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委員会会議録

質問文書

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平成26年9月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 哲司(牧之原市・榛原郡南部) 議員
質疑・質問日:10/08/2014
会派名:自民改革会議


○大石委員
 例によって、富士山静岡空港について3点ほど分割質問方式で質問いたします。
 1つは空港利活用。先ほど7番委員がおっしゃっておりました時間延長問題を含めて空港隣接事業。もう1つは、今回の補正予算の新駅調査費は直接は文化・観光部の所管ではないと思いますが、新幹線新駅というのは県政の大きな課題ですし、部を網羅的に議論されている問題であり、文化・観光部にも大いに関係ありますので、基本的なことを聞きたいと思います。簡単な質問ですから端的に答えてください。
 まず、空港利活用について、利用状況が国内外路線ともに大変好調であるという報告を受けました。それはいいことだなと思っています。
 これは名前を出すわけにはいきませんけれど、富士山静岡空港のために大変頑張ってくれている某航空会社の立場ある幹部の方のお話です。この方が鹿児島県に飛行機で飛んで、中心街で買い物か何かで散策をしていたら、若い女の方が静岡県の言葉で買い物をしていたものだから、静岡県からですかと聞いたら、はいそうですと言ったそうです。それからこちらへは何で来ましたかと聞いたら、新幹線で来ましたと。鹿児島県へ新幹線を乗り継いできましたと言ったから、新幹線に乗らなくても、飛行機で富士山静岡空港から直行便が鹿児島空港にありますよと言ったら、航空便があるんですかと聞いたと。そこまではいいですけど、あなたのお勤めはと聞いたら静岡県庁ですと言ったそうです。20歳前半ぐらいの女性の方だと。それ以上踏み込むとお宿探しになると思いますから、ここでやめておきます。
 もし、その幹部の方と直接話をしたいというなら、すぐに紹介しますけど、その方と話をしたのは空港利活用について懇談をした席です。笑い話のような話ですが、とおっしゃったから紹介しているわけです。新幹線で来た人は誰か知りませんよ。ただしうそは言ってないと思うんですね。だからそういうことを考えると、幾らインバウンド、アウトバウンドといったり、便数をふやすといったって、この県庁の中にどれぐらいの人が働いているのか正確にはわかりませんけど、その人たちはレジャーとか観光で行かれたんだと思いますが、そういう言葉が出てくること自体、私はゆゆしきことだと思っています。
 伊藤文化・観光部長か服部県理事か、どちらか答えてください。

○服部県理事(空港担当)
 今、笑い話というようにお話でもおっしゃられていましたけれども、私は今のお話を伺って、悲しく、残念な気持ちになったところでございます。
 我々県庁としましては、県職員として新規に採用したときには、新規採用職員研修といたしまして職員全員が富士山静岡空港を視察し、空港施設の説明を受ける機会を設けております。また空港利用促進課の職員が空港利用の現状等について講義をすることになっております。さらに新規採用職員研修以降もそのままほったらかしではなく、毎日、全庁の掲示板において空港の利用状況、チャーター便の運航状況、あるいはツアーの情報等を提供しております。そのほかいろんな機会を捉えて、部局間での情報交換の会議、長期休暇の前には御家族での利用もどうぞということで、各部局の全課長のもとに足を運んで、声かけをしております。
 県庁といっても職員には臨時職員の方とか、追手町の庁舎だけでなくいろんな出先機関の方もいらっしゃいます。全ての方に網羅的に空港があるということはもちろん、空港が非常に大きな県政の課題であるということを認識していただくといっても、なかなか濃淡があろうかと思います。
 今のお話を伺って、まだまだ我々の努力が足りないなと真摯に受けとめて、より一層富士山静岡空港の存在、就航路線や便数などの認知度を高める広報に力を入れていかなければならないと思っております。我々としては、県職員が率先して富士山静岡空港を利用し、御家族もともに富士山静岡空港を使って、この空港のよさというものを実感していただいて、県政にも貢献しているんだと、職員みずからが実感していただけるような空港利用促進に県庁一丸となって当たっていける環境を整えていきたいと思っております。

