• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成23年2月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:岩瀬 護 議員
質疑・質問日:03/01/2011
会派名:民主党・ふじのくに県議団


○岩瀬委員
 まず、質問の規律といいますか、そういうことで最初に取り上げますのは、資料2ページ、議案第1号にかかわる部分でありますけれども、いわゆる当初予算の状況についてであります。
 一般会計予算は1兆1324億円で上程をされているということで、これは前年対比で見ますと0.5%の増額ということになります。ここで我が委員会の交通基盤部の予算状況を見てみますと、公共事業が減ったりというようなことで、先ほど部長から説明がございましたように、一般会計予算で3.3%の減ということになります。それから、一般公共予算の部分を見ても、前年比94.4%ですから、5.6%減額になっている。38億円ほどの減少ということでございます。
 こういうのを数字的に見てみますと、まだまだ自分の地域の生活実感から整備状況等々を見ても、社会生活あるいは交通、流通というその用途に求められている道路の状況ですね、そういう社会資本の整備という観点から見てみると、まだまだ途上なのではないかなというようなことを感じざるを得ないわけです。
 そこで、頑張りに頑張って一般会計全般では若干の増額としたものの、これに対して交通基盤部、この減額予算ということに対して、まずはどういう所見を持っておみえになるのか伺いたいと思います。
それから、やはり減額の努力とそれを工夫をもって補って、前年度と同じような効果をあらわすような事業展開をしてほしいという期待になると思うわけですけれども、そういう観点から、新しい取り組みでありますとか工夫といったものを披瀝いただける部分がありましたら、この当初予算編成の御苦労の跡としてお示しをいただけたらありがたいと思います。

 それから、これも部長から説明がありましたけれども、事業仕分けの実績ということで総括表も出されているわけでありますけれども、交通基盤部、これ仕事柄ということもありましょうけれども、仕分け件数がいろいろな部を通して一番多かった、24件であった。そしてその結果は23件において改善をし、廃止は1件だった。こういうことで、効果額は13億6800万円が交通基盤部の仕分け結果として出されていると。全体が15億4000万円ということから見ると、何%になるんですかね、ほとんどもう交通基盤部と。事業仕分けという点で見ると、非常にこれ見方は2つあるわけです。非常に努力してくれたなということと、おいおい減ってくのかよという、そういう部分と両方が見え隠れしてきて、どういうふうに理解したらいいんだろうかと。
 まさに、この事業仕分けというものに対するあり方とかどうだとか、疑問意識も大分出されておりますけれども、私自身は議会がチェックしているということはありますけれども、その上に事業仕分けを行うというのは、自分のところのいわゆる自助努力で、自浄作用で質を高めていく努力をしていくというのが事業仕分けであって、いわゆる第三者の意見を聞きながら、さらに県民の要望とミスマッチを起こさない事業展開をしていくための手段だと、私はそう見ていますから、議会がやってるからという話じゃないと、僕はそう思っているんですけれどもね。そういう結果を得て、これだけの効果を出して、事業仕分けにこたえているということでありますけれども、この件についてどういうふうにお受けとめをなされているか。
 また、不満もございましょうね。指摘のあり方がほんとに短時間でなされる。どこまで知ってもらってるのかといったようなこともありましょうから、そういうこともありますれば、さらに事業仕分けの改善の御提案もこういう場でしていただいてもいいんじゃないかなぐらいに思っております。

 それから、資料27ページ、新規事業で出していただいて、ハード事業の中では正直ありがたいなというふうに受けとめるわけですけれども、“安全・安心の道”緊急対策事業ということで出されております。
 資料を拝見いたしますと、都市地域、中山間地域、いろいろな地域でこの事業が当てはめられていくということで、通勤時間帯などの渋滞解消であるとか、豪雨や地震による通行どめ、そういった地域の特徴を生かしたふぐあいを生じたときへの早期の対応というのか、そういう箇所が挙げられておって、そこへの対応を早くしておこうというようなことでありましょうけれども、今度、新規事業がなされました。
これなどは従来からずっと、少し出せばやれるんだから早くやってほしい、なぜ今になってるのかって、逆に待ち続けておったというようなことだろうと思うんですが、ようやくにこの事業が出て、それはそれとしてうれしいことだというふうな受けとめはしております。
 その緊急対応事業としてこれ出されましたけれども、どういう背景で今ここで新規事業として立ち上げるというふうな経緯になってきたか、その背景を、県の状況として把握するために、委員の方に分析的御所見をいただけたらありがたいなというふうに思います。
 それから、2カ年でこれ進められるということですけれども、状況によってはさらに更新をされるのかというようなこともありましょうけれども、この2カ年の目標で、とりあえずはどれぐらいの需要に対してどれくらい満たすということになっていくのか。需要というのか、あるいは達成計画に対してというふうに言ったほうがいいのかもわかりませんけれども、目標に対してどういう進捗になっているのかお伺いをいたしたいと思います。

