○落合スポーツ・文化観光部理事(文化プログラム担当)
過分なお言葉をありがとうございます。また発言の機会を頂きましてありがとうございます。
県職生活36年余ですけれども、振り返りまして思い出に残っておるのは御紹介頂きました文化プログラム以外に3つございます。
1つは30代後半にグランシップの開館に、今の出野副知事が当時主幹で私がその下の主査で携わりまして、5番委員の方からもよく質問を受けますSPACの専用使用の条例を起案したのが私でございます。さらにあのときはグランシップの年度必要予算とか開館記念事業とか、まだ若かったもんですから、ちょうど長男が生まれた翌年でしたけれども2か月ぐらい子供の寝顔しか見たことがないというような、そういう生活を送ったことを思い出しております。そのときに条例の決裁を――当時柴副知事だったと思うんですが――持っていったところ、一言ぽつりとSPACには宿題が残ったなと言われまして、その宿題を私の在職中にいろいろ解決できるかなと思っていましたが、とうとうこの年になってしまいました。また今演劇の都構想ということで、当時鈴木監督の劇団は非常に排他的でございましたが、そうではなくて県民劇団としてしっかりやっていけるように後輩の皆さんに言葉を伝えたいと思います。
2つ目は、空港局にいた時代です。御承知の方もいるかと思いますが、難産の末生まれた静岡空港でございますけれども、開港と同時に空港部が解体されて利用促進は当時の文化観光部、施設管理等々は交通基盤部という形になりました。私が空港局にいたときに、将来的に現在の運営権の民間移譲、これをもう2年前に退職されました、当時の渡邉空港経営課長と一緒に検討しまして、そのためにはもう一回空港組織を一元化する必要があるということで、これは本当に表立った仕事ではないんですけれども、最終的に何とか一元化することができたというのが2つ目の思い出でございます。
3つ目は富士山世界遺産センターでございます。
委員会の先生方の厳しい指導と厳しい予算の中で、しかもあのような複雑な建物を工期内に造らなければいけないという重荷を背負ってやったわけですけれども、本当に予算以外の部分では協力と応援を頂いて、開館直後には物すごい人が来て、県東部の新しい名所にできたことを振り返ってみて仕事をしたなと思っております。
そういう中で、私は実は文化観光部に10年ぐらいいるんですけれども、文化というものに新しい考え方が出てきまして、それがアーツカウンシルでございます。というのは、私は漫画も大好きなんですが、「ガラスの仮面」という漫画がございまして、あの中で主人公の先生の演劇は大衆に支えられて初めて認められるのよという言葉がございます。というように、文化というのはやっぱり大衆が育てるものでございますので、社会に非常な力を還元する。また社会に活力を与えて、今アーツカウンシルでやっていますけれども、社会を変えることもできると私は信じております。そういう意味ではぜひ県としてそういう仕事を続けていってほしいなと思っております。
最後に、出ていく身ではございますが、私はゴルフが大好きなんですけれども、よくゴルフの18ホールは人生に例えられるんですが、それに置き換えるならば、マスターズをやりますオーガスタ・ナショナルでいえば、私は11、12、13のアーメン・コーナーがやっと終わったあたりかなと。ここから最後、ゴルフの場合は上がり3ホールが非常に大事でございまして、人生の上がり3ホールをしっかり過ごせるようにしたいと思います。
そういう中で、後輩の皆さんに残しておきたい言葉はジャック・ニクラスの言葉でございます。
It is difficult to excel at something you don't enjoy.――楽しんでやらなければ秀でることは絶対にできない。お仕事はぜひ楽しくやってほしいし、ここにいる皆さんは幹部ですので、部下にも楽しい仕事をやっていただくようにしていただければと思います。
ゴルフに関してはやっていない方もいらっしゃるかと思いますけれども、進化論で有名なダーウィンは、ゴルフはすぐにうまくならない、だけどいつ始めても遅過ぎることはないと言っていますので、ぜひゴルフを始めていただければありがたいと思います。
ということで最後はゴルフの話になってしまいましたけれども、いろいろお世話になりました。また先生方にもぜひスポーツ・文化観光部を応援していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。(拍手)