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委員会会議録

質問文書

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令和4年6月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:阿部 卓也 議員
質疑・質問日:06/27/2022
会派名:ふじのくに県民クラブ


○阿部委員
 それでは、分割質問方式で質問をさせていただきます。
 まず、議案説明書の報告第11号事故繰越の報告の中で1点だけ細かい事ですが確認します。
 54ページの経済産業費のうち農地費4593万円の繰越しがありますが、理由が水道管の塗料の製造元が試験データを改ざんしていたことが発覚したことに伴い工事の完成に不測の日数を要したということであります。これコロナの影響等ではないものですから、この場合この塗料製造元への責任を問うことは県としてする必要があったのかなと思うんですが、どのような対処をしたか確認しておきます。

○市川農地整備課長
 ただいま9番委員御指摘のとおり、管につきまして塗料の不正の関係でこういう繰越しになっております。これはメインは水道関係にありましたが、これによって出荷停止あるいは出荷自粛、それから搬入されていた物についても当面の間検査結果が出るまでは使用禁止という措置が取られました。そうしたものを受けて工事が実際ストップしたということでございます。それについて県としてどう業者に責任を求めるかでありますが、県は建設業者と契約をしていて、その建設業者はその材料入手としていわゆる事件を起こした製品メーカーから物を受けております。そういう中で直接請負業者が何らかをやったものではなくて、その請負業者のまた先の材料提供メーカーにトラブルがあったものですから、県としてはやむを得ない事情としてこの繰越しを認める以上のことは何もなかったと認識しております。

○阿部委員
 分かりましたとは言えない御答弁かなと。今市川農地整備課長の答弁にもあったように、県が直接的に被害を被っただけじゃなくて農業者も被害を被っている事実があったと思います。こういう場合は、やはり県としたらこの原因――先ほど来の熱海市の問題にもつながってくるんですが――こういうところでしっかりと責任がどうあるのか、どうあるべきか、また県がどのような形でこの被害、影響を受けてしまった方々に寄り添うのかが問われていると思います。
 そういう意味で、事実関係は市川農地整備課長から聞きましたから、田保農地局長、所見を求めます。

○田保農地局長
 農業用水管の不祥事によります工期の遅れについてお答えいたします。
 この農業用水管の工事につきましては、農繁期を外して農閑期――農業に与える影響が少ない期間に工事を実施してまいります。そのため今回の工事につきましては、5月から10月までは農業用水を非常に使いますので、この期間については工事をしないでくれと受けておりまして、11月から5月までの間に農業用水管の工事を進めてまいります。今回の工事につきましては、先ほど説明がありましたように納入済みの管が現場にはあるけれども安全性が把握できるまでは使用しないでくれというメーカーからの依頼により工事を待っていたものでありまして、4月中に工事が完了して農業用水に与える影響がなかったことから、農業者に与える影響はなかったと判断しております。

○阿部委員
 農業者に対する影響はなかったということで正しいんですね。であれば了としますが、こういう場合危機管理をちゃんとしとかなきゃいけないので、これはたまたま今農業用水管でありましたが、経済産業部全体の問題だと思いますので、産業界、当然中には質の悪いいろんな部品や素材が混ざってしまう。そのときに、税金が関わるものが使われていて、県民の皆様にいろんな影響があることがあってはならないし、あってしまった場合どのように県として寄り添うかという危機管理は部としてぜひしておいていただきたいと要望してこの質問を終わります。

 次の質問ですが、地元の関連を2つ行きます。
 浜名湖花博の20周年について伺います。
 令和6年の春に向けて、7月4日に第1回の実行委員会が始まるという説明もありましたが、注文をつけておきたいと思いますのでそれについて所見を伺いたいです。
 まず、今までこの花博は5年ごとに、ちょっと辛辣な言い方をすると同じような内容の周年イベントとになってしまっている嫌いがあります。地元だからあえてきつめに言いますが、周年をやる際にやっぱりコンセプトが非常に重要。もう1つ重要なのは5年ごとに県が主催してイベントをやることになってしまっては何の変わりもないし何の進展も何の進歩もありません。自主自立を目指すためには何をするべきか。こういうことをしっかりと7月4日の第1回実行委員会では、県としても委員の皆様に問うていくべきと思いますが、これについて所見を伺います。

○中村農芸振興課長
 ただいまの花博につきまして、コンセプトが重要ということで承りましたので、そのことにつきましてお答えいたします。
 産業委員会提出案件の概要及び報告事項70ページ説明資料にもございますとおり、7月4日に実行委員会を開催いたしまして、この際に基本構想をお諮りし公表してまいりたいと思います。その後基本計画、実施計画等を策定してまいりますので、コンセプトにつきましてはそういった会議の場でお諮りしながら公表してまいりたいと思います。
 今回、単に花だけに限らずデジタルガーデンシティといったキーワードでどのようなことがあの場で展開できるかということもお諮りしながら進めてまいりたいと思っております。

