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委員会会議録

質問文書

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平成26年6月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:鈴木 洋佑 議員
質疑・質問日:07/02/2014
会派名:自民改革会議


○鈴木(洋)委員
 一括で5点ほど質問をさせていただきます。
 まず、第123号議案「静岡県港湾管理条例の一部を改正する条例」についてです。
 これは舞阪プレジャーボートスポットについて、指定管理者制度を導入するための条例改正だということでございますけれども、そもそも指定管理者制度というのは、県の施設で言えば、県、利用する人たち、そして指定管理を請け負う人、この3者が3者なりに何らかのメリットというとおかしいけれども、何らかのいいことがある、こういうことを目指しての制度だと理解しております。この理解でまずいいのか。
 この場合、舞阪プレジャーボートスポットについて、この3者についてはどんな状況なんでしょう。それぞれ、県はこういういいことがありますよ、利用者は利用しやすいというメリットがありますよ、あるいは指定管理者はもうかりますよと。そんなことを具体的に教えてもらいたいと、こんな思いがあります。

 また、こういうようなケースが県有港湾、あるいは漁港の中であるのかないのか。そこで指定管理者制度を利用しながらやっているのかどうなのか。やっているならばどんな状況なのか教えてください。

 それから、今後のこういう制度の方向性について、指定管理者制度導入を進めていくのか、様子を見ながら、検討をしながらやっていくのかを教えてください。

 それから公共施設の長寿命化というような話が出ていますけれども、社会インフラの老朽化問題解決に向けての考え方をお聞かせいただきたいなと思います。これは日本全国のことでありまして、静岡県だけに限ったことではありません。昭和30年代、40年代につくった日本の社会インフラが老朽化している。これをどういうふうに考えるか。これは行政施策といいますか、これがやり方ひとつをとっても非常に大きく変化するんじゃないかな。こんな思いがあるものですから、あえて聞かせていただきます。
 橋やトンネルや道路舗装というようなことが出ていますけども、耐用年数というのは大体50年ぐらいだと言われています。高度成長期にどんどんつくっていったものが、40年、50年というような耐用年数に近づいているし、過ぎてしまっているものもあるかもしれません。
 しかし、耐用年数が来たのでどんどんつぶして新しくつくる、こういうことができればいいんですけども、そういう時代ではないし、それは大変難しいことではないかなと思っています。
 建設委員会説明資料にも社会資本長寿命化の推進ということで出ています。今後、進めていくためにも予算だとか、技術力だとか、人材確保などこれらも非常に微妙に作用してくるはずでございますので、これらを総合して静岡県としてどのような考え方を持っているのか。あるいはどのような備えをしていくのか。これをお教えください。

 それともう1点は、市や町の管理している道路、橋、トンネルなど、こういうようなものについて市や町と県の関係の中で、どのような方向性を見出していってくれるのでしょうか。お教えください。
 当然のことながら政令市というのは、ちょっと微妙なことになってこようかと思いますけれども、トータルでの考えで結構ですので、お教えをいただきたいなと思っています。

 こういうような考え方からいいますと、突然、土地改良に話が飛んでしまって申しわけないですけども、土地改良の施設も全くそのとおりなんですね。維持管理経費が膨大にかかってきている。
 それで土地改良区からこのごろは業態も水利組合などといった組織にかわっているというところも多いですが、いずれにしろそういうようなものの維持管理経費というのは継続してかかってきているわけですね。
 建設委員会説明資料の中に土地改良施設維持管理適正化事業費助成とあるんですけども、金額的にどうかと思っています。いずれにしても県の管理するもの、土地改良区などが管理するもの、これらについて業態や対応の仕方が変わってくるのはもちろん承知しておりますが、この辺をどのように県としてお考えなんでしょうか。ぜひ教えてください。

