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委員会会議録

質問文書

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令和3年2月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:良知 駿一 議員
質疑・質問日:03/08/2021
会派名:ふじのくに県民クラブ


○良知(駿)委員
 お疲れさまです。一問一答方式でよろしくお願いします。
 文教警察委員会説明資料の24ページ、県立夜間中学(ナイト・スクール・プログラム)の設置に関して質問させていただきます。
 1夜間中学の概要の対象に、様々な理由により義務教育を修了できなかった人、不登校のためにほとんど学校に通えなかった人、本国で義務教育を修了していない外国籍の人とあり、アンケートを取っているということでございますが、このアンケートはどのような母集団を想定してサンプリングしたのか伺いたいと思います。

○宮ア参事兼義務教育課長
 今回の調査につきましては、夜間中学の入学対象者や希望者がどの地域にどの程度いるのか確認したいということで外国籍の方も含め、母集団としては県民全体に幅広く周知して対象者の方にインターネット上で回答していただいたものになります。
 このアンケートの周知は、県民だよりをはじめとして対象者と接点のある民生委員の方、不登校・引きこもりの支援団体、国際交流協会、外国人支援団体、ハローワークなど県内約200か所に依頼したもので、特定の方を対象としてサンプリングのために抽出したものではございません。

○良知(駿)委員
 ありがとうございました。
 この回答状況を見るとやはり外国籍の方が多くて、次の質問にも関連するんですけど設置校数や本会議での答弁にあったICTの活用についてどのようなものを考えているか先に伺いたいと思います。

○宮ア参事兼義務教育課長
 設置校数につきましては、現段階では何校と決まっておりませんけれども、これまでのニーズ調査の結果や各市町の意向も踏まえ外国人や不登校者の数を総合的に勘案することになります。特に政令市の考えを踏まえ有識者会議等を通じて検討してまいりたいと思います。
 外国人の方につきましても、当然ながら義務教育段階を終了していない方を国籍に関係なく対象とする考えでございます。
 ICTの活用につきましては、例えば日本語指導など共通で使用できるものはオンデマンド録画で配信するとか、遠隔地の学校同士をオンラインでつないで授業を行うなど効率的で効果的な手法を検討してまいりたいと考えております。

○良知(駿)委員
 ありがとうございました。
 先ほどのお話に戻りますけど、結果を見ますとやっぱり外国籍の方が多くて、日本語学校の代わりと言っちゃなんですけどそういった考えで御回答された方が多いのかなと。教育委員会としても、そういったニーズが多いと先入観的に思っているのかなと思っております。
 別にそれを否定するわけではないですけど、義務教育を修了できなかった人がもう一度勉強する機会はきちんと与えていかないといけないと思っております。
 先ほどのICTの活用で、オンデマンドでもやっていくとアンケートで聞かれているかどうか分からないですが、学校に行ってもう1回勉強するかというとそこまでしたくない人がいるかもしれません。オンデマンドが先にアンケートの中に入っていればもしかしたら日本の方でももう一度勉強したい方が多くいるのかなと思いますので、もう一度その辺もよろしく御検討頂きたいと思います。

 次の質問に移ります。
 高校入試関係で資料にはないんですけれども、ここ最近志願倍率が1倍未満になったという報道があって、私立高校進学に当たっての金銭的な負担が軽減されたことによって公立高校と私立学校が実力で判断されることになったと思います。
 競争原理が働いて公立と私立が切磋琢磨することになって悲観的に捉えているわけではないですけど、今後県立学校はどのように私立高校と差別化していくか伺いたいと思います。

○花ア学校づくり推進室長
 全日制全学科を合わせて1倍を切っております。
 今回の入学者選抜志願倍率は、学科別に見ますと工業科、商業科、総合学科といった実学系の学科で定員割れが顕著であります。これはやはりコロナの影響がありまして、実学チャレンジフェスタがウェブでの開催になったり、施設見学や実技を伴う体験入学が予定どおり開催できないことなどで中学生に実学の魅力を十分に伝えられなかったことも考えられます。
 したがいまして、次年度につきましてはコロナ禍におきましても可能な限りものづくりの楽しさなど実学の魅力を中学生に直接伝えられる取組を強化したいと考えております。
 また、国の指定を受けた高校は教育内容の魅力化が図られ志願倍率が比較的高いことも分かっております。
 したがいまして、本議会でお諮りしています新時代を拓く高校教育推進事業を行い普通科の改革、専門学科の充実を通じて県立高校の魅力化を積極的に図っていきたいと考えております。
 さらに、先ほど資料にもありましたが、老朽化対策として校舎の改築を着実に推進するとともに、夏までには全ての普通教室で空調設備がそろいます。
 このような取組により高校教育の魅力化を進め、私学高校との差別化を図ってまいりたいと考えております。

○良知(駿)委員
 ありがとうございました。
 生徒さんの視点から見ると設備がかなり大きく、ICTの環境も大きいと思うので、ぜひとも私立に負けないようにそのまま取り組んでいただきたいと思います。

 それでは、入試関係で関連して質問させていただきたいと思います。
 今定例会の我が会派の代表質問におきまして、入試制度が内申点偏重主義と捉えられているのではないかという問いに対して、調査書だけで選抜するものじゃないと御答弁頂きましたが、現行の仕組みについて伺いたいと思います。

○小川高校教育課指導監
 公立高等学校の入学者選抜の制度について御説明いたします。
 まず、大きな枠組みとしては学校裁量枠と共通枠の2つがございます。調査書――内申書が重視されるのではないかといったことは、恐らく共通枠のことについてお尋ねかと思いますので、共通枠の選抜に絞って御説明いたします。
 共通枠の選抜には3つの段階がございます。
 まず、第1段階におきましては調査書の学習の記録における9教科の評定合計、いわゆる内申点が各教科5点満点評価になっていてそれが9教科あるものですから45点満点になります。その内申点の上位から共通枠定員までの順位の者、同点者も含みますけれどもその者をまず選抜の対象とします。それでその対象になった生徒たちを学力検査の当日の試験の5教科の合計得点の順番に並べ替えていきます。そして上位から75%程度までの者を第1段階での合格者とします。
 ですので、まず内申点はいわゆる足切り的な位置づけであって、対象者を大きく定めた上で当日の学力検査の点数で並べて上から75%程度を合格させると。なお75%程度は前後10%になっていますので、65%から85%となっております。それは各学校でその時々に応じて決めていきます。
 続きまして、第2段階です。第1段階で合格にならなかった者を対象に内申点以外の調査書の記載事項、面接の結果によって共通枠定員の10%程度の生徒を合格者とします。これも前後10%なので、この段階はゼロから20%まででゼロもあり得ます。
 そして、最後の第3段階は第1段階、第2段階で合格とならなかった受験者を対象として調査書の記載事項、学力検査及び面接の結果を総合的に審査して合格者を出すと。共通枠定員の15%程度ですが、最低でも5%以上はこの段階で合格者を出すことになっております。

○良知(駿)委員
 ありがとうございました。
 今、75%程度は最初の選抜で決めていくと御回答頂いたんですが、根拠を伺いたいと思います。

○小川高校教育課指導監
 平成20年度から今の学校裁量枠、共通枠の制度となりました。それ以前は調査書を主たる資料として80%を合格と決め、学力検査と面接は補完的資料としていましたが、学力検査と内申点のバランスを取ったほうがいいのではないかということで現行制度の形に落ち着いております。
 資料を当たったんですけれども、なぜ75%かといったところまでは残っていないですが、受験生のおよそ4分の3は調査書と学力検査の結果のバランスが取れた受験生を合格にする狙いはあるのかなと思われます。

○良知(駿)委員
 御答弁ありがとうございました。
 75%はバランスが取れた生徒を取るという御回答でしたけれども、まずは内申点で並べるわけですよね。内申点で並べて条件に合致する生徒の中から学力調査で取っていくので、第1段階のボーダーが内申点、調査書になってくるわけですよね。我が会派の教員出身の議員も述べていたんですけれども、親とか塾とか担任側が受験のボーダーラインを引き、無理はするなと生徒に言っているとのことです。
 そうすると、生徒側からしたら受験するスタートラインにすら立てない状況になっていますけれども、そういった現実があることは認識していらっしゃるのでしょうか。

○小川高校教育課指導監
 無理をするなといった指導をしているかどうかまでは、高校の立場として分かっていません。ただ制度的にはどのような内申点であっても受験は可能でございます。
 実は、平成16、17年度に中学生やその保護者等に対してアンケート調査をいたしました。中学生の約58%、保護者の約42%が調査書を重視してほしいという結果でございました。一方当日の学力検査を重視してほしいと答えた中学生は約15%、保護者は約7%でした。残りの中学生の約26%、保護者の約50%が調査書、学力検査を同等に見てほしいという結果でございました。
 このような結果も踏まえて現行の制度にしたと考えられます。そのあたりが中学生あるいは保護者にちゃんと周知されているかどうか心配ですけれども、リーフレット「公立高校を目指すあなたへT」の中に選抜手順も書いております。この枠組みの中に調査書と学力検査のバランスの取れた生徒を第1段階で合格者としますと示してございますが、このあたりはもっと丁寧に根気強く説明していく必要があるのかなと考えております。

○良知(駿)委員
 ありがとうございました。
 中学生の年代はいろいろ情報が入ってきて、入学当初は別にそれほど勉強する気がなくてもいろいろ経験を積むにしたがってこういった方向に進みたいと興味を持つ生徒さんもたくさんいらっしゃると思います。ただ調査書ってもう決まったものなので結局受験で逆転できないんですよね。そういった生徒さんたちを救うのが全然考えられていない気がします。受験段階で2年生までの調査書で見るわけですよね。3年生になってこういった進路に進みたいという生徒さんがいらっしゃった場合は、行きたい学校は内申点が足りないから諦めざるを得ない状況に陥るわけで、ここは不備なところなのかなというお話をいろんな御両親の方から結構聞くので、その辺何かありましたらお願いします。

○小川高校教育課指導監
 調査書に記載する成績がどの時期かですけれども、本県は中学校3年生の2学期のものを記載してもらっております。
 したがいまして、中学校1年生、2年生、3年生の1学期までの記録は一切調査書に掲載しません。このような形で調査書を作っている県は珍しくて、私どもの調べたところでは47都道府県中39県が1年生から記載しているんですね。静岡県のように3年生だけの調査書の記載をしている都県は、本県を含めて5都県しかない状況です。8番委員がおっしゃるとおり、入学当初からあまり調査書のことを意識した、萎縮した学校生活は送らせたくないといった配慮もあるのかなと考えております。

○良知(駿)委員
 御答弁ありがとうございました。
 私も認識不足のところがあったので、ここで謝罪させていただきたいと思います。そういったところがちゃんと分かるように生徒さん、保護者さんたちに紹介していただいたほうがいいのかなと思います。

 でも、人間の評価ってすごく難しくて民間企業でもなかなか人事評価ができないわけですけれども、評価の第一条件がフェアであること、何をもってしてもフェアであることが必要なんじゃないかなとは思います。ただその評価に当たってはその地域や学校、教員の統一の基準が恐らくなく、客観的な評価がなかなかできていないのかなと思います。またつけた成績が1違うだけで生徒さんの進路にすごく影響を与え、テストで1点違うレベルではないので教員の心理的な負担も大きいのかなと思っております。
 そういった点やフェアかどうかで見ると、やっぱり当日の試験結果のみで評価するほうがフェアなのかな――フェアという視点ではですよ――と思います。先ほど質問させていただいたとおり公立高校の志願倍率が1倍を切って私立と積極的に競争していかないといけないので、入試制度も考えていかないといけないのかなと思っておりますが、その辺はどのようにお考えでしょうか、

○小川高校教育課指導監
 8番委員がおっしゃるとおり、入学者選抜のこれが一番、ベストといったものはなかなか難しいと考えております。
 ですので、調査書と当日の学力検査のバランスをいかに取るのか、例えば学力検査に偏れば当日の体調とかテストの内容によって得意なところが出たとか出ないとかもあり、受験生にとってよりプレッシャーになることも考えられます。
 また、アンケート調査で中学生が調査書のほうを重視してほしいというのは、やはり中学校のときの活動の成果も評価してほしいという気持ちの表れなのかなと思います。いずれにしても様々な視点からよりよいものを目指していく必要があると思います。
 実は今年度、学校裁量枠をメインにして教育委員会の中で入学者選抜に関するワーキンググループをつくりました。次年度も引き続き共通枠にも広げてこのワーキンググループで、また学校あるいは様々な外部の方の声を聞きながら検討していきたいと考えております。

○良知(駿)委員
 御答弁ありがとうございました。
 そのワーキンググループで、ベストではないけどベターな入試制度をぜひ検討していっていただきたいと思います。
 受験生は、高校を卒業したら大学受験が待っているわけですよね。大学受験は結局点数だというところも踏まえて、フェアかどうかは非常に生徒さん、保護者さんたちにとって大事だと思います。どうしたらフェアな評価ができるかをまず見ていただいて、その辺も御検討頂ければと思います。よろしくお願いします。以上で私の質問を終わります。

○増田委員長
 ここで換気のため休憩します。
 再開は11時50分といたします。

( 休 憩 )

○増田委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

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