本会議会議録
質問文書
令和6年12月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
![]() | 質疑・質問者: | 宮沢 正美 議員 |
![]() | 質疑・質問日: | 12/13/2024 |
![]() | 会派名: | 自民改革会議 |
○宮沢委員
1項目について一問一答方式でお願いします。
質問の前ですが、午前中各委員からいろいろな議論が出ましたので、質問しようと思っていた中から意見だけ申し上げたいと思います。
まず、救急車の問題で救急安心電話相談窓口#7119の話が出ました。前々から#7119にかけてみたいと思っていましたが、いたずらにかけるわけにいかない中、幸か不幸か先週身近でそういったことが起きて電話することになりました。いろいろ対応していただいたのですが、まだ相談員の方も慣れていないのかもしれないし、よくよく考えてみると、例えば日時の問題であったり家族構成であったり様々な要素によって救急車を呼ぶのがよいか、あるいは自宅で静養するのがよいかなどの判断が非常に難しいと感じました。
相談員の方も研修をしたり、マニュアルをつくって対応しているとは思いますが、しっかりと的確に判断できる体制を整備していただきたいとつくづく感じました。自分で病院に行く選択肢もありますが、たまたま日曜日で病院がやっていないのでかけてみた次第です。
相談員の方は冷静に判断して対応されていますが、何となく素っ気ない感じがして、もう少し寄り添って受け答えしていただけたらありがたかったと率直に感じました。まだ運用を始めて2か月ですので、これからブラッシュアップをして#7119がうまく機能するようにお願いします。
2点目の要望です。地域防災について先ほど9番委員から質問もあったかと思います。地域防災の日ですので自主防災組織を中心としたいろいろな訓練を実施したとの報告でそれはそれでよいのですが、特に今年は能登半島地震が起きて半島防災がいろいろな場面でしきりに言われるようになりました。今回半島防災の取組でヘリコプターを使った訓練の実施はそれで1つの方法としてよしですが、これからは海路を使った対策や訓練もやられたほうがよいと思いました。ただ能登半島の場合は港が使えなくなったこともあり、災害によっては一概にこうしろとは言えないわけですが、本会議の一般質問で出てきた駿河湾フェリーを活用した訓練や船舶、海運業の皆さんと防災協定を結びマニュアルをつくったり、訓練を実際にやってみることも必要ではないかなと感じました。これは自主防というよりも総合的な防災訓練がふさわしいのかもしれませんが、そのようなことも危機管理部の中で視野に入れて、いろいろな対策を取っていただきたいと感じましたので意見として申し上げます。
私の質問は、危機管理くらし環境委員会説明資料9ページの富士山火山防災対策の推進についてです。
11月26日に富士山火山防災対策協議会で防災訓練を実施したと報告を頂いています。防災訓練の成果と今後の課題、取組についてどう考えているかお伺いします。
○若林危機情報課長
今回の図上訓練は、富士山火山防災対策協議会において昨年3月に富士山火山避難基本計画を策定して以来、初めて関係機関が合同で実施した訓練です。
平時から噴火後までの火山活動状況について想定される噴火パターンのうち、1つの例を設定したシンプルなシナリオにより、気象庁や国土交通省富士砂防事務所からいつどのような情報が入手できるのか、これらの情報を基に市町村がどのように避難指示を出すかといった一連の流れを検証したものであり、成果としては本県や山梨県、神奈川県、周辺市町村など関係者間で認識を共有することができました。
初めての訓練ということもあり、基礎固めのような内容となりましたが、富士山は噴火口の位置を事前に特定できないなどの不確実性があるため噴火後、時の経過とともに噴火口の位置が特定され、溶岩流の方向が明らかになっていくと考えられます。こうした火山活動の変遷を踏まえると、避難指示の発令はもとより、避難指示の解除のタイミングをどうするかや、発令対象地域の判断基準、地域住民に分かりやすい表現などについてさらに検討を進めていく必要があり、これらが今回の訓練を踏まえた課題であると認識しています。
このため、今後富士山火山防災対策協議会を通じ、気象庁や富士砂防事務所、山梨県、神奈川県、関係市町村はもとより火山専門家の御意見を頂きながら、こうした課題の対応策を検討し、訓練により対応策を検証して避難体制の実効性の向上を図ってまいります。
○宮沢委員
こうした危機事案、災害はいつどこでどのような規模で起きるか予測がつかない難しさがあるわけで、いろいろなケースを想定して訓練を重ねていくことが大事かと思っております。今回は県だけでなく広域的に近隣県とも一緒に実施して、共有していく取組のようですので、進めていっていただきたいと思います。
富士山の噴火はイメージがしにくく遠くのことのような気がしますが、私は三島市の箱根の山に住んでいます。箱根西麓野菜というおいしい野菜ができると有名になっていますが、考えてみると富士山の火山灰土がたまって台地をつくっているんですね。そのためリン酸分が非常に多くおいしい野菜ができるわけです。我々も他人事ではなくて、広域的にそういった災害が起きることも想定しなくてはいけないと思っておりますのでぜひよろしくお願いします。
もう1点、説明資料9ページ4富士山火山防災対策の推進4避難の実効性の向上に向けた取組に街歩きイベントという今まで聞き慣れない内容が報告されていますが、街歩きイベントは具体的にどのようなことをされたのかお伺いします。
○若林危機情報課長
説明資料に記載した街歩きイベントは、富士山世界遺産センターや市町と連携し、富士山世界遺産センターで教授を務める火山専門家の小林淳先生の助言と協力を頂きながら調整を進めているところです。
次世代を担う県内の小学校高学年、中学生、高校生を対象に、富士宮市内において富士山火山についての座学や日用品を用いた火山現象の再現実験のほか、例えば富士山本宮浅間大社の湧玉池の背後に迫る約1万年前の溶岩流の痕跡や城山公園にある天然記念物大宮縄状溶岩など参加者の学年に合わせて太古の火山活動の痕跡を訪れ、現場で小林先生の解説を聞く野外調査を組み合わせたものにしようと考えています。
具体的な日程としては、来年2月8日、15日、22日の各土曜日の3回の開催とする方向で関係者と調整を進めているところであり、小学生及び中学生については保護者にも参加をお願いする予定です。
将来を担う若い世代が避難等の防災の知識はもとより、先ほど2番委員から火山灰の話がありましたが、地域の成り立ちとしての富士山の火山活動を身近に捉えることができるような親しみやすいイベントにしてまいりたいと考えております。
○宮沢委員
よく分かりました。
切迫しているときはそんなことを言ってられないですが、多少余裕があるときにはそうした火山の成り立ちなどいろいろなことを学ぶことも有意義な方法だと思っております。特に子供たちにしっかり認識していただくことがいずれの日にかきっと役立つと思いました。ぜひ成功するように頑張っていただきたいと思います。
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