本会議会議録


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令和7年2月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:宮沢 正美 議員
質疑・質問日:03/06/2025
会派名:自民改革会議


○宮沢委員
 一問一答方式で1項目だけ質問します。
 危機管理くらし環境委員会説明資料29ページ、次期東富士演習場の使用協定が令和7年3月をもって5年間の期限が満了するということで、次期第十三次協定の締結に向けての調整が進められていると思います。
 県は立会人として国と地元との調整を行う役目ですが、3月31日の調印式に向けてこれまでどのような調整を行ってきたのか、具体的な役割について伺います。

○佐々木県民生活課参事(渉外担当)
 県は、国及び地元からの協力要請に基づき次期協定の円滑かつ適切な締結に向けて立会人の立場で調整を図っております。
 具体的には、行政・権利協定当事者合同会議や終結処理委員会においてくらし・環境部長が自ら議長を務め、終結処理と新たな協定の締結に向けた総合的な調整をしています。
 また、安全対策委員会や土地契約者当事者協議会など課題ごとに設置された15の協議機関においても事前調整会議も含めて協議に出席しています。

○宮沢委員
 5年ごとに見直すと当然様々な課題が出てきて、それを1つ1つ解決、調整をした後、次の協定の調印に向かうことになると思いますが、調整過程の中でどのような課題が挙げられているのか、県としてはどのような姿勢で次期協定締結に向けた最終調整を行うつもりなのか伺います。

○佐々木県民生活課参事(渉外担当)
 課題については、米軍東富士演習場の全面返還があります。前回の終結協議の際にも、防衛大臣重要会談で調整が図られた大変難しい課題であり、現在米軍営舎地区返還問題専門委員会において協議を継続中です。
 また、自衛隊及び米軍の事件事故発生時における情報提供や再発防止、演習場内に生息する鳥獣の被害対策については、それぞれ安全対策委員会、行政部会等で協議を行っており、その他の各種協議についても県庁の個々の課題に関わる部局と共に参加しております。
 県としては、地元の皆様が安心して安全に生活できることが何より重要と考えており、演習場の使用と周辺住民の生活の安定の両立を図ることを目的として立会人の立場を基本としつつ地元の御意見、御要望を最大限に尊重しながら引き続き調整に全力で取り組んでいきたいと考えています。

○宮沢委員
 地元からの課題として挙げられている中には米軍キャンプ富士の問題もあるということで、非常に大きな問題がこの調整のための会議の中で諮られていくということになると本当に大変な役目だと思います。答弁頂きましたように基地の存在によって住民の皆さんが様々な不安を覚えることもあるかもしれませんので、事件事故が起こらないようにすることがまず前提になるかと思います。
 一方、日本の防衛ということを考えると東富士演習場は非常に大きな役目を果たしていると、和田議員から折に触れてお聞きします。
 県は立会人でありますし、またくらし・環境部長が議長も務めている場面もあるようですので、ぜひ地元の意向を聞きながら向こう5年間にわたり演習場が防衛機能をしっかり果たしていただけるように、また地元の皆さんが安心・安全で暮らしていける協定にしていただき、調印式に臨んでいただきたいとお願いします。

