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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成27年6月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:櫻町 宏毅 議員
質疑・質問日:07/07/2015
会派名:ふじのくに県議団


○櫻町委員
 よろしくお願いします。分割質問方式でお願いします。
 まず初めに、工業用水道事業のあり方検討会について数点お伺いをいたします。
 工業用水道事業のあり方検討会の構成メンバーについては事前に資料をいただきました。7人の方が構成委員のメンバーとなっておられまして、そのうち県行政の方が当時の企業局長も含め、現在の企業局長もメンバーですが3人、民間の方が4人ということですね。まず企業局としては将来の企業局経営をどうやるかという大事な会議だと、特に工業用水について継続する大事な会議だという位置づけだと思うんですけれども、その割にちょっと人数が少ないなという印象があるのが1つ。
 もう1つは、民間の方が日本軽金属の工場長と東駿河湾工業用水の協力会の会長、事務局をやっている富士の商工会議所の専務理事だけなんですね。要するに、東側のユーザーの意見を発言ができる方がメンバーになっているんです。やはり赤字になっている西側の工業用水のユーザーの方にもメンバーに入っていただいて、違う視点からいろいろ御意見要望等々をいただくべきだと思うんですが、この人選に当たってどのような背景があったのかお聞かせください。

 あわせまして、もう1つ人選について。
 企業会計のプロフェッショナル、要するに企業会計にたけている人が見当たらないんですよ。皆さん方はたけていらっしゃるけど、第三者的な目から見て企業会計とはこうあるべきだ、工業用水道会計はこうあるべきだというのを言ってくださる方はいないんですか。この委員の選定についてお聞かせください。

○竹内経営課長
 工業用水道事業のあり方検討会の人選についてであります。
 まず、人数でありますが、ことし1年で3回、昨年も入れますと4回ですけれども、そういう中で、濃い議論をしっかりとしていくということで、人数が余り多いとなかなかまとまりにくいこともありまして、それぞれのスペシャリストの方に、あるいはユーザーの代表の方に出ていただくということで、現在のメンバーを選定いたしました。
 それから、ユーザーの代表が少ない、東部に偏っているというお話ですけれども、まず静清工業用水のユーザーであります企業様ですけれども、静清工水につきましては、過去に2度大きな漏水事故を体験しております。
 それを機にユーザーの皆さん、我々の全面的な改修に御理解をいただいて11年間で40億円少しの工事を了承いただいて今、工事をやっているところです。いわばほかの工業用水に先駆けて老朽化に対する耐震工事をユーザーの理解のもとに進めているということで、工業用水の運営と企業の会社経営を両立させるにはどうしたらいいかということに適任ということで、静清工業用水のユーザーの方には入っていただきました。もう1人、富士の商工会議所の専務理事ですけれども、こちらにつきましてはやはり一番大きな規模で東駿河湾工業用水がありますので、そちらの意見を代表していただくということで選出をさせていただきました。
 それから、その他のところということでございますけれども、今回、テーマとしております8つのテーマにつきましては、各工業用水共通ということでございますので、個別のユーザーの皆さんに集まっていただかなくても今申し上げましたユーザーの方、お二人に意見をいただければよりよい答えが出るのではないかという考え方から、ユーザーの皆さんの代表については、このお二人といたした次第です。

 それから、企業会計のスペシャリストということで、静岡文化芸術大学の田中教授に入っていただいております。この方は行政経営に長く携わっておられると同時に企業局の経営評価委員会を10年近くやっていただいておりますので、企業局の会計については非常に詳しいということでなっていただきました。

○櫻町委員
 今の竹内経営課長の話を聞いて、特に次回9月のテーマが、事業別の健全経営ということを大きなテーマとして、赤字工業用水の料金改定がテーマになっているんです。東駿河湾工業用水は幸いにしてまだ黒字なんですね。赤字工業用水の料金改定をすることがテーマなのに、黒字の東駿河湾工業用水の事務局をやっている方が来ても意味がないと思うんですよ。やっぱり赤字になっている、その実態を把握する、その生の声を伝えるのはやっぱり赤字工業用水のユーザーの代表の方が来られなければ私は意味がないと思うんですが、これは議会議決の会議じゃないので、次回以降メンバーをふやすということも可能であれば、ぜひ、そこは検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

