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委員会会議録

質問文書

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令和5年決算特別委員会文教警察分科会 質疑・質問
質疑・質問者:小長井 由雄 議員
質疑・質問日:10/31/2023
会派名:ふじのくに県民クラブ


○小長井委員
 それでは、一問一答方式でお願いいたします。
 まず、歳出決算状況についてお伺いします。
 主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書の112ページに高等学校等新型コロナウイルス感染症対策事業費、113ページには特別支援学校新型コロナウイルス感染症対策事業費がありますが、高等学校については4億8550万円、特別支援学校においては2億7380万円の予算額としていましたが、その半分近くを繰り越しているように報告されています。それぞれ国の補正予算に伴い県の12月補正予算に計上したことによるものだとのことですが、実施した新型コロナ対策として十分であったかどうかも含めて執行状況についてお聞かせください。

○中山高校教育課長
 特別支援と高校、両方合わせて御回答いたします。
 本事業につきましては、国の12月補正予算で成立したものですが、当初から執行の期間が非常に限られており翌年度への繰越しを前提とした予算となっておりました。その繰越額も基本的に国からある程度指定がありました。令和4年度は、高等学校は2億4350万円が執行可能額、そのうちの執行額が2億4286万円余で執行率は99.7%、特別支援学校につきましても同様の説明となり、執行率は同じく99.7%ということになります。
 令和4年度のコロナ対策が十分であったかについてですが、学校の規模に応じて、高校においては208万円から310万円、特別支援学校においては208万円から414万円の額を配分しました。
 使用用途は非常に幅広く、消毒用アルコールや石けん、衛生用品の購入、換気対策、空気清浄機、サーキュレーター、パーテーション、ホワイトボードなど少人数での授業対応するものといったかなり幅広い予算執行でしたので、教育活動を継続するために必要で十分なコロナ対策に貢献したと考えております。

○小長井委員
 令和4年度においては、新型コロナウイルスの大規模な感染はなかったと思っております。その点では有効な対策ができたと考えております。今後もこういったケースはあると思いますので、まだ終わったわけではありませんが新型コロナウイルスの経験を今後に生かすよう取り組んでいただきたいと思います。

 次に、教育総務課にお伺いいたします。
 先ほど池上教育長からもお話がございましたが、説明資料の7ページ、8ページになります。
 不祥事の根絶についての取組ですが、令和4年度に10人の教職員が逮捕されるなど不祥事は令和3年度よりも増加しています。
 不祥事の防止、根絶に向けては、不祥事が起こるたびに対策が実施されていますが、根絶するどころか増加しているのが現状です。
 そこで、不祥事が起こる原因は教職員の多忙化によるストレス等いろいろな原因があるのではないかと思いますが、教育委員会としてはどのように分析されているのか、お伺いします。

○井出教育総務課長
 9番委員御指摘のとおり、多忙化が1つの大きな要素かと思います。それ以外にもコロナ禍による業務の増化、教職員に対する保護者や社会の目の厳しさなども個人としてのストレスにつながっていると考えます。
 特に多忙化につきましては、先輩の先生が非常に忙しい中でなかなか声がかけにくい、相談しにくいとか、先輩のほうも相談を受ける余裕がない。そういった中で自分で悩みを抱え込まざるを得ない。また困り事を吐露したり、気軽にアドバイスしたりする風通しの良さが失われていることが1つあると思います。
 また、学校の組織や教職員の職務の特殊性に対する認識の不足もあると思います。
 具体的には、学校においては生徒と教員の距離が非常に近く、職務の特殊性が十分認識されていない中で、人権意識の欠如につながっている面があると思います。こうしたことが体罰や不適切な言動、セクハラ、わいせつなど児童生徒が対象となる事案につながっていると考えております。

○小長井委員
 様々な原因があるとのことで分析されていると思います。大変難しい問題もあるかと思いますが、それぞれの課題の解決に取り組んでいただきたいと思います。

 次に、不祥事の根絶に向けて外部有識者による教職員コンプライアンス委員会を開催し、施策の立案や評価を行ったとのことですが、この委員会では委員からどのような意見が述べられたのかお聞かせください。

○井出教育総務課長
 まず、重点取組のうち不祥事を他人事としない新たな取組を去年から始めていますが、これについては委員から、不祥事を起こさせない組織づくりが非常に重要である、不祥事を他人事で終わらせない手法として、こういった取組を続けていくことが非常に重要であるとの御意見を頂きました。
 児童生徒が被害者となる不祥事事案の根絶に関しては、アンガーマネジメント――今年度から実施を考えていますが――につきましては、実際にアンガーマネジメント研修に参加した教員から、自分自身の日頃の教育活動を振り返る機会となったという感想が寄せられたことが紹介され、非常に意義ある研修であるとの御意見を頂きました。
 また、わいせつに関しましては、小さな子供と成長した子供とでは異なる点がありパーソナルディスタンスの考え方を教えていくことが必要であるとか、教員と生徒がLINE等で私的につながらないようにするためにアプリ活用のルールを徹底するなどの対策が今以上に必要であるといった御意見を頂いたところです。

○小長井委員
 様々な意見が述べられているとのことで、それを今後の不祥事の根絶、防止に向けて反映させていただくような施策をお願いしたいと思います。

 次に、教職員コンプライアンス委員会の中で、不祥事根絶に向けた県としての取組についても評価をされたと思いますが、どのように委員から評価を受けたのか、お聞かせください。

○井出教育総務課長
 委員からの評価につきましては、残念ながら昨年度わいせつ事案は増えていることもあり根絶ができておらず、まだまだ対策をしなければいけないとの御意見を頂いております。
 体罰につきましても、件数は少ないのですが根絶されていないとのことで、取組についてはおおむね賛同頂いたところですが、取組をさらに進化していきなさいとの御指導を頂いたところです。

○小長井委員
 教職員コンプライアンス委員会の中での意見や評価を受けて、短い期間だったかもしれませんが、県の施策として取り入れたことがあれば、お聞かせください。

○井出教育総務課長
 コンプライアンス委員会で、令和5年度に行う対応として承認された内容についてお答えします。
 今までの継続に加えて、不祥事を他人事としない新たな取組として、いわゆる原因別分類6類型といった新たな視点を入れた研修を行っていくことがあります。また指導における体罰、暴言等の防止のためにアンガーマネジメント研修を実施すべきということを頂いております。

○小長井委員
 今お答え頂いた中で、他人事としないということが何回も出てきております。これからの取組として、様々な意見を施策、取組に生かしていただくようお願いしたいと思います。

 次に、説明資料20ページの教育DX推進課についてお伺いします。
 教員の多忙化についてですが、学校や教職員が担う業務の範囲が拡大する中で、多忙化解消に向けて、学校における業務改革プランを改善するなどの取組を進めているとのことですが、これまでも様々な取組を実施してきたと思いますが、報告によると教育の質を高める、充実させる上で、生徒と向き合う時間や指導準備時間を十分に確保する必要があると考えます。しかしこのような時間が増えていると感じる教員の割合が6割弱にとどまっている。これまでの過去の数字を見ても6割前後にとどまっているケースがあると思いますが、理由についてどのように分析したでしょうか。

○大澤教育DX推進課長
 やはり一番大きな要因としては、時間外勤務が多く、多忙化がまだまだ解消されていないことだと考えています。

○小長井委員
 業務の見直しについて、それぞれの学校あるいは教職員自らが見直して取り組んできたケースもあるのではと思いますが、何か紹介できる事例があったらお聞かせください。またそれに対して教育委員会としてどのような評価をしたかお聞かせください。

○大澤教育DX推進課長
 主に県立学校における取組ですが、行事の精選、廃止などの見直し、対外的な広報活動などこれまで学校の中で教員が担ってきた業務を事務職員が担当したり、文書のペーパーレスやICTを活用した情報共有などの事例がございます。
 こうした様々な現場における取組については、個々での業務効率化の効果のほか改善を自分事として捉えた意識の醸成という意味では非常に重要だと考えております。
 しかし、こうした事例についてはこれまでも情報共有という形での取組は進めてまいりましたが、忙しい学校現場ではなかなか実行しにくい状況もあることから、学校任せの情報提供ではなく教育委員会が主導になって推進していく必要があることから、こうした様々な取組事例を参考にこちらで内容を精査して、全県立校に一般的なルールや具体的なやり方を示し、より一層働き方改革を進めていければと考えております。

○小長井委員
 学校独自や教職員自らで見直すのはなかなかできない、難しい話だと思います。そういった意味で今お話がありましたように、教育委員会で業務見直しの事例を取り上げ、それを評価して一般化することが非常に重要なことだと思います。多忙化の解消がいろいろなところに問題や課題を残していると思いますので、今後の取組に生かしていただくことをお願いしまして、質問を終わります。

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