○大石委員
 服部県理事から冗談では済まされないという真摯なお答えをいただきましたので、私は大いに御期待申し上げたいと思います。
 当時の県職員の方は、地元に泊まり込んで罵詈雑言は当たり前、暴力を振るわれそうになってノイローゼになった人とか、空港のハード面で地権者からがんがんやられて、頭を抱えちゃって、翌年御病気になって亡くなっちゃった方もいるんですよね。本来の公務員としてやるべき範囲を逸脱した、あの当時の県庁職員の方の人間としての取り組みというのを記憶している人がだんだんと少なくなってきています。そのため、説明をするために地元のOBの方でもいいし、場合によっては私や天野委員を呼んでくれてもいいんですけどね。天野委員は静岡市の別のいろんな大事業の創成期にかかわって、県と市のかかわりも今と違って、御苦労をされていた方です。内部の職員でと言わなくても、こういう機会もあっていいと思うんですね。
 こういう話をよそから聞かされて、私も不愉快で仕方なかったです。だから、ぜひ徹底していただいて、何のために県を挙げて取り組んでいるかということを次代を背負う県庁職員にしっかり教育していただきたいと思います。

 もう1つは、インバウンドの中国便が非常に好調だと聞きましたが、中国の人たちが富士山静岡空港の入管を通って、帰るときもアウトバウンドで富士山静岡空港から帰ってくれる人もいると思うんです。
 しかし、免税店が中国の人たちでごった返して品薄になったり、応対する売り子さんで中国語がわかる子がいなくなっちゃったりとか、免税店だけでなく売店がどうだとか、マナーもどうなのかという話が現場で働いている人から聞こえてきます。その点を県はどの程度把握しているのかお聞きします。

 もう1つは、中国の人たちだけではなくて、日本人もそうですけど、主に中国の人たちがターミナルビルを出て外へ出ると、千葉県ナンバーや山梨県ナンバーの車両が待っていて、全部連れていってしまうそうです。確かに空港の利用率は高まったけど、静岡県の観光振興のためにどれぐらい役立っているかということについての追跡調査をしているかどうか、その点をお聞きします。

○山口空港運営課長
 中国便のインバウンドにおきまして、空港内の免税店の売り上げについての影響でございます。
 昨年度は売り上げが1億8000万円ほどあったものが、今年度は既に2億円近い売り上げを上げています。特に天津線や上海―武漢線の方々の購買意欲が非常に強くて、大石委員がおっしゃったとおり、免税店が品薄になったり、在庫品を十分に置けないということで困っていましたので、緊急避難的に違う場所を提供して、在庫品を整えるようにしました。
 年度末になりましたら免税店の売り上げの確定数字が出てくると思いますが、去年よりも非常に多いので、将来のターミナルビル改修、増築についても、そういう点を踏まえてやっていかなければいけないと考えております。

○神山観光振興課長
 インバウンド、特に中国からのお客様につきまして、他県に持っていかれないようにということです。
 これにつきましては、中国のお客様といいますと、やはり東京、京都、大阪をつなぐ、いわゆるゴールデンルート上を行き来するお客様がまだ大半だということがございます。我々は販売支援金ですとか、あるいはバス代の支援金を創設いたしました。これには静岡県内に1泊はしていただく、または県内のバス事業者を使っていただくという条件をつけました。
 富士山静岡空港を利用して来ていただく際にも、そういう条件をつけて支援を行うという格好で、県内にとどまっていただくことに力を入れているところでございます。

○大石委員
 よくわかりません。
 とどまっていただくではなくて、県内の観光地を売って、もう一度静岡県に行きたいというふうにセールスしなきゃいけないと思うんです。そういう意味では、仮に東京に行くにしても伊豆の観光地に泊まっていただくというのは、僕はすごくいいと思うんです。そのためには観光会社とか中国便をお世話する会社とかいろいろあると思いますが、価格の問題もあるし、中国のお客さんはなかなか大変なところもあるとも聞いています。ただ富士山静岡空港の玄関先に千葉県ナンバーや山梨県ナンバーの車両が何台も待っていて、全部ざっと行っちゃうのを見るのは寂しいもので、利用されているだけかと。サミットをやろうとかワールドカップをやろうという先ほど来のお話ですから、やはり魅力ある静岡県を時間がかかってもアピールしないといけないと思うんです。それはぜひ空港会社の人たちとも相談して、しっかりやってもらいたいと思います。利活用はこれで終わります。

 それから、先ほど7番委員から運用時間延長の問題がありました。
 先ほど山口空港運営課長が答えていましたけれど、空港利用者数137万人というコンターを出したりしたものですから、騒音に対する地元の危惧や反対がすごくて、きつかったことは事実です。しかし実際に飛んでみると、さほどではないなという声が大半です。まして離陸するときに91%は南側に来て、そのまま西の方向へカーブして出ていくものですから、一番反対のきつかった島田市初倉地区の団地あたりでは、離陸するときの騒音より、乗用車の音のほうがやかましいです。全然聞こえない。空港のくの字も聞こえてこないです。そういうところが大反対。もちろん坂部地区も反対だったですけれど、今度示すコンターで見て、これはやかましくてとてもじゃないという人は、違う目的を持った人以外はいないんじゃないかと私は思っています。ただ運用時間がだらだらと長くなっていくのはどうかという意見は確かに出てくると思いますので、そこは懇切丁寧に担当から説明していただければ、理解していただけると思います。
 それともう1つ。隣接地域振興事業費という地域に対しての基金が用意してあって、まだ執行してない事業費が相当残っています。そのタイムリミットが平成26年度ですから、これをどのような新しいメニューでやるか。
 私も何度も質問していますけれど、今度は期間をどのくらい延ばして補助率もいろいろ考えて、全部消化できるようにするかということ。この問題と運用時間延長問題は住民感情としては連動しています。ですから、これはだらだら1年も2年もやっている問題じゃなくて、来年の3月には結論を出さなくちゃならない問題です。このあたりについて、山口空港運営課長も1年前までは牧之原市の理事をやられて、すごく頑張った男ですから、地元との話し合いを本当に微に入り細に入りやっていると思いますので、その経過と決意を言っていただきたいと思います。

○山口空港運営課長
 大石委員にお答えします。
 隣接地域振興事業につきましては、御存じのとおり、空港と地域の調和ある発展を目指して、平成7年度から実施しております。これはいわゆる地元対策事業でございます。生活生業対策とか生活基盤整備など一定の効果が発揮されてきたわけですが、大石委員御指摘のとおり、執行状況には地域のばらつきがあるのも事実でございます。
 こういう中で、我々は従前から隣接地域振興事業をどうしていこうかという話し合いをしてきたわけですが、ここにきて運用時間延長という形で地元に入ってお願いをしていく中で、大石委員の地元である牧之原市以外の島田市、吉田町からも地元対策についての要望が多く出されております。
 そこで県としましては、空港建設基金を活用して実施してきたこの制度の趣旨は引き継ぎまして、今回新幹線新駅について交通基盤部で調査費を計上しましたが、地元市町のまちづくりを後押しして、空港周辺のにぎわいづくりに資する事業のメニューを用意しております。まだ最終形でございませんので、具体的なメニューは御勘弁いただきたいところでございます。
 事業期間につきましては、6月定例会の文化観光委員会で大石委員からお話がありましたけれど、5年で調整していたところを地元の意向はもっと長くと。こういう短期間では事業を達成できないということもあり、県庁の中で合意形成をしまして、今は10年という形で提示をさせていただいております。
 補助率につきましては、今までの従前事業は市の単独事業の場合は3分の1、国の事業がある場合は補助残の2分の1という形で差を設けておりましたが、これも統一する形で全て2分の1という形にした中で提示をさせていただき、最終調整を市町とやっているところでございます。

○大石委員
 委員の皆さんの誤解を招かないように申し上げます。
 補助率が変わるというと、また県の金庫からお金が余分に出るととられがちですが、実は100億円の空港建設基金がございまして、この中の運用で隣接地域振興の整備をやりましょうということです。地元のお金が3分の2。それからこの基金の範囲で3分の1ということですが、事業が限定されている上に、景気の関係もありまして遅々として進まない。その基金のお金を余らせることはないから使わせてもらいたいという話です。
 ですからさらなる県の負担があるという意味ではありませんので――何だか僕も答弁しているみたいですが――そういう前提で質問していましたので御理解いただきたいと思います。それではそのことは頑張ってください。