 3点目ですが三方原用水についてです。
 5番委員がこれについて発言したので、私がやろうかなと思っていることをやってくれるのかなと思っていたら、私のところに振られたものですから、あえて私から申し上げます。
 これも今お話申し上げましたように、三方原用水二期地区の推進については、ここ数年間にわたり、内田交通基盤部理事、絹村農地局長も含めて大変な御努力をいただいているということは、私は十分承知しております。私どももできる限りのお手伝いをさせていただく中で、できるだけいいものを三方原用水に残していきたいなと、こんな思いでありますので、あえて聞かせていただくわけです。
 本当にもう老朽化も甚だしく、機能の低下も現実のものになってきているわけですけれども、早急に手をつけて、どんどんやっていってもらいたいと、こういうようなことなんです。方向性とすると、平成27年からの事業着手を目指して、国へも働きかけをさせていただいて、私もお手伝いをさせていただきました。
 そういうようなことの中で、私自身は、間違いなく事業着手できて順調に推移するという期待も半分なんですけれども、そのようにぜひやってもらいたいなと思っておりますし、そのようにいくのではないかなという希望的な観測を持っている1人なんです。ことしが一番重要な時期ではないかなという思いがあるものですから、どんな取り組み方をされていくのでしょうか。ぜひ決意のほどをお聞かせいただきたいなと思っています。

 それから、何回も質問等が出ています防潮堤の問題についても、私は今防潮堤が計画されているところに住んでおり、私が聞かないとほかに聞く人はいないと思います。私のところには地元ですからいろんな説明会資料など、本当にたくさんいろんなものが来ていますけれども、その中でこの点とこの点だけ聞かせていただければなと思っております。
 具体的に聞きますと、今度、第1期工事で、浜松市の南区と西区へ5キロほどの施工をしていますけれども、今計画しているところの西側の国道1号浜名バイパスの南に予定している防潮堤の考え方や設計についてはどのような考えになっているのでしょうか。
 要はもっと具体的に言いますと、浜名バイパスの南へ今のような防潮堤をつくっても、例えば大きな台風だとか、そういうものが来たときには、かなりの勢いでその防潮堤に台風で発生した大きな波が当たる可能性が非常に大きいと、私は地元の人間として認識しています。ですから、その辺のところはどんなお考えで対応をされるのかというのが1点です。

 もう1点は、浜松市の防潮堤ということじゃなくて、先ほど6番委員からもありましたが磐田市、掛川市などについて新聞報道がありました。先ほど説明がありましたように、太田川のしゅんせつ土や菊川のしゅんせつ土などを利用するというようなことを聞いております。
 非常に長い海岸線を持っている静岡県の中で整備しなくてはいけないのが二百何十キロメートルというようなことなんですけれども、それぞれ各市町で対応を計画しているということでありました。
 私が住んでおります浜松市の西の湖西市もそうなんですけれど、県は静岡県の行政として、市や町に対して、どのような対応というか、どういうようなことをやっていくんでしょうか。何かおかしいんですね。
 例えば具体的なことを言ってしまうといけないかもしれませんけれども、太田川のしゅんせつ土と菊川のしゅんせつ土は、多分性状が違うと思うんですね。こういうものを同一の方法でやるというようなことにしたら、先ほど危惧されていたようなことが現実に起こりかねません。こういうことで静岡県の行政としていいのかどうなのか、非常に危惧するものですから、あえてお聞かせをいただきたいと思っています。

 それから、先ほどの5番委員からの質問に関連するのですけれども、今度浜松土木事務所に沿岸整備課というのができましたよね。普通はこの課の管轄範囲は浜松土木事務所の管内だけですよね。そうすると、先ほどから話題になっている袋井土木事務所や他の土木事務所などにこれからこのような課をつくっていくんですか。