 それからもう1点、企業会計のスペシャリストがということ、今田中先生とおっしゃったんですが、田中先生は今回、この検討会の委員長をやられているんですね。委員長の立場からなかなか積極的な発言ができないという性格もあるかもしれませんが、1回目の議事録を読む限りは、工業用水会計について、専門的な見地からいろんなアドバイスをされている文章がないです。
 ですから、もうちょっと民間の会計のわかる方とか、委員長の立場じゃない見地から話をいただけるような方の人選も必要じゃないかと思うんですが。
 以上、2点いかがでしょうか。

○竹内経営課長
 工業用水道事業のあり方検討会のメンバーにつきましては、必要があれば今後追加でふやしていくことも検討したいと思います。

 田中先生の人選についてですけれども、実際にはもうひと方、鎌田教授もおりまして、こちらの方は水道事業の主に技術のほうなんですけれども、更新の必要性であるとか、更新にどういったことが問題であるとか、そういったこともあわせ持っていらっしゃいますので、そういったところの見識も十分に議論の中で反映されていければと思います。

○櫻町委員
 追加招集も可能だということですから、ぜひ適正な方を呼んでいただいて、いろんな見地からさまざまな議論が活発に行われることを期待したいと思います。

 それから、違う視点でもう1点。
 6月10日に第2回の検討会が開催されました。今回は、議事録の概要版をいただいたわけでございますけれども、経営改革の取り組み、民間的経営手法の導入、新規需要開拓という3つのテーマで約1時間半ほど、おやりになったと思います。
 きょういただいた資料からだけで読み取りますと、工業用水事業に対して企業局がこの会議をしっかりとした形にして、将来の水利用マスタープランにつなげていくんだという高い意気込みで設置された検討会にもかかわらず、それぞれのテーマで出てきた今後の方向性が余り今までのものと変わっていない。これはちょっと残念な気がしております。
 特に、民間的経営手法の導入は、現状のままを維持すると、これは仮に全部、今の監視業務を委託すると3億円ふえちゃいますからというのが理由だと思われますけれども、私は、せっかく肝いりで皆さん方がこの工業用水道事業のあり方検討会について一生懸命おやりになるんならば、ある程、大なたを振るって抜本的な、革新的な提案があってもおかしくないと思うわけですね。
 議論をいろいろ積み重ねてきて、今回ちょっと包括的な、ミニ総括的な、コメントが出されちゃっているんですけれども、例えば民間手法も先ほど8番委員がおっしゃったように広島県の例を使って、大々的に民間に監視業務だけじゃなくて、公と民間が相乗りした別会社をつくってやりますとかね、そういうことも検討してみたいと思いますとかって言えば、何かもっと踏み込んだことをやっていかなきゃいけないと思います。今回のこの3つのテーマ、それぞれで出された今後の方向性について、もうちょっと詳しく分析結果を教えてください。

○竹内経営課長
 お手元に配付しました工業用水道事業のあり方検討会第2回の検討内容の概要版をごらんください。
 この会議においては、そこにありますように現状、それから、それに対する我々の取り組み、その中で課題になっていることはどんなことなのかということを説明した上で、我々としたら今後、こういった取り組みが考えられるけれどもという提案をする形で諮りまして、そこから議論がスタートするという形で進んでいきました。
 例えば、1ページ目の経営改革の取り組みにつきましては、今後の対応、取り組みの方向性という(3)のところですけれども、昨年度から課題解決型のタスクフォースを局内でつくりまして、わずかなコスト削減でもどんどん実行していこうということで、職員の意識改革も含めてですね、やっていこうということで、これは継続ということになりますけれども、それについてはトップダウンだけではなくボトムアップのアイデア出しも必要であるということで、これはやるべきと言われました。
 それから、新しくつくりました新プロジェクト班につきましても、工業用水の収益が厳しい中で、工水会計が持っている人的資産、土地あるいは水で収益を上げられないかということで、これも我々としては、すぐさま取り組むべき課題ということで認められております。
 それから、下から2番目にあります先ほども出ました経営戦略につきましても、しっかりとやっていくということでございます。経営改革につきましては、我々の案をおおむね承認といいますか、認めていただいたというような内容でした。
 それから、民間的経営手法の導入でございますけれども、同じく(3)の下から2つ目の箱でございますけれども、民間的経営手法につきましては、学識経験者の方から、外国の例では一旦民営化したもののうまくいかなくて官営に戻っている状況も多数あるというような御意見もありました。
 そういったことで、我々としましてはユーザーの皆さんの料金収入で賄っているということで、やはりコストを一番に考えなければいけないと、そうしないと料金に直結してしまうということで、今とるべき道としましては、一番安い今のやり方でいいのではないかという提案をさせていただいて了承を得ました。ただ、そこにありますように今後も、すぐれた民間手法が検討され、先ほどの広島県の例は、まだ始まったばっかりですので、そういったところがしっかりとした結果を出してくれば我々も同じようなやり方を検討していいかなと思っております。その辺につきましてもそこにありますように、引き続き手法を検討していくということになっております。
 続きまして、新規事業開拓ですけれども、こちらにつきましては、我々、開拓要領というものをつくりまして、進めてまいりましたけれども、なかなか実績が上がらないということでございますので、もう少し見方を変えて、市町の産業部門と連携をしてやることがやはり進出情報をいち早く受けて工業用水の営業ができることがわかりましたので、そういった方向でやっていきたいと、あるいは企業が抜けた後、もっと営業をかけたらどうかという意見もございました。
 主な意見、内容については、以上でございます。

