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委員会会議録

質問文書

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平成30年12月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:藤曲 敬宏 議員
質疑・質問日:12/14/2018
会派名:自民改革会議


○藤曲委員
 4問ほど分割質問方式で質問させていただきます。
 まず1つ目、委員会説明資料74、75ページ、駿河湾フェリー事業継続に向けた取り組みについてお伺いしたいと思います。
 既に、駿河湾フェリーのプロジェクトチームを立ち上げまして文化・観光部、交通基盤部を中心に部局横断的に構成して運航継続に向けて調整しており、また該当する市町からの要望もあり、積極的に前向きに今進めていただいていることは承知しております。
 そういう中で、委員会説明資料74ページの2概要(3)は駿河湾フェリー運営体制調査検討事業費で、現在の経営の財務分析や32年度以降の将来の安定的な航路維持に向けた最適な事業継続方法の検討、また経済波及効果の調査についても実施すると9月補正の予算説明の際に聞いています。75ページにあります現在の検討状況が、3月15日までの調査委託なのでまさに中間報告だと思われますけれども、幾つかの点で検討状況を書いていただいてあります。
 その中で注目すべきは、フェリー事業継続による経済波及効果は21億円程度と記載がありますけれども、具体的にこの21億円は内容的にどういったものが含まれてくるのかお教えください。

○大倉地域交通課長
 経済波及効果の算定方法としましては、1つはフェリー事業を営むために必要な需要。要するに船を動かしていくために必要な燃料とか原材料、修繕などにかかる需要を算出いたしました。
 もう1つは、フェリー利用者により発生する需要、例えば観光で訪れた方が宿泊する、飲食する、土産物を買うといった観光関連の需要を対象に算出して、その結果経済波及効果は合計で21億円程度と算出したものでございます。

○藤曲委員
 具体的に2つ聞きましたけれども、観光はそのうちどのくらいと見ているんでしょうか。

○大倉地域交通課長
 観光といたしましては、約15億円でございます。

○藤曲委員
 今の説明に出てきませんでしたが、例えばこれから伊豆の新鮮な魚介類等を、フェリーを使ってもっともっと積極的に地産地消で県内全域に物流できたらという声も上がっていますけれども、その辺の積算はできているんでしょうか。

○大倉地域交通課長
 現在まだ積算途中で、今出ているものが県内の経済波及効果21億円でございまして、その中の内訳等は精査している途中でございます。

○植田交通基盤部理事(地域交通担当)
 経済波及効果についてはフェリーがなくなったらどうなるかを想定しており、静岡県に来なくなってしまう観光客とか使わなくなってしまう重油とかを計算して21億円です。ですから現在フェリーがあることによる需要はもっとあり、今も若干海産物を運んだりしていますが、それは今回は含んでいません。

○藤曲委員
 ありがとうございます。わかりました。
 今後、約20万人の輸送人員の目標を達成すれば収支均衡が可能ということで、現状よりも約20%の上乗せをしていかなければならないんですけれども、なかなか民間が今までやってきて難しい中、これはオール静岡で取り組まないと本当にできないと思うんです。
 これから事業を引き継いでいく中で、20万人の確保が目標ですけれども、万が一これが厳しいときにどのくらいまで財政支出を考えているのか、県の負担を考えているのか、どのくらいの期間までは頑張ろうと思っているのか、その辺の今の検討状況を教えてください。

○植田交通基盤部理事(地域交通担当)
 今フェリーについては、静岡県が代表して寄附を受けることで進んでいるんですけれども、フェリーを所有すれば必ず維持費がかかります。その維持費も含めて何とか売上金で全部賄えるという試算結果が20万人になります。ですから20万人にいかないとフェリーの維持費が、県と一緒に運営する自治体の負担になってくると思います。その辺がどうなるか、今調査会社と一緒になって試算しているところです。とにかく20万人を目指して、何とかできるような体制も含めて今検討しているところでございます。

○藤曲委員
 体制も含めて、厳しい目で今後どのくらいの財政支出が必要かということも同時に検討していただけたらと思います。

 次の質問に移ります。
 総合戦略評価書案33ページ、中部横断自動車道の進捗状況についてお伺いしたいと思います。
 中部横断自動車道の完成は、甲信越地域と本県を結んで中央自動車道、関越自動車道に接続し、物流や観光の交流拡大で大きく期待され、1日も早い開通が求められているところです。特に交通ネットワークが連携されますと、今クルーズ船でも注目されています清水港とか御前崎港、そして新東名、東名、富士山静岡空港と、甲信越地域と県内の物流機能が大分拡大していくと期待されます。
 さらに、駿河湾フェリーの物流がうまく結びついていくと、例えば朝採れの魚が昼には山梨県や長野県のほうで食べられるといった形で、経済圏の拡大に期待ができると思うんですけれども、トンネル工事等がおくれていることも聞いており心配しているんですが、本年度の開通予定区間と全線開通の見通しについてお伺いします。

