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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成24年2月定例会企画文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:小野 登志子 議員
質疑・質問日:03/08/2012
会派名:自民改革会議


○小野(登)委員
 よろしくお願いいたします。
 平成24年度主要事業概要につきまして、まず文化・観光部文化学術局のほうで大学を任されているわけですけれども、これは学術局というのであるならば、その内容に踏み込むというものでないかと思うのですけれども、こちらに上がってきているものは、あくまでもその整備事業費を問われているというところが不思議に思いますけれど、まずそのことをお聞きいたします。
 それから、その当初予算の内訳から見ますと、文化・観光費は空港利用政策費まで含んで95億円、教育費のほうは335億円、何かここに違和感を感じます。この335億円という大きな予算のほうは、ほとんど私どもは精査する時間もないように思うからです。
 この文化・観光部の名のもとに大学を所轄するのは、ちょっと無理な時代に入ったのではないかという気がしなくもありません。大学文化・観光部とでもしていただければならないのではないかと思うのですけれども。同時にここでまた不可解なのは、観光では何かを生み出さなければならない。多くの人々の生活がかかっているんです。大学も、文化関係も事業費を幾ら出すかだけなので、言ってみれば出しっぱなしのものと、もうけなければならないものが、同じところで話し合われるということにちょっと違和感を感じますので、文化・観光部の中の大学、ここに関しての考え方をまずお聞きしたいと思います。

 次に、説明資料の7ページです。
 組織についてでございます。
 全庁一体となった交流人口拡大の取り組み推進を図るために設置する交流企画局はやってみなければわからないと思います。だけれども、観光局を観光・空港振興局と一からげにしたこの意図、この改編はよくわかりません。
 昨日の加藤局長の説明は、これはもうよく理解できるからこそ、この改編の意図がわからないのであります。これを御説明願います。

 それから、ふじのくに千本松フォーラムです。
 東部地域の活性化を図ったコンベンション誘致ということですけれども、規模、宿泊客数等はどのようになっているか、どんな形でこれは展開されるものであるか。
 これまで交通基盤部で進めてきた事業なんですけれど、もちろん全庁的に過去に推し進めたものと思います。そのうち文化・観光部では、どのあたりを受け持ったものなのでしょうか。そして交通基盤部は何をやったのでしょうか、お聞きいたします。

 8ページ、富士山の日フェスタ2012です。
 700名来場ということでございました。池谷委員の発言にもございましたけれども、その第2部から、真ん中ががらあきで周りに人がちらほらという、これはやはりもう席を前に来てくださいとかいろんな配慮もあったと思うのです。2部が始まりましたよといってあけてみなければ、そういう状況はわからないのだけれども、よく席詰めというようなこともやるわけですので、その辺の工夫も凝らしていただきたいと思います。
 グランシップでの内容はよかったと思うのです。でも地元でこの日のためのイベントをつくって祝うという、こういうやり方も必要なのかなと思いました。同じ日にやるのは非常に無理があるのかなと思ったわけですけれども、例えば、富士山と桜をテーマに富士の眺望、名勝地を探してPR、そして、これらを転々と追いかけていって、このフェスタ2012、2013となりましょうか、この日を定着するべきですけれども、いわゆる、フェスタ、プラス、プレミアムが必要かと思いますので、このプレミアムのあたりをお考えいただきたいと思います。

 10ページ、SPAC春公演「シンデレラ シンデレラ」は、芸術劇場ではなく多分、大ホール海で上演するものと思います。今まで県文化財団とSPACとの共同制作はあったのでしょうか。どの部分が共同制作になるのか。そして、この制作費の分担はどのようになっているのか御説明ください。

 11ページ、グランシップ入館者の推移です。
 14年間、987万人は多いのか。私は、それが累計だとはこの書き方では見なかったのですよね。でもちょっと累計では少ないかと思うのです。
 建物の大きさ、立派さ、そういうものを考慮に入れると、これは善戦しているのかいないのかということを考えざるを得ません。事業は、県文化財団に委託しているというわけですけれども、昨日の相坂委員の提案、質問、そして松下文化政策課長の調査項目を一歩進めることが必要ではないかと思います。このままでは立ち行かなくなると思っております。