○櫻町委員
 御丁寧な御説明ありがとうございました。
 この工業用水道事業のあり方検討会は検討回数を追加する場合がありますけれども、検討会をやって最終的には公表されるということですね。ですので、私どもからすると、その中身が、現状をしっかりと把握した上で、今までにない視点、つまり民間の方の英知が入っていますので、その英知が入った、違った姿が公共の場に出てくることを大いに期待したいと思います。

 もう1つ、要望ですが9月のテーマで老朽化対策、耐震化対策への対応というのがありまして、これは昨年12月に私が一般質問で申し上げた東駿河湾工業用水の水利用に合わせた適正な規模じゃないんじゃないかと、つまりこれからユーザーがどれだけ水を使うのかということをしっかりと把握した上で、サイズを小さくするべきだと。例えば導水管を、今一生懸命水を送っていますけれども、あそこまで送る必要性があるんですかということで、当時の企業局長にも聞いたわけです。適正な水資源をしっかり把握するとか、ユーザーの水利用の状況を見ていきますとお答えをいただいたので、それはまだ結論が出てないものですから、やむを得ないと思いますけど、ダウンサイジングということが、私は企業局の工業用水の生き残りの策の1つだと思っているんですね。ですので、そこはしっかりと9月の検討会の中で、いろいろ伺って聞いていただきたいと思います。
 重ねてですけれども、いろんな専門的な方を委員として追加招集いただくことを要望させていただきます。

 2つ目の質問に移ります。
 工業用水の料金制度の件です。
 今、責任水量制と二部料金制の2種類の料金体系がございます。
 そこで、東駿河湾工業用水、それから富士川工業用水は、地元ユーザーからの熱烈な要望に応じて平成24年度から二部料金制に変えていただきました。これはユーザー側からも非常に評価をいただいておりまして、今まで節水努力が反映されない料金設定であったものですから、これが変わったと評価をいただいております。ただ、固定費が高いので、二部料金制の中でも固定費の部分については、もうちょっと安くならないかといった要望もいただいていることは皆さん御存じのことだと思います。
 そこで、中遠工業用水は早くから二部料金制になっていると思いますけれども、平成26年度に二部料金制のうちの使用料金を前年の13円から9.2円に減額しています。これはやろうと思えばできるんですかということになるんですけれども、この13円から9.2円に減額した理由について教えてください。

○竹内経営課長
 料金制度につきまして、御説明いたします。
 7つの工業用水のうち、二部料金制をとっていますのは富士川工業用水、東駿河湾工業用水、それから中遠工業用水でございます。中遠工業用水につきましては、当初から二部料金制でございます。企業局概要の18ページを見ていただきますと、基本料金と使用料金に分かれておりまして、基本料金の部分が一律ではない状態が続いておりました。26円ではなく、11.7円から26円までの6段階のユーザー様が存在したという状況が平成26年度までございました。それを平成26年度から段階的に全て26円にいわゆる値上げをするような形で料金改定を行いました。あわせて使用料金につきましては、向こう5年間、平成30年度までの使用水量でかかる動力費と薬品費を割り戻しまして、その結果としまして、従来出ておりました13円よりも9.2円という金額になりましたので、使用料金については値下げの改正を行ったという内容でございます。

