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委員会会議録

質問文書

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平成27年2月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:03/02/2015
会派名:ふじのくに県議団


○三ッ谷委員
 各委員が随分質疑をやってきましたので、ダブる点がございますが、ダブっても質問させていただきたいなと思います。分割質問方式で質問します。
 今、8番委員から就職対策についてのU・Iターンの話がありました。我々県議会というのは毎年度当初に集まって特別委員会を構成しています。ことしも次世代人材育成特別委員会を構成して、提言をまとめて議長に提出したところです。
 そこで伺いますが、8番委員が定例会ごとに質問するものだから委員会説明資料も2ページもつくっていただいたと本人が感謝しておりますが、Uターンを成功させる意味、あるいは成果を上げる意味でもこれは土屋経済産業部長に聞いたほうがいいと思うんですが、やっぱり我々のような単純な人から見ると高校3年生が大学進学するときに将来は何の職業につきたいからここの学部にどうしても行きたいという方と、何でもいいから大学に入ればいいんだという方と、悪いけれども2通りあると思うんです。それはやっぱりここの学部でなきゃだめだ、将来の自分の未来を見つめてどうしてもそこに行きたいと、そこに行くことで将来はこんな仕事につきたいと将来図を持っていると思うんですよね。反面六、七割の方は統一の一次試験結果にもよるんでしょうけども、本当はここへ行きたいんだけどお父さんが浪人しちゃいかんと言うから、お母さんがお金を出さないと言うから、ことし大学に入らなきゃいけないという方もいると思うんです。
 そういうことを踏まえながら、経済産業部は若者を静岡県に就職させカムバックタウンさせたいと意気込んでいる。産業委員会の中にも次世代人材育成特別委員会のメンバーがいますけれども、経済産業部の所管じゃありませんが、キャリア教育を含めろとこう言っているわけであります。部長会議とかで直に土屋経済産業部長から申し入れをして、つまり静岡県も一流企業がたくさんあるわけですから、そこに大学生が就職したいと帰ってくれるようなことも今からやらないと現場が幾らUターン就職活動のお手伝いしてもなかなかこないと思うんですよね。
 そういうことを考えると、静岡県で働く即戦力の学生をつくるためにも、またU・Iターン就職対策が成果をおさめるためにも、やっぱりそういう会合を通じて教育委員会に対し産業教育を充実する、あるいは子供に目標を持たせるようなことを土屋経済産業部長から進言しなきゃいけないと思うんですが、その点につきまして一言お願いします。

○土屋経済産業部長
 おっしゃるように大学へ行った方が静岡県に帰って来ない。それに関してはいろんな手法は今とってきた。私どもができる範囲の中では8番委員が毎回言っているU・Iターン就職サポートセンターの方々に対して、ことしは今までと違って高校3年生のうちからしずおか就職netに登録していただいてなるべく情報を提供しましょうということで、3年、4年先のサケマス方式じゃないですが、帰ってくるような仕込みをしたりいろいろ考えております。
 その前段として、もう1つ言わせていただくのは、おっしゃるように高校生の段階であるいは高校に入る段階で将来の職業をというキャリア教育の重要性というのは私どもも重々承知しております。そこに関しては、なかなか教育の分野について私どもが言えない部分もございましたけれども、来年度から総合教育会議というのが知事と教育委員会の間でできます。その中でこれから先静岡県を支えるのにどういう人材が必要なんだということを御議論いただくよう、私からも働きかけていきたいと思ってございます。
 もしそれがうまくいけば、8番委員が本会議で質問された奨学金という制度についても、実は私はこういう仕事につきたいんだという方がいらっしゃれば、それに対して自分のところに就職してもらうのにこれだけ企業からも負担しましょうということも出てくるかと思っています。
 そういう意味では、大学というのがただ単に4年間モラトリアムをやるのではなくて、自分のこれから先の人生においてどういう職業観を持って仕事をして、あるいは県なり国なりにどうやって貢献していこうかということを考える意味でキャリア教育というのは重要かと思ってございますので、これに関しましては私どもからも申し出をさせていただきたいと思ってございます。以上であります。