 さて、12ページです。
 グランシップ外壁スレートの大工事に関してですけれども、平成24年度は5600万円だけれど、全改修費は多分、今までもう発表されているのに私が失念していると思いますけど、もう一度、全改修費はどれくらいになるものか。そして、一緒にやります大規模修繕工事、工事システム制御盤、コントロールテーブルなど、これらはとてもお金がかかるものなのです。先ほどはシステムの一部を修繕ということでしたけれども、これらも合わせると、この大規模工事は、14年目の改修はどのぐらいかかるものでしょうか。

 次に、15ページ、韮山反射炉の世界文化遺産登録についてお聞きいたします。
 県は、平成24年度から、この九州・山口の近代化産業遺産群の世界遺産登録推進協議会に参加ということですけれども、伊豆の国市は既に入っていますよね。県がおくれた理由はどうしてなのでございましょうか。
 この経緯をたどってみますと、まず国文祭があったわけです。伊豆の国市は、テーマを江川太郎左衛門に絞りました。そして、そのときに7県12市に声をかけまして、産業遺産群シンポジウムを開催したわけでございます。だから、そこからこの話が進んだとしましたら、国文祭はすごいヒットを飛ばしたことになると思います。県は産業遺産群シンポジウム、この国文祭、伊豆の国市で行われたイベントとか研修会ですけど、どのようにかかわったものなのでしょうか。もちろん県主導で江川文庫の調査が行われており、その一環としてのイベントだったわけですけれども、これには、やはり専門の学者さんたちがかかわらなければできないわけです。市だけではあのような大きな企画はできないと思います。実はこのあたりの本当のことを市民は知りたいと思っていますので、できる限り教えていただきたいと思います。
 それから、平成27年の登録に向け韮山反射炉の資産範囲の決定とバッファゾーンの設定が行われると書いてあります。当然のことながら、江川邸を含む龍城山一帯となると思っております。日本で最初に反射炉を築造したのは江川太郎左衛門、日本の近代化産業群のあけぼのとして記されるべきなのに、なぜ九州や山口の端っこにつかなければならないという疑問があるんですよ。だけれども、そこまで考え得なかったというのは一番悪いのですけれど、これは江川氏の努力のたまものなのだということからいきますと、江川文庫と韮山反射炉は別々に切り離して考えるものではないかと思うのです。反射炉築造につき、江川太郎左衛門は研究を重ねた蘭書、典籍その他6万点が残っております。10年をかけた文化庁による江川文庫の調査はことしで終了となります。いよいよ5万点や6万点ぐらいの重要文化財を収蔵する収蔵庫の着工となってくるわけです。これは2年のうちに着工計画を立てなければならない。県は、保存管理計画への技術支援を行うと、ここに書いてございますけれども、これは文化学術局なのか教育委員会なのか、この辺が非常に紛らわしいと思いますけれど、どのような区分けになっているのでしょうか。

 19ページ、平成24年度観光関係主要事業です。
 観光施設整備事業費が県単独事業で毎年10億円、以前15億円が10億円に下がってしまっているのですけれど、グランシップ管理運営事業費も約10億円、その辺の不公平感は否めないと思うのですけど、どう思いますか。

