本会議会議録
質問文書
平成29年12月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 木内 満 議員 | |
質疑・質問日: | 12/15/2017 | |
会派名: | 自民改革会議 |
○木内委員
それでは、一括質問方式で3問質問させていただきます。
まず、次期総合計画案に対して会派からさまざまな意見、提言をさせていただいて、それに対する御対応ありがとうございます。
その中で2点ありまして、まず我々会派の意見として、企業立地件数については県外からの誘致についても単独の手法を用いてほしいと提言をしましたところ、県外に本社を置く企業の立地件数を成果指標として設定したとありますが、県外に本社を置く企業の立地件数は県外からの移転ではないですよね。県外に本社があるだけなので、既存の工場があっても、ジャトコにせよ、東芝にせよ、三菱電機にせよ、ほとんど富士、富士宮で、小野薬品にしろ全部本社は県外ですので、これ全く我々の要望に沿っていないものですから、この点について再考をお願いしたいというのが1点。
次は、今後の政策展開として、再生可能エネルギーの導入促進等について、バイオマスとか小水力といった項目を足していただきましたが、水素に関してやけに記述がふえています。
水素エネルギーに関しては、まず1点、エネルギーの地産地消というもともとの大きな枠から言うと水素はエネルギーではないです。水素というのはあくまでエネルギーを媒介するものであって、域内で生産されるエネルギーではないですし、国の政策にのっとっているとはいえ、水素自体が普及する見込みは限りなく低いと思っていますし、それの普及とか促進を県の計画に入れる必然性が感じられないものですから、その点について御再考いただきたいというのが1点。
もう1点が、今回議案で上げられていますふじのくに茶の都ミュージアムに関してなんですが、これが文化・観光部だったら何も言わなかったんですが、経済産業部として静岡茶ブランドの推進、静岡茶のブランド力強化を掲げている中で、ふじのくに茶の都ミュージアムという名称はいかがなものかなと心から思います。
そして、条例の目的等の中にも茶の文化、茶の歴史とありますけど、一言も静岡茶という言い方がないと。文化・観光部ならどうしようかなと思ったんですけど、経済産業部の施策としてやる中では、果たして静岡茶のブランド力強化といった側面をあわせ持つ施設の名称として、また目的として、ふじのくに茶の都ミュージアム、そして静岡茶の文言がないというのはいかがなものかなと思います。その点についての所見を伺います。
○村松企業立地推進課長
企業立地の総合計画指標についてお答えいたします。
本県は、全国有数のものづくり県でございまして、古くから輸送機械を中心に数多くの企業が立地しております。
1番委員御指摘のとおり、県外本社の進出も多数ございますが、やはりメーンとなるのは県内に本社のある企業と認識しているところでございます。
平成26年の国の調査によりますと、従業員4人以上の製造業事業所数は9,777事業所で全国5位となっております。既に数多くの企業が立地しているため、近年工場の立地に集力しております東北地方とか九州地方と比べますと、その立地形態はかなり大きく異なっていると認識しているところでございます。
今回の指標の設定に際しましては、こうした本県の立地環境の現況も踏まえまして、初進出を含めた県外に本社を置く企業の立地件数を指標に追加させていただきました。
○黒田エネルギー政策課長
水素エネルギーについてお答えいたします。
水素はエネルギーではないという御指摘もありましたけれども、確かに一次エネルギーと言えるものではございませんが、ガスや太陽光、風力などさまざまなエネルギー源から一旦水素という形に製造して、それを燃料電池として今度電気をつくる、あるいは水素そのものを燃焼させるということで、広い意味では将来の利用が期待されるエネルギーと考えております。
県が、この水素エネルギーを特にビジネス化に向けて今調査等を行っている理由でございますが、県内の製造工場から発生している副生水素を活用できるのではないかということで、昨年度から可能性調査に着手しているところです。
水素の輸送等のコスト等も含めて、事業性、採算等を検討して今後の展開を研究しているところでございます。
○白井経済産業部理事(茶と食の振興担当)
ふじのくに茶の都ミュージアムの名称と目的についての御質問でありましたが、お答えします。
目的として、産業、文化、学術また観光も入っていますが、基本的には静岡県は御存じのようにお茶の産業県であります。そういう中で、例えば新たなお茶文化を提案しながら、消費拡大、ファンをふやしていく。機能性、効用、そういうものを使ってお茶の魅力を高める。それから観光にあっても、ここに呼び寄せることによって多くのお茶の消費をつくっていくことが最終的にお茶の振興につながる。
静岡は、お茶の生産の4割、流通の6割を担っておりますので、お茶全体を盛り上げることが静岡茶につながっていくとも考えておりますので、その辺は大局に立って静岡茶の振興につながるように進めてまいりたいと考えております。
それから、名称についてでございますが、この博物館をつくるに当たっては基本構想、基本計画は有識者会議で検討してきたところでございます。熊倉元学長を初めそういう方々が検討する中で、こういう名称がよかろうということ。それは浙江省との交流関係の中で、浙江省が中国の茶の都と言われており日本の茶の都は静岡でしょうというお話もございまして、まさにそれを進めていこうとしてきたところでございます。
日本のお茶の産地としまして静岡県と宇治と九州の鹿児島が有名でございますが、ふじのくにと言えばやっぱり宇治であることはあり得ませんので、まず静岡が思い当たるということで、ふじのくに茶の都ミュージアムがよさそうだということと、富士山と静岡のお茶畑、非常にいい景観でありまして、まさに魅力があると。こういうものを一緒に発信していきたいということでございます。
また、ここが静岡県かどうかという御心配がある中で我々はできるだけ丁寧に、ここは静岡のふじのくに茶の都ミュージアムということをおつなぎしながら、お茶の魅力とともに発信してまいりたいと考えております。
○木内委員
2点再質問させてもらいます。
県外に本社を置く企業の立地件数に関しては、要は新規参入について個別の指標を設けてくれと提言したのであって、別に県外の本社に対する数をカウントしてくれと言ったわけではありません。
県民目線から見ると、県内に今まで工場がある企業が新たに出したところで、それは新たな成果としてわかりやすい捉えではないものですから、県外に本社を置く企業の立地件数という指標は、県内初参入といった指標に改めることを検討するのかしないのかだけ御回答ください。
もう1点が、水素に関しては先ほど言った工場から出た余剰水素なんかを使うのはいいじゃないですか。だけどそういう書かれ方じゃないですよね。例えば水素エネルギーに関する県民の理解向上を図るとか、正直水素メーカーの回し者みたいな内容になっています。
この辺の表現とか、方向性とか、水素ステーションの整備数を活動指標に入れる必然性はないと思っています。その辺について再考するつもりがあるかないかだけ、それぞれ完結にお答えください。以上終わります。
○大石商工業局長
ただいま立地企業の関係、県外からの移転について初進出であるとか、そういった環境を含めまして指標にしたらどうかということでございますので、内容につきまして改めて検討させていただきたいと思います。
○杉本産業革新局長
水素のことにつきましてお答えいたします。
冒頭申し上げましたとおり、本県に優位性があるということ。それから現在話題になっているEVにつきましては、充電という機能をどうしてもしなきゃいけないということで、やはりエネルギー問題としては残っている中で、水素エネルギーは重要だという認識を持っております。
そういった中での指標の見直しという御指摘だったものですから、我々としてはまず既存のものについてはやはりいわゆるアウトカム指標、アウトプット指標とする必要性を認識しているところでありますので、そういったものを加味しながら、1番委員の御指摘につきましては検討してまいりたいと考えております。
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