 最後の質問ですが、先日、松浦公園緑地課長に御足労いただいて、草薙総合運動公園の整備を見学させていただきました。物すごくいい新体育館ができていますよね。きのう知事も見たようですけれども、すばらしいなと思います。こういう施設が浜松市にできればいいなと思っているんですね。だから、その意味でちょっとお聞きします。
 遠州灘海浜公園の篠原地区の整備について、私も県議会議員になってすぐの本会議でも質問しましたし、建設委員会の委員になるたびに質問しています。今回も縁あってこの委員会の委員になったのですから、ぜひ質問をさせていただきたいと思っております。
 これは本当に大昔に静岡県が都市計画決定をして、その後、静岡県と浜松市でそれぞれ協力をしながら整備をしてきたわけでありますけれども、まだまだ整備がなされていない。まだ進捗率は非常に低いということが現実の姿でありますので、ぜひ御認識いただきたいと思っております。
いずれにしても、整備されたところにつきましては、いろんな形で大いに利用させていただいております。そこで、私も本会議場で質問をさせていただいたりしたんですけども、木で鼻をくくったような答弁しかいただいていません。
将来にわたってはどうなんでしょうかという質問に対して、何とかやりたいですね、ぐらいの希望の話しかありませんでした。
 ただ地元の我々とすると、昭和24年に都市計画決定されてから50年以上たっているんですね。じゃあ、そのときの状況はといいますと、うんとわかりやすい言葉で言うと、静岡県がその土地を利用させてくれと、こういうことですよね。言ってみたら、人間の関係で言えば、おまえは俺のところへ嫁に来いと。何年かたったらおまえをもらってやるよと、そういう約束をしたのと同じだと思っていますよ。
 ところが、何十年たっても手も握ってくれない。嫁にもらってくれるというような話も全くない。どうしようかなというような状況の中で、50年が経過してしまった。だんだん年をとるので嫁にもらう話がなくなったのかな、こういう状況だろうと思います。
 それを見かねて浜松市が半分、45ヘクタールのうちの20ヘクタールを使ってくれました。トビオという水泳場と、そのトビオの南に公園整備をしますということで土地を買って施設まで整備してくれました。
 残りの25ヘクタールは、静岡県が何らかの形でやらなかったら恥ずかしいじゃないですか。私は、県議会議員として地元に対して非常に恥ずかしいと思います。だから、現実に私は浜松市とも話をしていますし、いろんなこともお伺いしていますけども、ぜひこの辺のところは腹をくくってやってみてください。現実に私は、知事にも直接話もしてあります。してあるからといってできるとかできないとか、こういう話じゃないですけれども。ですから、ぜひこの辺のところは腹をくくってやるかどうかという話ひとつだと、こんなふうに思いますが、考えをお聞かせをいただきたいと思います。よろしく御答弁いただきたいと思います。

○仁科委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開を15時15分とします。
( 休 憩 )
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

○柳本港湾企画課長
 私からは、静岡県港湾管理条例の一部改正に関し、浜名港にプレジャーボート係留施設の指定管理者制度を導入することについてお答えいたします。
 まず、指定管理者制度を導入した場合のメリットについてでございます。
 プレジャーボートの適正管理及び利用環境改善のための総合的対策に関する推進計画を平成25年5月に国が計画を策定しまして、プレジャーボート係留施設には指定管理者を導入して民間のノウハウをどんどん活用していきなさいというものが出ました。これがまずベースにあります。
 浜名港におきましては不法係留船がありました。このため暫定係留施設をつくり、その間に恒久的な係留施設をつくってそこに集め、適正な管理を行おうということで整備してまいりました。そして、平成24年度に624隻が係留可能な施設が完成し、ことし4月1日現在では、426隻が使っております。この施設について現在県は委託管理をお願いしていますが、これを指定管理に移行する予定でございます。
 使用許可、利用料金の徴収等の業務を指定管理者にお願いし、まだ放置されている船がありますので、県としては余った力でそれらの船をこの係留施設に移すような指導を進めていきたいと考えております。そういう意味で県は放置船対策に注力できるという大きなメリットが考えられます。
 また、利用者に対するメリットですが、国がどんどん民間のノウハウを活用しなさいと言っている背景には、当然利用者に対するサービスの向上があります。今回は維持管理業務が中心となった指定管理になりますので、プレジャーボートがある施設の清掃やパトロールを行って、民間のノウハウを入れて、そこでサービスの向上を図ることができます。
 さらに、静岡県港湾管理条例の一部を改正する条例に利用料金制という条項を設けます。そうしますと、指定管理者は、知事の承認を得て利用料金を下げるということも可能になります。そういう意味で利用者にとってみればサービスは向上し、利用料金も下がってくるというメリットが生じる可能性があるということでございます。
 指定管理者のメリットといたしましては、私どもはこの条例の改正を御承認いただきましたならば、募集をかけていきますが、この指定管理者の候補としては、マリーナ等の施設を持っている者を想定しておりまして、それらの方々は、自分の持っている施設とこの舞阪プレジャーボート施設を一体管理することによって、スケールメリットによる作業の効率化を図っていくのではないかと考えております。以上がメリットでございます。