 26ページ、空港ティーガーデンシティ構想の推進です。
 1700億円とも1900億円とも言われた空港ができました。その結果というのは、まだ云々するには早過ぎますけれども、その上これでもかこれでもかと、空港関連に資本を投下するのはどうかと思います。
 なぜなら東部地域の住民は、富士山静岡空港に積極的に賛成したわけではないです。反対もしませんでした。あってもいいだろう静岡県ならと、反対する理由がなかったからなんですけれども、もう今、既に東部の人、伊豆の人は、羽田のほうがはるかに近いということで困っているわけですよね。それでもみんな人がよいから文句も言わずに、富士山静岡空港まで2時間も車で出かけて行っている。私は涙ぐましいものと思っていますけれども、それらを考えても、もっとみんながお考えになるように、新幹線がもしあそこでとまったなら、羽田と同じで、絶対に富士山静岡空港なんですけれども、このあたりのことを、交通費、バス代、そういうものを何とかしてほしいというのは何回も申し上げました。もうそれを補助するほど乗らないのではないかということが考えられます。しかしながら、ガーデンシティは石雲院展望デッキで終わりにしてほしい。
 この先どれぐらい富士山静岡空港に投下するつもりなのでしょうか。空港周辺まちづくりなんですよ、空港周辺まちづくりは、もうそろそろ民間でやっていただいてはどうかと思っております。
 それで、27ページの富士山静岡空港貨物中長期戦略の策定は、カーゴ空港となるのですけれども、これは私ども伊豆の人間は、多分カーゴ空港になるのではないかと、それはそれで悪くはないなと10年前に受けとめておりましたけれども、これは大賛成だということを申し上げまして、一たんこれで質問を終わります。よろしくお願いいたします。

○出野文化・観光部長
 私のほうから、組織の関係についてお答えいたしたいと思います。
 少子高齢化時代を迎えまして、交流人口の拡大というのは喫緊の課題だというふうに考えているわけでございます。地域を活性化するためには、その地域の人たちが元気になる。そのためには、その地域にいろんな方々が訪れるということが、非常に重要というふうに考えているわけでございます。
 そういった中で、昨年文化・観光部というのができたわけですけれども、5番委員御承知のとおり、観光レクリエーション室というのは昔生活・文化部というところにあると。その前を言うと観光課というのが商工部にあって、観光局ができたときに産業部に移って、今回新しい部にできたという、変遷をたどっているわけでございます。
 観光というのは、観光局ができたときには、21世紀を支えるリーディング産業というふうに言われて、非常にすそ野の広い産業というふうに考えているわけでございます。それで産業部の中に観光局というのを設置して、観光を特化させた形でやってきたわけですけれども、先ほど申し上げたように、地域の活性化のためには、地域のよさというのをまず地域の方々が知っていただき、それを国内外の方々に発信していくということで、文化という切り口が非常に重要になってくるのではないかということで、交流人口の拡大というのが、今までの観光業というだけの切り口ではなくて、多様な切り口から観光を推進していくということで、昨年、文化・観光部ができたわけでございます。
 そういった中で、文化も非常にまた中が広くて、先ほどの御質問にありましたように、大学であるとか私学というのも、その文化学術というところでは、一くくりになっているわけでございますけれども、例えば大学というのは、やはり今の地域に根差した大学、特に県立大学、あるいは文芸大というのは地域に根差して地域に貢献して、それが国際社会の発展に努めるというふうな、非常にグローバルな面と、地域に根差した面というのがございます。これも1つの観光資源に使っていけるのではないかと。あるいは私立というのも小中高、幼稚園から専修学校、各種学校まで、非常に若い世代の方々がそこに集まっていると、いわゆる公立学校ではなくて私立学校という特色がある教育の中で、地域に根差したいろんな教育をやっている。これも1つの資源ではないかということで、予算的には5番委員、確かにおっしゃるように、いわゆる学術の部分が非常に高いわけでございますけれども、交流人口の拡大というのを広い面の切り口から進めるということで、文化・観光部という名前になったというふうに理解しているわけでございます。

