• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和6年2月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:杉山 盛雄 議員
質疑・質問日:03/07/2024
会派名:自民改革会議


○杉山(盛)委員
 それでは、一問一答方式で何点か質問します。
 文化観光委員会説明資料36ページの宿泊業の経営力基盤強化事業費助成事業のところです。
 従業員の住環境の改善としての社員寮の整備に対する助成に関して説明していただきたい。

○影島観光交流局長
 宿泊事業者は県内の様々なところで営業されておりますが、交通機関から離れているところ等を含めて住環境の整備に課題があって、なかなか人手不足が解消できていないとの声が県に届いている現状がございます。
 こういった中、業務の効率化、生産性の向上というソフト的な対策に取り組むことももちろんですが、離職率が高い、また定着率が低いと言われている宿泊産業にいる方々の離職防止や新しい人材を獲得するための方策として従業員の住環境を整備すること、具体的には今ある建物をリフォームする場合と新しい従業員寮を整備するために新築する場合の補助という2つのプログラムメニューとして新規事業を立ち上げています。

○杉山(盛)委員
 金額を確認したいのですが、上限が補助率4分の1で更新の場合最大10戸で200万円、改修が25万円ということですか。

○影島観光交流局長
 県で想定していますのは、更新につきましては1部屋当たり200万円となります。補助率が4分の1で市町と並行補助になっております。事業者2分の1、県4分の1、市町4分の1の割合で、1棟最大10部屋までを補助するメニューになっております。
 同じように改修につきましても、1部屋当たり25万円、最大10部屋までの補助内容になっております。

○杉山(盛)委員
 ちょっと意味が分からない。更新の場合200万円で1部屋当たりと言いましたよね。改修の場合は25万円。更新と改修とはどういう意味ですか。更新は新しく建て替えるという意味で250万円、改修はいわゆるリフォームということで1部屋25万円しか出ないということですか。

○影島観光交流局長
 新築の場合には最大1棟当たり10部屋分を補助する、改修の場合は既にある既存建物の1部屋をリフォームするときに25万円を補助するということです。

○杉山(盛)委員
 私はずっと関わっていたので、今確認してみてリフォームでは1部屋かかる金額が大体800万円ぐらいなので200万円と認識したけれど、びっくりしたのはリフォームの場合だと25万円ということです。せいぜいエアコン1台分程度だよね。
 東日本大震災のときに計画停電があって、伊豆半島では東京電力が計画停電を行ったわけですが、あのとき旅館は停電になればもちろん風呂駄目、冷蔵庫駄目、これらが全く機能しなかった。それがしばらく続いて何が一番痛手だったかといえば、働く所がないので人間が出ていってしまったことですよ。その後にまた新しく頑張るから戻ってきてくれと言っても次の仕事に就いていればもう戻る人間はいないですよ。
 この事業で何が一番の目的かというと、築30年、40年、50年と寮がえらく古くて、入るのは嫌だという従業員が多いので、寮を改善する。建て直しはかなりお金もかかるのでリフォームすることを目的にこの予算をお願いしていたつもりですが、リフォームで1部屋25万円という金額で本当にできると思いますか。

○村松スポーツ・文化観光部長
 今回の25万円という金額は県の持ち出し分になります。この制度は市町と一緒にやっていきますので、例えば100万円のリフォームをすると公的には50万円まで負担させていただきます。
 いろいろと業界の方々、組合の方々ともお話をした中で、現状は例えばトイレが水洗ではない、Wi−Fiが入っていないといったことをいろいろ聞いております。全てはなかなかできませんが、そういったところに対応できる事業スキームとして、基本的には1戸100万円の改修を行っていただくときには県と市町で50万円負担するという制度設計をしております。
 1棟当たり最大10部屋ですので、10部屋改修の場合、中をきれいにしていただければ県が250万円、市町が250万円負担します。それから建て直しとなれば最大10部屋で、県が2000万円、市町が2000万円負担させていただく制度でございます。

