委員会会議録

質問文書

令和３年２月定例会建設委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	山﨑　真之輔議員
	質疑・質問日：	02/18/2021
	会派名：	ふじのくに県民クラブ

○山﨑委員
　一問一答方式でお願いいたします。
　まず、建設委員会説明資料12ページです。
砂防関係ですが、２事業内容の社会資本整備総合交付金事業費で５つ項目がございまして、上２つはハード事業、下３つは土砂災害警戒区域対象の確認や更新、現地表示というソフト事業だと思います。
ただ、ソフト事業といっても結構な金額がついていると思うんですね。航空レーザー測量による確認は９億円ですし、その下の更新も８か所といっても４億円、それからその下の現地表示も３億2000万円です。
まずは、この目的と内容について教えてください。

○村松砂防課長
　今回お諮りしている砂防関係のソフト対策については、防災・減災、国土強靱化のための５か年加速化対策の取組の１つである地域の防災力を高める警戒体制の強化として実施します。
　まず１つ目の航空レーザー測量ですが、令和元年の東日本台風等において全国では土砂災害警戒区域等に指定されていない箇所で被害が発生しています。その理由の１つとして区域の指定対象箇所の抽出作業における地形図が詳細ではなく、急傾斜面等が確認できなかったために指定に至っていなかった箇所があります
　このため、県内全域で新たな危険のある箇所の確認を行うものです。東部・伊豆地域については詳細な地形データがありますことから、今回中部・西部地域において人家等に影響があると思われる範囲の詳細な地形図を作成します。
　次に、土砂災害警戒区域の更新ですが、既に指定を終えた区域について土地利用等による地形改変が生じた区域の変更、また対策施設の整備に伴う土砂災害特別警戒区域――通称レッドと呼んでいるものですが――を解除する必要があることから更新作業を行う予定であり、調査の対象箇所数として約700か所を行いたいと考えています。
　次に、土砂災害警戒区域の現地表示ですが、　全国的な被災地において国の設置した委員会が検証を行った結果、警戒区域について住民の認知度が十分ではないとの指摘がなされています。
　このため、区域の範囲を明示した看板等を現地のふだんから目につくところに設置して住民の認知度向上を図るものです。設置箇所については、効果的な配置箇所の選定や看板自体のレイアウトを作成した上で約300か所に設置したいと考えています。

○山﨑委員
　詳しい御説明ありがとうございました。
本県では土砂災害警戒区域等の指定は既に済んでいたという認識だったのですが、やはり土地利用等でいろいろ変わってくることもありますし、より高精度な確認が必要だと認識しました。とにかくハード対策とソフト対策は両輪でやっていかないと命が守れないので、国の交付金等をうまく活用して事業を進めていただきたいと思います。

　それから、説明資料20ページの指定管理料の補塡についてお尋ねしたいと思います。
　説明資料に書かれている小笠山総合運動公園、清水港湾交流センター等の指定管理料を補塡するとのことですが、令和３年２月県議会定例会議案説明書の令和２年度関係に新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた事業計画の見直しに伴う指定管理料の補正で、お客さんが減ったとかキャンセル料が出たとか、コロナ対策で余計なものを買わなければならなくなったことへの補塡というイメージだったのですが、今回の指定管理料の補正はニュアンスが違うのか教えてください。

○蕪木経理課長
　指定管理料の補塡の算出の考え方について御説明します。
　指定管理料については、施設ごとに人件費や光熱水費等の支出から利用料収入などを差し引いて設定しています。今回の補塡額も同様の考え方にて影響額を算出しております。
　支出では、新型コロナウイルス感染症の影響でイベントを中止することなどにより支出額が減額となる分の影響額を考慮し、収入では実際の利用料収入や持続化給付金などの感染症に関わる支援金の実際の受給額のほか、９月補正でお認め頂いたキャンセル料の補塡なども合算して影響額を算出し、この支出額から収入額を差し引き補塡額を算出しています。それで指定管理者と契約した協定書に基づいて事業計画の見直しなどを行い、指定管理料の影響のあった部分を補塡していく形です。

○山﨑委員
　ありがとうございます。
そうだと思われますが、補塡は一般会計から支出していくわけです。当然指定管理者もこの１年厳しい状況でしたからしっかりと手配していただきたいと思うのですが、ただ積算が甘くなっていないか、適正なのかしっかりと見ていかなければいけないと思います。その辺りは問題なく大丈夫ですか。

○蕪木経理課長
　積算については各指定管理者と、都市公園であれば事業課の公園緑地課、港湾関係でしたら港湾企画課で内容を精査し適切な形で積算しております。

○山﨑委員
　そうされていると信じたいと思います。
　最後ですけれども全体的なお話で、今回の補正予算は国の補正予算に呼応して迅速に大きな金額をつけてくださり大変感謝しています。業界の皆様も喜んでいると思います。ただやはり５番委員が心配されていたようにちゃんと請け負えるのかと、おなかいっぱいになっていないかというところで、建設業協会との意見交換会の中で十分請けられるとのことですから少し安心しました。
ただ、公共発注工事はそれでいいのかもしれませんが当然民間の発注工事だってあるわけです。かなり減っているとは思うのですが、例年並みに発注が来た場合に請け負えない事態も考えられると思います。
民間工事の見通しはどのように捉えられているのか教えてください。

○野毛建設業課長
　県内の民間工事の状況についてですが、昨日２月17日に日銀静岡支店が公表した最近の静岡県金融経済の動向によりますと、公共投資は高水準で推移している一方、設備投資は下がり止まりつつあり、住宅投資は幾分持ち直している状況です。８番委員御指摘のとおり、建設企業は公共工事ばかりでなく設備投資や個人住宅を受注している事業者もあります。新築の住宅着工戸数は全国的にはマイナスですけれども、本県では前年比で９月は15.4％、11月は14.6％と住宅投資は持ち直してきている状況です。
また、民間の設備投資額は日銀の短観を見ますと、全産業で昨年９月はマイナス6.1％だったんですけれども12月はマイナス2.9％と上がってきている状況であり、県内の経済状況も徐々に回復している認識です。
　とはいえども、建設企業には民間工事等も受注している企業があります。制度融資以外にも資金繰りや雇用、売上げ減少に対応した公的な支援策等を国から周知しているところであり、県としてもホームページ等でお知らせしていきたいと思います。

○山﨑委員
　ありがとうございます。
いろいろお調べになって具体的な発注方法等の工夫もされているようですから、これからも公共と民間の両方をにらみながら頑張っていただきたいと思います。
とにかく毎年繰越しが出ています。投下した金額が地域経済に循環できることにこしたことはないのですが、できていないのがまだ現状ですからその辺をしっかりとやっていただくことを要望して終わりたいと思います。

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