 来年度の観光・空港振興局でございますけれども、昨日来の答弁にありますように、観光というものが、本県は観光立県と呼ばれているわけですけれども、主要なターゲットとしては、当然のことながら県内、首都圏、中京圏、関西圏ということになります。
 しかし、3年前に富士山静岡空港が開港いたしまして、それ以外の国内の遠隔地、あるいは海外が新しい市場になってきたわけです。ここからも観光客を呼んでくるということで、確かにパーセンテージとしてはまだまだ少ないわけでございますけれども、先ほど空港利用政策課長からも答弁ございましたように、国内線も福岡便、鹿児島便、ANAの札幌便、沖縄便というのも好調ではございますけれども、開港前に考えられなかったのは、やはり国際便に非常に強い空港であるということが、だんだんわかってきたということでございます。今まで富士山静岡空港開港前はセントレア、あるいは羽田、成田に近過ぎて使えないのではないかというふうに言われていたわけでございますけれども、逆にそれが現在はメリットになりまして、なかなか羽田あるいはセントレアに入れない飛行機会社が静岡におりて、そこから東京あるいは京都、大阪にお客さんを連れて行くというようなことも非常にふえてきたわけでございます。
 こういった社会資本としての空港も、交流人口の拡大には大いに役立つということで、インバウンドとアウトバウンドをセットでこれから誘客を進めていく。あるいはお客さんに海外に出て行っていただくということで、それを効率的にやるための観光・空港振興局ということで、今回、組織改正に及んだわけでございます。そういったことで、来年度――平成24年度は交流人口の拡大という喫緊の課題に対して、文化・観光部が県庁の先頭に立ちまして、各部局との連携も含めて交流人口拡大の施策に努めていきたいというふうに考えているわけでございます。以上です。

○松下文化政策課長
 それでは、SPACの事業の中に出てくる「シンデレラ シンデレラ」について御説明申し上げます。
 SPACの中にも入っているのですけれども、11ページのグランシップの事業をごらんいただくと一番上に「シンデレラ シンデレラ」とございます。SPACの育てております県民劇団――劇団静火というものが特別出演しているものですから、SPACの中にも入っていたのですけれども「シンデレラ シンデレラ」自体は、グランシップの自主企画事業となります。委員が先ほど大ホール海とおっしゃいましたけれども、5月4、5、6日に中ホール大地で行われます。
 なぜこれを呼んできたかというと、やはり本物の芸術を県民に鑑賞させたいという県の施策を受けて、田村館長が鈴木忠志氏にお願いして、子供でもわかる演劇「シンデレラ シンデレラ」というものを、どうしてもやってみたいということで招聘するものでございます。ただ1団体だけで招聘すると招聘費が高くなりますので、他館にも声をかけまして、富山県でも1公演、沖縄県でも1公演行うこととなりました。共同制作とは、どの部分がそうかというと、制作費についてはその開催地で分担して負担するというようなやり方をとっております。
 今までもSPACと共同で行ったものがあるかということで調べてみたのですけれども、グランシップの開館10周年記念事業として、やはり鈴木忠志監督演出による「オペラ椿姫」を上演いたしました。
 また、グランシップが世界のこども劇場でやっております児童演劇公演では、SPACの「スパカンファン」で演出をしている振りつけ家のニヤカム氏という人がいらっしゃるのですけれども、その方を使って子供たちに振りつけの指導をしたという実例がございます。

 続きまして、グランシップの入館者の推移でございます。
 ホールだけではなく、ほかの施設も含めた入館者数なのかという質問だと思いますけれども、ホール及び会議室すべて使われた方の数をカウントしております。14年間で987万人が多いか少ないかという議論でございますけれども、ここ5年平均をとってみても、毎年70万人以上グランシップにはおいでいただいております。
 何か参考となる資料がないかなと考えたのですけれども、平成22年度における県内の公立文化施設の入館者で、やはりグランシップが1位です。2位がアクトシティ浜松です。人数で言いますと68万人ほどアクトシティ浜松に入っています。3番目が静岡市民文化会館で53万人ほどですから70万人を超える数字というのは、かなり健闘している数字ではないかと私は思っております。
 先ほども申しましたけれども、2月29日に1000万人を達成したと聞いております。
 それと、相坂委員の御提案は、私が先ほど言いましたこの強化項目を一歩進めてみてはどうかというお話ですけれども、視察の結果を踏まえまして改善できる箇所から、例えば空調をどのようにできるかと、その辺は積極的に取り入れてまいりたいと考えております。以上でございます。

○石垣企画調整室長
 答弁の順番が前後して申しわけございませんでした。
 富士山の日フェスタ2012に関してでありますが、委員御指摘のとおり、富士山世界遺産フォーラム開催前の舞台転換、休憩時間の際に席を立たれた方が多く、空席が目立ってしまいました。この休憩時間を利用して、2階のホワイエの展示物をごらんになった方も多く、フォーラム開催直前までお客様が席に戻られるかどうかわからなかったというのが実態でございます。来年度の富士山の日フェスタにつきましては、昨日答弁しましたとおり、プログラムの構成や内容に工夫を凝らしますとともに、客席の状況に応じた対応についても考えてまいります。
 また、地元における富士山の日イベントでありますけれど、委員から例示のありました富士山の眺望、名勝地探しについては、例えば伊豆の国市では市内の史跡やジオサイトを見学しながら富士山を眺めるイベント、また西部では細江町歴史文学グループ、ここでは浜松市北区から見える富士山ビューポイント「教えて富士山の見える場所」の情報提供など、それぞれの地域で特色のある事業を実施していただいております。こうした取り組みを地元以外の方にも広くPRし、富士山の日の定着に努めてまいりたいと思っております。以上です。

○藤原観光政策課長
 ふじのくに千本松フォーラムについてお答えいたします。
 初めに、施設規模です。
 メーン会議室は、最大で1,300人収容でございます。これはグランシップの中ホールを会議関係で使用した場合とほぼ同規模であります。そのほか大会議室が最大400人収容、あと中、小150人から50人規模の会議室が全部で12室ございます。
 関連施設といたしまして、沼津市の展示イベント施設がございまして、これは以前のキラメッセぬまづとほぼ同規模だと聞いております。そのほかホテルが客室150室と聞いております。
 この施設は、静岡県東部地域拠点施設整備構想の1つとして計画されて、交通基盤部都市局が事業の策定、設計を担ってきました。観光局は、都市局が事務局を務めます東部コンベンションセンター管理運営検討委員会というのがございまして、そこに参画して設計の概要とか計画の進捗状況、管理運営の考え方などについて伺っております。
 観光局としては、利用者にとって使い勝手のよい施設となるよう意見を述べたほか、私どもが大変お世話になっている方で、MICEの専門家で、県内のコンベンション事業に詳しい方がおりますので、その方を御紹介してアドバイスをいただいたりしております。また交流人口の拡大に向けて、浜松、静岡、熱海、東部、富士のコンベンションビューローやその地元市、グランシップ、ツインメッセ、アクトシティ浜松等が会員となって、MICEに係る情報交換を行う静岡コンベンション推進協会を、観光局が事務局になって設置しておりますので、千本松フォーラム関係者も御参画いただいて、万一にかかる情報交換をこれから進めていきたいと思っております。
 この施設は東部におけるコンベンションの核となる施設ですので、東部地域におけるコンベンションのさらなる誘致、あるいはアフターコンベンションを活用して新たな観光誘客を促進し、東部、伊豆地域の観光振興に努めていきたいと思っております。

 次に、観光施設整備資金についてお答えいたします。
 すべての観光客にとって、観光地や観光施設が安全で快適なものとなる必要がございます。そのため県では、観光客のためにユニバーサルデザインに配慮した多機能トイレや多言語案内看板、あるいは駐車場、各種の観光施設など受け入れ体制を整備するために観光施設整備事業費を用意してございます。
 この事業は、観光振興を図るために施設や町が行う観光施設への助成や県が管理する遊歩道やベンチ、あるいは観光地での整備、維持補修に活用しております。特に今日的な課題であります伊豆半島ジオパーク構想を推進するためのジオサイトの整備や富士山の文化遺産登録を推進するための構成資産の整備――これは文化財関係とも協力してやろうと思っておりますが――施設の市町等が行う整備に対して補助率をかさ上げするなどして、効果的に事業を推進していきたいなと思っております。このように観光施設整備資金を活用して安全、快適な旅とすることで、さらなる観光誘客につながるよう有効に活用してまいりたいと思っております。以上です。

