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委員会会議録

質問文書

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平成28年9月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:宮沢 正美 議員
質疑・質問日:10/04/2016
会派名:自民改革会議


○宮沢委員
 一問一答方式で少しだけお聞きします。
 まず最初に、福祉行政についてお尋ねしたいと思いますが、県民の福祉に対するいろいろな要望とか期待というのは非常にあるわけでありまして、当然のこととして当初予算額ベースで見ても18.9%、2350億円くらいの予算なので、非常に事業のボリュームも多いのが健康福祉部だと思いますが、そういう中でやはり県政の中にあっても大きな柱の1つであると私自身は思っています。
 ただ、今議会で当初知事から県政の概要が提案の説明要旨として示されるわけですが、そういう中で知事の認識がそういうところにないと。これだけで判断するのはおかしいと思うんですが、例えば地域外交は6ページ、132行あります。健康福祉部関係は、子育てで6行、それから健康寿命で9行でして、わずか15行ですね。やはり我々としてはある意味では非常に不自然な形かなと感じているわけですけども、その辺のことにつきまして、山口健康福祉部長の認識がございましたらお願いをしたいと思います。

○山口健康福祉部長
 健康福祉部の仕事としましては、やはり福祉ということでございまして、福祉はどういう仕事かといいますと、やはり幸せと豊かさを県民にしっかりと保障する仕事と思っております。そうした中で、まさに健康福祉部は、予算も先ほど御指摘のとおり非常に大きくなっていますし、また伸びておりますし、行き渡るところも非常にきめ細かなことになっております。
 今回、9月補正の知事説明要旨は、そういった面で特に私たち健康福祉部の力を入れている少子化の関係、それと健康増進の関係に言及していただいております。知事におかれましても、健康福祉部につきましては非常に関心も高いですし、また健康福祉部が、まさに先ほど言いましたように、幸せと豊かさを与える、幸せと豊かさをしっかり保障する部局ということで、力も入れてもらっていると思っています。
 今回、9月補正予算におきましても9100万円、11事業というのは、全部の局と比べても非常に多いほうだと思っています。きめ細かな対応もできたと思っています。当初から10月までの間で状況変化があったところについてもしっかり対応できて予算をつけていただいたと思っております。
 また、追加補正につきましては、防犯対策ということで約10億円以上の金額をつけさせていただきまして、しっかりした防犯対策ができると。そういった面では、先ほど言いました県民の幸せと豊かさを保障するというような、安心を与えるという意味でしっかり対応できた予算になっております。
 言及の言葉はありませんでしたが、そうした面の予算のつけ方等々から見ていただければ、知事におかれましても健康福祉部については、十分御理解と、関心と、まさに推進という面で力をいただいていると思っております。

○宮沢委員
 山口健康福祉部長の認識はそういう認識だということで受けとめておきたいと思っております。
 議会で我々議員は質問権がありますので、さまざまなことについて質問するわけでありまして、見てるとやっぱり福祉の関係の質問が非常に多く出ております。また今大変子供をめぐるさまざまな問題が起きているということで、虐待でありますとか、貧困でありますとか、私としては県政の中にあっても非常に大きな課題かなと思っていますが、やはり知事にもそういうところにしっかりと認識を持っていただきたい。ちょっと意地悪な見方かもしれませんが、知事がどういうことについて答弁するかを私は非常に関心を持って聞いておりますが、残念ながら知事の口から健康福祉部に関する答弁が恐らくないと言っていいほど答弁に立っていただけないんですね。私は非常に重要な問題であったら、やっぱり知事は大変発信力がありますので、議会の中で県民に向けて県の方針をきちっと述べることがやっぱり県民に対する私は説明責任でもあると思っております。形としてはそういうことになってないということだけ指摘をさせていただきます。
 健康福祉部の皆さん、本当に現場に行くと非常に大変な仕事をしている方が非常に多いです。そういう意味でぜひ頑張っていただいて、静岡県の福祉行政をしっかりと進めていただきたいということをまずお願いさせていただきます。

 次の質問に移ります。
 今回の議会でありました子供の貧困の関係で、これは9ページの生活保護は先ほど7番委員からもいろいろ質問をしていただきまして、生活保護の問題とか、子供を中心に据えてみても、いろんなセーフティーネットがあるわけでありますが、そうしたことにもかかわらず、統計的には静岡県でもやっぱり3万人以上の方が子供の貧困に直面しているというようないろんなデータも出ているんですが、ある意味では最低限のことは制度上私は保障されているような認識もあるんですが、それにもかかわらずこういうことで貧困の問題が非常に現実的にあるということは、どういうところに原因があるのかなといつも疑問に思うんですけど、その辺についての認識がございましたら答弁を願いたいと思います。

○山口健康福祉部長
 確かに6番委員御指摘のとおり、制度的には非常に整っていると思います。なおかつそれにもかかわらず貧困のことが出てくるのは、やはり社会の環境が大きく変わっている中で、そこで先ほど私は福祉というのは幸せと豊かさと言いましたが、幸せと豊かさの観念も変わってきていると。そういった中で相対的に貧困が出てきまして、この相対的な貧困を防ぐために、やはりこの生活保護等、生活困窮者等がふえてきていると思っております。
 それとあと児童に関してでございますが、児童につきましてもやはり先ほど片親の児童の調査を見てもらうとわかりますが、この親からは学習が受けられないのが非常に残念だというようなデータも来ておりますが、それもまさに社会環境の変化等から出ていると思います。かつてはそういうようなものではなくて、むしろ食費が足りないとかそういうのが一番になってもよろしかったんですが、今回の調査によりますと、学習が受けられなかったのが非常に残念だと出ておりますので、これらなどがまさに今のある面の相対的な貧困をあらわしている如実な事実ではないかなと思っています。
 私たち健康福祉部としましては、まさに先ほど言いました福祉は幸せと豊かさですから、時代においての幸せと豊かさは何か、時代においての幸せと豊かさの最低限の保障は何かをしっかり踏まえて、いろんな施策に取り組んでいきたいと考えております。

○宮沢委員
 制度的に本当にいろんな支援策がありますが、ただそういう実際に支援を必要としている人たちに、例えばうまく情報が伝わっていなかったりとか、あるいは体制的にマンパワーが足りなくて届けられないとか、そこにはいろんな問題があるのでしょうけれども、今言ったようにせっかくいろんな制度がありますので、そういうものをきちっと使いながら、1人でもそういうことで困っている子供あるいは困っている方に支援が行き届くように、これはまさに県の仕事でありますし、また現場により近くにいる市町としっかり連携してそういうことに対応していただきたい。
 本当に、特にそういう意味では、将来を担っていく貴重な子供たちでありますし、またそういう連鎖が続くことは、もういつまでたってもこういう問題が顕在化することにもなりますので、ぜひそういうところへのきめ細かな対応をしていくことに心を砕いてしっかりやっていただくことをお願いさせていただきます。

 次の質問に移りたいと思います。
 保育の関係で、これも7番委員からいろいろ質問もしていただきました。今回の健康福祉部の委員会資料にも保育の関係がさまざまありました。待機児童の解消でありますとか、保育士の処遇改善とか、あとひとり親家庭がどういうことを望んでいるかというアンケート調査もしていただいた。見ればわかると思いますが、これらを全て見ると、やっぱり親の気持ちというか、親の立場に立って保育を見た意見だと私は思っております。
 そういう意味で、先ほどの議論にも少しありましたが、子供の立場に立って見たときに、子供たちには実際にアンケートに答えることはできないし、聞き取りにも答えられないでしょうけども、やっぱり子供の立場から見た今の保育行政はどうなのかなと少し考えさせられることがあるんですけども、子供の育ちにとって望まれる保育のあり方、子育てのあり方について、やはりきちっと示していく。親の教育といいますか、親にそういう情報を伝えていくってこともある意味では大事なことかと思いますが、子供の育ちにとっての今の保育の目指している姿は、どういうふうに映っているんでしょうか。もし所見がありましたらお聞かせいただきたいと思います。

○河森こども未来局長
 待機児童が非常に注目を集めている中、どうしても保護者の就労のために子供を保育所に預けるというような論調で子供の保育が語られる場面が多いことは、私もちょっと気になっているところであります。
 やはり子供が育つに当たって必要な大人とのかかわりというようなこと。ここをしっかり行政も、それから親も考えていかなければいけないことだろうと思っておりまして、昔は3歳児神話などといいまして、親が子供が3歳までは育てるべきというような意見もあったわけですけれども、今はなかなか親のほうが核家族化ですとか親自身も少子化という中で、親となる資質を十分持っておられないといいますか、そういう経験をしなかった方が親になっているケースもありますので、必ずしも親が育てることが万全かというと、これもなかなか難しいところもあるという非常に社会情勢が複雑になっておりますので、そのあたりも難しいところではありますが、ただ、今教育委員会とも就学前の子供の育ちについて連携して、学校に上がるまでにどういう子供に育てていくべきかという取り組み事業も行っておりますし、子供の視点に立った保育、教育が非常に重要だと認識しておりますので、そこは関係機関と連携してしっかり進めてまいりたいと思います。
 特に、子供が4歳くらいまでに大人としっかり愛着関係をつくっていかないと、その後の大人としての感情のコントロールとかに支障が出ることはよく言われていることですから、そういった点にも配慮しながら親に対する働きかけも保育所ではやっておりますけれども、そういったことも含めて子供をしっかり育てることを私どもは児童福祉法を所管する立場でありますので、そこを忘れずに取り組んでまいりたいと思います。

○宮沢委員
 決して待機児童の解消に向かうことについて反対をしているわけではないんで、本当にそういう保育の支援が必要な方には、きちっと保育の手が届くような取り組みはお願いしたいと思っていますが、言ったように、やっぱり親学という部分になるんでしょうが、子供を育てることについて、そこはきちっとこうあるべきということについても一方では示していかないと、何でもかんでも預ければいいのかなというような今の社会の風潮に少しは歯どめをかけていくというか、本来の子育てのあり方を取り戻していくことにも心を配っていただきたいと思います。
 今、3歳神話のお話もいただきました。平成10年、厚労省では、3歳神話はないんだという見解を研究班が出したこともありますが、やはり私は3歳神話はあると思っている1人です。
 たまたまですが、おととい、札幌のこころとそだちのクリニックむすびめの田中康雄先生の勉強会に参加する機会がありまして、まさに田中先生の学説といいますか、お考えはそういうところにあって、やっぱり3歳までに基本的な信頼関係を子供が得ないと、その後大きく成長して大人になった場合でも人を信用できないとか、あるいは社会を信用できないというようなことで、そういう心について非常にわかりやすくお話ししていただきました。心のペンダントというお話をしていたんですが、やはりペンダントの中にそういうものが3歳までにいっぱいたまってないと、大人になったときにいろいろな問題に走ってしまうというようなお話もしていました。
 そういうことがやっぱり3歳までにきちっと保障されることが本来の子育てなのかなという気もしていますので、本当に2つの柱ということになると思うんですけども、保育所とか何かいろいろやっていくことと同時に、子育てについてもいろいろ御努力をお願いさせていただきます。

 次に、発達障害について1つだけお聞きします。
 このたび発達障害の支援体制整備検討委員会をずっとやってこられまして、結論が出たということで、また我々にもいろいろ資料もいただけるかと思っていますが、この問題については非常に新しい領域ということもあったり、いろんな課題があって、なかなか十分な対応ができないということで我々もいろいろお願いもしたり指摘もさせていただきました。
 県でもこの間いろんな協議をされてきたんですが、なかなか同じような答申になってきているんじゃないかなということで、なかなか具体的に踏み出していけないのかなと思っていますが、今回の体制整備検討委員会の答申――まとめの中で、具体的に新しくこういうことに踏み込んでいくんだということがありましたら、その1点だけお聞かせいただきたいと思います。

○高橋障害者支援局長
 発達障害者支援の今後のあり方についてでございます。
 委員会資料で言いますと39ページにございますように、検討委員会を設けまして、このたびある方向づけをしていただいたところでございます。
 資料にもございますように、報告書の概要でございますが、大きく区分しましてライフステージを通じた支援体制の確立という視点と、もう1つ、身近な地域で支援が受けられる体制の確立といった大きく2つの視点に基づいてさまざまな課題を抽出していただいたところでございます。
 こうした中で、検討委員会の委員の皆様方から意見として伺いましたところは、資料の(3)の真ん中の3つ目の丸のところにもございますように、今後ワーキンググループなどを設置して行動計画を作成する。その中におきましては、まず1点目といたしまして、早期発見、早期療育という点について重点的に優先順位をつけていくべきだという御意見を頂戴しました。もう1つは、静岡県を東・中・西で考えていきますと、どうしても社会支援の地域偏在もございますので、そういったものを少しカバーして全県的に足並みをそろえて支援を優先的にやっていくべきだという意見を頂戴したところでございます。
 具体的に申しますと、早期発見、早期療育、東部地域の支援につきまして今度は優先的に取り組んでいきたいと思っています。こういった形で今後の発達障害の支援のあり方については具体策を固めていきたいと考えております。