○曽根道路企画課長
 中部横断自動車道の開通見通しについてお答えいたします。委員会説明資料31ページの概要図をごらんください。
 最初に、本年度開通予定区間についてお答えいたします。
 本年度は、南側の新清水ジャンクションから富沢インターチェンジ間及び北側の下部温泉早川インターチェンジから六郷インターチェンジ間が開通予定であります。11月30日に沿線自治体を対象に現場が公開され、年度内の開通に向けて仕上げの工程である舗装や照明設備などの工事が順調に進められていることを確認しております。
 次に、全線開通の見通しについてお答えいたします。
 富沢インターチェンジから南部インターチェンジ間については、2019年夏の開通予定となっております。本年11月末時点で全5トンネルが貫通、橋梁も全10橋が完成しております。
 それから、最後に残ります南部インターチェンジから下部温泉早川インターチェンジ間については、トンネル工事が順調な場合という前提条件がついておりますけれども、2019年度開通予定となっております。こちらも11月末時点で全10トンネルのうち9トンネルが貫通し、全23橋のうち5橋が完成しております。6月末と比較しますと完成橋梁が1橋ふえている状況になっております。
 現時点では詳細な開通日はまだ明らかになっておりませんが、来年度の全線開通に向け工事は順調に進捗しているものと考えており、引き続き中日本高速道路株式会社や国土交通省が公表する工事進捗などの情報を注視してまいります。

○藤曲委員
 ありがとうございます。直接県でかかわることではないんですけれども、ぜひ今後の開通以降の連携に注目して、うまく利用していただきたいと思います。

 次の質問に移ります。
 11月11日に、JR東海とJR東日本交通系ICカード相互利用促進議員連盟を、宮沢会長を初め超党派でつくりました。そこの6人の役員が11月19日に国交省の石井大臣を尋ね要望書を出してきました。
 これは、JR東海とJR東日本がそれぞれ持っているTOICAとSuicaのICカードが相互利用できず、またぐことができないことで地域住民に大変な不自由があり、そしてまた首都圏からの観光客も熱海を越えて三島でおりようとするとICカードが使えないという大変な不便があります。オリンピックやラグビーワールドカップを控えて海外の人たちも大勢来られるときに、東海道線と御殿場線の不便さを何とか解消してほしいということで、議連をつくって要望に行ってまいりました。
 そのとき、石井大臣は不在だったので鉄道局の方々と意見交換をしながら要望活動をしてきました。県は地域交通課が担当ということで植田理事に同席いただき、対象はJRなんですけれども国が先頭でリードしてほしいという地域の要望を出してきました。その辺で、同席されました植田理事から県として今後どういうふうに取り組んでいけるか可能性についてお伺いします。

○植田交通基盤部理事(地域交通担当)
 ICカードの関係では、議員連盟を立ち上げていただきありがとうございます。県としてもぜひ頑張って、便利になるように取り組みを進めていきたいと思います。ただICカードについてJRは、技術的な問題でなかなかできないとおっしゃっています。同席した際には国交省の課長から、少しエリアを広げるならできるかもしれないというお話もいただきましたので、ぜひできる範囲でこれからも要望とかJRと事務レベルでお話を聞きながら、どうしてできないのか意見を聞きながら進めていきたいと思っております。

○藤曲委員
 ありがとうございます。JR東海とJR東日本の全域で利用ができるようにするには、莫大なお金もかかるし時間もかかる中で、相互のまたぎの区間をある程度限定して、例えば東京からだったら熱海までですけれども、そこから先の沼津までにすると生活圏と観光圏の伊豆半島が大体含まれていく。そして御殿場線も沼津まででしたら東部地区全体が含まれてくる。ぜひその辺のところを進める上で、お力をかしていただきたいと思います。

 JR東海との交渉はなかなか難しいというか、民間会社を相手に行政が行うのは難しい部分もあり、川勝知事が6月の記者会見で県と市町の窓口を一本化して、県内のJR東海とのいろいろな交渉等を県が窓口を1つにして取り組んでいきたいという発言があった中で、10月12日に県と21市町が連絡会議を開いたとお伺いしました。
 直接は知事戦略課が主導したということなんですけれども、当然JRとは地域交通課もかかわりが出てくると思います。今後交通基盤部としてどのようにこの問題にかかわっていこうとするのかお聞かせください。