○三ッ谷委員
 ありがとうございます。ぜひお願いしたいなと思います。
 よく一般的な面接で聞く質疑応答のパターンの中に、あなたは何で私の会社を選んだんですかという項目が多く出るそうですよね。私は高校時代からペケペケの会社に入るためにいろんな実務も、あるいは関連のことも勉強しましたと、あるいはそういうことをして今を迎えていますということが言えるようなキャリア教育が必要だろうと思いますので、土屋経済産業部長の力量に期待を込めてお礼を申し上げます。ありがとうございます。

 次に、先ほども茶の都づくりにつきまして質疑がございました。島田市お茶の郷を土地、建物含めて5億1000万円で県が買収をかけるということで計上されております。大池委員長の地元なもんですから私も2回ほど見学をさせていただきました。できたばかりのときは日本庭園もきれいで、あの数寄屋づくりでお茶をいただくところも素晴らしいなと思ったんですが、久しぶりに行ったら草ぼうぼうであれじゃお茶の郷じゃなくて草の里だなと思って眺めてまいりました。
 しかし、こういうことで静岡県においでいただくお客様がお茶に関心を持っていただいて、静岡県のお茶を見直していただく拠点になることは大変すばらしいことだから応援をしたいと思います。
 そこで伺います。当時からこの島田市お茶の郷が集めてきた展示資料品が随分ございます。ここには建物と土地の記載はありますが、島田市が持っているいろんな文化的な価値のあるものや資料、またそれに伴う貴重な品物があると思うんです。それらについてはこの土地あるいは建物の買収価格の中に含まれているのか、それらについてはどういう扱いになっているかにつきまして伺います。

○小澤経済産業部理事(茶と食の振興担当)
 島田市お茶の郷にあります貴重なものについての取り扱いということでありますが、島田市お茶の郷を県に移管するということで今準備を進めておりまして、土地、建物は県が購入するということはもう本議会の議案としても計上させてもらっていますけれども、その中には貴重な備品につきましては、これは正直申し上げて現在島田市と話し合いを進めております。
 島田市から県へどういう形で管理を任せるかというところは、例えば無償譲与あるいは寄託という形もあるかと思います。そのあたりにつきましてはこれからの話ですので、これから島田市と移管に当たりましていろんな細かなことを詰めていく中で方針等を決定していくところであります。現在そういうところで、どういう方法でということはまだはっきりしておりません。

○三ッ谷委員
 今回の委員会説明資料に記載がありますが、展示施設のリニューアルを控えていて、なおかつ既に設計が始まろうとしているのに展示品の行く末が決まってないというのは少し遅い。でも所有者が島田市ですから、これは我々が一方的に云々ということはありませんが、このリニューアルする展示場で県は新たな目玉商品は何だと考えているのか、あるいは島田市が持っている今までの貴重な文化資料を含めたものをどうするかということも含めて慎重に対応しなければいけない。しかし島田市はあそこにお茶の都をつくりたかったわけですから、その市長以下の気持ちも考えていただいて県に寄贈するとかあるいは永久貸与とか静岡県があえて買わなくても今までどおり光り輝く文化がそこに残れるような努力をしていただきたいなと思いますが、もう一度それでお願いします。

○小澤経済産業部理事(茶と食の振興担当)
 島田市お茶の郷につきましては、県のお茶の都の拠点として売るということでありますので、その中で現在島田市お茶の郷が持っています先ほどお話のありました貴重なものにつきましても、県がお茶の都として必要なものにつきましてはぜひ島田市に県への管理を任せていただきたいということはしっかりと申し上げていくつもりです。その形態が寄託になるのか、あるいは無償譲与になるかそこまではっきりわかりませんが、そのような形でしっかりと県が引き継いで管理をしてお茶の都として活用していきたいと思っております。以上です。