○松永文化政策課技監
 グランシップのスレート対策工事と大規模修繕工事の今後の工事費について質問がありました。
 まず、スレート対策工事の今後の工事費につきましては、一応県としては抜本対策委員会、昨年の委員会から提示されました8億円ということで調整しております。しかしこの8億円につきまして、あくまでも抜本対策委員会の委員の知見や過去の経験に基づいて、目安として提示された数字であります。そうしたこともございますので、来年度は設計に着手するという予定でおり、その中で精査していく予定でおります。
 次に、大規模修繕工事の工事費につきましては、先ほどのコージェネレーションシステム照明監視装置、大ホール等の音響装置等更新の設計を行い、その後、大規模修繕を行う予定としておりますが、その3つを合わせて、まだこれも設計前の概算額でありますが、おおむね6億円を予定しております。以上です。

○杉山世界遺産推進課長
 私からは、韮山反射炉の世界文化遺産登録の推進事業につきまして、御質問にお答えしたいと思います。
 まず初めに、協議会の参加におくれた理由ということでございます。
 世界遺産登録につきましては、登録のコンセプト、あるいは構成資産の絞り込み、これが非常に重要になってございます。昨年の6月、構成資産候補に追加されたわけですけれども、8県12市に散在するような構成資産、それが今の登録コンセプトと十分整合性があるか等々の課題があると。そういった課題をきちっと見きわめた上で、平成23年度は静岡県はオブザーバーとして参加しております。そういった中で、おおむね課題の解決が図られつつあるということがございますので、来年度から静岡県としても正式に加入するということでございます。
 なお、伊豆の国市につきましては、さまざまな課題があることは承知していることでありますけれども、地域の文化財として情報発信をしていくということの観点から、本年度から参加していくことにしたと伺っております。
 2点目、世界遺産登録に向けた教育委員会と、当部局との役割分担ということでございますが、世界遺産登録に向けた保存管理の計画、あるいは構成資産についてバッファゾーンの設定、これは世界遺産推進協議会が全面的に窓口になって、推進していきたいと思っております。なお、構成資産につきましては、文化財保護法を使って保護措置をするということがございますので、所管の教育委員会のほうと連携を密にしながら、進めていきたいと思っております。
 なお、委員から御質問の途中で、国民文化祭のことがありましたけれども、私の承知している範囲の中では、平成21年につきましては、県の国民文化祭の中で、伊豆の国市が主体的に企画して実施したと。なおその前にですが、経済産業省が確か近代化産業遺産群の関係の認定をしたということがございまして、それをテーマに企画したというふうに承知しております。以上でございます。

○池谷交流局長兼交通政策課長
 私のほうからは、富士山静岡空港についてお答えいたします。
 エアカーゴ空港に関しては、御賛同いただいたわけですけれども、残念ながら旅客については、特に、東部のほうの観光については非常に厳しい御意見ということで、県議会の先生方におかれましては富士山静岡空港の利活用について一致して御協力いただけているのではないかと思っていた私としては若干残念でございますけれども、ただ、そういう話は非常によく伺います。
 私自身は、伊豆観光の関係者の方々を中心に、確かにおっしゃるようなことは何回も聞いております。そのときにお答えさせていただいているのですが、まず空港の路線というのがインバウンドとアウトバウンドのバランスでできているということで、やはり利用していただくことによって、今度は向こうの方からお客さんがみえると。いってみれば中部の方が一生懸命お金を使って乗っている、そして韓国から静岡に来て、実は静岡周辺には落とさないで、伊豆に行ってお金を落としているのかもしれないということもあります。ですから、やはり、そこはインバウンドとアウトバウンドのバランスを取るということでは、ぜひそういうところで御理解いただきたいということと、もう1つは、例えば北海道、九州、あるいは韓国でも中国でも就航地では、いろいろなプロモーションを行っております。これは多分、空港開港ということがなければ、ここまでやっていたかどうか、わからないとは思うのですけれども、かなりのお金を使っているわけです。
 そうした中で、静岡の知名度というのは徐々に上がってきています。必ずしも富士山静岡空港を使わないという御批判もありますけれども、多くの方々は羽田空港を使って伊豆にも行っているという意味では、決して空港をPRするだけではなく、静岡の観光をPRすることで、県内それぞれに利益が行き渡っているのではないかなということでお話させていただいて、一定の御理解はいただいているところでございます。
 そうした中で、先ほど部長からの答弁もございましたけど、富士山静岡空港の利用客数としては実は開港2年目で国内に100ある空港の中で、国際線だけでいうと10番目なんですね。外国人だけをとると8番目ということで、かなりポテンシャルがあると。今度はチャイナエアラインが就航したり、インバウンドのチャーターがふえてくると、実は国内の4大空港である成田、セントレア、関空、羽田は別格ですけれども、北海道の千歳、福岡を除けば、実は7番目というのはそんなに難しい射程距離じゃなくて、むしろその射程に入っているんじゃないかと。そういう意味では空港というものが、いろいろな形で静岡の発展を支えるインフラであると考えております。
 そうした中で、投資のことでございますけれども、確かに、石雲院展望デッキについては、これは来年度で一応事業は終了するということで、今回の予算でもお願いをしておりますが、この先は、空港をいかに活用していくかという、例えば国際線対応のための投資というのは必要になってくるのではないかなと思います。
 ただそうした場合でも、委員がおっしゃるように、民活というのが非常に重要で、国の空港整備についても、やはり民活――PFIを使った形でというような、そういう流れになっておりますので、富士山静岡空港についても当然そういう形を視野にいれなければいけないですし、そもそもターミナルビル自体が、民間資本でつくったある意味では民活の先駆的な空港でもありますので、やはりその方向で推進していくということが重要であります。まちづくりに関しても、これからの流れというのは、民間の資本をいかに活用していくかということでやっていくのではないかと思っております。以上です。