○杉山(盛)委員
 この予算はいま一度よく検討し、現場と相談しながらやっていただきたいと要望しておきます。

 次に、5番委員からも質問が出ました説明資料25ページの旧ヴァンジ彫刻庭園美術館跡地に係るPwCアドバイザリー合同会社との利活用計画策定等業務委託についてです。
 約1年間の契約で2200万円と出ていますが、正直委員みんながここで初めて知ったんじゃないかと思うんです。先ほど5番委員は、この業務委託の委託先はどのように決まりましたかと伺い、プロポーザル3者程度が参加してといった説明がありました。2200万円という予算も含め、当委員会には出されていないことについて伺います。

○村松スポーツ・文化観光部長
 まず、この契約に係る予算は昨年12月定例会のときの補正予算の中に含まれているものでございます。債務負担行為を設定し、その中で今回PwCアドバイザリー合同会社と委託契約を結んでおります。
 ですので、具体的な委託先について皆様に御説明するのは今回が初めてだと思いますが、契約期間が来年1月までございますので、これから毎議会の委員会の中でどのような利活用計画があるか、進んでいるかについて出させていただき、また委員の皆さんの御意見も伺いながらよりよいものにしていきたいと考えています。

○杉山(盛)委員
 ちょっと釈然としないです。この利活用計画の策定で業務内容の中の基本理念やらいろいろなこと、特に8番委員が強く言っていたのは民活ですよね。民活をとにかく入れなければ、この地域、またこの旧ヴァンジ彫刻庭園美術館跡地自身もよくなっていかないことはもう周知の一致した意見です。県としてどういう考え方を持ってやろうとしていたのかが一番大事なことであると思うんです。
 この業務委託を締結した会社によってこれからいろんなものが出てくると思います。2200万円の契約をしているんだから。プロポーザルに係る入札において、参加した3者がいろいろなものを出してこの会社が決まった過程の中で、どんな考えがあって、どういう点が各会社から出てきたか。今言った民活を重視してやっていくものでないとね。旧ヴァンジ彫刻庭園美術館を最終的に県が引き受けるに当たり、いろいろな考え方を提案しながらやっていかなければとの気持ちもあって、当委員会としても審査してきたわけですけどね。ちょっとその辺が、もしこの会社だけでなく今言った3者ということであるならば、どんな考え方が出てきたのか、お示しできれば示してください。

○村松スポーツ・文化観光部長
 基本的にこの会社を選んだ理由を端的に申し上げますと、やはり民間活力、収益事業の提案で優れていたのが選定理由になります。
 この会社の実績として今造ろうとしている福岡県の新美術館など様々な事業にも携わっており、PFI等の民間活力の導入の提案にもたけております。県としては、今年度に様々な御意見があった中で、しっかりと民間活力を導入し、にぎわいのある施設としていくことが当委員会からの1つ御意見だと認識しており、その点を重視したところです。
 詳細は横山スポーツ・文化観光部理事兼文化局長から回答させていただきます。

○横山スポーツ・文化観光部理事兼文化局長
 まず、PwCアドバイザリー合同会社ですが、実績としまして先ほど村松スポーツ・文化観光部長から福岡県立美術館基本計画の策定業務をやっているとのお話があったのですが、まず御紹介させていただきたいのが、大阪中之島美術館でコンセッションという運営権を導入して美術館の運営のかじ取りをやったことでございます。中之島美術館の事例は、国内でも公設民営の有数の成功事例と言われているところで、実績として申し分ないかなと考えております。
 先ほど3者から応募があったと言いましたが、甲乙つけがたいところがあったのですが、特にPwCアドバイザリー合同会社が民営のところで民間投資を意識して、まず収益事業を確立させると力強くプレゼンしていただいて、その辺が委員にも評価されたと記憶しております。
 参考までに申しますと、遠州灘海浜公園の官民連携導入可能性調査でも県内での調査受託を行っているところです。そういった実績等も踏まえて総合的に判断させていただいております。

