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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和元年9月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:渡瀬 典幸 議員
質疑・質問日:10/01/2019
会派名:自民改革会議


○深澤委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開いたします。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

○渡瀬委員
 それでは、よろしくお願いいたします。
 危機管理くらし環境委員会説明資料の中から2問、あとリニアについて数点、一問一答方式でお願いします。
 説明資料の6ページ「森は海の恋人」水の循環研究会について、率直に目的は何なのか教えてください。

○蜷企画政策課長
 「森は海の恋人」水の循環研究会の目的でございます。
 森と海のつながりは、多様な生態系の保全のために重要であることが経験的に言われ知られておりますが、森に雨が降って森林由来の有機物が含まれ、海に流れ出ることによって海洋生物の恵みになっていると言われております。
 ただ一方、本県の重要な水産資源であるサクラエビとかシラスが最近不漁でございまして、資源回復の課題も言われております。
 SDGsを進める上でも多様な生態系の保全は一層重要になってきておりますので、森と海を結ぶ水の循環による生態系の構造について研究することで、生物多様性の保全と豊かな恵みの持続可能な利用に向けた実践活動をしたいというものでございます。

○渡瀬委員
 ありがとうございます。
 生態系も含めてということでございますが、南アルプスから駿河湾沿岸部までのケーススタディーと書いてあるとどうしてもリニアと関係する感じを受けてしまうんですけれど、それとは全く関係ないものでしょうか。

○蜷企画政策課長
 この研究会につきましては、森と海を結ぶ水の循環による生態系の構造について南アルプスから駿河湾沿岸をケーススタディーとして勉強するものでございますので、個別の事象を対象としているものではございません。

○渡瀬委員
 ありがとうございました。
 じゃあ、次に行きます。
 説明資料23ページの環境影響評価手続の状況の中で、6月の委員会でも質問させていただいたんですが遠州灘洋上風力発電事業の関係です。ここに流れがありますけれども、今後手続はどのように進んでいくのか、また環境影響評価手続の完了時期はおよそどのくらいの目安で考えられているのか教えてください。

○鈴木生活環境課長
 御質問の説明資料23ページ、表の一番左側、遠州灘洋上風力発電の関係の環境影響評価手続の完了時期でございます。
 この表の真ん中あたりの配慮書という欄をごらんいただきますと、令和元年8月に知事意見を述べた記載がございます。一番下にアセス手続の流れがございまして、現在一番左側の配慮書に関する知事意見を令和元年8月に述べたところでまだ最初の段階でございます。今後事業者が方法書を作成し方法書について知事意見を述べる。方法書というのは環境調査の方法です。方法書の知事意見等を踏まえ事業者は環境調査を1年以上かけて実施いたします。意見を聞くための準備書をつくりそこでもう一回知事意見を述べ、最終的に環境影響評価書が作成され公表されますと事業実施が可能になります。
 完了時期の目安につきましては、事業者も現時点では未定と伺っておりますので完了時期は不明でございます。

○渡瀬委員
 ありがとうございます。
 この間、我が会派の山田議員からも質問があったと思いますけれども、建設予定地の遠州灘はシラスなどの優良な漁場であり、地元からも洋上風力発電所の建設による漁業への影響を心配する声が大変多く挙がっております。また景観や災害時の倒壊の危険性などさまざまな影響が懸念されております。環境影響評価審査会において、今回の洋上風力発電所建設に伴ってどのような影響が想定されると議論されていたのか、その内容を教えていただきたいと思います。

○鈴木生活環境課長
 環境影響評価審査会では、この件について7月3日と24日の2回審査会を開催しております。その中での議論でございますけれども、5番委員から御発言のありました漁業への影響、景観、災害時の倒壊の可能性、それ以外に住居等への騒音、超低周波の影響、風車の影の影響、工事中あるいは稼働時のアカウミガメへの影響、バードストライクなどの鳥類への影響、マリンスポーツ等海域利用者への影響について意見が出され、それを踏まえた答申をいただき知事意見を令和元年8月に出したところでございます。