○三ッ谷委員
 続けてお茶の振興につきましてお伺いします。
 これも先ほどほかの委員から質疑が出ておりますが、静岡茶の販路拡大について伺います。
 平成27年度は全国への展開、JAと組んで販売促進をするとか、お茶の輸出拡充に支援事業として新規に取り組むとかいろんな施策を委員会説明資料で説明していただいています。これは健康志向の海外の皆さんや日本食ブームの中で緑茶を飲んでみたいというお客さんもいるでしょうから大変結構なことですし、施策の推進をぜひお願いしたいと思うんです。
 その一方で、足元を見直すことも一度やりませんかということを提案したいなと思います。私は遅くても9時半には県庁にいます。ときどきエレベーターに乗りますと、これも職業ですから何でとは言いませんが、コーヒーポットをたくさん積んだお姉さんにエレベーターで何回も会っています。茶業を振興すると言っている静岡県で、静岡県知事が茶の都をつくろうと言っているのに、土屋経済産業部長は職員の足元の調査やったことありますか。これだけ職員がいるんですよ。あなたは昼食にはお茶を召し上がりますか、あるいは3時の休憩にはコーヒーですか。嗜好品ですからそうせよと命令はできませんけども、その足元調査をまずやりながら、県下一円の市町にもお願いしていく。その点はやっぱりやってほしいなと思うんですよね。ヤクルトも飲んでもいいでしょうしコーヒーも飲んでもいいでしょうし、あれは飲みません、これはだめですよという話じゃないんです。
 だた、そういうことをやっぱり経済産業部としてたまには職員組合を通じて調査研究したらいかがかと思うんですが、その点いかがですか。

○吉田農林業局長
 お茶の足元からの消費拡大ということかなと思います。
 県の職員につきましても、私ども職員個々がどう飲んでいるのかというような調査は御指摘のとおり、いまだかつてしたことがございません。ただかつてお客さんに出すお茶というのは一時期廃れる風潮がございました。しかし私ども経済産業部、特に農林業局では必ず湯飲みでお茶を出すことを徹底するようにしてございます。そういうことも含めて、身近なところから飲むように進めていきたいと。
 職員につきましては、もう1つお茶の会という職員にお茶をあっせんする会も持って、部内を中心ではございますが庁内にお茶を販売、あっせんすることも定期的にやってございますので、そんなことを通じながらお茶の消費拡大を足元から進めていきたいと考えています。以上です。

○三ッ谷委員
 ぜひ、何かのついででいいんですから、やっぱり職員組合の同意をいただいてそういうことも調査するといいと思いますよ。そこからやっぱり経済産業部が頑張っているんだというところを見せていただければと思います。これは要望しておきます。

 それから、お茶は随分消費が伸びているんですよね。新聞とか週刊誌を読んでもお茶の消費はこんなに伸びていると書いてあるんです。その中心はボトル茶です。静岡県内にも大型のメーカーがたくさんございます。
 そこで伺いたいと思うんですが、静岡県で生産しているペットボトルの茶葉は一体どこで仕入れているということを経済産業部は調査研究したことありますか。どこが味がいいとかじゃないんです。あれだけ毎日生産しているペットボトルのお茶は一体どこのお茶を使っているのですかと。そういうことも把握をしているんでしょうか。

○岡茶業農産課長
 詳細には把握していませんが、例えばボトルメーカーで日本一の伊藤園という会社がありますけれども、大体静岡県の茶葉の30%ぐらいをボトルとリーフ両方ですけれども仕入れているということで考えますと、もちろん今ああいった会社は九州などに直接取り引きできる契約農場的な産地をふやしてはいますが、まだ今のところは恐らく静岡県の茶葉を一番多く使っていると考えております。以上でございます。

○三ッ谷委員
 ガイドラインの把握をしていただいていますからそれはそれで結構です。しかし私はやっぱり静岡県のお茶と、茶の都をつくるんだという意気込みがあるんであれば、それはJAにも協力してもらいながら、メーカーに働きかけるべきだと思うんです。茶葉の単価の問題がありますから、何でもかんでも静岡茶というわけにはいかないでしょうけれども、3割を3割5分にする、あるいは4割にする努力を経済産業部とJAあるいは茶業の組合がしなかったら、3割が1割5分になる危険性だってあるのではないでしょうか。そういうことを考えると日ごろから経済産業部としての働きかけ、ましてJAは生産者の中央団体ですから、やっぱり協力をしてそういう点につきまして申し入れなりお伺いをして、静岡県の誠意も見せなきゃいかんと思います。その点について覚悟がありましたらお願いします。

