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委員会会議録

質問文書

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令和2年6月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:杉山 盛雄 議員
質疑・質問日:07/06/2020
会派名:自民改革会議


○杉山(盛)委員
 分割質問方式です。
 9番委員から質問が出ましたが、危機管理くらし環境委員会説明資料16ページのニホンジカについて質問します。
 目標の捕獲頭数が1万3880頭で昨年が1万207頭ですから、相当その頭数が上がっているわけですね。これに対して目標達成に向けての取組は具体的にどのように考えているか、また私の地元の沼津市西浦地区はミカンの産地なのですが、この西浦地区にはニホンジカがどのくらいいるのか、教えてもらいたいと思います。

○中山鳥獣捕獲管理室長
 まず初めに、目標達成に向けた取組についてお答えいたします。
 学識経験者などで構成いたしますニホンジカ保護管理検討会から削減効果の高い雌鹿を優先的に捕獲すべきとの助言を受けまして、今年度から新たに雌鹿の重点捕獲に取り組んでいるところであります。
 さらに、これまで管理捕獲を実施していませんでした年度当初の4月、5月、それから年度末の3月上旬に捕獲を実施することで捕獲頭数を増やしていくこととしたいと思っております。
 西浦地区につきましてですが、昨年度県が実施いたしました生息実態調査では、西浦地区には約1,700頭のニホンジカが生息していると推定されております。繁殖を抑制するためには早急な個体数削減が必要だと考えております。

○杉山(盛)委員
 この西浦地区は「寿太郎」がすごく有名なミカンだけれども、ニホンジカが少々増えているので農家の方々の営農意欲が非常に減退している状況もあります。できるだけ早めの対策をお願いしたいと思います。

 次に説明資料19ページですが、沼津市内に2つの風力発電事業が予定されているとのことです。この具体的な内容と、それから6月19日に環境影響評価審査会が開催されたとなっておりますが、どのような意見が出たか教えてください。

○杉本生活環境課長
 今回の事業計画でありますけれども、それぞれの事業者は沼津市井田地区と西浦地区の境目にあります真城山付近で風力発電施設10基から11基を建設し、約4万キロワットの発電を行うものであります。
 施設の大きさにつきましては、地上から発電機の高さ100メートル程度、さらにブレード――いわゆる羽根の部分ですけれども、こちらの長さを加えますと地上140メートルから170メートル程度の高さになる計画であります。
 また、6月19日に環境影響評価審査会を開催しましたけれども、その際に各委員の皆様から出された意見でありますが、事業の実施による水の濁りが水道水源や河川から沿岸海域の生態系に及ぼす影響、さらに事業実施区域や周辺からの富士山や駿河湾を望む眺望、そして沼津御用邸記念公園ですとか、千本浜海岸から真城山付近を望んだときの眺望といった景観に及ぼす影響についての強い懸念、そういった意見が多く出されております。今後は審査会からの答申を踏まえまして、7月中旬までに事業者に対して知事意見を提出していきたいと考えております。

○杉山(盛)委員
 ちょっと内容を見ていないのですが、沼津市で独自の条例をどうも提出したような話も聞いておりますけれども、そこら辺の関連はどうなっているのか分かったら教えてください。

○杉本生活環境課長
 沼津市議会の6月定例会におきまして、沼津市自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例が可決成立しております。
 こちらの条例につきましては、再生可能エネルギー発電が推進される中で発電所の建設が景観を阻害したり災害の要因となったりする事例が発生していることから、景観や自然環境、さらには生活環境と再生可能エネルギー発電事業との調和を図ることを目的に制定されたものと伺っています。
 条例の中では、事業者は事業実施に当たりまして市へあらかじめ届出をしまして、市長の同意を得なければならないとされております。また市長は特に必要がある場合は事業を抑制する区域、いわゆる抑制区域を指定することができるとされております。条例は令和2年9月1日施行とされておりますけれども、この抑制区域の指定等の制度の詳細につきましては、この後規則等で定められると伺っております。
 当該事業に対しましては、環境影響評価手続における沼津市長からの意見におきまして、自然環境や景観への影響に懸念が示されております。そういったことも踏まえまして、今後の沼津市における条例関係の手続について状況を注視していきたいと考えております。

