• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成28年2月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:遠藤 榮 議員
質疑・質問日:03/09/2016
会派名:自民改革会議


○遠藤(榮)委員
 一括で質問をさせていただきたいと思います。
 この2月の定例会になりますと、10年ぐらいいつも誰々が御苦労さんでしたと、そういうことの中で、この時代がこうだということで送別の言葉を言わなければならないことが私の仕事であったわけでありますが、ことしは幸いにもそういう機会がないということで、この委員会の方々がいかに若い人たちによって構成されているかを感じました。そこで若干、私自体が考えていることの質問等、また御意見を聞かせていただきたいと思います。
 それぞれの委員からもお話がございましたとおり、私は、健康福祉部は県議会の中でまさに心臓部であると、それから頭脳部であると思っております。その中で、平成28年度の予算につきましても18.9%ですか、2300億円ぐらいの予算が組まれている。教育委員会はもう少し多いわけでありますが、2万7000人の先生方の給料がほとんどだということで、そういうことを考えますと、いかに県民に密着した組織であるかということを感じているわけであります。いつでも健康でありたい、いつでも健康でいたいということは、まさに万人の願いであるわけでございますが、その県民の健康をつくるのは、この厚生委員会であろうかと思います。部長に後ほど、いわば部を預かる決意というか、それを聞かせていただきたいと思います。

 これは6番委員も昨日いろいろ話をされたわけでありますが、医師確保について。
 私は若干疑問を持つんですが、何で静岡県はお医者さんが少ないのかなと感じたことがあります。かつて、数年前の知事が静岡県民は健康であるから病気にかかる人は少ないというような、冗談紛れに話していた方もあるわけでありますが、私はそういうことばかりではないと思います。人口10万人に対する全国順位が40位という。静岡県の財政力って7番ぐらいですよね。そういうことを考えたときに、なぜこんなに低いのかなと。それで8の医療圏区分があるわけでありますが、全国の数値を超えているのが西部医療圏と熱海伊東の医療圏のたった2つだけなんですよね。あとの6つは非常に少ない。特に私の住んでいる富士市はびりから2番目という、中東遠は一番少ないわけであります。
 そういうことで、何でこんな形になったということを大変疑問に思っております。こういう形の中で医大の問題やら医局の問題等々いろいろあると思いますが、ぜひこの関係につきまして、わかる範囲で教えていただきたいと思います。

 それから私、ことしになってから県立総合病院に10回ぐらい行っているんです。いろいろな医療改革等々をやられて、一生懸命努力されているわけでありますが、非常に待ち時間が長いんですね。そういうことで、これはどこの病院もそうかもしれませんが、何か方法はないかお聞きします。

 その中で私が非常に心配することが1つあったわけであります。それは、医者や看護師の健康管理は果たしてやられているのかなと。というのは、いつ御飯を食べて、いつトイレに行って、いつ休んでいるのかわからないほどやっぱり忙しい。それで、いい先生悪い先生ということはないと思うんですが、いわばベテランの先生方は患者の数が多くて、ほとんど休んだのも見たことがないわけでありますが、この辺の医者や看護師の健康管理について、どのように考えられているのかお聞きしたいと思います。

 それでこの間、2月18日の静岡新聞でありますが、県立病院機構の実績が非常に高く評価されているわけでありますが、この問題についてお考えを聞かせていただきたいと思います。

 この病院機構ができて7年でありますが、毎年黒字だという言い方もしているわけでありますが、そこら辺についての考え方をお聞きいたしたいと思います。

 それから、ほとんどの方が質問をされたわけでありますが、静岡がんセンターの問題。
 私自体も弟もお世話になって、いろいろなことを経験させていただきましたし、この病院のすばらしさは身をもって知っているわけでありますが、今回、3台目のダビンチを入れるということで、このダビンチの能力といいましょうか、それによってどのような手術とかケアができるのかお教えをいただきたいと思います。

 それから、緩和ケアの話も出たわけでありますが、そういう面では医師はもちろん、看護師の人たちの本当に努力というものは大変胸に刻んでいるわけであります。
 私、去年は行ってなかったんですが、おととし裾野の高原マラソンへ行ったら、静岡がんセンターの人たちが看護師初め先生方も30人ぐらいいたかな。そういう人たちが一生懸命走って、ある先生は速いものですからレースに参加しているわけでありますが、その後ろは看護師の人たちがみんなを支えるようにして走っていた姿を見まして大変感銘しました。
 そういうことで、病院の問題だけでなくて地域の問題もそういう形でやられていることに非常に誇りを持ったわけでありますが、こういうことも含めて、ぜひ褒めてやってくれということじゃなくて、やっぱり検証していただきたいと思います。

 それから、抗がん剤の問題。
 新しい抗がん剤がたくさん出たということで、いろいろなことがあるんですが、私も抗がん剤をやりまして大変苦労しましたし、いまだに抗がん剤の顔を見るのも嫌なんですが、そういう中において、どうして抗がん剤はあんなに高いんですか。価格の問題について、もう少し何か方法がないのかと感じました。

 それからもう一つ、これは前回の委員会でも質問をさせていただいたわけでありますが、吉原林間学園の問題について御質問と御意見を申し上げたいと思います。
 これは、大変すばらしい施設であるわけでありまして、今回新たに新しい場所に新しい施設を建ててくれる。そういうことで富士市の協力も大変得ているわけでもありますが、今の状態は実施設計まで入っているのかな。その内容についてわかる範囲でお教えをいただきたいと思いますし、精神科の医師も置いて、そして外来も面倒を見るという話でありますが、この辺についてのわかる範囲での説明を願いたいと思います。

 最後になりましたが、この吉原林間学園という名前。これは確か昭和37年、まだ生まれてなかった人が半分ぐらいいるんじゃないかな。このときに吉原市との協定によって、土地を借りて、そしてあそこでやったという経緯もあるんですが、果たして吉原林間学園という名前でいいのかなと感じています。その辺につきましても、もし何か考え方がありましたらお教えをいただきたいと思います。以上であります。

○酒井医療人材室長
 医師確保のうち、なぜ本県が人口当たりの医師数が少ないのかという点についてお答えさせていただきます。
 まず、人口10万人当たりの医師数でいいますと、2番委員御指摘のとおりでございますが、絶対数で申し上げますと、全国順位は11位で上位であるといった状況でございます。
 全体的な医師数の不足に関しましては、例えば医療の中身、構造的な変化で細分化されたり、あるいは女性医師数が増加してくる中で、勤務形態の原因から不足傾向にあるのか、幾つかの点が指摘されているところでございますけれども、やはり一番大きな点は、静岡県自体、自治体立病院が中心となって地域の医療を支えてきたと。自治体立病院は関東、あるいは関西、中京の各大学、医科大学からの医師派遣により勤務される医師を確保してきたわけでございますけれども、平成16年度に開始された新医師臨床研修制度に伴い、研修医は出身大学にとらわれずに研修病院を選択できるようになったことから、都市部の大病院等へ医師が集中するようになったり、あるいは大学の医局から指導体制の強化といったことで、町に派遣されていた医師が引き揚げに遭うとか、そういった形で、静岡県は関東から見れば西の果て、あるいは関西から見れば東の果てで、引き揚げの影響が強く出たと言われているところでございます。こういった点が絡み合う中で、本県の人口当たりの医師数が少ないと考えてございます。

○石田医療政策課長
 県立総合病院の医師、看護師等の勤務環境等についての御質問ですが、まず待ち時間が長いというところでございます。
 県立総合病院では、従前から待ち時間の短縮等に取り組んでいるところですけれども、今後も予約枠の適切な活用を図るとともに病診連携、病病連携を図って、できるだけ待ち時間なく診療ができる体制を整えていきたいということでございます。

 ドクター、ナースの健康管理についてです。
 これは当たり前といえば当たり前ですが、健康診断は全員受診をしておりまして、その点での対応はとっているところでございますけれども、就労環境の向上ということで、独立行政法人化したことを受けまして、柔軟性、機動性のある勤務体系を採用するようにしております。看護師について言いますと、平成23年8月から2交代制の勤務を制度化しているとか、あるいは昨年の平成27年9月からは夜勤専従の看護師についても試行を始めております。また医師につきましては、平成25年7月から救命救急センターができたということで、変則勤務の試行を行うなどの負担軽減を図っているところです。
 また、あわせて医師の事務補助、看護助手といった方々を採用しまして、事務的な業務の軽減を図っているところでございます。医師、看護師等について時間外などを見ますと、一応、減少の傾向にあるということでございます。ただ患者数がふえている中で一番の解決方法は、やはり必要な人員の確保だと思いますので、今後も必要な人員の確保に向けて採用の拡大等を図っていきたいと思っております。

 また、新聞にも出ていたということで、評価委員会の評価についての御質問でございます。
 新聞でも取り上げられているとおり、法人全体としては入院、外来とも昨年度より患者数が増加する見込みでございます。充実した質の高い医療を提供していることの証左かなと考えております。

 また、財務状況は2番委員からも御指摘ありましたけれども、7年連続での黒字を達成しそうな見込みということでございます。
 医業収益が昨年度に比べて11億5500万円ふえております。ただ一方で、医業費用も17億2900万円ふえておりまして、経常損益では昨年よりも5億1200万円ほど減になっております。経常収支比率が昨年の103.0%から101.6%となっておりまして、中期目標で示しました5年間の累計での経常収支比率100%以上、これは達成に向けて今後とも財務状況健全化に努めることが必要であると考えております。また今の2期中期計画期間中は、施設機器の整備を第1期よりも大幅にふやします。
 したがいまして、医療の充実を図るとともに収支に与える影響も出てきますので、収支状況とか資金状況について、前にも増して注視をしていかなければいけないと考えております。

○内田マネジメントセンター長兼経営努力室長
 静岡がんセンターにおけますダビンチについてお答えいたします。
 現在使っております、より新しい機種でありますダビンチSiと、それから購入予定としておりますダビンチXiについてですけれども、機械から腕が4本出て患者にアクセスするという点では変わりはございません。ただし旧来のダビンチはその4本のうち1本に内視鏡カメラを取りつけて中を観察するというような仕組みになっていたんですけれども、次のモデルでは4本の腕どこにもカメラがつけられるということで、患者の手術部位をより観察しやすくなるという点が1点ございます。
 それから、その際にカメラスコープは今まで色調とか焦点を手動で合わせなければならなかったものが、次は自動で合わせられることになると。さらに今までの機械は、腕が横から出てたものですから、機械を手術のたびに動かさなければ患者さんのところまで行けないような状況だったんですけれども、今度はオーバーヘッド方式といって、上から手がつるされているような状態になりますので、手がつるされているアームをぐるぐると回すだけで手術ができるような状況になります。
 これらのことから、手術時間の短縮が見込まれることで、患者への負担も少なくなるということです。それからそれぞれの腕のアームの径が細くなりまして、より届きにくいところまで届くような改造がなされているということでございます。

 それから、抗がん剤についてです。
 最近、次々と新たな抗がん剤が出てきておりまして、開発費用もかかるということで、例えば最近ではオブジーボという免疫を利用した抗がん剤が出ております。悪性黒色腫、皮膚のがんに対しての適用ということで承認されたものですけれども、昨年末には肺がんにも使えることになりました。肺がんの治療の場合は、体重等にもよりますけれども月100万円から200万円の薬代がかかるということになります。もちろん高額療養費制度がございますので、それが全て患者の負担になるというわけではありませんけれども、かなりの金額になることに違いはございません。
 現在のところ、高額療養費制度を利用されて治療を受けていただくのが現状一般にとり得る対策なのかなと考えております。

○山口健康福祉部長
 2番委員からは、健康福祉部に対して過分な言葉をいただきまして本当にありがとうございます。
 健康福祉部に関してですが、私も実は健康福祉部には去年二十数年ぶりに来させていただいたんですが、思いますと健康福祉部、かつては本当に課題を抱えた方、困った方というと言い過ぎかもしれませんが、そういう方々を対象としていろんな行政をやらせていただいていたと思います。ところが今現在は健康福祉部に対する県民の期待が大きくなりまして、私たちも健康福祉部の一つの大きな目標として安心の健康福祉の実現を挙げております。県の総合計画におきましては、県民の最大の幸福の追求を挙げております。
 そうしたことを見ますと、今、健康福祉部としての仕事は、まず県民の方々がいつも安心していられると。じゃあ安心はどういうものかといいますと、経済的なしっかりした支援もそうですし、もう一つは健康に関する支援も関係してくると思います。そうした面からいいますと、健康の増進の関係施策、そしていろんな方々が通常に暮らせるような形の支援の仕事が非常に大きな分野を占めていると思います。
 そうしたことから、今後、健康福祉部に何が一番大事かと言いますと、先ほどから各委員の皆様方が言っていただきますように、健康福祉部は実は県民一人一人に直接接する分野であるということだと思います。それに対してしっかり対応するためには、県民の方々の御意見をしっかり聞くのが非常に大事だと思います。
 そうしたことから、それこそ今話題になっています保育園落ちた等々という過激な文章があって、過激な文章でなければ皆さん意識しないでしょという意見もございましたが、私たち健康福祉部におきましては、過激な文章だけではなく県民がふだんから言っているような言葉もアンテナを高くしてしっかり聞きまして、私たちができるいろんな支援をして、健康福祉部の目標であります安心の健康福祉行政の実現と、さらにはそれによりまして県民の満足度の最大化をしっかり目指していきたいと思っております。
 そのためには、私たちはどうしても机上の取り組みが主体になってしまいますので、ぜひ委員を初め、県議の先生方には、まさに現場の意見等をいろいろと御指導をいただければ幸いだと思っております。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それで予算の関係もございまして、私も元財政課にいましたので一言申させてもらいますが、予算が一番多い部でいいますと経営管理部でございまして全体の31.8%、次が委員のおっしゃったとおり教育委員会の21.9%、3番目に健康福祉部の18.9%になっています。ただ中身を見てみますと、経営管理部におきましては公債費とか諸支出金がほとんどを占めておりまして、そうした面から見ますと、実質の経営管理部の予算は二十数億円等々になってしまい、また教育委員会は教員の人件費が大部分を占めておりますので、そういった面では実際の施策事業をやるのは18.9%の健康福祉部が一番多いと思います。これもやはりいろんな分野が広がってきたもののあらわれだと思っております。これも非常に感無量でございまして、かつて交通基盤部、昔で言うと土木部と言ったんですが、それと比べると本当に健康福祉部の予算が少のうございましたが、現在交通基盤部の予算は全体の10.8%で、約倍とはいきませんがそれに近い数字が健康福祉部の予算になっております。そうした面からも、県民の皆様の貴重な税金等も健康福祉部の予算で使わせてもらいますので、私たち職員は県民の期待も大きいことを予算の面からもしっかりと確認をして、しっかり身を引き締めて取り組んでいきたいと考えているところでございます。私の部を預かる決意というのは以上でございます。

 吉原林間学園の名称のお話がございました。
 もともとこの施設は情緒障害児短期治療施設でありまして、今回医療施設もつくりますし、また場所も少し移転するということでございますので、全国の情緒障害児短期治療施設がどのような名称かも全部調べさせてもらいまして、なおかつ周りの人の御意見等も聞かせていただきまして、名称につきましてはしっかりと検討していきたいと考えております。

○鈴木こども家庭課長
 吉原林間学園の進捗状況と医療的支援の関係についてお答えいたします。
 現在の吉原林間学園は富士市から土地を提供していただいておりますけれども、新しい土地を提供していただいたということで、その土地を前提として基本設計、実施設計を図っていくことで作業を進めてきました。それでプロポーザル方式によって業者を選定しようと作業を進めてきまして、業者の特定も終わったところでございます。今年度から来年度にかけて、今年度は3000万円の予算を全体として計上させていただいておりますけれども、明許繰り越しという形でお願いをいたしまして、平成28年度の予算とあわせて基本設計、実施設計を進めていきたい考えております。
 また、平成28年度は新しい土地に建物を建てるに当たっての造成工事等を行うということで、造成の設計、あるいはそれを前提とした地質の調査等を実施することとなっておりまして、所要の予算を計上させていただいているところでございます。全体として平成28年度当初予算は、土地の造成も含めて1億5400万円を計上させていただいているところでございます。
 また、医療に関しましては、吉原林間学園は情緒障害児短期治療施設ということで、入所されているお子さんは心理的、精神的問題を抱えて日常生活を送っているということで、児童精神科医を配置して、まずはお子さんにしっかりした医療的ケアを行っていくことを考えております。
 また、あわせて、いわゆる専門外来として地域で精神疾患を抱えて困っている方について、地域の医療機関あるいはその関係機関からの紹介を受けるという形の中で、専門外来を提供していただくと考えております。

○遠藤(榮)委員
 ありがとうございます。
 ただ、少し苦言じゃないけれども御意見を申し上げておきたいと思うんですが、医師の確保の問題に関して、医大とか、それから医局の関係があるんじゃないですか。そういうことも含めてでありますから、この問題に関しては答弁は要りませんが、やはりその辺の問題が非常に多いような、私自体はそういうことを感じているわけでありますが、ぜひこの医局も含めた形の中で医師の確保のために頑張っていただきたいと思います。

 それから、吉原林間学園につきましては、今、部長からもお話がございましたとおり、それは昭和37年のことでありますので、ちょうどその当時はまだ吉原市という形で、金子さんという人が市長だったと思うんですが、そういうことも含めてあると思います。きょうもこの質問をするのに対し、富士市にも若干聞いてみました。覚えている人は誰もいませんでした。
 やはり、これだけの施設は日本でもほかにないと思うんですよ。いわば日本一の施設でございますので、ぜひその辺についても、もし何か支障があるならば別かもしれませんが、富士山の麓にある静岡県のいわば宝みたいなものですから、ぜひ名前のほうもできればもう少し聞こえのいいなんて言うと怒られるかな、そういう皆さんにわかりやすいような、ぜひそういう形をとっていただきたいと思います。私の質問は以上で終わります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp