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委員会会議録

質問文書

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令和3年2月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中沢 公彦 議員
質疑・質問日:03/08/2021
会派名:自民改革会議


○中沢(公)委員
 一問一答方式で1問だけです。
 新しく整備する事業で中央図書館がありますが、我が自民改革会議の代表質問でもこの問題は取り上げました。我が代表質問において重視した方向性は、使いやすさとコストをしっかり管理しなさいということであったと思います。それに対して教育長から、その辺を踏まえた答弁があったという認識があります。
 ですから、このコストと使いやすさという部分では共通認識があると思うんですが、改めてこれをしっかりと担保する、具体的に実現していくための方策について幾つか伺いたいと思います。
 平成26年以降、静岡県政においては大型箱物事業が3件とも大変な予算オーバー、もしくは不調により混乱を招きました。まず平成26年には空港で33億円の大幅な予算オーバーにより事業そのものの見直しをして、完成が12か月も遅れました。
 同じく平成26年に富士山世界遺産センターが予算の大幅な増額、これも3億円以上増額があり、なおかつ規模も縮小しながら数字合わせをしたと。これも入札を何回やっても不調が起きました。
 平成28年には日本平の施設においてもそれぞれ入札が不調になり、中身の見直しや完成に数か月の影響があったと。
 共通点はデザインに凝り過ぎた。つまり華美なデザインによってコスト管理がむちゃくちゃになり、コストを超えたことで費用対効果も曖昧になり、現時点でどうなっているかといったら毎年の維持管理コストが大変高い現状であります。
 これは、川勝知事以下、知事、副知事が悪いのか、それともそれぞれの所管部署が悪いのか分かりませんが、当時我々県議会はこの予算を大幅に増額すること、そもそも何でそんな不調になるような事業、設計、積算をしたのか相当な議論になりました。まさにこれは県政の失政と言っていいと私は思っておりますが、こういうことを二度と繰り返すわけにはいかない。
 ましてや、今回の図書館については今3つ並べたものと大きく違う点が1つあります。空港、富士山世界遺産センター、日本平の施設等々は観光誘客という名目の下、華美なデザインによる高コストを招き混乱になった点がありますが、図書館は観光誘客施設ではありません。県民の皆さんのための施設であり、しかも駅前ということは、今の図書館と比べると利便性を高めたことを表明している図書館でありますから、何よりもコスト管理と使いやすさが重要視される。
 具体的に、プレデザインの手法を用いてやっていくということでありましたが、改めてプレデザインの手法を用いたことによるコストと使いやすさの実現を目指すための説明をお願いします。

○藤ケ谷社会教育課参事
 プレデザインの御質問を頂きました。先ほど例に挙げた建物、それから今度の図書館もそうですが、特徴的な建物につきましては現在プロポーザル方式で業者選定を行っているのが全国的に主流であります。
 本来、プロポーザル方式は設計コンペと異なり設計者の能力を競ってその能力にプロポーズするものなのですが、慣例というか事業理解をよく見るためにパースで完成イメージを示してもらって、それで評価するのが今行われております。
 なので、まず建物の完成イメージが先に出て、その後設計作業に入っていくんですが、その際に発注側が建物にどういうものを求めているか十分示せないままにプロポーザルが行われている実情がありますので、設計に入ってから初めてそのデザインと発注側の求めている内容の合わない部分が露見し設計変更が生じてコストが高くなることが、先ほど3番委員のおっしゃっていた大きな要因になっているのではないかと私たちは考えております。
 こうしたことを防ぐために今回、図書館におきましては公募前に設計に求める事項――我々は設計要求と呼んでおりますが――これを公募時にしっかり要求水準ということで示して、設計書の提案書の段階から設計要求を満たした提案を求めていこうと。設計要求を消化したデザインを求めようと考えております。
 この設計要求を整理していく手法がプレデザインでありまして、現在我々がつくっています整備計画に基づいてまず各機能を仮に配置してみて、運営シミュレーションを行って使い勝手がどうかあらかじめ我々のほうで検討すると。そうするとこの部屋とこの部屋は隣り合っている方がいいとか、利用者動線がこうなのでこの機能はここにはないほうがいいとかあったほうがいいとか、そういったことをあらかじめ空間構成の中でシミュレーションして問題点を洗い出して、必ず設計者にやってもらわなくちゃいけない事項と、設計者の創意工夫に任せていい事項を整理した上で提案を頂こうと思っております。
 また、その中でコスト算定も行って予算内に収まることを確認した上で要求水準を設定していこうと思っております。
 こうした手法はまだ全国的にもあまり例がありませんので、かなりチャレンジングな部分もあるんですけれども、こうしたことを行うことによって外観デザインなどでは設計者の創意工夫を十分発揮して魅力的な建物にしてもらいながら機能面では発注側の必要な機能をきっちりと押さえた、かつ予算内に収まる設計を実現できるのではないかと考えております。