○杉山(盛)委員
 最後にリニアについてお伺いしたいのですが、根本的な問題としてリニアのルートが決まったのはいつ頃ですか。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 2011年6月に環境影響評価法に基づく配慮書が出ておりますので、当然その前には今のルートが決まってきていると理解しております。

○杉山(盛)委員
 私は県会議員になって22年目なのですけれども、リニアに関してこれだけの議論を委員会や県会議員やら、各会派やら、知事らでしている姿を初めて見たのですね。ルートが決定した時点で自然保護の問題や水の問題は県として提案しなければ実はおかしいなと思っているのです。いろいろな問題が出てきて、今になってなぜこれだけの問題が出てきたのか。そして金子社長が6月いっぱいで工事を始めなければ2027年の開業は遅延してしまうと。小学校の夏休みの宿題じゃないので、8月31日に全部終わらせなければといった問題じゃないと思うのですけれども。
 例えば、私どもの地元にできた伊豆縦貫道とか、ああいった道路も工事が数年間遅れているのですね。その概略を聞いてみると、1つは環境問題でオオタカの巣があったからとか、それから工事を進めていったら土壌が緩かったとか、長期工事はいろいろな問題がやっぱり出てくるのですよ。
 そんな中で、6月中に工事を始めなければといった現在に至ってしまった理由は一体何ですか、教えてください。

○織部くらし・環境部理事(南アルプス環境保全担当)
 2013年9月に環境影響評価準備書の中で、このトンネル工事により大井川の水が毎秒2トン減少するとの予測が出ております。これはかなりショッキングな数字で毎秒2トンは約60万人分の生活用水に相当するので、そのときに知事意見としてトンネルの中へ出た湧水は現位置に戻してくださいとの意見が出されたところであります。
 それに対して、JRが全量を戻しますとなかなか表明しなくて、4年半かかって2018年に全量を戻しますと表明いたしました。そこからやっと対話が始まりましたが、その対話の中でもなかなかうまく対話が円滑にできなくて、去年には県外へ流出する分が判明したりとか分かりにくい説明で対話が進まなかったと。そしてここに来て切羽詰まって、もう着工しないと間に合わないとの話が急に来たといった認識でおります。

○杉山(盛)委員
 そうすると単純に7年ぐらい前にこの問題が提起されて、その返事が来たのがそれから4年後ぐらいとのことでよろしいわけですよね。
 2027年の開業についても、何でもそうですけれども事業って計画があって、いつまでにオープンしたい、いつまでに供用開始をしたいといったものを決定することが事業ですよね。
 はっきり申し上げると他県の方々ってすごく唐突感があるのですよ。静岡県が突然反対をし始めたといった唐突感があるのですね。私ども県会議員も――多分この中で私が一番長老かな――今まで一度も議論がない。ここへ来て初めてそういった議論が始まって、しかも議論が始まった段階で、この委員会の開催前に着工を決定しなければ2027年の開業が遅れてしまうなんてことを言われちゃっているんですよ。おかしくないですか、これは。
 4年も返事が来ないのだったら、例えば翌年には――1年も返事が来なかったらおかしいなというのが普通ですから――ルートを変えたらどうだとか、県からももっと積極的にいろいろな議論がされるべきだったんじゃないかなと思うんですよね。そうじゃないですか。
 静岡駅の待合所に行ってみると、リニアの計画がいろいろなところへ出ていますよね。ああいったものを見た人はリニアに対して非常に大きな期待をしているから、今言ったようにあまりの唐突感があるので、静岡県が反対しているからと全国民に思われてしまう。先ほど8番委員が言ったほかの地域もかなり遅れている、10か所近く遅れる原因があることは全然報道されていないわけですよ。
 例えば、もう2027年は間に合わないといったことであるならば、何をしたらあと2年延長して2029年までには間に合いますといった逆算をしていろいろな計画を立てるべきであって、県としてもそれをなすために何をするのか、しかしいつまでにそれができなければ、もうルート変更もやむなしぐらいの交渉をすべきだったなと僕は思うんですよ。
 何キロメートルだか先に水源があって、そこを避けていけば湧水には全く影響がないといった話も出ていますよね。それを言ったら本当にない保証はどこにもないのだけれども、少なくとも静岡県にはその影響はないのかなって思うので、今までのことはともかくとして、これからのいろいろな話合いはもう少し具体的に現実論をもって進めていただきたい。それを最後にお願いして終わります。

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