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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成25年12月定例会企画文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:12/16/2013
会派名:民主党・ふじのくに県議団


○三ッ谷委員
 観光関係について絞って、一問一答方式で質問をしたいと思います。昨日部付主幹を通じまして当局には通達をしてございます。
 わかっているようでわからない。あるいは頭の中ではこんなことなんだろうなと考えても、なかなか言葉に出して説明しろというと、本会議の中でも1回か2回やったかな、もう一度確認の意味で静岡県の観光の定義を説明していただきたいなと思うんですよ。
 あわせて、ただ語源でいう観光の意味、私は承知していますけれども、静岡県がこれだけ観光行政施策を打ち出す中で、静岡県の観光の定義をどのように考えているのか、まずこの2点について伺います。

○植田観光政策課長
 今回も委員会の資料に提出いたしましたが、現在、新しい観光の基本計画をつくっております。その中で、やはり観光の語源というのも調べておりまして、中国の古典で、観光は国の光を観るということで、国の光、つまり国のとてもよい魅力を見て回るということが観光の語源だと言われています。
 あわせまして説明資料の10ページの基本理念のところにあるんですけれども、地域の非常にすばらしいところを見ていただくのが観光であり、本県の観光の定義ということは、本県のすばらしいところを、来ていただいた方皆さんに見ていただいて、感動していただくというのが観光であると考えております。以上です。

○三ッ谷委員
 調べていただいて、ありがたく思います。
 それはやはり語源のとおりでしてね。私も質問する以上、また詳しく調べ直してきました。ベストアンサーの中でこんなことが書いてあるんですよ。国の光を観るという意味が、他国を巡歴して、その土地の風土、制度、文化を観察することにある。訳語はツーリズムで語源はラテン語でろくろの意味だと。
 今も説明にありましたように、静岡県の観光主施策、もしくは観光に類する施策を考えたときに、静岡県のいいものを見るとか、秀でたところを見るとか、あるいは名所旧跡を周るとか、景勝地を周るとかと、そういう意味を今植田課長から答弁いただいたわけですが、実際に観光の定義と現在観光する人の間にギャップがあると思うんですよ。
 これ、日本の観光で一番悪いのは団体旅行ですよね。次が個人旅行、あるいは夫婦等のごく少人数で行く旅行、いろんなパターンがあると思うんですが、観光を今のようにだんだんだんだん落とす原因になったのは、私は日本の団体旅行だろうと思うんです。1泊2日、バスで集合地に集まる、行く、ろくに見ないでバスの中で酒を飲みながら、観光といってもちょこっと見て、温泉に着けば風呂も入らなしに朝まで騒いで、ひょっとしたらきょうは温泉に来たけど、俺は風呂に入らなかったというようなこともあって現在につながってきたことは確かです。
 そういう意味では、もともとその地域に秀でるものがあったにもかかわらず、生かし切れてこなかった。これは日本人特有の仲間意識とか、あるいはそれにつながるもので、そういうものが我々は観光だと、若いときから先輩にも教わってきたわけでありますから、そういう時間が、今のような観光を生んだんじゃないかなって考えています。
 そこで、一昨日いいテレビ番組をやっていたんですよね。皆さんの中にもごらんになった方いるかもしれませんが、京都迎賓館のお話をNHKでやっていました。私は本当に1時間、ビデオも撮りながら見させていただきましたけど、本当に京都を挙げてのおもてなしの心、それから東京にある迎賓館と違って和食を主とした京都迎賓館のあり方、あるいは京都市全域のお料理をつくる仕事人、あるいは生け花、それから市が持っている美術館、こういう収蔵品等含めた全部が迎賓館のために、迎賓館にお泊まりをいただく、おいでいただく賓客のために、おもてなしの心で接しているということを盛んにNHKが放送していました。
 そこで、今言ったような観光の状態の中で、昨日来の説明を聞いて、伊豆半島を中心に大変宿泊客数が落ちているというところです。ですので、今植田課長がおっしゃったような観光のあり方の現況と、皆様方の頭の中にある観光、そして京都に代表されるような、迎賓館のあり方を見て、静岡県の観光行政の中で、まず何を捉えようとしているのか、それを先に教えてください。何から始めるのか。

○植田観光政策課長
 今回、計画をつくるに当たりまして、そういったいろんな分析をいたしました。例えば観光の目的なんですけれども、今おっしゃいましたように、もともと名所旧跡というのが非常に多かったんですけれども、今名所旧跡を団体で来てめぐってという旅行というのは非常に少なくなりました。個人で来られて、今ネット系の旅行会社も多くなって、そういったところからアンケート何かもとって、そういった情報も入るようになりまして、そういったのを分析しますと、例えば旅行の目的、静岡県だと1番多いのが温泉を楽しむ。2番目が宿でのんびり過ごす、あと地元のおいしいものを食べると、その3つが1番大きいところです。例えば名所旧跡をめぐるというのはもっと大分下になります。
 ですので、今我々の一番やらなければならないということは、名所旧跡ももちろんそうなんですけれども、それだけではなくて、地元の方々と一緒になって、例えば食を楽しんでいただくとか、そこでしか食べられないものを楽しんでいただくとか、そこでしか見られないものを楽しんでいただくとか、あとジオパークもそうなんですけれども、もともとそういった名所がどうやってできたかというのを皆様に説明するとかって、そういうことを地域の方々と一緒になってやっていくということが一番今やらなければならないことであると思っています。以上です。

○三ッ谷委員
 私はそこに力点を置いて説明を求めたわけではないんですが、植田課長のお考えは承りました。
 関連して聞きたいと思うんですよ。一昨日の本会議の中で、小野議員が伊豆の振興について伺っていますよね。見事な原稿を書いてきました。「伊豆は詩の国であると、世の人は言う」と、川端康成先生の「伊豆序説」を引用して、きょう、私、持ってこれなかったものですから、当局にお願いしていただいてきたんですよ。この中に、「伊豆は海山のあらゆる風景の画廊である。伊豆半島全体が1つの大きな公園である。1つの大きな遊歩場である。つまり伊豆半島の至るところに自然の恵みがあり、美しい変化がある」と、こういう文章がこの本の中に載っていました。私も余り本を読まないものですから、この内容は初めて読ませていただきました。
 この中で、下山部長が答弁しているんですが、私は伊豆文学を観光のために使いたいという小野議員のお気持ちを拝聴しました。正直言いまして、時代のずれを、考えなきゃいかんと思うんですよ。やっぱり川端先生が伊豆半島においでになって、いろんな名作を残している。当時の伊豆というのは、私は見たことありませんから。多分緑豊かで海岸線のあの景勝を見ながら、そしてところどころの緑の中から湯気が湧くような温泉の源泉があって、本当に質素の中に伊豆半島のよさが本当にきらりと光る、光の場、言うなれば本当に観光の語源であるような、多分当時の伊豆半島の印象が、やっぱり川端先生の目にとまって、このような文章が生まれたなと思うんです。
 そういう時代から今議論したような話の中で、随分時代が移り変わってきて、交通の便が悪いとはいうものの随分よくなったと思うんですよね。川端先生は次の文章の中でこんなことも述べているんですよ。つまり伊豆に行くのに3本の道があると、いうなら、今やっているような伊豆縦貫、東海岸、西海岸、それから、天城湯ヶ島を越えていくような道、こういう4つぐらいのお話を、この同じ本の中で先生は書いているんですけどね。そういうことを考えていくと、果たして今私たちが、議会も当局も一緒になって伊豆半島を含めた観光振興をもう一度やり直そうというときに、今の目線でいいのかどうかということなんですよ。今の目線で。
 確かに伊豆文学フェスティバルを始めて何とかてこいれしようと静岡県はやってきてくれましたよ。しかしそれが現実には静岡県の宿泊数というのは、1991年といいますから随分昔ですよね、このときは約2800万人ぐらいいるんですよ。そして昨年度1790万人、35%減っているんです。
 そうすると、先ほど植田課長が述べたように、ただ温泉だ、食材だけだっていう、今までのようなおもてなしの心で、これからも伊豆半島を売っていくことが、この観光振興につながるかというと、データはそうでないと言っているんですよ、データは。そこにやっぱり皆さんの英知をかりたいし、静岡県としてふじのくに、これだけ看板を売っているんですから、お客さんが来ていただけるようにするには、植田課長、先ほどのような食べるものとか温泉だけじゃだめなんですよ。当然設問がそういう説明方式だったら、そこに丸をつけますよ。何かアイデアを出さなくてはいかんじゃないかって感じますが、私の意見はいかがですか。

○加藤文化・観光部理事兼観光・空港振興局長
 新たな観光地づくりという側面からお答えをさせていただきます。
 9番委員御指摘のとおり、従来型の観光から変わりつつあるというのが、これは多分全員がお感じになっていることです。私の小さいころの話をしますと、父親がどこどこの旅館に泊まりに行くと、それを学校で吹聴することがステータスであった。ですから、いい旅館に泊まりいいものを食べるというのが、そのときの自慢話の1つである。でも今はそうかといいますと、そうではない。何の体験をする。例えば親と子供で蛍を見に行く。あるいは舟やカヤックでちょっと海を渡ってみたいと思う。というようなことをする、そのために伊豆へ行くんだという話を子供たちはする。そのときに伊豆のどこどこ旅館に泊まりますよと。だから決して泊まることが目的ではないというふうに今は時代が変わってきていると私は感じております。
 そういう中で、伊豆が持っているもともとの、いわゆるグルメであるとか温泉、そういうものも生かしつつ、これから何か1つプラスアルファをつけなきゃならない。それが何かというと、ニューツーリズムである。地元の持っているもともと光るものを磨いて、それを人にPRする。ブランドじゃなくていいですね。魚の開きであるとか、そしておいしい食べ物を自分が調理するんじゃなくて人に調理してもらって、おいしさを知るとか、あるいは調味料はこういう調味料を使えばいいと教わる、そういう体験物をこれからどんどんどんどん人は追求をしていくようになると思います。
 ですから、我々はリピーターをふやすということは、つまりニューツーリズムの数を幾つかふやすことによって、お客様が温泉と、それから宿泊はいいのがあるんだから、ここに毎度毎度来るような新しい仕掛けをつくっていく必要があるというふうに考えておりまして、真の観光地づくりというのはそういうものを目指す。
 ですから静岡県は、今新たなものをつくるというよりも、今持っている地元の光をもう1回みんなで見つめてみましょうと。それから今までの牽引役の方々であった旅館の経営者であり、あるいは交通関係者のみならず農林水産業の方、それから商工業者の方、あるいは地元で頑張っているNPOのまちづくりの方々、この方々と一緒になって地元のよさを売っていく。そのために県はPRをいたしますというようなことで今考えております。
 確かに車等を使うことによって便利になりました。でも人々はすき間の時間をうまく使うことを今願っているわけですから、そういう時間に誘客できるような、そういうニューツーリズムの数をふやしていく、これをこれから考えていきたいというふうに思っています。以上です。

○三ッ谷委員
 加藤理事、ありがとうございます。
 県は来年度から4年間かけて、先ほど植田課長が説明していました静岡県の観光の方向性を定めた基本計画の概要をもう既につくっているようでありまして、その中で今お話のとおり、魅力ある観光地づくりの原点回帰を進めるんだと、こういう説明をなさっています。
 そこで、小野議員からこういう質問もございましたし、私も遠江八景について知事にお伺いしました。あるいは同じように食の都もそうでしょう。きょう関連する質問もたくさん出ておりますけど、例えば遠江八景にしても知事は、浜名湖を中心にしたあの景観を発信することで、周辺にもお客さんを呼び込めるような1つの礎にしたいと、こういう思いを本会議で述べていますよね。あるいは地域の皆さんと協力をして浜名湖を西湖に劣らんともする、あの瀟湘八景というのですか、ああいうものにかわるべき日本の遠江八景をつくりたいという話もして、結びにこの八景をつくることによって世界遺産登録の第一歩にしたいと、こういう結びをしていました。
 例えば今の伊豆半島もそうなんですが、浜名湖も随分既存の建築物がふえまして、本来の美観からいうと、ここにこれがないほうがいいとかって、いろいろあるんじゃないでしょうか。ですから、そういうことも踏まえながら、静岡県全体の観光のあり方を考えると、あの富士山の世界遺産登録の三保松原もそうじゃないですか。あれだけのテトラポットがあるだけで、あれだけの景観を害するって、世界からおみえいただいたお客様が言うぐらいですから、景観整備とか既存のこういうものについて、加藤理事、今後、そういうものにも県としては影響力を行使しながら、周辺の整備もしていきたいというお考えもお持ちですか。

○加藤文化・観光部理事兼観光・空港振興局長
 景観の問題というのは観光に非常に重要な要素であります。やはり見た目が悪ければということがありますので、当然我々は部局横断的に道路であるとか、建物であるとか、あるいは看板についてはいろんな相談をしながら、いわゆる見た目、景観のよさ、すばらしさというものを持つことは必要だと思いますので、事あるごとに横断的な連携は会議等でやっているつもりでございます。今後とも続けます。

○三ッ谷委員
 これは11月23日の日本経済新聞の記事なんですよね。今せっかく植田課長も加藤理事もいい話しているし、これからの静岡県の将来の観光の担い手としての物語をしゃべってもらって、我々も理解できます。日本経済新聞はこう言っているんですよね。「静岡県が新たな基本計画で観光地づくりという原点に立ち戻ったのは、県内の宿泊者数の落ち込みに歯どめがかからない危機感が背景にある。再び観光客をふやすには、温泉や食といった従来型の旅行に加え、各地域が新鮮な感動を与える魅力あるサービスを提供することが不可欠と判断した」と、こういうふうに評価もしているんですよね。
 やっぱり既存のものではない、感動を与える、体験をする、あるいはトライをしてみるというような、少し従来型の観光とは違うところを静岡県は目指しているというのがよくわかりましたので、ぜひこの基本計画、4カ年、しっかりおやりいただきたい。これは要望するものであります。

 そんな中で、一番気になるのが、静岡空港の利活用です。私は空港新駅の話はしません。これはもう大石委員の十八番で2日間にわたりまして熱心に質問しましたから聞くのはやめておきますが、こんな新聞記事がありました。委員会での質疑を聞いていると、当局が発表した需要予測を今少ない少ないというのが議員側からのいつも質問の基本パターンですよ。皆さん一生懸命やってもらっているし、海外交流も、あるいは窓口開発も含めていろいろやっている。そして今ある路線で搭乗者数をどんどんどんどんふやして搭乗率を伸ばしていくことは当然やらなきゃいけません。それが御迷惑をかけた地域への恩返しでありますから。あるいは静岡県の観光のスタート点でありますからやってもらいたいなと思います。
 しかし、フジドリームエアラインズが8機目の航空機をいよいよ3月から導入しますよね。それで、フジドリームエアラインズは富士山静岡空港の利用を主体とした第8便にしたかったんですよね、この新聞を読むと。でしたら、静岡を主の駐機場に持ちながら、でき上がるターミナルと、そして機内整備場を踏まえて、フジドリームエアラインズがぜひ富士山静岡空港を使いたいと記者会見を開いている。
 しかしながら、開港時の運用時間は午前8時から午後7時半までの11時間半でしたが、平成23年4月からは午前7時半から午後8時半までの13時間、1時間半の延長があったわけですよね。これは我々も皆さんの努力に感謝します。
 しかし多くの地方空港というのは運用時間が15時間程度と言われていますから、中には24時間運用するような空港もあるようですけれども、せっかく機体がふえて、なおかつ需要予測に少しでも近づくために、地域の皆さんには、さっき言った地域の要望を含めて約100億円の基金があって、まだ残り32億円ほどあるようですけどね、服部理事。まずお伺いしたいことは、8号機の運用が開始されます。9号機の運用も予想しています。全部を名古屋にとられたんじゃ、本家本元の静岡県の会社としてのメンツもありますよ。
 そこでまずお伺いしたいのは、静岡県の観光行政のかなめである富士山静岡空港の利用について、この使用時間の延長につきまして忌憚のない意見を聞きたいなと。あしたからやれという話ではありません。しかし今のままでいいと私は考えていません。周囲の地域の皆さんがなかなかオーケーできないということもよくわかっています。その上であえてつらい質問をさせていただいて、服部理事に迷惑をかけますけど、本来はどのようにやってほしいんですか。私も運用時間は長い方がいいと思うんですが、いかがですか。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 現在ほかの地方空港はいろいろ運用時間の長さがございますけれども、必ずしも15時間が主であってというような状況ではありません。むしろ富士山静岡空港のように13時間というのが多くの地方空港での運用時間の長さとなっております。
 そういう意味では、富士山静岡空港は決してほかの地方空港に引けをとるような運用時間の長さではないわけでございますけれども、そうはいっても、今、まさにお話のございました来春導入されるFDAの8号機も考えておりますけれども、今の運用時間のままでは、なかなか効率的に機体を運用させることができないんじゃないかと。もう少しFDAの言い分を見ると、2時間程度、運用時間を延長してほしいという要望が出てきております。
 ただこの運用時間の延長は当然深夜遅くの時間に騒音を発生させるということになりまして、実際に地元の住民、それから地元の市町との間でもそれぞれ交わしております空港の騒音協定というものに運用時間が明確に書かれておりますので、協定を書きかえなければならない話でございます。地元にとってはうるさくなるだろうということで、大変な御迷惑をおかけする話でございますので、地元の御理解を得なければ、なかなか運用時間の延長ができないという状況でございます。
 我々としては地元の御理解をいただければ、FDAの要望にもございますので、2時間程度、終期を延長させるというようなことができればいいなと思っております。