○宮沢委員
 またと言うと大変失礼ですけど、ワーキンググループで検討するということで、この間こういう繰り返しで来たように私は思っておりまして、障害者の皆さん、支援を求めている皆さんは、もう待てないという気持ちになっているかと思います。
 特に、私は県の東部におりますので、身近な皆さんからいろんなそういうお話も聞いています。ぜひ具体的な施策としてスピード感を持ってワーキングをやることは大いに結構ですので、やっぱり検討していただいて、発達障害に対する支援を進めていただきたいと思います。
 一般質問でも我が会派から切れ目のない発達障害に対する支援の質問をさせていただき、答弁も聞いておりますので、やっぱりそういう方向で進めていただくことをこの場ではお願いし、また我々もその答申をいろいろ見させていただいて、また意見交換もさせていただきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

 次に、がんセンターのことについて1つだけお聞きします。
 資料2について先ほどがんセンター局長からいろいろ説明もいただきました。その中で3ページの(5)の研究成果の概要で、がんに対するいろいろな治療、病院の事業とあわせて研究もいろいろされているということで、ここに研究の成果として挙げていただきました。こういう面においてもいろんな研究機関、大学等と連携して深まった研究もされていることは理解しているんですが、このたび9月1日に長泉高校の跡地がファルマバレーセンターとして開所されました。このことによってまた新たな展開がされるんじゃないかという期待もするわけですけども、このファルマバレーセンターを新たに長泉高校跡地に開所したということで、今後のがんセンターとしてのかかわりや方針がございましたらお聞かせいただきたいと思います。

○小櫻がんセンター事務局長
 ファルマバレーの新しい拠点とがんセンターのかかわりについてお答えいたします。
 9月1日にオープンいたしまして、5日の式典等にも先生方にも御参列いただきまして、応援していただきまして、本当にありがとうございました。
 その際にがんセンターの山口総長からも御説明させていただきましたとおり、まさにファルマバレーとの新たな接点に向けて、がんセンターとしてはこれまで以上にこのファルマバレープロジェクトに対してしっかりと支援していくという決意でおりまして、今後入居される企業が12社あったかと思いますが、そことの連携を特に強めていきたいと思っております。
 特にがんセンターといたしましては、まず臨床側のいろんな知識、ノウハウを入居施設あるいはファルマバレー関連の企業にどんどん提供していきたい。
 2点目は、臨床側でも実はものづくりの皆さんにはこういうものをつくっていただきたいという臨床側のニーズをどんどん提供していきたい。
 3つ目は、これまでがんセンターは病院、研究所ともにさまざまな研究成果を持っておりますので、そういう成果をどんどん企業の皆さんの側にも提供していきたい。特に現在HOPE治療ということで、遺伝子に関連するいろんな先端的な研究を進めておりますので、こういう研究成果を企業の皆様にも提供して共同研究を進めていきたい。
 4点目は、がんセンターがまさに臨床の現場でありますので、ものづくりの皆様方がいろいろと試作し、ものづくりとして形になったものを臨床の現場でいわゆる臨床試験という形で試していかないと実際ものは売れていかないわけなんですけど、そういう臨床の場の提供という形でも、ぜひ御支援をしていきたいと考えております。経済産業部が担当になりますけれども、ファルマバレープロジェクトに関しては、がんセンター局といたしましてもこれまで以上に強い連携で進めていきたいと考えております。

○宮沢委員
 ありがとうございます。
 経済産業部が所管のセンターでありますので、医療、医薬、医療機器の産業としてさらに効果があるように展開をしていくことはもちろん大切ですけど、やっぱりそこのいろいろな研究とかは、その先の我々県民とか市民につながっていく成果がすごく大事だと思っております。最先端のいろんな研究もしていただいているようでありますので、これを機にさらに努力をしていただいて、大きな成果が上がるようにお願いして私の質問は終わります。

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