 さて、いよいよ年度末ということでこの委員会が終わります。次年度に向けて様々な人事も含めてやらなくてはならない時期になってきました。
 くらし・環境部の皆さんの中でも、池ケ谷くらし・環境部長、光信くらし・環境部水資源担当理事、鈴木建築住宅局長が今年度末で60歳という節目を迎えて現在の役職を終えると伺っております。
 ここで皆さんに、改めて私から御紹介させていただきたいと思います。
 まず、池ケ谷弘巳くらし・環境部長におかれましては県立病院を皮切りに文化・観光部の空港利用促進課参事、経済産業部研究開発課長、産業イノベーション推進課長、経営管理部理事、くらし・環境部環境局長、部理事を経て御存じのように今年度からはくらし・環境部長として御活躍していただきました。
 特に、くらし・環境部においては今日もいろいろ話題となっておりますが、リニア中央新幹線整備事業と大井川の水資源及び南アルプスの自然環境の保全両立に関して課題解決に向けてのJR東海との協議、対応をスピード感を持ちながら丁寧に進めていただきました。また流域市町や利水関係者等との調整にも御尽力されました。
 また、熱海土石流災害を端緒とした盛土対策が注目されましたが、盛土規制法の運用開始を踏まえた盛土条例の見直しを総括されたほか、県民の安心・安全の確保に向けて不適切盛土の是正や監視体制の強化に取り組んでこられました。
 次に、犯罪被害者等への支援では犯罪被害者やその御遺族がより長期的、包括的な支援を受けることができるように、多機関ワンストップサービス体制の構築や見舞金制度の創設など知事部局による来年度からの支援体制の強化及び支援策の充実に向けて手腕を発揮していただきました。
 また、木造住宅耐震化プロジェクト「TOUKAI−0」の総仕上げと震災の減災化の推進に当たっては、率先して市長や町長を訪問し協力依頼をするなど県民の命を守る事業の実施に向け先頭に立って取り組んでこられました。
 移住・定住政策に関しては、市町や関係機関と一体となった取組を推進するとともに、移住関心層や中京圏、関西圏に対する取組の強化の道筋をつけるなど移住者の裾野を広げる施策の推進に手腕を発揮していただきました。
 さらには、県民生活に身近な業務を所管する部のトップとして県民目線を大切にするとともに、部内においては誰もが明るく生き生きと働ける職場づくりにも尽力していただきました。
 このように温かくかつ強いリーダーシップを発揮され、複雑化する行政課題の解決に向け多大な御貢献をされた池ケ谷部長に心から敬意と感謝を表したいと思います。長い間ありがとうございました。
 次に、光信紀彦くらし・環境部理事におかれましては土木職として袋井土木事務所を皮切りに、交通基盤部土木防災課技監から割愛採用により国土交通省災害査定官を務め、その後県に戻り交通基盤部河川企画課長、河川砂防局長を経て令和4年度からは水資源担当のくらし・環境部理事として御活躍されました。
 交通基盤部において市町と連携した静岡モデルによる津波対策の推進や近年の気候変動に伴い頻発・激甚化する水災害等に対し流域全体で水災害対策を推進する流域治水プロジェクトの策定など新たな課題の解決に向かって御尽力していただきました。
 くらし・環境部においては、卓越した技術力を大いに発揮され熱海土石流災害やリニア建設工事に関するJR東海との対話に臨んだほか、水資源や水道事業に関する様々な施策推進や課題対応においては光信理事の手厚いサポートが不可欠であったと伺っております。
 このように常に真摯な姿勢で本県の河川、海岸そして環境行政に貢献されたことに心から敬意と感謝を申し上げたいと思っております。長い間ありがとうございました。
 次に、鈴木義彦建築住宅局長におかれましては建築職として都市住宅部の住宅課を皮切りに、くらし・環境部建設確認検査室長、建築安全推進課長、住まいづくり課長を経て、令和5年度からは建築住宅局長として御活躍されました。
 くらし・環境部においては空き家対策をはじめ、静岡県らしい豊かな住まいを実現する様々な住宅施策に熱心に取り組むとともに、多数の浸水被害が発生した令和4年台風15号では借り上げ型応急住宅の確保や応急修理の支援など被災者の速やかな生活再建に尽力していただきました。
 また、昨年の能登半島地震の際は、建築住宅分野での豊富な経験を生かし、被災建築物応急危険度判定や仮設住宅建設支援の職員派遣を迅速に進め災害時の的確な陣頭指揮を執られたと伺っております。
 このように常に真摯な姿勢で本県の住宅行政に貢献されましたこと、心から敬意と感謝を申し上げたいと思っております。長い間ありがとうございました。
 それでは、今年度末をもって現在の役職を終えられる3名の皆様方から、これまで携わってこられた県行政を振り返り、今後の後輩たちあるいは我々県議会への御意見等も踏まえて一言ずつ頂ければと思います。よろしくお願いします。

○池ケ谷くらし・環境部長
 ただいま2番委員から本当に身に余る御紹介を頂きまして、誠にありがとうございます。
 県職員としてこれまで務めてこられたのは、県議会議員の皆様方をはじめとして数多くの先輩職員の皆様方の御指導のおかげと深く感謝しております。
 振り返ってみますと34年間職員生活を送ってまいりましたが、様々な所属で貴重な経験をさせていただいたと思っております。例えば平成6年に静岡空港の建設準備事務所、当時は設置許可申請の同意取得という用地交渉の事務をさせていただいたことがございます。それから平成11年に旧天城湯ケ島町で天皇皇后両陛下をお招きして第50回の全国植樹祭が開催されました。そちらの開催の準備をさせていただいたり、こういった経験を重ねたことが今の自分に繋がっているかと思っております。
 また、役職定年前のこの1年はくらし・環境部長という大変重責を任せていただきましたが、この1年間業務をこなしてこられたのはくらし・環境部の職員の皆様の支えがあってこそと思っております。厚く御礼を申し上げます。
 職員の皆様方におかれましては、知事が目指す幸福度日本一の静岡県の実現とともに、魅力ある働きがいのある静岡県庁、これをぜひつくり上げていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 最後になりますが、皆様方の今後の益々の御活躍を祈念申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手)