○三ッ谷委員
 ありがとうございます。言いにくい意見を答弁してもらうように話していますから申しわけなく思いますが、やはりその1時間というのは、これはFDAだけでなくて、各エアライン等も迂回時間、もしくは朝のスタートの便がどこから飛び立つかによって、機体の運用が随分違ってくるというのをお聞きしました。ですので、ぜひこれは8号機、9号機のことで話題になっていますFDAが突破口になり、将来、ANAにしても共同運航便を運航しているJALにつきましても、そうしてほしい。加藤理事、特にタイ航空を含めて、海外路線を考えたときには、この1時間、2時間の延長は本当に大きいと思いますよ。
 今、例えば私が乗る台湾行きの便はほぼ満席に近いですよ。すごいなっていつも眺めています。そういうことを考えても、いまだに夜の8時に富士山静岡空港を出ている。仕事が終わってからどうぞってうたい文句はいいですよ。でも1日丸つぶれですからね。何もできないんですから。例えば夜に飛来できれば、朝に一番機が飛べるとか、あるいは韓国便も、日本人に都合の悪い帰国時間だって話を聞くじゃないですか。そういうことを踏まえても、この富士山静岡空港の運用時間というのは、静岡県の観光行政だけじゃなくて、ビジネスにも大きな門戸を開けるんだろうなと考えるわけです。
 だから服部理事に今答えにくい質問を答えていただきましたが、あわせて、ちょうど今3番委員から補助金の期間延長の話も出ましたし、我々も頭を下げてお願いするんであれば、富士山静岡空港と観光行政、ビジネス行政を踏まえて、ちょうどいい機会じゃないかなっていう気がしますが、この点はいかがですか。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 その点ももちろん含めて地元といろいろお話し合いをさせていただければと思っております。まさにおっしゃるとおりでありまして、これ、私はFDAからたまたま要請が出てきているのでFDAの話はさせていただきましたが、運用時間の延長というのは、本当にどの航空会社にとっても非常に大きな共通の課題だろうと思っております。運用時間が延長になれば、朝出発して夜帰ってくることができ、県民にとっての利益にもなろうかと思いますので、地元の理解を得たいと考えております。

○三ッ谷委員
 富士山静岡空港の災害時の利活用はどうなるんですか。例えば仮に知事がおっしゃるような、いろいろな災害が起きた場合に、富士山静岡空港の利用時間というのはどうなるのか伺います。これは最後の質問です。再質問しません。

 それから総合交通計画がありますよね。1つお伺いしたいことは、伊豆縦貫自動車道が仮に伊豆半島の一番南まで南下する。あるいは東海岸、西海岸に道路網ができる。この場合のメリットは言わなくても、わかります。しかし、先ほど言った伊豆半島に宿泊する客をふやすに当たり、道路ができるから観光客がふえるとお考えかなのかどうか、その点だけ確認をしたいと思います。

○広岡空港利用政策課長
 空港の運用時間の関係でお答えします。
 空港の運用時間は富士山静岡空港の設置管理及び使用料に関する条例で定められておりまして、午前7時半から午後8時半までという原則になってございます。ただし地震、その他の災害、あるいは定期便の遅延等が発生したときには、これを変更することができるという形です。実際、東日本大震災があったときも、当時FDAが夜に支援物資、それから応援要員を空港から送っていただきました。そのときも、時間外での運用を認めていただいた実績もございますし、そういった形で富士山静岡空港も防災拠点として位置づけておるものですから、そういった対応は条例の中で変更することができるという規定になってございます。

○加藤文化・観光部理事兼観光・空港振興局長
 後のほうの質問でございますけれども、道路ができる、あるいはインフラ整備ができるという部分については、非常に伊豆半島、静岡県全域にプラスというふうに思います。ただしそれだけで観光客がふえるかということでは決してないと思います。やはりそこにはおもてなしという日本人特有のものが必要だと、京都にしても静岡にしても、やはり日本一のおもてなしを常にしていってリピーターをふやすということが大事だと思います。
 物は幾らいい物があっても、おもてなしが悪ければ人は来ないというふうに思いますので、我々はインフラ整備ともども人材の育成、おもてなし、そういうものをやはり光らせる努力を今後ともしていきたいと思っています。

○三ッ谷委員
 私のきょうの質問は、本当に星の数ほどあるなかの1つですよ。やっぱり商業活動も、あるいは日ごろのものづくりの活動も全部観光につながっているんだという原点に返りながら、ぜひ下山部長以下静岡県の観光行政発展のために今後とも御尽力いただくことをお願いして質問を終わります。

○宮沢委員長
 ここでしばらく休憩します。
 なお、再開は14時50分とさせていただきます。

( 休 憩 )

○宮沢委員長
 それでは、休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質問等を継続します。

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