○吉田農林業局長
 私ども販路拡大を来年やろうというものは、必ずしも個々の消費者、あるいはまちのお茶屋さんだけと考えてございません。大きく使っていただけます飲料メーカーあるいはまちにカフェを展開するいろんなチェーンを持っているようなところにもお話を持っていきたいと考えてございますので、御指摘のありました飲料メーカー等についてももちろん、持っていくランク等を考えながらお話がうまく合うのかどうか情報を集めつつ、またお話もしていきたいと考えております。以上でございます。

○三ッ谷委員
 もう1つ伺います。
 これは本会議の質疑の中で知事が答弁していました。今の学校給食には何々だけって食べ方があるんだそうです。今の子供たちは変わっていまして、多分きょういる一番若い先生方でもそんな食べ方はしないんでしょうけれども、まずおかずだけ食べちゃう、あるいはご飯だけ食べちゃう、パンだけ食べちゃうとかといって一品ずつ片づけるんだそうですよ。これは学校の先生方がそんなお話をしていました。ですから食生活というわけではありませんが、学校でもそんなことが今の時流の中に入っているということをまず頭の中に入れてください。
 そして、これは大変僕はいい提案だと思いますよ。学校は今牛乳を出しています。これは身長を伸ばす、体力をつける、いろんな意味で牛乳を飲むことは決して悪いことではありませんしいいことです。川勝知事はこう言ったんですよね。小学生の低学年は別にしても中学生ぐらいになるとご飯は一生懸命食べるんだけども、午後の3時ぐらいになるとおなかが減るよと。だからそういうときには牛乳をくれればいい、給食の時間はお茶だけで通したらどうなんだと。それを毎日――土日はお休みですけれども――365日つぎ込んでいったら静岡県のお茶の消費というのは格段に上がるんじゃないですかと。もちろん酪農メーカーで頑張る皆さんのためにも牛乳は飲んでもらう。しかし一方でお茶も飲んでもらうためには思い切ってそのぐらいのこともやらなきゃお茶の振興にはつながらないという話もしているわけです。
 これは本会議でも答弁がありましたが、真剣にそういうことを教育委員会と相談したことってあるんでしょうか。なければさっきのメーカー等の話し合いじゃないんですが、経済産業部として申し入れして検討してもらうことも大事だろうと思うんですが、いかがですか。

○小澤経済産業部理事(茶と食の振興担当)
 学校給食へのお茶の導入に当たりまして、教育委員会との連携、申し入れという御質問だと思います。
 学校給食へのお茶の導入につきましては、これまで経済産業部側としましてはそれぞれの産地あるいはJA、茶業団体がそれぞれお茶の入れ方教室とか学童を対象にした出前講座等を行ったり、地元のJAが茶葉を学校へ寄附したり、あるいは茶器を寄附したりして導入を進めています。県としましても学校給食への和食給食の導入をモデル地区を設定しまして進めて、その中にお茶をセットに導入するとか、あるいは昨年開催しましたふじのくに和の食文化の祭典に当たりましても和食とお茶の導入セットでPRして取り入れていく試みをしているところです。
 一方、教育委員会につきましては、実際学校へのお茶の導入ということで昨年の9月補正で実態を調査しており、遅ればせながらという感じはしますけども、9月補正をもって学校給食、特に学校給食にお茶の導入が進んでいない地域――特に県内では東部地域ですけども、そういう東部地域を中心にモデル校を設定しましてお茶の導入を進めているということがあります。来年度も引き続きそのような導入を行うと聞いております。
 そのような教育委員会との連携に当たりましては、教育委員会と私どもで学校にどれくらいのお茶が入っているんだろうというところは毎年情報共有をしているところであります。そういうところを連携して取り組むというところまでは正直いってなかったんですけれども、先ほども言いましたけれども、昨年開催しました和の食文化の祭典で教育委員会の協力を得まして学校給食へお茶の導入を経済産業部と市町の教育委員会と一緒になって進めていくということはあります。あるいは学校給食へ地産地消も含めてお茶の導入を進めていくという地域の協議会がありまして、それぞれ35市町全てで地域の協議会ができております。その地域の協議会の中には教育委員会も入っていますし、県も農林事務所の職員が入っておりますし、生産者あるいは学校の栄養士や教諭も入っておりまして、そういう地域の中の協議会ではしっかりと教育委員会等と連携をして学校給食へお茶の導入の取り組みを進めているということになるかと思います。以上であります。

○土屋経済産業部長
 実は、学校給食へのお茶の導入に関しまして教育長と何度か先月お話をさせていただきまして、量だけではなくてやり方についてもかなり課題を持っておりました。私どもはリーフのお茶をまず飲んでもらうということを言いましたが、まずやかんがない。やかんがあっても、今度は出がらしのお茶の捨てるところがない。いろいろな課題をいっぱい持っているんだそうで、そういう意味でいろんな手法を提案いただけないかと。茶葉だけではなくて袋に入れたお茶だとか粉のお茶だとか、いろんな手法で学校に使いやすいお茶とどういう形でいけばいいかということを議論し、進めていきたいと教育委員会は本気を出していますので、それに関しましてはしっかりと協調しながら進めていきたいと思ってございます。

○三ッ谷委員
 ぜひお願いします。戦後ひずみがたくさんあります。経済産業部関連の話をすれば、うちのまちは別珍・コールテンで今日の姿を築いたまちです。しかし、幾らよい織物を売ってもミシンを踏める人がいないんです。型枠とかいろいろ売っていて裁断もできるんです。しかし肝心かなめのミシンが踏めないから既製品は買ってきても自分で自分の子供にやれないというのが今の時代です。魚屋さんに聞きますと、女性もそうなんですが魚がさばけない。真ん中に骨があったら食べにくいと子供は食べない。遠洋漁業含めて静岡県経済産業部として焼津市で一生懸命とった魚を食べてもらいたくてもお母さんと子供がだめなんです。だから学校給食でも骨のついた魚は一切使えないんだそうです。
 お茶もそうです。ご飯と牛乳を食べる子はたくさんいます。しかし朝お母さんがお茶を出して、時間がないからとお茶漬けで食べてくる子供というのは今本当に少なくなったんだそうです。そのぐらいやっぱり日ごろの生活のなれからくることで、地場産品がなかなか浮揚できないということであれば、少しずつでも我々ができるところから直していくということについて、今、茶の振興を1つの例にしまして皆さんにお願いしました。ぜひ最後に土屋経済産業部長からもいいお話を承りましたから、経済産業部の力量を見せてください。お願いします。

 最後に、シラスウナギについて伺います。
 これは、事前に藤田水産業局長にもお話をさせていただいて国が云々ではありませんが、ああいう決め方になって、ウナギが絶滅危惧種なんて言われて、ときどき県議会の昼食にもウナギが出てきます。幾らで頼んでるか私も知りませんが、たしか先週出ました。ドジョウが2匹入っていました。本当にそのぐらいの量で、ウナギは貴重になった。だから我々が払う給食がわりのお弁当の代金ではその程度かなと思うようなうな丼でした。
 それで伺いますが、シラスウナギが河川を遡上しないものですから厳しい厳しいと言われてきました。これもまた絶滅危惧種に指定されましたものですから、養鰻業者も大変お困りでしょう。しかし対応も早かったからよかったんですが、ことし随分鹿児島県を中心に遡上率が多いんだそうです。でも県の水産業局は慎重だから、いや3年ぐらいこの状態が続かなければ回復したとは言えないよとコメントでそう言っているんです。私もそのとおりだと思うんです。
 そこで伺いますが、ことしは一番価格が高いときがキロ250万円、県内は今季の始まりがキロ80万円、今はちょっと落ち着いてキロ60万円だそうです。私が住んでいるところに太田川という川がありますけれども、昔はそこへ冬に行きますと風物詩でガス灯がぼやんぼやんぼやんと3メートルおきに並んでいて、本当に太田川の橋から見ると波紋が広がってきれいなものでした。今は網でとったりしますからその風情はなくなりつつありますけれども、資源保護の観点からもう一度伺いますが、ことしの静岡県の全体の報告をまだ受けてないんでしょうけれども、シラスウナギの採取の現状につきましてお伺いします。

○嶌本水産資源課長
 ことしのシラスウナギの採捕量ですが、実は6年前の平成20年ごろ、比較的とれたペースと大体一緒ぐらいです。具体的に申し上げますと2月20日現在で940キロ程度のシラスウナギが採取されております。以上でございます。

○三ッ谷委員
 河川を遡上することは大変ありがたいことです。新聞などを見ますとその河川でとったシラスウナギは、その周りの養魚池に入れるというルールがありまして、県の許認可をいただいた採捕の就業をする方がいるんですが、そこへ入れると。このままシラスウナギをとり過ぎますと、各組合に通達を出して、しばらく採捕をやめてもらわなければいけないぐらいとれているというお話です。
 そこで伺いますが、採捕が許可されている期限までに、計算上は指定した池が満杯でもう池入れが終わっちゃったよという場合はどうなりますか。

○嶌本水産資源課長
 水産庁より各養鰻経営体1区ずつに池入れ上限量というのが割り当てられておりまして、既に56経営体のうち14経営体で池入れはできない状態になっております。今後の予想なんですけれども、正直に申し上げますと台湾、中国でなかなかとれないという現状がありまして、そう簡単にはいっぱいにはならないんじゃないかという予想をしております。以上です。

○三ッ谷委員
 とれ過ぎても困るしとれなくても困る。本当に黒い海のダイヤです。
 そこでお尋ねしますが、国は養殖ウナギの数量管理、それから養殖量に見合った稚魚の採捕、産卵に向かう親ウナギの漁獲抑制と3つの柱を県に通達していると思うんです。私は思うんですが、過去にもいろいろありまして、すくった人は結果的に値段が高いところに売りたがるんですよ。今言ったみたいに同じ1キロすくって持っていったら、愛知県は253万円、静岡県が80万円。こっちから持っていかなくても仲買人が回ってくるんですよ。それで中間で横流しをするという事例が今までも随分ありました。浜名湖ではこれが一度問題になりまして、刑事事件にもなったことがあります。そこで私は、絶滅危惧種に指定される天然ウナギでありますから、管理監督も静岡県としてしっかりやっていく。あわせて漁業者もしっかり保護してやるという意味合いからいくと、そういうものは絶対に阻止しなければいけないと思います。
 そこで、今までの経過を踏まえながら、藤田水産業局長はこれからどんな対応と、また県の水産業局だけで取り締まりは大変でしょうから、どういう方向で臨んでいただけるのか。取り締まりの方法を含めてお伺いをします。

○藤田水産業局長
 シラスウナギの採捕ですけれども、県の漁業調整規則に基づきまして、県が特別に許可した方だけができる仕組みになっております。それからとれたシラスウナギについては、同じく県の行政委員会であります海区漁業調整委員会の承認を得て我々が決めましたルールに基づいて県内の養鰻業者にのみ供給できるというルールが決まっております。これをしっかり守っていただく必要があるということで、県では現場の巡回などによる指導、取り締まりなどを今やっております。具体的に申し上げますと、県には「天龍」と「あまぎ」という2隻の取締船がありまして、それぞれ6名の者が従事しております。
 これに加えまして水産資源課の職員も合わせまして、ことしは昨年の12月から漁期が始まっているわけですけれども、これらのメンバーが2月末までに延べ47回現場を巡回しております。
 加えてですが、今までも県の我々だけでなくて海上保安部ですとか県警などにも取り締まりを依頼して現場巡回などを強化しています。
 さらに、今シーズン巡回しておりますと、いろいろ違法流通に関するうわさでありますとか情報などに接します。そういったものを持って県警にも改めて伺いまして、こういう情報があるのでぜひ一緒にしっかり現場の取り締まりを協力してやらせていただきたいという話をさせていただきながら、違法な行為が未然に防がれるようにしっかりやっていこうということでこれからも対応していきたいと考えております。

○三ッ谷委員
 漁業者の保護関連、それから天然の種を残すという意味、そしてやっぱり法治国家ですから自分だけがもうければいいなんて言って他県に横流しするようなことがあってはなりませんので、藤田水産業局長の今の決意のほどで、ぜひことしの採捕期間中のしっかりとした取り締まりをお願いしたいと思います。以上で終わります。

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