○松下文化政策課長
 済みません、先ほどの答弁、1カ所訂正をさせていただきます。
 県文化財団が招聘しているということで「シンデレラ シンデレラ」を中ホールというふうにさっき言いましたけれども、委員が言われたとおり、静岡芸術劇場の間違いでございまして、訂正させていただきます。済みませんでした。

○小野(登)委員
 今の答弁からですけれども、グランシップの自主企画事業を静岡芸術劇場でやるのですか。
 グランシップとSPACとの共同制作で自主事業をやるということですよね。それで、制作費は分担ということで、共同制作かつグランシップの自主事業というふうに受けとめるわけですね。おもしろいんじゃないかと思っています。
 それはどんどんやってほしいとは思うけれども、どうしてグランシップの劇場を使わないのかしら、工事に入っているから使えないのか、何で静岡芸術劇場みたいなあんな小さなところでやるのかしらと思います。

 グランシップの入館者数ですけれども、大善戦と言えるのではないかと思うので、これからこの委員会の答弁に関しては、自信を持って答弁していただきたいと思います。
 ですけれども、この入館者数を折れ線グラフにしますと、上がって、そして行ったり来たりしながら去年はぐっと下がった。この折れ線グラフを上げていくということで御努力していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 それから、グランシップの工事は、直しだけで8億円プラス6億円の大事業ということですよね。
 何かもうちょっと大き過ぎてコメントできないですけれども、それぐらいすばらしい施設を存分に活用するようにお願いをしたいと思います。

 それから、ただいまの部長の答弁は、やはり何と言っても交流人口をふやす、交流人口の拡大ということがこの文化・観光部だと、まさに言い切ったわけですので、これからの施策を大変期待をしているとともに、私どもも頑張りたく存じます。
 それから、組織について全く観光はさまよえる観光であり、しかしながら、なべて観光なんだということがよくわかりました。本当に難しいけれど、だけども観光で生きている人がいるということをまず根底に置いて、それも細々と生きている方たちも多いということで、よろしくお願いしたいと思います。