○阿部委員
 デジタルガーデンシティはいいんですが、1回ごとのデジタルガーデンシティが、この先どういう形でガーデンパークに根づいていくかをしっかりと打ち出していただかなければ困ります。局長クラス以上の方はよく御存じだと思うんですが、この花博5年ごとに周年やってきていますが、僕の認識では同じような内容で、いわゆる集客イベントになっちゃっていたという感があります。これをよく知るのは誰ですかね遠藤さんかな、遠藤経済産業部理事の答弁を求めます。

○遠藤経済産業部理事
 花博の周年イベント化についてお答えいたします。
 2004年に花博を開催し、5周年をやって、10周年は地元からの要望に基づいてやり、15周年は県が主体にやって、今回20周年に関しましては地元から要望頂いて実施すると。
 確かに5周年、10周年、15周年は花緑に特化してやってきた嫌いはあるかと思っております。20周年に関しましては当然花緑もありますけれども、DX等を入れまして県民の生活がどう変わるかを実験場としてやっていきたいと。ガーデンパークだけではなくて、はままつフラワーパークも会場になりますし、庄内半島、あと浜名湖周辺を含めた幅広いエリアで県民の生活がよりよくなるような実験場として今回の20周年に取り組んでいきたいと考えております。
 詳細につきましては、今後1年かけて詰めていく状況でございます。

○阿部委員
 分かりました。ぜひ今までと違うことを期待したいんですが、いわゆるDXであればリアルなデジタルガーデンシティを知事も本会議でも多少言及していたと思いますが、これを具現化する取組をぜひしていただきますよう強く要望しておきます。

 次の質問に入ります。次は浜名湖のアサリについて伺います。
 御承知のように、浜名湖のアサリの不漁が続いております。原因はいろいろ言われておりますが、いわゆる窒素、リンという栄養不足。ちょっと平たい言い方をすると、下水道浄化施設が非常に高度化したこともあって浜名湖に流れ込む河川、また排水がすごく浄化されてきて窒素やリンが少なくなって、それが植物プランクトンの餌なので植物プランクトンが減ったんじゃないかという御意見。それからまた県も研究されていますが潮流の変化。黒潮が湖内に入って来て流れが変わっているからアサリが回っていたサイクルが変わってしまった。それからもう1つは魚による食害が進んでいると。それともう1つは実は農薬が植物プランクトンを殺してしまっているんじゃないかと。これは農薬が最近除草剤のようなものが結構、土地に残留してそれが雨が降って知らないうちに浜名湖に流れ込んで来ていて、また川に流れ込んでいてプランクトンを殺しているんじゃないかと、大きくこの4つ様々な御意見が地元の漁業者や浜名湖関係者から聞こえてきます。
 これについて、既にある程度議論はさせていただきましたが、栄養不足の窒素とリンについては、もうずっと数値が変わっていないことを県としては見解として持っているようでありますが、実際この窒素とリンの濃度をやや増やしてみたらアサリや貝類が非常に生育したという瀬戸内海や愛知県での全国各地での事例があります。こういう事実を前にしながら県として窒素やリンは原因じゃないと言い切れるのかどうなのか。それからまた潮流の変化。気候変動は当然あるんですが、今切口という浜名湖と太平洋をつないでいるところがありますが、浜名バイパスができた当時に防潮堤を伸ばして湖内への潮流の流れをその人工物が変えているのではないかと考えていますが、それについての見解。それから農薬についての見解。その3つについて、改めて県としての見解を伺いたいと思います。

○伊藤水産資源課長
 まず、窒素、リンの件ですけれども、9番委員御指摘のとおり過去浜名湖分場において液体の窒素、リンの量をずっと調べているんですが、過去40年間実際には変わっておりません。そういう意味で直接それが影響しているかどうかはよく分からない状況になっています。
 一方、植物プランクトンの量を表すクロロフィル量を調べますと、湖の奥のほうではクロロフィルの量が高く、南部のほうでは低い現象が出ています。それによって、確かに湖北部のクロロフィルの量ですとアサリはよく成熟して産卵することが分かっています。逆に湖の南部のほうのクロロフィルの量は半分ぐらいになっているんですが、そこだと成熟不良を起こしていることになっていますので、そこが何らかの原因になっているんではないかと実は思っております。
 ただ、下水の話なんですけども、実は浜名湖では過去に赤潮、貝毒プランクトンが発生した事例が一昨年もありまして、窒素、リンの量が変わることによって有毒なプランクトンが発生することがありますので、それは慎重に対応していく必要があるかなとは思っております。
 2番目の今切口で潮流が変わっているんじゃないかという話で、実際今、新成長戦略研究を行っているんですが、衛星画像を見ていますと確かに以前と比べても潮の流れがどうも変わっているのが分かっております。それがもしかしたら、湖内の中の餌の流れ、あるいはアサリの幼生の流れ、また稚貝の着底にどうも影響している可能性があるので、それについては今後さらにシミュレーションモデルをつくって検証していきたいと思っております。
 3番目の農薬については、水産部局としてはまだ検討は全然行えておりませんので、それについては今後検証していきたいと思います。

○阿部委員
 分かりました。では、漁業者も含めて浜名湖のアサリは浜松の1つの風物詩でもあったもんですから、ぜひ復活を市民一同また望んでおりますので、研究を精力的に進めていただきますようお願いします。

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