 次に、非常に今関心持ってるんですけれども、スマートインターチェンジ、先ほど御説明いただきました。これは、地元にスマートインターチェンジ設置の強い要望があるからということもこれありということになるわけですが、現在の東名では、富士川サービスエリア、それから遠州豊田のパーキングエリアに設置をされて、これらの地域振興事業とあわせて、非常にいい結果を出しているスマートインターチェンジだということで、これもいいなと、結構なことだと、ほかへの波及が期待をされる出だしではないかなというふうになり、これから先々も見詰めていかないといけないなというふうに思っているところであります。
 仄聞するところというか、この前ちょっと資料が出たと思いますけれども、今度焼津にもう具体的に設置に向けての認可申請がされているということとともに、先ほど話がありましたように、静岡と浜松に新東名において、申請に向けて今具体化しつつある、こういうことでこれらも早く設置をされていくといいなというふうに思うわけですが、このスマートインターチェンジについて、また早期の事業化が皆さんに期待をされているということで、現在の状況、それからそれらに対して今後どういう見通しで進められるであろうか、今見通しされる範囲で結構でございますので、お聞かせをいただけたらと思います。

 それから、最後に、もう1点伺わせていただきますけれども、資料68ページで議案第36号の静岡空港の設置管理及び使用料に関する条例の一部改正について伺います。
航空会社を取り巻く経営が非常に厳しいというような中で、空港としても路線の維持、充実ということを担保・確保していくためには、航空会社に対しての運航コストの軽減策であるとか、いわゆる着陸料の軽減ですね、そういうようなことやら考えていかなくちゃいけないという答弁が出ておったと思いますけれども、今議会に具体的にそれに対する対応として上程をされたということであります。内容は従来の半額の着陸料にされるといったようなことになっています。
 それから、FDAの動きもこれあり、いわゆる名古屋空港からの発着もいよいよ静岡空港の便数を超えたというようなことで、限られた機数をもって、経営ですからそれを効果的に早く軌道に乗せたい、あるいは需要にこたえていきたいということになりますと、背後人口を大きく持ったそういうところの空港利用がふえていくというのは、これは一面わからないわけではありません。その分だけ逆に岐路に立たされるというか、考えさせられる一面を静岡空港としては当然に持ってくるわけで、そのあたりが実に心配だなというふうに一方では思うわけです。皆さん、共有していると思います。
 そういう中で、着陸料の軽減というのがどういう意味を持つかな、カンフル剤というのはいっときです。効果出すのかなと。3年ということでしたね、これ。3年間終わるとどうなるのかなというようなことも心配で、気がかりであります。
 したがって、この着陸料の持つ意義と、それから限定をしているということについて、まず御意見を伺いたいと思います。
 ちょっと私余分なことを申し上げるかもしれませんが、聞いていただきたいなと思うのは、以前この空港建設にかかわって、住民投票にかけるといったときありましたね、平成12年、13年あたりだったと思いますが、結果これはかからなかったわけですけれども。私このときを利用して徹底的にこの空港の問題について質問をしたんです、議事録見ていただければわかるんですけれども。
静岡空港の建設についてということで、空港建設と財政運営という項目で質問をさせていただいた。
 それから、需要予測、このときは国内121万人から126万人、それから国際線が9路線で40万人ちょっとで合計160万人から170万人という需要予測を出した。そこにも正直疑問符打ちました。
 収支計画、これについても細かく言っていくと、もう私具体的に申し上げたんですが、3億数千万円の黒字になりますよという試算を出してきたので、本当かいということも私申し上げました。
 搭乗率についても、搭乗率という観点で私が初めて質問したと思います。結果、損益分岐点として6割の搭乗率が往復でないとこれはもう存続するかどうかの生命線になるということを承知してこのとき私質問したんです。そうしたら需要に対して便数で割り込むと、搭乗率は62%で計算されているといったのが当時の答えでした。これにも私は疑問を持っていた。
 それと、地方空港の経営実態。国の会計検査員が、地方空港54空港のうち離島を除いて21空港を会計監査したと。19空港は赤字、2空港は黒字。その2空港の中に静岡空港が入るという自信がありますねという質問を実はさせてもらいました。いろいろ厳しくは質問させてもらったんですが、今そんなことを私はとやかく言うつもりはないです。本当に静岡県民が、開港するまでは飛行機というものを暮らしの足として認めている生活ではなかった。しかしそれが静岡空港ができたことによって、本当に心豊かな生活ができるということで、空港利用がいかほど自分たちの行動範囲を広げるか、そういうメリットを受け取る県民意識になったときに、初めて空港の存在を云々できるわけで、今余り拙速にいいだ、悪いだを言うべきじゃない。できたものをどうやったらうまく生活の中に織り込んで評価していただけるようにしていくかが努力の部分だというふうに思っていますから、せいぜいに応援をしていかなくちゃいけないなというふうに思うわけであります。こういう過去の経緯を通してこの静岡空港というのはあります。そのときにも既に私は国内の競争は厳しい、日本国の着陸料は世界に比べて高い、だからいずれそういう荒波の中に入れられて、着陸料の下げを強要されてくるようなもう社会背景があるんではないかということまで、私そのときにちょっと言わせてもらったんです。そんなふうな状況になってることをちょっと寂しく思うわけであります。
 そういうことで、この静岡空港の関係ですけれども、着陸料に特化してでもいいです、お答えをいただけたらありがたいと思います。以上です。

○原田経理監
 それでは、平成23年度当初予算の状況をこちらから御説明いたします。
 全庁の予算につきましては、委員御指摘のとおり、義務的経費の増嵩等、そういった要因もございまして、増額の予算となっております。
 交通基盤部の一般会計当初予算につきましては、厳しい財政状況の中、国予算の落ち込み等によりまして、前年度の1536億円に比べまして3.3%減の1485億円ということになっておりますが、限られた財源を有効に活用いたしまして、社会資本の重点的あるいは効率的な整備に努めていくことを基本方針といたしまして、身近な生活環境整備事業、こういったものにつきましては、対前年と同額を単独事業で確保するというような形で努力した上で予算を確保したものと考えております。
 新たな取り組み、あるいは主要事業につきましてでございますが、道路事業関係におきましては、地域高規格道路網の整備を進めます高規格幹線関連道路整備事業費4億1400万円や地域から救急医療機関への搬送ルートの改善、あるいは地域の   孤立防止対策を進めます“安全・安心の道”緊急対策事業25億円、こういったものを新たに実施してまいります。
 河川事業関係におきましては、近年多発いたします局地的な集中豪雨、こういったものを未然に防止するといった観点から、緊急総合治水対策事業費25億円も新たに実施することによりまして、生活に密着した道路の冠水対策、あるいは高齢化が進む集落内での安全な場所の確保など、安全の向上に努めてまいります。
 空港事業機器関係につきましては、空港におけます運航の安全確保対策のため、空港灯火電源効率化事業費1億700万円を実施するほか、滑走路の運用時間の延長を行うなどいたしまして、空港の機能向上あるいは利用者の利便性の向上、こういったものを図っていくということでございます。
 都市事業関係におきましては、沼津駅周辺と富士宮駅周辺での都市高速鉄道高架事業費11億280万円の所要額を確保することによりまして、鉄道により分断されております市街地の一体化によりまして、都市機能の充実向上を図るとともに、沼津駅北口のコンベンション施設を整備する東部地域都市拠点総合整備事業推進費を4700万円実施いたしまして、高次都市機能の向上を図ってまいります。
 また、草薙総合運動場リニューアル事業費36億2900万円によりまして、県民スポーツの振興拠点としての機能向上を図ってまいります。
 農地事業関係におきましては、担い手の減少、高齢化の進行、国際競争の激化、こういった農業を取り巻く厳しい環境に加えまして、国の補助金の配分が、米、麦、大豆等、食料需給率の向上、こういったものの重点化となっている方針、こういった中で、本県の基盤作物でありますお茶やミカン等の樹園作物の生産力の強化、こういったものに充てるために、県営基幹農業用水利機能施設保全向上対策事業費5億4500万円や、農業地域生産力強化整備事業費53億1500万円を実施してまいります。
 また、農地・農業用水路等資源保全管理推進事業費助成15億4640万円や、緑と水のふるさとづくり推進事業費1700万円などによりまして、農地や農業用水、こういったもののほか、美しい景観等豊かな地域資源を地域の人たちの協働により維持や保存を行う取り組み、こういったものを支援してまいります。
 森林事業関係におきましては、森林事業の集約化、持続可能かつ安定した木材の供給を確保するため、森林・林業再生推進事業費4555万円によりまして、本県における県産材の年間生産量45万立法メートルを確保できるよう努めてまいりたいと考えております。
 また、もりづくり県民税を活用した森の力再生事業費9億7200万円を機能強化型のメニューを加え実施することによりまして、荒廃した森林の整備を一層推進してまいります。
 さらに、森林を守り育てる人づくりを目指しまして、平成24年秋に本県で開会されます全国育樹祭に向けた準備をする経費2350万円を予算計上しております。
 このように、安全・安心の推進、あるいは都市機能、生活基盤の充実を機軸に新東名利用推進事業費1000万円や、新東名を活用した農村活性化指針策定費200万円、こういったものを小ぶりではございますが、新東名の供用開始をにらみ、時期をとらえまして、今後の県政の発展につながる事業についても計上しているところでございます。

