってJAみっかびの甘さとかおいしさということに加えて健康にもよいという、こういうものを活用することで、より一層のブランド強化ができるんじゃないかなと考えております。
 それから、もう1つ他の産地の取り組みということでございますが、確かに県外の産地がこのミカンの機能性表示に関心を持って取り組むことは考えられるかと思いますが、機能性表示の届け出のためには書類の提出の前に、各産地のミカンについて機能性成分でございますベータクリプトキサンチンがどれぐらい含まれているかということをきちんと測定して、その上で提出することが必要になりますので、これについては少なくとも他県の産地は昨年度までやっておりませんので、今年度のうちに他県の産地等がこれに取り組むことは技術的に不可能だと思います。来年度以降は多分そういう可能性もあるかと思いますが、ただ三ケ日を含めて県内産地はどちらかというと年明けの産地ですし、それからそれ以外の他県の和歌山県、愛媛県等は年内中心の産地でございますので、そういう点ではすみ分けができますし、もう少し大きなイメージではミカンの消費というものが長いスパンで見ると減少しております。家計の消費でございますが、過去10年で15%、30年前に比べますと半分以上減少しております。こういう中では各産地が連携してミカンの消費拡大をふやすことが必要でございますので、そういう意味でこの制度をうまく使っていきたいと考えております。

○鈴木(利)委員
 ありがとうございました。
 全国的にミカンはミカンでございますので、機能性表示成分は同じだと思います。使われるか使われないかという話で、平成15年からもうあそこの組合長さんもその前のその前の組合長さんからずっとやってきておりまして、今回、ようやくこれがとれたということでございますので、大変苦労してきているのが、来年からほかの産地もこれを段ボールに入れて出荷するらしいもので、ほかの産地だってそれは眺めているわけにはいかないということで、こういうのはやっぱりなかなか時間をかけてもすっと隣の人が持って行ってしまうという話もありますので、大きな意味で先にやったところの勝ちかもしれませんが、この無登録農薬とかこういう話は酷な話だなと私は感じております。
 そんなところで、これからも県の皆さんの御支援をお願いしたいなと思っております。ミカンの状況は静岡県は減反政策でございましたので、お茶はその段階に来ているんですが、今ミカンで残っている人たちは相当お金をとるようになりました。これはある程度そういう状況もあったということでございますので、その結果としまして、日本でも温州ミカンは静岡県は残るなと私も感じております。愛媛県のほうは雑柑に走っておりますし、和歌山県とか熊本県とかあちらのほうは後継者もいないということでございますので、やっぱり温州ミカンは静岡県だということで基幹産業としてこれからも頑張っていただきたいなと思っております。

 最後になりますが、1点TPPも絡みまして農協改革の質問をさせていただきます。
 ここには組合金融課というところがございますので、ここが農協の監査をやっているわけでございますが、農協改革は本当は生産者団体の農協が農協の中で改革すればいいものを、政府がわけのわからないことを言って農協改革に手をつけたわけでございますが、農協法というのがございますのでそれは確かに手をつけてもいいんですが、この農協改革の今度の答申が出たんですが、組合金融課の方々はそれに関してどのような感想を持っているのか御答弁をお願いします。

○内藤組合金融課長
 農協改革についてお答えいたします。
 農協改革については今3番委員からございましたように、国のほうで農協改革を行うということで、この改革が農家所得の向上を目的に、それに対して農協が今後ぜひ力を入れていっていただきたいという形で、先日も国の説明会があったんですが、その中でも農水省から示されているのは農協改革をどうも一部の方が誤解していて、農協をどう悪者にしてという形での論調が見られるが、実はそうではなくて、まさに今後、今まで進めてきた農業の成長産業化の中でどうやって農家所得、農業所得をふやしていくかという視点で改革したということで、この農協改革がそれにどのように貢献していくかということについては、今3番委員からあったように、農協自体が自己改革を進める中でそうしたことを支援していく形ですので、県としての是非論ということよりも、本当に農業の成長産業化、農家所得の向上に役立つものではないかと期待しております。

○鈴木(利)委員
 ありがとうございます。
 私の考え方は農協は農協がみずから改革することだと思っております。その答申の中で、これから農協の役員をやるのは認定農家の資格を持った人だという、これは確かなことでございまして、現状、静岡県もそうですが、全国的に見て農協職員上がりの人が多額の退職金をもらった後、役員をやっているという。経営管理委員会制度にしているところはまだいいんですが、違う農協はそういう職員がやるようになった。その職員がやるようになったということは政治的にもやっぱりこういう運動体にならないということでございます。ぜひとも、組合金融課の人は監査に行きますので、しっかりとした認定農家が役員になる次の改選期にはそのような話にするような形にしていかないと、先ほど言った農家の所得向上なんか職員の人たちはわからないし、それから政治的にはしっかりやらなければいけないことが多い。特にTPPなんか政府の方針が変われば農家が変わっちゃうんですから、組合金融課の人たちのこれからの農協の指導のときには、そんな話も次の改選期にはやっていただきたいなと思っております。以上で質問を終わります。ありがとうございました。

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