 次に、ほかの港湾、漁港にプレジャーボート施設の導入事例はあるかということでございますが、まず港湾施設としてのプレジャーボート係留施設に指定管理者制度を導入するのは、この舞阪プレジャーボートスポットが初めての事例であります。
 一方、県内の5つの漁港、稲取港、静浦港、焼津港、網代港、妻良港につきましては、このプレジャーボート係留施設に指定管理者制度を導入しております。これは漁港の中ということですので、漁業者との利用調整ということが重要になることから、地元の漁協を指定管理者としてプレジャーボートの方々と漁船と漁業者とは調整を取り合いながら漁港を使っていくという形でお願いしております。

 今後の指定管理者制度の導入の方向性ですが、現在、清水港には恒久係留施設を整備してあり、暫定係留施設からそちらのほうに移るように働きかけをしている最中でございます。ある程度、利用状況が安定したところを見計らって、導入を検討していきたいと考えております。なお、熱海港と伊東港につきましても係留施設がありますが、地元に受け皿があるのかという点も含めて検討させていただきたいと考えています。以上でございます。

○芹澤技術管理課長
 私のほうからは、社会資本の長寿命化の取り組みについて説明いたします。
 静岡県では、平成15年度に、それまでの壊れたら直すという事後修繕型から、点検を行って将来の壊れ方をある程度予測して、事前に少ない予算で効率的に直すという予防保全型の維持管理の考え方を入れた土木施設の長寿命化行動方針をつくりまして、点検等にかかっていたところです。
 新しい予防の知見等がふえてきたことから、平成25年3月に施設等を追加して社会資本長寿命化行動指針というものをつくりまして、これに基づいて社会資本の長寿命化に取り組んでいるところです。この行動指針におきましては、優先的な対象工種を定めまして、それについてそれぞれの施設を点検して状況をデータベース化します。それぞれの施設の特性に合わせた中長期管理計画というものをつくり、それに基づいて修繕等を行っていくこととしております。
 国のほうでも、今年度の5月に県の中長期管理計画に当たりますインフラ長寿命化計画をつくりましたので、今後は、これらとの整合性も点検しながら引き続いてそれぞれの施設の長寿命化を進めていくこととなります。

 また、市町に対する支援でございますが、市町でも長寿命化というのは非常に重要なことですので、平成25年2月に社会資本長寿命化・市町サポート窓口というのをつくりまして、市町の相談を受け付けているところでございます。
 それと、市町等のアンケートで希望が多かった、県で実施している長寿命化に関する点検や修繕の研修等への参加につきましては、市町から希望者の参加を募り研修の受け入れをしております。以上でございます。

○原道路整備課長
 私のほうからは、道路の市や町への支援についてお答えいたします。
 道路の老朽化対策の本格的実施に向け、メンテナンスサイクルを回す仕組みとして、先月6月4日に県内の各道路管理者――これは国、県、政令市、そして33市町、NEXCO中日本、静岡県道路公社でございますが――による静岡県道路メンテナンス会議を設置したところでございます。
 この会議では、各道路管理者間相互において連絡調整を行うことにより、円滑な道路管理の促進を図っていくとともに、会議を通して市町のニーズを把握し、ニーズに合った道路管理の支援を行ってまいります。以上です。

○内山農地整備課長
 私からは、土地改良施設における長寿命化対策についてお答えをいたします。
 土地改良施設の管理につきましては、これまで農家によって組織されました土地改良区が中心になってまいりましたが、施設の大規模化や安全管理に対する社会からの要請、それから老朽化などによって管理労力が非常に増大しております。その一方で、管理技術者の不足や農家の高齢化などにより、土地改良区等の管理基盤が脆弱化し、対応が困難になってきています。
 このため県におきましては、公益性の高い国営の基幹水利施設の管理につきましては、国庫補助事業である基幹水利施設管理事業を活用して管理費の助成を行っております。また県営の施設につきましては、ほとんどを改良区に管理をお願いしているわけでございますけれども、監視診断に基づく機能保全計画を策定するとともに、更新整備を適時行っております。
 また、それ以外の末端の水利施設等につきましては、土地改良区等が土地改良施設維持管理適正化事業を活用し、整備、補修する場合に県として助成を行います。そのほか施設管理者である土地改良区等へ指導助言を行う県の土地改良事業団体連合会への県からの支援を通じて施設の適切な維持管理を支援しております。
 ちなみに、土地改良施設維持管理適正化事業でございますが、整備、補修を行う複数の土地改良区や市町がグループでこの適正化事業というものに加入し、事業費の一部を3年もしくは5年間積み立てて事業を行うものでございます。
 結果といたしまして、事業主体になる土地改良区等につきましては、40%の事業費で整備や補修等ができるというような制度になっております。
 また、今年度から多面的機能支払制度というものを創設いたしました。これは水利組合等が維持管理をしているものについて、その活動について交付金を支給するというものでございますので、県としましては、これらの制度を普及させて施設の維持管理を支援してまいりたいと考えております。以上であります。