 次に、事業仕分けについてでございます。
 事業仕分けにつきましては、交通基盤部の事業につきましては、やはりもともと事業費が大きいということで、事業仕分けによります影響あるいは効果、こういったものも大きくなる傾向にございます。
 先ほど申し上げましたが、義務的経費が少ないというようなこともございまして、ほかの部局に比べまして、事業の見直しの余地があるというようなことも要因としてあるのではないかと思っております。
 こういったことから、予算の内容につきましてもかなり組みかえを行いまして、コストの縮減、あるいは県民にわかりやすい指標の設定、工法、効果の拡大、あるいは選択と集中を進めるとか、新技術、新工法を活用した取り組みをもって事業をすべて見直してございます。その結果、予算に対する反映というものができたものと考えております。
 仕分けにつきましてでございますが、仕分けの場面におきましても、いろいろな仕分け人の意見も多々割れることもございます。それから仕分け人の意見の真意がわかりにくいと、そういうようなことも言われているところではございます。しかしながら県全体で組織として仕分けをやっていこうということで、知事も来年度またやるということを言っておりますので、こういったものをまた来年もあれば、意見を真摯に受けとめて同様に対応して反映させるというような形になろうかと思います。以上でございます。

○森山交通基盤部長
 若干補足いたします。
 10番委員に御指摘いただきましたように、私も県の全体予算が前年比100.5%に対して、うちの部の一般会計が96.7%なので、ちょっと嫌だなというような気持ちでございます。ただこれについては、特別会計を見れば交通基盤部のほうが上回っているかというような部分もありますが、全般的にはやはりどうしても我が部の場合には、国土交通省なり、農林水産省のほうの補助事業に依存するものが大きいわけでございまして、その部分が、国交省にしても農林水産省にしてもかなり減っているという中で、先生方のお力を得ながら何とかこの程度になっているかなというふうに思っております。
 ただ、やはり問題は、しっかり額を確保するということはもちろん重要であるし、やはり県内のインフラをきちんと整備するということが重要かと思っておりまして、そういった点では県でやる部分もありますし、また中日本高速道路のほうにお願いする部分だとか、また国土交通省にお願いする部分とかがあります。そこを総合的に絡めていきまして、必要なものでみずからやる部分はやっていきますし、また国等にもお願いしていこうと。そういう点ではそれなりに連携は図られているかなというふうに思っております。
 また、県でやる部分につきましてもとにかく昔みたいに金取ってきて、とにかく発注だというんじゃなくて、やはり地元と合意しながら事業着手準備というような仕組みを用いるですとか、また通常の管理でありますと、協働事業でまさにやっていくという面も大切だと思っております。
 それから、先ほど説明させていただきましたけれども、生産性向上という形の中で、設計で気を配りながらコスト縮減かついい物をつくっていくということの部分、また契約時に総合評価をとりながら、価格だけじゃなくて品質も確保していこうと、そういう取り組みを絡めまして、やはり全体としていい社会資本を県内で興こしていこうと、そういうような気持ちで考えてございますので、引き続きまた御指導等をお願いできればと思っております。以上であります。

○村松道路企画課長
 まず、“安全・安心の道”緊急対策事業につきまして、どういう背景でどういう計画で行うかということについてお答えいたします。
 県では、平成20年度に策定した静岡県の“みちづくり”に基づきまして、県民の意見を踏まえた事業の選択と集中により、効果的、効率的な道づくりを進めています。
 この道づくりの計画の取り組みの一つである県民との意見交換の中で、救急搬送に利用する道路の改善や地震や風水害に備えた道づくりに関する要望が多く寄せられているため、新たに本事業を立ち上げ、緊急的な対策を実施するものであります。
 救急搬送道路の整備につきましては、2カ年で57カ所を計画しておりまして、救急搬送に利用される道路を対象に、部分的改良によるすれ違い困難箇所の改善や、右折レーンの設置による交差点の改善等を行うことで、搬送時間を短縮するなど患者の負担を軽減し、県民の安全・安心の確保を図るものであります。
 それから、もう一方の地域の孤立防止冠水対策につきましては、2カ年で20カ所を計画しておりまして、落石防止やのり面崩壊防止対策の実施や、大雨のときの冠水による交通障害を改善しようとするものでございます。

 次に、高速道路のスマートインターチェンジの現在の状況と見直しについてお答えいたします。
 県内では、東名において小山町、御殿場市、沼津市、静岡市、焼津市の4市1町、それから新東名におきましては、小山町、沼津市、静岡市、掛川市、森町、浜松市の4市2町がスマートインターチェンジ設置について検討を進めております。
 そのうち、検討が先行しております焼津市が、東名高速道路の焼津−吉田間で、それから静岡市が新東名高速道路の仮称静岡サービスエリアで、浜松市が仮称浜松浜北サービスエリアにおいて地区協議会を開催し、スマートインターチェンジ設置に向けて準備を進めてきたところであります。
 ことし1月に設置に向けた手続が再開されたために、各市は1月11日にNEXCO中日本、日本高速道路保有債務返済機構に実施計画書を提出し、引き続き1月24日に国土交通省に連結許可申請を提出したところでありまして、実は本日連結許可がおりたところであります。ですから各市町は平成23年度からの事業着手ができるのではないかというふうに思っております。
 県としましては、事業化に向けた手続が遅滞なく進められますよう支援していくとともに、事業着手後の関係機関との調整に協力していきたいと思っております。以上でございます。

○渡邉道路局長
 御質問の中に、“安全・安心の道”緊急対策事業、2カ年の計画のわけですがその達成度の見込みはというお話がございました。
 これ、2年間で完全に完成するというところを一生懸命我々拾っているのですが、現実的には地域の孤立防止冠水対策については、できそうなものはすべて拾うことができました。救急搬送道路については、まだ実施可能な箇所はあるのですが、ちょっと予算が確保できなかったということであります。
 それらをトータルに言いまして、予算措置が可能であれば、まだ3割ぐらいは2年間で施工したいという気持ちはあります。以上でございます。

○岩ア静岡県理事(交通ネットワーク担当)
 着陸料の減免の意義と3年の限定というお尋ねでございます。
 まず、今回本議会にお諮りしてます着陸料の減免の3分の1の水準でございますけれども、これを離島を除く地方空港で申し上げますと24空港ございまして、そのうち既にその3分の1までの水準に引き下げておるのは9空港ございまして、私どものところが入ると24分の10という形になります。
 そういう意味から言いますと、やはり各地方空港もしのぎを削っている状況であるということでございます。
 それから、まさしくその3年の意義ということでございますけれども、静岡空港を開港するのに22年かかりました。これは議会のいろいろな形での御援助のたまものだと思っております。しかしながらこの中で、先ほど委員からお話がございましたように、178万人という現行の需要見込みを上回る数字が出されたこともあります。改定して国内線106万人、国際線32万人というふうに現行なっておりますけれども、実はこの数字も新総合計画におきましては、その数字からも離れ、現在はいわゆる静岡空港の目標値としましては、定期便の就航10地域確保、それからチャーター便は20地域・200便確保する、それから小型機は年間500機を確保するというのが、一応平成25年度までの静岡空港の目標値でございます。
 まさしく、そのためのインセンティブとしまして、今回着陸料についてお諮りをしているところでございまして、本議会にはこのほか平成23年度予算では、西側の工事、それからいわゆるPBB――搭乗橋の関係という形で、確かに現状では課題だという試算も確かに成り立つかもしれませんけれども、私は25年度に向けて、これらの整備をいただければ、必ず私ども執行部としましては最大限の努力をして、それを達成していくという決意でおりますので、ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。

○岩瀬委員
 ありがとうございました。
 予算が厳しい、財政が厳しい状況は県民等しくもう承知をしてますから、そこでやりくりが厳しくなっているということも承知ですし、口では愚痴を言いながらも認めておるわけですから、そこのところにやっぱり工夫なんですね。ほんとにもう英知を絞って、事業仕分け等を通したり、あるいはみずからやっぱり一回自分たちのやってきた事業を否定してみるくらいの新たな思いを注入してみて、県民の求める施策展開とミスマッチを起こさないように、どうやって効果の上がることを実施していくのか、これからまたあくなき挑戦をしてもらいたいと思うんです。
 というのは、この予算編成に当たって新総合計画を立てて、これからそれに沿った計画的に整備をしていくということを、もう県民に約束していくわけですね。そういう中で心配が尽きないのは、それを実現していく上でこの予算の減額になっていくというのが足かせにならないだろうかというふうに実は心配をするわけです。
 そういうことで、認めつつもどうかなって、はてなをつけてみたりするわけですけれども、この新総合計画を、一方では絶対に仕上げていってみせるという、そこの思いで、この予算というのの成り行きがどういうふうな、今皆様方にとってのしかかってきているのか、新総合計画との兼ね合いで今後をちょっと占ってみてもらいたいなと、所見をいただいてみたいというふうに思います。

 それから、“安全・安心の道”緊急対策事業でありますけれども、まさに先ほど御説明がありましたけれども、生活密着の部分でほんとにちょっと手を下せば、相当にやっぱり改善できて道路の恩恵をいただけるというところが随所にあると思います。そういうところを究極の選択をしていただいて、比較的安価で比較的効果のあらわれるものも選択をして、実施していっていただきたいと思うし、それとともに緊急輸送路の確保のための施策という両面からやっていくということがございましたけれども、引き続きそういうことでやっていただきたいと思います。
 予算に限度があったということで、これはまた引き続きやっていただける期待も持ちつつ、まずは2年間をしっかりと事業実施をしていただくことをお願いしておきたいというふうに思います。
 これは要望にとどめておきたいと思います。

 それから、スマートインターチェンジの件ですが、関連ということで1つ追加させてもらいたいんですけれども、私は新東名インターチェンジの名称、最終的に確定するというのが2回あると聞いておったんです。施行命令が出たその1年以内に、全区間においてまとまれば名称決定できるというふうに伺っておったことと、それから供用開始になる1年前あたりで最終的に決めていくみたいなことを聞いたんですけれども、今回新東名の最終名称決定でどんな関係のところとその件について詰めをされておりますのか。仮称がもうそのままいくということで流れていきますのか、ちょっと教えてもらいたいと思います。
 森町は森・掛川インターのために、97%の用地提供しているんです。出口が3%の用地提供の掛川にあるというので、最初は仮称掛川インターだったんです。「何じゃいそれはと。東名もそうだし、新幹線もそうだし、そこまで欲をかくのかよ」みたいなひがんだ根性が出ました。それと東名のように高度経済成長を機にねらっていくときには、やっぱり各地の代表都市の名前をつけていくというのがはやりの考え方だったと思いますけれども、新東名なので、「森・掛川」を主張して私ら動いたときには、もう「掛川」はよろしいんじゃないでしょうかなんていう話も実はしたんです。  
文化であるとか環境であるとか歴史であるとか、そういう何かイメージがわく。
それで東名から新東名というのは、私らのとこは4、5キロメートルほど山のほうに行ったところですから、山間地域の振興に結びつくような道路というのが新東名だというふうに私どもは説明受けてきました。それだったら余計これからは文化を重んじる静岡県として、やっぱり新しい名称の切り口があってもいいんじゃないかということも申し上げたことが実はあったんです。今、仮称森・掛川インターになっているんですが、全体を通してどういう御指導なり方向性なのか――そういう過去を持っていますからちょっと名称に関心持っているんです――ちょっと教えてください。

 それで、スマートインターチェンジについてなんですけれども、先ほど言ったように森町は97%も用地提供していたと。これは、やっぱり道路の魅力により地域振興をいただきたいという住民の思いもその提供の中にあったというふうに御理解をいただきたいんです。
 それで、スマートインターチェンジの設置基準として、それはもう設置して間違いないと思うところは設置する、それはもう条件見てるわけですけれども、そうではなくて道路というのはこれから余力のあるところ、潜在力があると認められるところは、設置することによって、その地域の力を引き出してやろうというのが、道路の使命だと私は思いますので、そういう意味で小さな森町でも淡い期待を持ちながら、スマートインターチェンジができたらなという、住民こぞっての期待があるわけです。
 当局におかれては、本当に耳を真摯に傾けていただいて御指導をいただきつつ、現在期待を維持しながら、ひとつ力強いバックアップを願いたいというふうに地元は思っているわけであります。
スマートインターチェンジの今後の地域活性化という観点で、どういうふうにそのスマートインターチェンジの制度の活用をしていってくださるのかを伺いたいと思います。