○光信くらし・環境部理事(水資源担当)
 ただいま2番委員から有り難いお言葉を頂き、誠にありがとうございます。またこのような機会を頂きまして感謝申し上げます。
 御紹介にもありましたように、私は土木職の技師として袋井土木事務所の河川改良課に最初赴任しました。その後河川課に行きまして、くらし・環境部へ来る前は河川砂防局にいたということで、河川という名前が入った職場に実は35年のうち22年間おりました。そういうことで振り返りますとほとんど河川、それから海岸事業あるいは災害復旧などの防災事業にほぼ携わってきたのかと感じております。
 35年の中でやはり一番印象に残る出来事といたしましては、熱海の土石流災害があります。発生後災害の復旧、それから復興の計画の策定あるいは原因の究明、また新たに県で盛土対策のための条例をつくりその運用開始に携わってきました。これはやはり地元の早期復興と、それから二度と同じようなことを繰り返さないという強い思いで取り組んできたつもりです。
 また、国へ2年派遣されて、そこでは災害査定官として従事してまいりました。そのときも国へ行った4月に熊本地震が発生しまして、その後も東北や北海道で大きな豪雨災害がありました。その次の年は九州北部豪雨の災害もあり、私が赴任した間は前の年に比べて倍ぐらいの被害額を出しているような中やっておりました。そこで大体1年の半分ぐらいは被災地へ赴き、災害査定官として地元の災害復旧に貢献できたのかなと思っています。
 そのとき非常に感じたのは、やはり他県に比べて静岡県という環境が、人口もそうですし交通網もそうですが、他県に比べるとかなり恵まれていることを非常に感じたところです。その財産を今後益々発展させるように進めていくことが、これからの課題ではないかと考えております。
 私は、人との対話を重視しながら仕事に取り組んでまいりまして、若い人それから先輩に分からないことはもうどんどん聞いて、自分の仕事の進め方がいいのかどうか、その都度振り返りながら取り組んできたつもりです。後輩の皆様には、引き続き県の発展のために健康に留意して職務を続けていただけるようお願いしたいと思います。
 最後になりますが、県議会の皆様には我々残された職員に対する御指導、御鞭撻を引き続きお願いしますとともに、県の発展のために時には厳しいお言葉を職員へ向けていただいて県政がよりよい方向に進むようお願いしたいと思います。
 本当にお世話になりました。ありがとうございました。(拍手)

○鈴木建築住宅局長
 2番委員から身に余るお言葉を頂きましてありがとうございます。
 私は、建築技術の職員として昭和63年に入庁しました。当時は都市住宅部住宅課で知事は斉藤知事でした。それから37年間、建築職員が行くべき職場は出先機関の土木事務所を含めましてほとんど経験し、最後の7年間はこのくらし・環境部に在籍しました。
 様々な仕事をやったのですが、印象に残っている仕事といいますと、先ほどの光信理事も言われていたのですが、防災に関することがやはり印象に残っております。
 平成7年に阪神・淡路大震災があり、翌年度の1年間兵庫県庁に応援派遣で行っておりました。このときは兵庫県庁や迎賓館の改修工事を担当しました。それから平成16年に新潟県中越地震があり、そのときは応急危険度判定業務、他県の応援で静岡県の第一陣として現地に行きました。このときは静岡駅や現地で大勢のマスコミから取材を受けて、大変な思いをした記憶があります。その後東日本大震災があり熊本地震があり、そして昨年は能登半島地震がありました。私は昨年の夏に能登半島に現地視察に行ってまいりました。倒壊した住宅や火災の被害、それから液状化被害など自然の恐ろしさを再認識したところです。
 静岡県も南海トラフ巨大地震がいつ来てもおかしくないと言われております。私たち建築職員は、いざ発災すると被害状況の確認や応急危険度判定、それから応急仮設住宅の建設など様々な業務が発生します。静岡県はまだ地震による大規模広域災害は経験がありません。そうした中でより実践的な状況を踏まえた準備を建築の後輩職員にはしていってもらいたいと思っております。
 県民の皆様方には、今まで様々な場面でお世話になり、大変ありがとうございました。私たち建築職員、まだまだ多くの課題がございます。先ほどの防災に関してもそうですが、少子高齢化や地球温暖化が進行する中、空き家、省エネ、セーフティーネットといった住宅政策の課題、それから来月建築確認のルールが一部変更となりますが、そういった建築行政に係ること、それから県営住宅をこれからどのように建設していくか、さらには建築職員の一級建築士の資格取得率の低下の問題、これらの課題にこれからもしっかりと取り組んでいく必要があります。県議の皆様方には引き続き御支援、御協力をよろしくお願いしたいと思います。
 今までありがとうございました。(拍手)

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