○渡瀬委員
 ありがとうございます。
 その知事意見ではどのようなことが述べられたのか、できる範囲で教えていただきたいと思います。

○鈴木生活環境課長
 知事意見といたしましては、ただいま審査会で議論されたと申し上げました内容について述べております。

○渡瀬委員
 ありがとうございます。
 問題は大変たくさんあろうかと思うものですからしっかりと審議を重ねていただきたいと思います。

 それでは次に、リニア関係について質問いたします。
 主に代表質問の内容について先に確認させていただきたいことがございますので、それを中心に何点か質問させていただきます。
 県はトンネル湧水の全量回復、JRでは全量回復はなかなか難しいという意見が出ております。代表質問の中で、専門部会委員から青函トンネルの工事と比較すれば技術的にも対応可能という発言があったとのことでございましたけれども、県としても技術的に実現可能だと認識しておりますでしょうか教えてください。

○前島水利用課長
 専門部会の中で議論になりました青函トンネルの工事の例ですけれども、北海道と本州から下り勾配で掘った工事でございます。過去に下り勾配で、しかも大規模な工事の事例として挙げられており技術的には可能と考えておりますけれども、引き続き対話を要する事項としてお手元の資料に挙げさせていただいております。

○渡瀬委員
 ありがとうございます。
 知事の答弁の中で、工事中のトンネル湧水の全量戻しにつきましては現在JR東海が工法等を検討しており、新たな工法の提示を待っているのが現状である、トンネル工事に伴い流出する湧水の全量を戻すことは事業者であるJR東海の社長が約束されたことでありますとおっしゃっておりますけれども、県からただお願いしているだけではなくて、JR東海が新たな工法を検討している段階に確実に入っているということでよろしいでしょうか。

○前島水利用課長
 現段階で考えられます本体工法を示した上で、新しい技術的な工法も含めて今月4日の意見交換会の中で検討されると考えております。

○渡瀬委員
 ありがとうございます。
 10月4日の会議にはJR東海も出席されるということでよろしいでしょうか。

○前島水利用課長
 JR東海も出席いたします。

○渡瀬委員
 ありがとうございます。
 知事もリニア工事とこの水、自然を守る、両方がウイン・ウインの関係になるようにとおっしゃっておりますので、ぜひとも議論を重ねていただきたいと思います。

 先ほど7番委員も触れたんですけれども、このような内容を多くの県民にしっかりと示していくのが必要だと思います。東堂議員が一般質問の中で県民にどのように示していくのかを問い、それに対してわかりやすい資料を作成し県民を初めさらに多くの皆様に御理解いただけるよう努め、危機感の共有を進めるという御答弁がございました。
 具体的に、どのように課題、また今後の対応を理解していくのかお考えがあればお伺いをいたします。

○織部環境局長
 本県の対応等につきましては、基本的には対話の現場をきちんと見ていただくことが大事かなと思います。対話の状況につきましては全て公開でやっておりますし、議事録もホームページに掲載しております。
 また、県民の皆様にも本県の対応とか対話の内容について御理解いただけるようにホームページを7月中旬に改定いたしまして、対話の論点とかわかりやすい資料を掲載するようにしております。また県民だよりにもリニアにかかわる記事等を載せておりまして、県民だよりの意見の中には県の取り組み姿勢について賛同する意見が多く寄せられております。
 また、リニア沿線の9都府県に訪問いたしまして、本県のスタンスとか対話の内容について御説明しております。その後も対話が進むごとに情報提供し継続的に情報共有を行っております。
 県のホームページを初め、さまざまな広報媒体を使って県内外の皆様に御理解をいただきたいと考えております。

○渡瀬委員
 県民に対して現在の状況、また今後の予定をしっかりと提示していただければなと思います。よろしくお願いしたいと思います。

 次に、水利権と補償関係のことでお伺いしますが、大井川の水は流域62万人の住民の生活だけではなく、企業や土地改良区などが水利権により活用するほか地下水を利用する企業などは多く、農業や産業の経済活動を支えております。
 そこで、この表流水、地下水を含めて大井川の水により恩恵を受けている企業や団体がどのくらいあるのか教えてください。

○前島水利用課長
 まずは、大井川中下流におきまして大井川の表流水を利用している団体ですけれども、農業用水を利用されている土地改良区等が5団体ございます。工業用水につきましては用水を配水する団体が2つございます。企業数にいたしますと合計17の企業が工業用水を使っております。上水道については2つの団体がございます。また大井川流域で地下水利用の届け出をしている団体は410団体ございます。

○渡瀬委員
 ありがとうございます。
 かなりの団体があるんだなという率直な感じでありますけれども、水資源の影響についてJR東海は中下流域には影響がないとおっしゃっておりますが、流域には62万人の住民、また今教えていただいたたくさんの企業や各種団体がございます。あってはならないことでございますけれども、水資源に影響が出た場合、補償の範囲について県としてはどのように考えているか教えてください。

○前島水利用課長
 まずは水資源への影響でございますけれども、専門部会等においてリスク管理に関する基本的な考え方や管理手法の項目の中で対話をしております。
 補償につきましては、中下流域の利水者等が泣き寝入りをしないよう地下水の影響評価の方法と評価期間の明示、また影響評価の基準や前提となる自然変動の値と異常値の境の評価方法を事前に決めておくことが必要です。こちらにつきましても引き続き対話をして決めていきます。

○渡瀬委員
 ありがとうございます。
 今泣き寝入りがないようにということでございますが、補償される側にとっては損害を証明する義務があると伺っております。
 もしそうだとすると、個々に住民の方が調査して損害を証明するのは物すごく大変だと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○前島水利用課長
 5番委員御指摘の点につきましては、中間意見書の中でも述べておりますとおり、中下流域の井戸枯れ等が起きた場合の工事との因果関係は井戸の所有者などに立証を求めるものではなく、JR東海が調査し中立的な第三者による評価を受ける必要があると考えております。工事による地下水の影響を上流域だけではなく、中下流域においても工事との関係性をどの程度明らかにできるのか検討した上で補償等への対応方針を示す必要があると考えております。

○渡瀬委員
 まだ先の話になるかもしれませんが、その辺の内容を協定書の中で結ぶ考えでよろしいでしょうか。

○前島水利用課長
 そのように考えております。

○渡瀬委員
 ありがとうございます。
 それでは、地域振興策についてお伺いいたします。
 代表質問の答弁の中で、リニア中央新幹線が静岡県内で通るところはエコパークたる南アルプスでございます。南アルプスの振興に資するものが1つの候補になると考えているという鈴木くらし・環境部長の答弁がございました。具体的に詳しく教えていただきたいと思います。

○田島くらし・環境部参事
 南アルプスにつきましては、ユネスコエコパークですので、その生態系の持続的な保全と利活用がともに図られることが必要になってきます。基本的に地域貢献策は、今のところまだJRから示されておりませんので、そういった趣旨に沿ったものが提出された段階で検討を進めたいと考えております。

○渡瀬委員
 県としては南アルプスの自然を守るのが前提だと思いますが、自然を守ることと振興というとどうしても開発的なものを想像してしまいます。あくまでもJRから示される答えを待っているということでございますが、県としては具体的にとまでは言いませんけれども、こんな感じだなと描いているものはあるでしょうか。

○田島くらし・環境部参事
 南アルプスの自然環境は静岡県にとっても1つの宝、資源だと思います。ですから観光産業や自然との触れ合い、登山などいろんな形で利用されておるものですから、そういったことに貢献していただける対応策も1つの手段ではないかと考えております。

○渡瀬委員
 ありがとうございました。
 それでは、最後になりますが、きょうの静岡新聞にリニア工事の記事が載っておりました。「大井川直下に断層か、専門家、JR姿勢疑問視、地質情報を公表条件に県へ提供」と記事が載っておりましたけれども率直に県の見解を教えてください。

○織部環境局長
 事前の地質調査等については、従前から対話の中でも十分ではないのではないかという意見が出されておりました。先ほど午前中に前島水利用課長からもそういう要望を出していた上で、初めて西俣川で鉛直ボーリングをやる準備をしているという回答がJRから出されました。
 新聞に書かれているとおり、直下の断層についてJRから詳しい説明がございませんので、先ほどお配りいたしました引き続き対話を要する事項2ページの4の(2)になりますけれども、得られた地質データについては公表時期と方法についてきちんと示すことがうたわれております。対話を進めていく中できちんとデータ等については公表していただくよう求めてまいりたいと考えております。

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