 次は、ふじのくに千本松フォーラムです。
 これは何だかまだはっきりわかっていらっしゃらないみたいな御答弁のような気がしますけれど、先日シンガポールに行ってきたときのお話なのですけれども、コンベンション産業というのは何といってもビジネスシティー、これを抱えていなければなかなか難しいということであり、ビジネスシティーを抱えているからやるのか、これからビジネスシティーをつくっていくのか、そのあたりの意気込みをお聞かせ願いたいと思います。
 大事なのはコンベンション産業には、必ずアトラクションがついていなければならないということで、ここで我々伊豆の者たちは、この事業に対しては少しばかりというか、大いに期待をしているわけですけれども、このシンガポールにおいては、あきれてしまうぐらい、1つのところでいろいろなものが行われるわけですね。果たして、このふじのくに千本松フォーラムからバスへ乗って、伊豆の観光のためにのんきに来てくれるかどうかというのは、甚だ難しいじゃないかなと思いますけれども、まず、そのように努力をしていかなければならない。そのためにはすごい力がこの部局の皆様に必要だと思うのです。やり通すのが大変だけれど、組織の中でとことんやっていただきたいなと思っております。

 次に、韮山の反射炉のことは、これからのことですので、どうぞよろしくお願いいたします。窓口に県がなるということで、保存管理計画への技術支援ほか、こちらで行っていただけるということですので、よろしくお願いいたします。

 空港ティーガーデンシティ構想、これはお茶畑の中に飛行機がおり立つ、それからお茶畑から出発するというのが最初はすばらしいということで、確かに物すごくすばらしいと思うのですよね。夜は真っ暗で見えませんけれども、この周りに都市をつくっていくのか、空港をもっと先ほどおっしゃったように、海外を視野に入れて、海外から来る方たちを視野に入れて整備をしていくのかというところです。空港内にとどまるのか周辺のシティーをつくるのかというところ、その辺の違いがあると思いますので、お願いをいたします。
 そして、観光は何といってもツーウエーだという、全くそのとおりですけれども、伊豆からどうやってお客さんを海外に運びましょう、そこのことは全体として考えなければならないことだと思うのです。これは甚だ身勝手でしょうかどうでしょうか、教えていただきたいと思います。お願いします。

○加藤観光局長
 ふじのくに千本松フォーラムの関係ですが、MICEを担当しています観光局としてお答えいたします。
 これは千本松原をイメージした県産材を使うということで、場所はもう一度正確に言いますと、沼津駅の北側にございます。県立静岡がんセンターを中心とした医療産業、かかりつけ医等、そういう部分での学会等が多数開催されます。東部での医療関係、それから中部での食をテーマとしたもの、あるいは西部ではフォトンバレーというような形で、拠点ごとにいろいろな特色を持ったフォーラムが開催されると。
 現在、西部、中部にはコンベンション施設がございますけれども、東部にはないということで、新たな首都圏等からの会議等を誘致するという意味では、非常に私どもとしても期待しているところでございまして、これについては、我々も応援していくということでございます。
 つい最近ですけれども、MICEを推進する沼津市の市議会議員さんを中心としたネットワークが結成されました。当日、私も講演に出向きましたが、議員の皆さんも非常に熱心に取り組んでおりますので、ぜひとも民間、あるいは市町、県が協力して、多くの方々がこのコンベンションセンターにかかわるシステムづくりを今後していきたいと思います。
 また、会議には当然といっていいぐらいアフターコンベンションというものがつきものでございます。そういう意味では、沼津市にコンベンションホールがあり、伊豆半島に温泉等があるということは地の利がある、他県から見れば非常に有利だということもございます。しかも首都圏から近いということで、売りとしては非常にあると思います。今後とも東部のみならず県あるいは市町、民間と連携をした形で推進をしていきたい。新たな誘致拡大に向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。以上です。

○池谷交流局長兼交通政策課長
 空港ティーガーデンシティ構想でございますけど、現在の展望デッキの工事の後は4つの道という形で地域周辺を使ったソフト的な施策を展開していくというふうに考えております。
 例えば、空港の側近にホテルというような、これは完全に民間ベースの話なのですが、そうした形での空港の魅力を充実させていくということも考えております。それに加えて新幹線新駅、あるいはより広域な形でのまちづくりということで、これについては企画広報部が所管しておりますので、ぜひそちらのほうでお聞きいただければと思います。よろしくお願いいたします。

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