○杉山(盛)委員
 何かちょっとキツネにつままれたような進み方だったので知らなかった私が駄目なのかどうか分かりません。
 いずれにしても、今の説明だと確かにヴァンジ彫刻庭園美術館の利活用の点を捉え、各地域の美術館の成功例をこの会社がやっていたという説明は分かりました。
 一つ提案させていただきたいのは、確かに日本中探しても利益の出ている美術館は本当に少ないんですよ。美術館自身で利益が出ているということになると、多分本当に1つ、2つ、3つなどという数じゃないかな。
 特に、旧ヴァンジ彫刻庭園美術館跡地の地域を考えると、正直公共交通機関のバス路線もないしみんな車で来るわけですよね。でも来る目的がこのヴァンジ美術館だけとなってくると、正直もう誰でも思うかもしれないし、見ても分かるとおり美術館だけを目的に来る人って非常に少ないのかなと思います。
 なぜ寄附受納したかとなると、これは私の個人的な考えですが、クレマチスの丘という場所的なものと2万平米以上ある庭園ですよね。たしか当委員会における過去の質問の中でも言ったと思いますが、今子供と家族が集える公園が東部地域にはあまりないんですよ。ここの2万平米以上の土地を利活用してできるものとして、1つは子供と家族が集えるようなものをやっていかなければまず人は集まってこないと思うんですね。
 一番怖いのは、静岡新聞社が持っているベルナール・ビュフェ美術館もこのクレマチスの丘が衰退し、閉園した段階で相当な負担になっている。万が一これが俺たちも辞めるからベルナール・ビュフェ美術館も県で引き取ってくれよという状態になったときの対応が大変な問題になってくると思うんですよね。
 同じ場所じゃないかとなってきたときに、何が何でも旧ヴァンジ彫刻庭園美術館を利用してというよりも、土地を利用してやっていかなければということがあるんです。
 この場でこんな話をしていいかどうか分かりませんが、家族が集えるようなものって1つは公園、あと食事ですよ。本県には有名なハンバーグレストラン、回転寿司屋などいろいろなものがあるので、そういうものを利活用して食事ができる、食事した後には庭園があって人が集える、家族が子供が遊べるというものの考え方でやっていかないとね。美術館だけの考え方では人が来ないと思います。
 だから、契約委託先にはただ任せるだけではなく、県としてもその辺のことをいろいろ提案しながらどんどん進めていかないとね。2万2000平米以上ある土地のそれこそ3分の1でも半分でも使って、そういうものをどんどん開発していくような気概がなければ人は来ないと思うんです。村松スポーツ・文化観光部長、その辺について何か考えがあれば教えてください。

○村松スポーツ・文化観光部長
 2番委員から御指摘がありましたとおり、県には施設がいろいろありますが、施設は使って何ぼだと思っております。たくさんの人に御利用頂くのが1つの重要なポイントだと思っております。
 そういった意味で、先ほど御質問がありましたクレマチスの丘には今回の旧ヴァンジ彫刻庭園美術館以外にもベルナール・ビュフェ美術館や長泉町井上靖文学館があります。まずこの3施設をうまく活用するのが1つのポイントになると思います。
 実は、これからこの3施設でどうやるかについての検討会議をつくっていくことにしております。そういった中で、どうやったらうまくその3施設が有機的に結びついてにぎわいが戻せるかというところをやっていきます。
 もう1つ、東部、伊豆全体にネットワークをつくっていくことをやっていきます。具体的に言えば三島市内の佐野美術館、熱海市内のMOA美術館など周辺にはいろいろな施設がございますので、こういったものと一緒になってやることで、東部・伊豆地域全体の文化の底上げをしっかりとやっていきたいと思っております。
 今回お願いしているPwCアドバイザリー合同会社には、あくまでも提案していただくのみでございます。最後の意思決定が県にあることはしっかりと肝に銘じております。これから各定例会の委員会に進捗情報を逐次御報告させていただき、また委員会が開かれていない場合でも当然、各会派の皆様にも御意見を聞きながら、5年後、10年後にあの頃いろいろと議論があったけれど、県が引き取っていいものができたと県民の皆様に喜ばれる施設を目指していきたいと思います。