 あと1つだけ。新幹線新駅の話ですけれど、これはいろいろ意見があると思いますが、私はよくわかっています。ただ知事もあのような答弁をされていますし、JR東海も門戸を開きつつあるという話です。東西に広いため、空港効果を押しなべて静岡県全般に広げていくためには必要だという前提に立って、我々も応援しています。
 このように必要という前提に立って言うと知事も皆さんも言われるように、1つは防災、オリンピック、首都圏第三空港という国策。それからそれを県主導でやるということ。それから地元もしっかり応援してもらいたいということ。それからJR東海。これらが4つのポイントだと思うわけです。
 しかし、今度の御嶽山噴火とか、先日の台風で新幹線までとまるような事実を考えると、知事は困ったときの臨時駅というんだけれど、臨時駅も本線がとまってしまっては機能を発揮できないんじゃないかなということも考えたりします。このように新幹線の問題はいろんな難しい要素があって、そう簡単にいかないと思うんです。
 それから、今度新幹線新駅関係の調査のために800万円のお金を用意するのは、駅前広場の話とか、空港本体へのアクセス問題を専門的立場から調査して、次のステップにつなげたいということだと思うんです。そういうことについて、当然、内部検討の中に文化・観光部長や服部県理事も出られたりして、議論していると思うんですが、この新駅問題についての課題意識は私と共有するような形でいいですか。それとも、もう少しこうだよということなら、一言言ってくれればそれでいいです。

○伊藤文化・観光部長
 富士山静岡空港につきましては、多くの人に利用していただくこと、それを通じて地域振興を図って全県にその効果を広げていくこと。この2つが大きな目的になっております。そうした中で新幹線新駅というのは、まさにその両方を促進する上で大きな役割を果たすと考えております。
 また、知事も本会議で答弁したり、記者会見等でいろいろ発表しておりますけれども、追い風が吹いてきたと。1つは防災の観点で言えば、東日本大震災が起こったときに新幹線が非常に大きな役割を果たしたと。あわせて物資等を考えますと、今、広域的な防災拠点として富士山静岡空港の隣接地が検討されております。本県に災害が起きてもそうですけれども、首都圏直下等も予想される中で、大きな役割を果たすことが考えられます。
 それからもう1つは、東京オリンピックに向けて、国ではこれから訪日外国人を倍増しようという話もある中で、空港の機能が不足してきている。特に首都圏において不足している中で、どう対応していくか。そういったケースにおいて富士山静岡空港が、まさに役に立つのではないかと。最近中国便等がかなり入ってきているのも、逆に言いますと首都圏の空港がかなり飽和状態になって首都圏に近接する富士山静岡空港の役割が非常に重視されているのかなと考えております。
 当然、関係者はいろいろにわたりますので、静岡県だけでできるわけではございません。国として、まず先ほど言ったような課題を踏まえますと、どう考え、どう捉えていただくかという問題もあります。また地元ではどう対応していくかということも出てくるでしょうし、最終的にはJR東海が新幹線を運行されているので、その方々の御理解もいただかなきゃいけない。さまざまな関係者がある中でオリンピック等をにらみますと、早速にでもいろいろアクションを起こしていかなければならない。その旗振り役をどこがやるのかということで、知事も申していますように、県がそういったものを期待しているところで、今回補正予算を計上して対応していこうということだと承知しております。
 当然、文化・観光部は富士山静岡空港を抱えております。観光等にも非常に影響がございますし、大きな効果がございます。これからラグビーワールドカップを誘致しよう、諸外国からオリンピックの事前合宿を誘致していこうという中で非常に大きな効果があることでございますので、文化・観光部も全県一丸となってやる中の大きな役割を果たせるように、取り組んでまいりたいと考えております。

○大石委員
 心強いお話をありがとうございました。文化・観光部長としては、臨時駅なんていう話はやめてもらって、普通駅をつくって、お近くに6番委員の掛川駅もありますので、掛川駅も実績を上げていますからそれと並んで新幹線機能を発揮するように、ぜひ。
 そして、中国の方も中東遠にお泊まりになったり、静岡県のひなびたところだって、中国の山のほうから来れば、海岸を物すごく喜びます。海岸を歩くだけで、きゃあきゃあ言って。ただ泊まったり物を買うところがないものだから、都会へ行っちゃうんですね。だからそういうことを内部でも大いに発言して、頑張ってください。終わります。

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