 それから、説明資料の85ページ、それから、88ページの「ふじのくに美しい邑」づくりに関連をするわけでありますけれども、新東名高速道路のインターチェンジを確保した農村振興という指針をこれから作成していく、モデル地区を選定して、交流、新産業誘致、景観みたいなキーワードをもとにして、農村の活性化と土地利用のあるべき姿を示すということで、お考えを伺うところであります。
 こうした道路を利用して、まさに私ちょうど先ほど申し上げたんですが、新東名高速道路を活用して農業・農村の振興をするということで、この指針の作成を今後どのように進めていかれるのかお伺いをしたいことと、それから特に我が森町も、ここでも名前を挙げてくださっておって、いわゆる豊かな田園風景を持っているということにおいて、御指導してくださる部分があるんではないかなというふうに思っているわけですが、その点についてコメントをいただけたらありがたいと思います。

 それから、先ほどの静岡空港の件ですけれども、岩ア理事の決意のほどを伺ったような思いがいたします。着陸料の値下げは、他空港とも同じ悩みを持って施策としてやっているということで、そこに横並びになるけれども、そこに身を置いて静岡県の空港の優位性をこれから発現をさせて必ず目標に向かってやり切っていくという御決意をいただきましたので、ほんとに難しい空港経営だと思います、正直。そこのところを頑張ってやっていただきたいと思います。これは希望にとどめておきます。

運用時間の延長の件で伺っておきたいと思います。これも条例一部改正にかかわっておりますけれども、この11.5時間から13時間に延長されるんですね。このことによってほんとに利用者はどういうメリットをもらうことになるのか、空港経営にとってどういうふうにこれがメリットに変わっていくか、どれほどの効果があるのかということをちょっと伺いたいことと、それから当然営業時間がふえると、こういうことですからそのことに関する予算手当、人的手当の部分も出てくるのではないかなというふうに思うんですが、このあたりの警備費用も含めてそういうのが予算化されてないんではないかななどとも思うんですけれども、そこのところのやりくりについて金をかけずにいいことができればそんないいことはないわけで、そこのところのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 空港利用者の利便性というところが一番大きなところだと思いますけれども、伺いたいと思います。以上です。

○原田経理監
 総合計画の実施と予算の関係について御説明いたします。
 総合計画につきましては、総合計画の特別審査を経まして、過日内容が公表されたところでございますが、この中で交通ネットワークの整備も主要な項目として規定がございます。これにつきましては、ハード担当の部局の立場といたしましては、時は変われどこういったものについては重要性は同じというような形で考えております。
 これの実現のために、通常予算と今回2月補正予算におきまして計上されていることになっております100億円のふじのくに推進基金を活用して推進するというようなことになっておりまして、毎年25億円を充当するというような形と伺っております。
 これにつきましては、平成23年度におきましては58億円の事業の一般財源に充当されるというようなことになっているということでございますが、交通基盤部といたしましては、毎年25億円この事業について、ソフト事業ということで位置づけられておることもございまして、我々としてはハードを主に推進する立場から、通常の予算の確保に極力努めていって、ソフトについても23年度については、中身についてはフィックスというようなことではございますが、24年度以降、また交通基盤部として必要なソフト事業、こういったものがあれば、十分検討した上で財政当局と折衝してまいりたいと考えております。
 できるだけ、予算の減額が委員が御心配になられるような総合計画実施の足かせとならぬような形で、執行面での工夫などにも取り組んでまいりたいと思っております。以上です。

○村松道路企画課長
 まず、新東名高速道路の施設名称についてお答えいたします。
 現在、名称につきましては、NEXCOが調整をしておりまして、今後標識適正化委員会で施設名称について審議をしまして、その後日本高速道路保有債務返済機構の審査を経て、施設名称が正式に決定する運びとなっております。
 それで、新東名の供用時期が現在決まっていないものですから、名称の公表時期も現在のところ未定ということになっております。