○内田交通基盤部理事
 三方原用水二期地区の推進についてお答えをいたします。
 この用水は、昭和45年に完成して以来、まさに水がなかった三方原台地に農業用水を送り、浜松市の農業を全国有数の産地に仕上げると同時に、工業用水、上水といった形で、まさに地域の発展を支えてきた命の水であります。
 この施設が老朽化し、また耐震性能が落ちているということで、地元の皆さんはこの整備に対する関心が非常に高く、一刻も早い整備を要望しているというのは我々も重々承知をしております。
 幸い、国のほうも耐震性能を上げる整備に対して制度の拡充を行ったり、あるいは予算をふやすという対応をとっておりますので、特に三方原用水の場合には、昨年度と本年度にかけて全体の実施設計に着手し、一応、来年度に本格的な工事に着手するというレールには乗っております。
 ただ、全国押しなべてこういう地区がございますので、私どもとすると、やはり三方原用水は、全国のほかの地区とは違うんだということを国に訴えかけて、確実に平成27年度に採択されるように努めてまいりたいと思っています。
 具体的には、やはり三方原用水というものが過去浜松市の農業を全国有数の産地に押し上げてきた、そのまさにエネルギーといいますか、それと同じことが今回の整備によって再び生まれるんだということで、国と連携して地域営農ビジョンをまとめているところです。
 それを仕上げてこういうふうに地域農業は大きく変わるんだというビジョンを具体的に示しながら、全国の他の地区とは意味が違うということを働きかけて、確実に平成27年度に採択されるように努めてまいりたいと思います。
 また、これを確実にするためには、やはり県議会の皆様の御支援も仰がなくてはいけない場面もあろうかと思いますので、ぜひその場面が来たときには引き続き御支援をお願いできればと思います。以上です。

○石垣河川海岸整備課長
 浜松市沿岸域の防潮堤の整備の考え方について、私からお答えいたします。
 建設委員会説明資料の60ページをごらんいただきたいと思います。中段に図が掲載してございますけれども、今現在、浜名バイパスからたこ揚げ会場のちょうど中間あたりになりますが、本体施工を5キロメートルの工事を始めたところでございます。
 3番委員の質問にありました浜名バイパスから今切口ブロックの約4キロメートルにつきましては、下のほうに点線が書いてありますが、ルートは検討中となっております。バイパスの後ろか前かということで、バイパスからちょうど浜のほうにぐっとせり出しているような場所でございます。バイパスの後ろになると、バイパスと防潮堤が交差する部分が開いてしまうということで、防御上も南側のほうがいいということであります。
 現在、道路管理者であります国土交通省浜松河川国道事務所と協議をしているところでございます。CSGを使った連続した構造ということで、当然台風の波浪などにも耐えられるものを考えてはおります。
 この地区がアカウミガメの産卵場所ということでもありますので、地元代表、学識経験者、行政等で組織しております自然環境検討委員会で構造等については検討をしているところでございます。
 また、台風の波浪を抑えることができる砂浜の侵食対策についても、昨年浜松市でパブリックコメントをしたときにも、防潮堤だけではなくて砂浜の侵食対策についてもしっかり考えてくださいという意見もありました。そういったことから、砂浜の侵食対策についても遠州灘侵食対策検討委員会でしっかり検討しているというところでございます。以上であります。

○長繩河川企画課長
 私からは、静岡モデルへの県の対応について御回答いたします。
 まず、津波対策についての基本的な考え方を改めて御説明させていただきます。建設委員会説明資料の50ページに記載してございますようにレベルワンの津波、これは発生頻度が比較的高い津波でございますけれども、これにつきましては、海岸防潮堤なり、河川の堤防、あるいは河口部の水門、こういった施設で守るということが基本でございます。
 さらに、それを超えるような津波、最大クラスのレベルツーの津波に対しましては、施設を乗り越えたときに粘り強く効果を発揮するような構造にするということに加えまして、さらにそれが内陸部に侵入した場合は、避難していただくということが基本的な考え方でございます。
 この避難につきましては、市町のほうで警戒避難計画を立てるわけでございますけれども、ただ静岡県の場合は目の前に震源域がありまして、津波の到達が非常に早いという特性がございます。
 このため、少しでも津波の到達をおくらせる。あるいは津波が乗り越える量を減らす。このためにはどういったことができるかということについて、まず市町のほうでそのあり方について考えていただきまして、それを具体化する方法を県と市が一緒になって考えて実現につなげていく。これが静岡モデルの取り組みでございます。検討会におきましては、県のほうからは、河川、海岸、港湾部門、さらには海岸防災林を所管する森林部門に加えまして、危機管理部からも担当職員が出席しております。市町のほうでもそのような部局の担当が参加しております。こういう場の中でどういったことができるかということについて、一緒になって考えているわけでございまして、その取り組みを通じて県の持っておりますノウハウ、これを十分に各市町のほうに伝えて支援しているつもりでございます。
 ただ今後、各市町のほうから具体的にこういった部分について支援していただきたいというような話があれば、財源がないという非常に厳しい中ではございますけれども、できる範囲内で支援して御期待に応えていきたいと、このように考えております。以上です。

○鈴木総務監
 私からは、沿岸整備課の設置につきましてお答えいたします。
 浜松土木事務所におきましては、本年度防潮堤本体の本格施工に着手するということから、専任の組織であります沿岸整備課を新たに設置したところでございます。
 その他の事務所につきましては、今後のそれぞれの事務所における具体的な事業計画、あるいはその進捗状況を踏まえながら、適正な組織体制を検討していく中で必要であれば、課あるいは班の設置も含めて考えてまいりたいと思います。以上でございます。

○松浦公園緑地課長
 私のほうからは、遠州灘海浜公園の篠原地区の今後の整備についてお答えいたします。
 これまで県といたしましては、地域バランスを考慮して、県営都市公園にスポーツ施設を配置していること、また県内7つの県営公園の管理には、毎年莫大な予算を費やしていることなどから、篠原地区に新たな県営公園を開設することについては困難な状況にあり、浜松市にある既存施設の有効活用に努めることが重要であるというような、委員がおっしゃったように、木で鼻をくくったような答弁を繰り返してまいりました。
 しかしながら、先ほどから議論になっています防潮堤整備が本格化してきたことから、当該地区の防災拠点としての篠原地区のあり方について、浜松市が津波防災地域づくり計画として検討を始めたとのことです。
 このためこの区域の整備について、この津波防災地域づくり計画におけるものが公園施設として適するものか、設置主体を誰にするかということも含めて、浜松市の考えも伺いながら今後検討してまいりたいと思っています。以上であります。

○鈴木(洋)委員
 木で鼻をくくったような答弁でなくてありがとうございました。それぞれで御丁寧な答弁をいただきましてありがとうございます。いずれにしても、目的とするところは、静岡県民が安全で安心して暮らせる地域づくり、そして幸せな社会生活が送れる、これが一番の目的でありますので、ぜひよろしくお願いを申し上げたいなとこんなふうに思っております。そこで、2点になるか3点になるかわかりませんけども、質問をさせていただきます。
 まず、議案第123号について御答弁いただきまして、本当にありがとうございました。大変わかりやすい御答弁でございました。ぜひまた頑張ってください。

 それから、社会インフラの長寿命化につきまして、要望か質問かちょっとわかりませんけれども、1点だけこんなことはどうでしょうかということをお話したいと思います。
 大規模な公共事業ではなくて、こういったような社会インフラの老朽化に対応するような仕事ですが、地元の業者、先ほど建設業界の技術者が減っているとか、人数が減っているとか、簡単に言うと建設業界の力が低下しているという話もありました。こういうものに対応するような仕事を、ぜひ県内の中小の建設業者の皆さんのところに回すことはできないだろうか。こういうようなことを言っていただければ、十分に対応できる能力を持った業者は、静岡県内にはいっぱいいるんじゃないかと、こんなふうに思っていますので、この辺のところを踏まえて考えてもらいたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