○杉山(盛)委員
 答弁聞いて逆に不安になりました。確かに美術館をいろいろな形で、佐野美術館だろうがヴァンジ彫刻庭園美術館だろうがいいのですが、はっきり申し上げてそれだけでは人来ないですよと言ってるのよ。だからそのことを今話している。例えば今言ったような食だとか何かほかの意味での癒しだとかを考えていかないと駄目でしょと提案しているわけですよ。
 だから、悪いけれど幾ら村松スポーツ・文化観光部長が力んでも美術館には人が行かないから。私もヴァンジ彫刻庭園美術館には一、二度見に行ったけどもう行かないですよ。そういうことを今言っているので違う角度からもっともっと検討する。特に今言った県が主導して最後は決定するっていう言葉を聞いてぞっとした。違うでしょって、それは。いろいろな民活を使わないと。8番委員には令和8年くらいまでにきちっとしなければお返ししたらどうだというところまで言われるくらい、全委員が責任を考えてやってきたことだから。そこのところは村松スポーツ・文化観光部長にもう一度違う角度でやる意思があるのかどうか聞きたい。

○村松スポーツ・文化観光部長
 2番委員から御指摘のあったとおり、当然美術館だけという形でやっていくことは考えておりません。やはりにぎわいという意味では食に代表されるいろいろな地域資源が本県にはございます。そういったところも中に入れて、子供たち、御家族の方々も常時、何回でも来ていただけるようなコンセプトにしていきたいと思っております。
 それから、県が最終的にという言い方をしましたが、委託先に全てを丸投げしてやるという意味ではなく、もっと民活を入れてほしいという県の考え方をこれから委託先にも伝え、よりよいものをつくり上げていきたいと考えております。

○杉山(盛)委員
 受け取った財産の中の建物にレストラン2棟とあるんだけども、このレストランができた当時はそれこそ3か月、半年先まで予約がいっぱいという場所でもあったわけですよ。だからもう既にあそこのレストランは有名だった基礎はあるわけで、ぜひ今言ったようなことで県だけ、委託先だけではなくて、いろんな地元の意見を集約しながら、そしてスピード感を持ってやっていかないと。ベルナール・ビュフェ美術館も含めていろいろなにぎわいを創出するものを皆さんで考えていきましょう。

 以上で質問を終わります。
 例年、年度末もって退職されます幹部職員から一言ずつお言葉を頂いているのが恒例になっておりましたが、当委員会には今年度末をもって退職される幹部職員がいません。ほかの委員会では6人も8人もいて、結構それだけで時間が取られると言ってました。
 私から今年度最後の文化観光委員会での質疑等を終えるに当たって、委員を代表いたしまして、皆さん方にねぎらいの言葉を1つお伝えしたいと思います。
 今年度の県議会につきましては、6月定例会は会期延長で翌日に閉会、10月には委員会の閉会中に審査が行われるなどかなり異例の1年間でありました。そんな中でスポーツ、文化、観光などの幅広い分野にわたる様々な行政課題に対して、今みたいにときには厳しい質疑のやり取りもさせていただきました。そのおかげを持って、文化観光委員会で当局の皆さんと共に一定の成果や方向性を出せたことは大変よかったと思っております。
 例えば、昨年度からの懸案でありました旧ヴァンジ彫刻庭園美術館の跡地の利活用については、本当に様々な意見の中で当局側の皆様と議論を通して、いよいよ土地と建物が県へ無償譲渡という方向に整理できました。具体的な利活用の計画策定等道筋をつけることがまだできていないのですが、これからまた頑張っていきたいと思っております。先ほど私からもいろいろな利活用については提案させていただきましたが、県民にとって本当ににぎわいや安らぎあふれる場所になるようにしっかりと議論して、また決定していっていただきたいと思います。
 県民に心豊かな暮らしを提供することがスポーツ・文化観光部の使命であると思っておりますので、来年度はスポーツの総合産業化、温泉、歴史、文化等の地域資源を活用した誘客、文化施設の観光活用、さらには空港がいよいよ15周年といった重要な施策がめじろ押しになるわけであります。皆さんには県民に夢と希望、そして笑顔が届けられるよう引き続き重要施策にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 4月に入りますと、私ども議員も皆さんも異動があります。このまま残られる方も異動される方もそれぞれの分野にて、これまで培ってきた経験と見識を生かしてこれからも存分に力を発揮して、県行政へ貢献していただきたいと思っております。
 以上、私から皆様へのねぎらいの言葉といたして終了とさせていただきます。御苦労さまでした。(拍手)

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp