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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成22年決算特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:鳥澤 富雄 議員
質疑・質問日:11/01/2010
会派名:民主党・無所属クラブ


○鳥澤委員
 8ページのところに主要事業の実績ということで、地震・火山活動に関する調査及び観測ということを再掲で9億7000万円余、その下に5億7900万円余。ここでは地震予知の観測網の充実の施策が(ア)からずっと(キ)まで書いてありまして、実施した、実施した、実施したとあるわけです。これは県だけで、地震予知の観測網、機器なども網羅されているわけじゃありませんし、国と呼応してやっているわけです。やはりここのところは科学が進歩して、こういう観測網を敷いているわけですけれども、ここのところで実施したとありますけど、その結果、一体予知ということに対してどの程度の進展があったかというような成果ですね。ここのところまで来たと、科学で解明すれば解明するほど予知は難しいということがわかっているという反面、いや、それでもこういう莫大なお金を投じた結果、この辺まではどうやらわかったというような成果というものについては、投資した結果どのようにあらわれてくるのか、その辺をお尋ねしたい。

 それから意識との関係ですけれども、県民意識を高揚させるという意味は、サイレンが鳴りまして、何だか注意報みたいのが、天気予報みたいなものと同じようなものが発令されて、何か来るらしいということで、東京のほうで何かやっているらしいよと。いつ来るだろうなって話で、がやがや、がやがや、がやがやして、早く来ないかな、早く来ないかなということで、もう早く終わりたいと。そのうち警戒宣言なるものが発令されると。だから、そこでは意識ということでいくと、地震というものは予知で教えてくれるのだから、教えてくれてからタンスを倒れないようにしたり、あるいはそれから避難をしたり、そういうふうにすればいいんだというそういう意識が高まっていく、その意識の高揚と、それからもう1つは、今度は後ろのほうでいくと、17ページでは東海地震が予知なく突然発生した場合を想定した訓練、それから29ページでは注意情報発表から警戒宣言が発令後、東海地震の発生を想定した、つまり予知を前提とした原子力防災訓練、これがそれぞれ入りまじっているわけですよね。
 ですから私は基本的には、予知ができるかできないか科学的には追求をするという姿勢、しかしそれでも、科学が発達してもなお予知の解明が難しいから、地震というものは予告なく突発的に来るんですよと、それを前提とした訓練。その2つがそれでいいと思うんですけど、今お話がありましたように、東海地震――巨大地震は予知をしてくれるんだっていう、こういうような意識を持たれても困る。しかし一方では、巨大な予算を投入しているわけですから、このような少しずつでも成果が見えましたよということも、やっぱり少しはなければ、これが巨大な無駄な投資に終わってしまうということもある。
 それらを総合しまして、危機管理監として、一体予知から警戒宣言にまで至るこの意識というのが非常に難しいと思うんですよ、県民の人たちは。予知とか警戒宣言といったようなこと、それぞれの過程の考え方が。ただ、それはこの意識という中でどのようなところに軸足を置いて、そして私が申し上げたようなことを総合して、これからこの予算をどのような投資対効果としてあらわしていくのか、まずその辺のお考え方を1点だけ総合してお聞きをいたしておきたい。

○小林危機管理監兼危機管理部長
 予知の問題ですけども、そもそもこの東海地震説が出てからしばらくの間は、実は静岡県の地震対策というのはずっと予知が前提にありました。それが途中から予知に対する科学的な論争等が県議会等でも行われまして、それからはどちらかというと突発型にだんだん対策がシフトしてきました。それで阪神・淡路大震災があって、ますます突発型の色合いが強くなってきたと。その中で、気象庁を中心として予知に対する研究というのが正直いって格段に進んできております。ですから、今の地震防災対策強化地域判定会の阿部会長さんはとにかくはっきりしていまして、とにかくひずみ計ですね、これだけ観測しようと。それで、要するにひずみ計を見て、そのひずみ計に異常があれば、それに基づいて判定会を招集して警戒宣言まで持っていこうという、その仕組みに徹底すると。ほかの要素はもうほとんど見ないということでですね。ですから、その現象がやはりちゃんと阿部先生たちが考えているとおりに起これば、それはかなり高い可能性で私は予知ができると思います。ですから、我々としては基本的にはそれを期待はしています。
 それで、ちょうど鳥澤委員のほうの東伊豆町で実はおもしろい現象がありまして――おもしろいといったら語弊があるんですが――この間伊豆の群発地震が起きたときに、確かに伊豆のひずみ計が非常によく反応します。これはもう三十数回実は反応しています。それで今度気象庁が――予知ではないんですが――一応それをちゃんと事前の現象として採用しようということになりまして、東伊豆のひずみ計が。だから、ああいうのを見てますと――ちょっとひずみ計の反応するシステムは東海地震とは違いますが、そういった実績を見ても――私はある程度そういった可能性は期待できるのかなと。
 ただ、予知できれば、じゃあすべてが片づくかというとそうではなくて、予知できても壊れるものは壊れるということをやはり知っておいていただかないと。先ほどの意識の油断の話がありましたが、予知できたってやはり耐震性のない家にいれば、やはり同じように壊れて家を失うわけですので、たとえ予知できようと予知できまいと、やっぱり耐震補強はちゃんとやっていかなければいけないし、それから家具の固定とか食料の備蓄も当然やらなければいけないわけで、それは変わりません。

 それともう1つ、ただ予知で心配なのは、この情報の出し方ですね。今、観測情報それから注意情報、予知情報で警戒宣言が出るという、そういう情報の出し方をしていますが、これが本当に県民の方に冷静に受けとめられて、パニック状態等を引き起こさないという対策がまた重要だと思ってます。ことしから少し我々力を入れ始めたのが、やはり予知に対する正しい認識を県民に持っていただかないと、せっかく予知できたとしても反対に混乱した状態の中で東海地震を迎えるという、かえって予知できたがために混乱の中で東海地震を迎えるという、そういった悲劇的な事態も想定されますので。だから、ここら辺のところは、やはり予知できたとしても、かえって予知ができたがためのデメリットもあるわけで、やはりそういったところを、ちゃんと我々が細かく県民の方々にわかりやすく説明していくということが、改めて必要だと思っています。そこら辺のところをしっかり県民の方々にわかりやすくこれから説明していく努力をしていって、できれば予知できたことが少しでも被害軽減につながるような、そういう対策になるように期待はしております。以上です。よろしくお願いします。

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