○櫻町委員
 ありがとうございました。
 ということは、他の二部料金制を導入しているところも、この使用料金の見直しは今後、長い目で水利用の状況を見れば料金改定が可能ということでよろしいですか。

○竹内経営課長
 二部料金制、それから責任水量制にかかわらず、我々としましては工業用水、水道のいずれも料金が上がる、あるいは下がるということがあるかもしれませんけれども、5年に1回程度は見直しをしたいと、その上で先ほど言いましたような引き下げが必要であると判断をすれば引き下げをするし、値上げが必要であるとなればユーザーの皆様に協議をかけて、協議が整えばやっていくということで、ほかの工業用水につきましても5年に一度の見直しはやっていくということでございます。

○櫻町委員
 5年に1回の見直しということで、今、御説明いただいたんですが、実際のところ5年に1回の見直しというのは企業局概要の18ページの表を見ると湖西工業用水は確かに平成19年度から変えていますけれども、ほかのところはずっと同じ料金のままというところが多いですね、静清工業用水も1回変えていますけど。値上げをしているほうなんですが。ユーザー側は上げてもらいたくないし、企業局側は収益を上げなきゃいけないから上げたいと、特に赤字のところは上げたいと、これは利害がぶつかるところなんで、やむを得ないと思います。
 企業にしてみれば、余りにも高ければほかに行っちゃうよということになると、皆さん方にしてみれば本末転倒の話なもんですから、じゃあそこは話し合いで金額を決めましょうねということなので、5年に1回だと思うんですね。やっぱり企業側の事業形態がどんどん変わってきているし、海外転出が多いとか、あるいはまた戻ってくるとか、人口が減っているとかということでスピードが物すごく早いもんですからね、5年に1回の見直しがいいのかどうかはもう一回、精査いただきたいと思います。場合によっては1年に1回、ユーザーと膝詰めで話をして、本当に水を使いますか、じゃあうちも安定的に送りますからちょっと料金を上げさせてもらいますけどとか、あるいは長いことずっと居座るんだったら下げますからとか、膝詰めの信頼関係のもとに行われる見直しを進めていただきたいと思います。
 私どもはユーザーの声を聞いている立場なものですから、言うは簡単です、企業局の皆さんに工業用水の単価を下げてくださいと言うのは簡単です。けれども、県の行政を監視するという大きな仕事もあるので、皆さん方が破綻してしまえば、意味がないですから、私どもは立場的にはちょうど板挟みにあるんです。両方の利益がうまく相乗効果になれるような提言もできたらしていきたいと思っておりますので、この工業用水の料金については今後も課題とさせていただきたいと思います。

 最後に、新プロジェクトの推進のことについてお伺いいたします。
 委員会説明資料に新プロジェクトの推進ということで、この4月から室長を置かれて新たなプロジェクトをやられるということだと思います。セルロースナノファイバーも企業局がまず取りまとめをされてフォーラムまでつなげたということで非常に大きな成果があったと思います。
 事業概要を見させていただきますと、例えばセルロースナノファイバーだとか、水の活用というのは、皆さんの本業というか、今までやってきたノウハウがあるところなのでいいと思うんです。水素というのがいきなり出てくるんですが、もちろん水素エネルギーは、これからこの日本でも注目すべき産業だし、技術だと思うんです。
 ですから、新プロジェクト推進室という立場からするとぜひやるべきだというところかもしれませんが、ただ皆さん、そこまでやれる体力がおありですか。工業用水なり、水道なり、地域の総合開発なり、コスト下げなきゃいけないから皆さん方、相当、コストカットされていると思うんです。人も減らし、1人で今までの2倍仕事をしなきゃいけないというところもあって、本当にできるかなというふうに不安なところがあります。
 確かに、本県の発展のためにやっていただけたほうがいいんだけれども、花火上げたら立ち消えになっちゃったという状況じゃよくないと思うんですね。この水素を活用した新しいプロジェクトの推進について、現時点でどのぐらいお考えなのかお聞かせください。

○杉山新プロジェクト推進室長
 水素の活用についての御指摘でございますが、現時点ではすぐに何か実現できる事業があるわけではないということは事実でございます。しかし、これからのスマート社会の到来を踏まえると、今やはり研究をしておかないとならないと考えております。
 水素エネルギー全体の政策は、企画広報部にエネルギー政策課がございまして、県の政策といたしましては、そちらと我々と連携して行うわけですけれども、この水素エネルギーの活用は蓄電池の技術を組み合わせたりですね、あるいはCO2を出さない、環境への負荷がない、そういったさまざまなメリットがありますので、企業局でも将来の収益性とか事業化を考える中で、ほかの関連部局と連携して研究をしていくと今、考えております。
 それで、例えば今後、研究成果によっては水素ステーションの関連事業で地域振興整備事業とうまくリンクできないかとか、そういったことを今、研究している状況でございます。

○櫻町委員
 セルロースナノファイバーも経済産業部で熱心にやろうとされていますし、企業局も節電に有効な蓄電技術などに着目し、その導入に向けた研究を推進と、今杉山新プロジェクト推進室長がおっしゃった水素についても知事部局側にあって、専門家がいらっしゃると。さっきの8番委員じゃないけど、二重行政じゃないのと。同じところでテーマをね、2つの部局に分けてやることはないと自然に受けとめてしまうんですが、やはり経済産業部なり、エネルギーを所管する部署と企業局の新プロジェクト推進室とでは、役割が違うんですか。

○天野企業局次長
 我々のところは膨大な量の水を管理しておりまして、浜松市の都田には50キロワットを発電する太陽光発電なんかがあります。水と太陽光発電で水素を電気分解して使えるということもあります。
 それから、我々の経営資源を使って水素の研究をしようとしております。こちらに書いてありますように、物流基地、例えば産業用の水素ステーション、これは直ちにはできませんけれども、県が所有している内陸コンテナ基地が浜松のインターの近くにあります。あそこに例えば将来、上に太陽光パネルを張って、産業用の水素ステーションをつくった場合、例えば限定されるエリアの中で、今、関西国際空港で実験していますようにフォークリフトや限定された車両の水素供給ができればということで、今企業局として物流基地で水素を使ったものが1つできないかという研究もしつつあります。
 ただ、水素は20年、30年先の技術なもんですから、その研究をいろんなところでしておくことが大事かなと。空港にも活用できるかもしれませんし、例えば清水港なんかは、膨大な量のコンテナを扱っております。関西国際空港で400台の水素を使用したフォークリフトを使っての実証実験を始めましたけれども、清水港でも荷おろしに使う物すごくでっかいフォークリフトが動いていますけれども、ああいうところにもし企業局の水素ステーションが将来できたら企業局の収益につながるかもしれないという研究でございます。
 それと、もう1つ水素をやっている大きな理由ですが、企業局は物すごい大きな電力を使っております。例えば熱海の峠の上まで水を運ぶために莫大な電力使用量を持っていまして、年間15億円の電気料金がかかっております。今、蓄電池の技術を各社が競ってやっていますけれども、大容量の蓄電池は物すごくでかい蓄電池になります。水素にしますと大容量のものもかなりコンパクトになると、水素を活用した大容量蓄電技術を民間の充電メーカーが今一生懸命研究をし始めています。
 そうしますと、国の研究機関やなんかと一緒に我々の施設を使って、実証実験とか、あるいは民間が開発したものを、いち早く、うちの施設に入れられれば、企業局で15億円もかかっている電力使用量の削減につながるかもしれないんですね。
 ですから、水素を全て研究するというのではなくて、これは企画広報部、経済産業部と一緒にやっております。企業を回るときも一緒に行っています。けれども、エネルギー政策としてやる部分と、我々企業局が水素といって、経営資源を使って何とか収益に結びつけると、何とか今、支出しているものを削減する新しい技術がないかと、そういう観点から研究を進めております。

○櫻町委員
 最後にします。
 ありがとうございました。
 企業局として収益を上げるために研究するという趣旨はわかりました。皆さんの御負担にならないように、そして成果が出るように期待をしたいと思います。
 1つ懸念事項があります。温泉熱発電、こけちゃいましたね。あれ実は非常に期待していたんです。ところができませんでしたって最後白旗上げちゃったんで、そういう悪い例があるもんですから、しっかり精査していただいて必要最小限の投資をしていただきたいと思います。終わります。

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