○大倉地域交通課長
 JR東海の関係でございますけれども、今御紹介のありましたとおり10月に県と市町によるJR東海の連絡会議を開催いたしまして、県と市町が抱えておりますJRに対していろいろ要望したい事項、提案したい事項、それから協力連携したい事項を集約いたしました。
 これをもとに県とJR東海の担当課長レベルでの意見交換も開始したところでございます。そこでさまざまな課題についての相互理解を図って、状況把握を開始したところでございます。
 今後その中で個別の課題を検討して、課題解決のための方策を双方で検討した上でさらに解決策を探して、積極的にJRにも働きかけていきたいと思います。事務レベルでの意見交換を通じて、JRとの理解を深めて課題解決を迎えたいと考えております。

○藤曲委員
 ありがとうございます。
 これまでそれぞれの市町が抱えている課題について、JRと直接交渉しようとしてもなかなか難しいというか、正直言えば相手にしてくれない中で、やはり束になってしっかり窓口を一本化しないと向こうも対応してくれない状況だと思います。
 参加した市町の方々に聞くと、いろいろ問題点は聞いてくださったんですけれども、それを本当に県が先頭に立って課題解決に向けて取り組んでいく姿勢があるのかないのか、まだちょっと見えなかったという声も聞こえました。
 市町にとってみたら、やはり県が窓口の先頭に立ってほしいと。知事戦略課が当然窓口の先頭なんですけれども、ぜひ交通基盤部としても各市町が期待していますので、しっかりと先頭に立って今後やっていただきたいと要望いたします。

 最後に、もう1つだけ質問します。
 委員会説明資料20ページ、静岡県建設産業ビジョンの改訂についてお伺いしたいと思います。
 平成23年度に策定された静岡県建設産業ビジョンですけれども、少子高齢化によって建設業の担い手の確保とかさまざまな課題が出てきて、入札や契約制度の改善等を目的に今回改訂するということで、第2回の審議会まで終わって今パブコメを実施していると伺っております。
 ここまである程度素案はできているとのことですが、これまでのものと比べて重点的に改善したところ、特に若手等の担い手確保のためにどのような改訂をしてきたのか、その点についてお伺いします。

○井口建設業課長
 建設産業ビジョンの進捗状況等につきましてお答えいたします。
 1番委員御指摘のパブコメにつきましては、12月中あるいは若干おくれる可能性がありますけれども、まだ準備中で実施していない状況でございます。
 今回のビジョンの特色でございますけれども、これまでなかなか光の当たっていなかった働き方改革であるとか、景観に関することを施策の大きな柱として挙げております。また現行のビジョンでは施策を短期と中長期で分けていましたが、改訂版につきましては新ビジョンとあわせ短期と中期の形でやっております。
 入札契約制度につきましては、入札契約適正化法の原則に基づき競争性とか公平性を担保しながら、地域の業者になるべく発注ができる工夫をしていきたいということで、これにつきましては現在審議中でまだ固まっている状況ではございません。これまでの原則と地域性のバランスをとりながら、審議会で検討していただきたいと考えております。

○鈴木建設支援局長
 建設産業ビジョンの改訂について補足いたします。
 改訂版の概要について幾つか簡単に御紹介いたしますと、まずビジョンでは5つの柱を掲げてございます。
 1つ目は働き方改革の推進で、社会保険の未加入対策の推進や工事現場における就業者の安全対策等を掲げております。2つ目は最近の少子高齢化等を背景といたしました担い手の確保育成で、静岡どぼくらぶを活用した戦略的PRや担い手の確保・育成のための入札制度の改善を掲げてございます。3つ目は生産性の向上で、発注の平準化、もしくはICTや新技術の活用を進めていくことでございます。4つ目は経営の安定化と地域力の強化で、地域の多様な主体との連携強化とか地域の守り手に配慮した入札契約制度でございます。5つ目は美しい景観の創造力の向上で、美しい景観の創造に向けた入札契約制度の検討と技術力の向上を掲げてございます。
 こういったものを官民が連携して推進し、目指す姿といたしましては新4Kと言っておりますけれども、給料、休暇、希望、きれいという新4Kを掲げまして、魅力ある産業への転換を図ってまいりたいと考えております。

○藤曲委員
 ありがとうございます。
 地方の建設業界は大変厳しい状況の中で、担い手が確保できなくてどんどん高齢化して先細りになっています。静岡どぼくらぶもつくられて1つのイメージチェンジをしようという県の取り組みもありますので、ぜひ建設産業ビジョンはしっかりしたものをつくっていただきたい。また素案ができたら見せていただきたいと思います。以上です。

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