○中沢(公)委員
 今、プレデザインとコスト管理の具体的な手法について説明がありました。
 一方で、もう1つ重要な要素は、このプロポーザルには欠かせない審査員、審査の在り方だと思っています。
 プロポーザルで往々にして組まれる審査員の面々を見てみると、大学の教授とか、どこかの専門性の高さを誇示しているような方々が非常に多いわけですが、果たしてそれで十分なのかと私は常々思っています。
 特に、こういう図書館で機能性とか使い勝手を重視していく場合、例えば図書館の司書といった現場に即した専門性というか、いわゆる机上の空論ではなくて現場で専門性を持った人たち、とにかく現場に即した審査員が大変貴重ではなかろうかなと思っているんですが、そういう人は入ってこない。どこかの偉いさんみたいな名前ばっかりの人たちが入ってきて、やってみたらめちゃくちゃなのでその人たちが責任を取るわけにはいかん。予算が失敗しても責任を取るわけじゃない、デザインが失敗したって責任を取るわけじゃない、屋根が崩落したって責任を取るわけじゃない。何があったってその審査員は責任を取るわけじゃないので、もうちょっと身の丈に合ったというか現場に即した審査員が必要だなと思うんです。
 今、私が例を挙げましたが、審査員についてはどう思っていますか。

○藤ケ谷社会教育課参事
 審査員の選任は、これからの作業ですのでまだ具体的なことは決めておりませんが、当然建築になり専門性が高いので建築界の専門の方には入っていただくことになると思います。また図書館は非常に特殊な建物というか機能がございますので、図書館の専門の方、それから図書館システムと一体となって運営されていくのでシステムのことが分かる方、またICT関係もこれからは重要になってきますので、そういった方にも入ってもらうことが考えられるかと思います。
 どこまで範囲を広げられるか分かりませんが、図書館の司書の方とか利用者の代表の方といった様々な観点から正しい選定ができる審査員の構成をこれから考えていきます。

○中沢(公)委員
 ぜひ審査員もしっかりとそういったことを吟味して、とにかく平たく一言で言うなら華美なデザインを排除するようなコンペにしなければいけないと思っています。
 華美なデザインを排除することはなぜ必要か。高コストになり多額の追加予算が必要になり、挙げ句予定どおりのものではなくなると。そして高コストの維持管理費がかかると費用対効果が全く意味不明になってきて全部つながっているわけですから、そういうことを明確に皆さん意識していただいて、とにかく華美なデザインを排除するんだと。コストを管理しっかりしながら使いやすさを追求するようなプロポーザルにしていただきたいと思います。
 教育部長も参事も知事部局出身ですから、そういった部分についてお詳しい幹部の方だと思いますので、何か御意見がありましたらどうぞ。

○長澤教育部長
 今、3番委員がおっしゃったことを肝に銘じまして機能性、デザイン性を両立させながらコスト管理をきちんと意識して進めてまいります。

○増田委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は15時25分といたします。

( 休 憩 )

○増田委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

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