 それから、三方原用水のほうは、本当にありがとうございます。御説明にもありましたように、本当にこの浜松地域の発展に大いに寄与してきた三方原用水であります。聞くところによりますと、既にレールに乗っていると、ほかの日本国内を網羅してみても、ほかの地域とはちょっと違うような性格を持った三方原用水ということで、御説明いただいているようでございますので、ぜひ国と連携をしていい方向に引っ張っていってほしいと思っております。

 防潮堤について、1点だけ質問をさせていただきます。
 浜名バイパス付近のルートもまだ決定していない、こういうような話ではありましたけれども、絵で見る範囲では、浜名バイパスの南になるのではないかなと我々は認識しています。
 先ほどの質問で申し上げましたように、皆さんは御想像できないかもしれませんが、我々は台風が来たときの遠州灘の状況というのは、嫌というほど知っているわけです。ですから、少なくとも浜名バイパスの南へこういう防潮堤をつくったときには台風対応も考えていっていただかないと、せっかくつくったものが機能を発揮するときには劣化しているというようなことも想定されますので、そこを私どもは非常に心配しています。
 そこのところをぜひ丁寧にお考えになっていただいて、地元のほうからいろんな話が出ているかもしれませんが、ぜひその辺のところはベースとして考えていただければなと、こんなふうに思っておりますがいかがでしょうか。

 それから、もう1点、今実施されている5キロメートルの防潮堤の整備について、第4次地震被害想定の津波高によって高さが決められ、今のところは皆さんが受け入れているわけですけれども、資料によると、地元の要望によりということで地元が要望をしたところだけは高くなっているわけですね。西区よりも南区のほうが防潮堤が高いんですね。第4次地震被害想定のとおりに、津波が来るかということは誰も想定できませんよ。馬込川があったり、天竜川の流域があったり、いろんなことの中でそうなっているというのは理解はできますけれども、これはやっぱり原点に返って同じ高さにしたほうがいいんじゃないかなと、こんな思いがありますので、これは意見として言っておきます。よろしくお願いします。

 それから、静岡モデルについてはできる範囲内でというような御答弁をいただきました。金がない、ない袖は振れないというようなことを言いますけれども、じゃあだからといって、金がないからできないので、津波が来たらごめんなさいね、というわけにはいかないんじゃないかなと思います。これは非常にひっかかっていますので、なかなか難しいとは思いますが、ぜひいい方法をお考えいただきたいと思います。

 それから最後に、遠州灘海浜公園の整備についてでございますが、浜松市の防潮堤が整備されると答弁の中にもありましたように、状況が非常に大きく変わってきた中で、浜松市も防災機能を備えた施設をぜひつくっていきたいということであります。まだ施設そのものの内容については、計画がきれいに見えているわけではないと思いますが、ぜひそうなった時点では、津波防災地域づくり計画の中での対応を静岡県としてもお考えいただきたいと思います。これは要望でございますが、よろしくお願いを申し上げます。以上、答えられる部分がありましたら、お答えいただきたいと思います。

○山本建設業課長
 地元の建設業者への工事の発注についてお答えいたします。
 従来から建設工事の発注に当たりましては、県内建設業者が施工可能な工事については、県内建設業者に発注するということを基本に地域要件等を設定しておりますので、今回の対象になる工事が、県内建設業者が施工可能な工事であれば同様の方針で対応したいと思います。以上であります。

○石垣河川海岸整備課長
 防潮堤の連続性、あるいは道路も一緒に守ることができるということで、防潮堤のルートはバイパスの南側を主として道路管理者と協議しているというところでございます。
 地元のことを知りつくした3番委員の意見、あるいは地元の意見として、今後設計をするに当たりまして、台風のことも含めて検討していきたいと思っております。
 先ほど、自然環境の話をしましたけれども、自然環境検討委員会の中では、コンクリートなどで海側のほうを張ってしまいますと、太陽光線が反射をして、アカウミガメの片方の性別のものしか生まれなくなるような危険性もあるとの指摘もあるものですから、そういったことも踏まえまして、いろんな検討をして設計を進めてまいりたいと思います。以上です。

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