 それから、スマートインターチェンジの設置につきまして、地域の活性化の観点からどうだという点でございます。
 スマートインターチェンジは、通常のインターチェンジに比べ建設費や管理費が縮減できまして、インターチェンジの整備が簡易である。また高速道路の利便性の向上や周辺地域の活性化に期待ができることから、県としましては積極的に推進していきたいと考えております。
 地域が主体的に取り組むことになりますが、県としましては、富士川サービスエリアや遠州豊田パーキングエリアでの取り組みを生かして、できる限り協力しているところであります。
 森町のパーキングエリアにつきましては、平成20年11月に勉強会を発足しまして、現在までに4回の勉強会を開催し、スマートインターチェンジ設置の実現性について検討を進めているところであります。交通量推計などの作業を終えておりますが、利用交通量が少なく採算性が問題となっておりますので、県としましては地区協議会発足に向けて、採算性、費用対効果の整理などに積極的に協力しているところであります。以上でございます。

○内田農地計画課長
 新東名高速道路を活用した農村振興についてお答えいたします。
 まず、この調査の進め方、指針の策定の手順でございますけれども、大きくは3つの視点で農村地域の活性化の方向があるだろうということで整理をしますが、それぞれのその3つの地区について、具体的なイメージができているものとまだそこまで至っていないものがあります。そうしたその具体的なイメージの熟度に従って、ある地区については、そのイメージに従ったモニター調査をやってみたり、あるいはそうでないところについては、そのイメージを膨らませるために専門家をお招きして、いろいろなアドバイスをいただいて、しかるべき指針としてまとめていきたいというふうに思っています。
 あと、その指針をつくりながら、関係する市町とどういうふうに主導していくかということですが、特に今回の指針は、その土地利用をどう誘導していって、地域、農山村の活性化に結びつけるかということが主眼になっておりますので、いろいろイメージをつくっていく中で、そうしたものと農業振興の活性化を結びつけていく構想づくりといったものを、できれば関係する市町の皆さんと意見交換をしながら、将来その市町の皆さんが、自分たちが取り組むその具体的な取り組みのお手伝いができればというふうに思っております。以上です。

○松永交通基盤部理事兼空港局長
 富士山静岡空港の運用時間の延長による利用者のメリットでございますが、2つございます。
 まず1点は、今回の延長はFDAの要望で行ったものでございますけれども、実際にお乗りになる方が、まず福岡に飛んでいる便が現在朝8時半の静岡出発ですが、これが8時になります。それから夕方帰ってくる便について、7時20分に静岡に帰ってきていますがこれが40分おくれて8時となります。したがって静岡を早く出て、向こうで用を足したりいろいろ長く遊んで、若干遅く帰ってこれるというように、利用する静岡県民にとって非常にいいという点があります。
 それから、空港を利用する航空会社も機材をなるべく多く、エンジンを回していたほうがもうかるということです。今は福岡便が1日2便飛んでおりますが、今回FDAから中間の便をもう一度戻すということも伺っておりますので、エアーにとってもダイヤ編成上で時間が長くなることによって、非常に機材の効率がよく使えるということになります。
 それから、次に予算手当てでございますが、空港管理運営事業費5億6000万円お願いしておりますけれども、今回の運用時間の延長で当然消火救難、それから航空灯火の維持管理、運用監視などありますので、全体で1500万円ふえております。しかしながら事業仕分けの中で、空港管理運営事業費については、コスト縮減、合理化・節約を図りなさいということで、当初予算に向けて見直しまして、駐車場の誘導案内等を繁忙期と閑散期を分けるなどにより2700万円の縮減を行っておりますので、前年から60万円減った5億6000万円で今回予算をお願いしているところでございます。以上でございます。

○岩瀬委員
 質問じゃないですけれども、いよいよ私も賞味期限2カ月になったなと、そういうことであと2カ月を残すのみになりました。いろいろお世話になりましたんですけれども、ここの説明資料の中にも我が森町が今取り上げさせていただいたように、スマートインターチェンジで御厄介になっていることもあるし、それからまた「ふじのくに美しい邑」づくりの対象地域としても名乗りも上げておりますし、また高速道路インターチェンジを利用した農業・農村の振興という点でも、景観というものを重視した地域ということで取り上げていただいておりまして、ありがたい限りであります。
厳しい中にもそういう事業展開をもって、地域の核になれたらいいなと。小さいながらも高い望みを持って生きていこうという地域だろうというふうに思っていまして、これからもぜひぜひそういう事業を寄せ集めて、森町、我がふるさとの振興にも御理解、御鞭撻をいただきたいものだと、そんなふうに思います。
 地域のことばっかり言ってはいけません。これで委員会の発言機会もなくなるでしょうけれども、ますます県政の発展を祈る次第であります。ありがとうございました。

○池谷委員長
 それでは、ここでしばらく休憩します。
 再開は3時10分でお願いします。

( 休 憩 )

○池谷委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp