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委員会会議録

質問文書

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平成24年12月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:小長井 由雄 議員
質疑・質問日:12/21/2012
会派名:民主党・ふじのくに県議団


○小長井委員
 私のほうから4点ほど、お伺いさせていただきたいと思います。
 まず、153号議案の指定管理者についての件ですけれど、県立水泳場と富士水泳場、いずれも水泳場ということで、それを指定管理者が県立水泳場のほうが県体育協会、そして富士水泳場のほうが静岡ビル保善株式会社ということです。
 同じ水泳場で、それぞれ指定管理者が別々だと、それはそれでいいんですけれど、この2つの指定管理者が水泳場を管理運営する上で、安全性の面から見た場合、あるいは利用者にとってというような面から見た場合の違いとか、特徴とか、そういうものがあったら教えていただきたいと思います。

 次に、事業仕分けでございます。ただいまも7番委員から質問がありました。「大地に学ぶ」農業体験推進事業費でございますけれど、小中学校等との連携を強化ということになりますと、先ほどこの事業は、キャリア教育、労働教育、環境教育、その中で高校生のキャリア教育というのが、目的の中心だという説明だったかと思いますが、低学年の子供たち、特に小学生あたりを見てみると、就業体験というよりも、食育という考え方のほうが、よりいいのかなという感じがするわけでございます。
 この事業仕分けの中で、いろんな意見があるようでございますけれど、そういった中で食育というような意見が出ていなかったと思います。動植物を育て、それを活用したり食べたりする学習は、児童生徒の情操教育に大きな効果があるという意見もあったかと思うんですけれど、食育という面ではなかったかと思います。この事業について、食育にという考え方があれば、お聞かせをいただきたいと思います。

 それから、これは文化財保護課になりますが、特別天然記念物カモシカの保護管理ということで、文化財保護課が担当をしておりまして、個体数調整を含む管理計画を作成しているということでございます。
 このカモシカにつきましては、今非常に食害ということが問題になっておりまして、保護をするというよりも、駆除するというふうに重点を移してほしいというのが、本音、現状でございます。カモシカの保護経過を見ると、昭和9年に国の天然記念物に指定されて、昭和30年には特別天然記念物と指定されているわけで、昭和55年には南アルプスの保護地域、静岡県では旧水窪町、旧本川根町、静岡市の一部というのが、この保護地域に指定されたということでございます。
 現状を見ると、このカモシカの管理計画というのは、個体数調整という面から見て、不適切ではないかなというふうに感じるわけでございます。その辺のところが、どんなふうにお考えになっておられるのか、お聞かせをいただきたいです。

 それから、いじめの問題でございますけれど、一昨日、浜松の曳馬中学校2年生の転落死を自殺と判断したという背景に、いじめがあったとする報告書が出されたということでございます。新聞記事等を見てみますと、この自殺した子供は2年生に進級した後は、ほぼ毎日クラスの半数以上の男子生徒からいじめられていたというような現実があったと。しかもそれを教職員が、ほとんど気がつかなかったというような記事になっていたかと思います。
 若干、気がついて声をかけたというような先生もいるということもあったかと思いますが、ほぼ毎日、男子生徒の半数以上からいじめられたという現状に気づかなかったということは、非常に深刻だなというふうに思うわけでございます。
 そのことを、やはり議会でもたびたび取り上げられますけれど、先生たちが忙し過ぎるということと教職員の数が少ないと、現状に合った数になっていないということが、一番大きな原因だというふうに私は考えたわけでございます。議会でも、そういった面も取り上げさせていただいているわけでございますが、なかなか財政上の問題から、先生の数が手当てされていかないということは、これは教育委員会だけじゃなくて、我々議員の責任もあるなと感じるわけでございます。

 また、このいじめを受けて自殺された生徒は、心休まる場がなく疲弊していたと、あるいは周囲がいじめを認識しなかったとの孤独感を持ち、みずから死を選んだと結論づけられたというふうにもありました。こういう子供たちの心理状態をつかむ上で、例えば学校の中で、これはもう実際に行われているのかもしれませんけれど、児童心理学等の専門家の先生から話を聞くというようなことが、教職員の皆さんに必要ではないかなと。
 しかもそれが、代表が行って聞いて、学校に戻って皆さんに話をするということではなく、やはり全員の先生が同じような立場で、専門の方の話を聞くということが必要ではないかなというふうに思います。ある程度の人数の中で聞いていくということになれば、自分が抱えている問題もその場で質問ができたりとか、あるいは対応の仕方なんかも適切にアドバイスが得られるんじゃないかと思うわけで、やはりそういう意味では、全員が同じような立場で専門家の話を聞くということも必要ではないかなというふうに思います。

 それから、同じこの問題の中で、情報が共有されていればいじめを発見できた可能性があるということで、学校の中での情報の共有は非常に大切ではないかなと思います。以前聞いた話の中で、学校運営がうまくいっている学校は、学校の中で非常に先生たちの仲がいいと。先生たちが授業に行く廊下の中で、何人かが集まってわいわいいろんなことを話をしながら行って、授業に分かれていくという学校があって、そういうところは学校の中での問題の解決も早いし、運営も非常にうまくいっているというような学校の例を聞いたことがございます。
 教員同士のコミュニケーションといいますか、情報を共有し合うということも非常に重要なことではないかなというふうに思います。
 そしてまた、こういったいろんな問題を教育委員会としても、現場の声として吸い上げてはいると思いますが、現場の声をしっかり聞いて、それを反映していくということも必要ではないかなというふうに思います。
 この浜松の中学校の場合、校長先生とか教育長が、教職員は一生懸命努力してきたとか、あるいは教員全般はすばらしい人間であると。これは事実だと思うんですよ、報道によると、これを弁明ともとれる発言というような書き方をしてありますが、決してそういうことではなく、校長先生や教育長がおっしゃっていることは、確かに私は事実だと思います。ただし、こういう受け取られ方をするということも先生方のモチベーションのマイナスになっている面もあるのかというふうに思います。
 なかなか簡単に解決できる問題じゃないかと思いますが、やはり先生たちが忙し過ぎるということを最初に言いました、数が少ないと。こういうことが非常に大きな原因になってくることがあると思います。
 そういった中で、この資源の少ない日本で大事なことは、教育によって人材を育てる、人づくりをする、そして国を興していくというのが日本の生き方かなというふうに思うわけでございます。教育、人づくりと、教育立国という面からしたら、やはりいじめの問題は、真剣に取り組んでいく必要があると思うわけでございます。
 質問ではございませんが、御所見がございましたら、お聞かせいただけたらと思います。以上です。

○松田スポーツ振興課長
 県の2つの水泳場につきまして、指定管理者が違うということでございます。まず、2つの業者とも、今回は特に安全管理という面におきましては、非常に力を注いだ計画書になっております。ただ、県体育協会のほうには、得意、不得意はないにしても、指導という面では体育協会のほうがやはりノウハウをお持ちだと思います。
 それから、静岡ビル保善につきましては、施設管理というところが大きなポイントかなとは思っておりますけども、逆に体育協会に関しましては、NTTファシリティーズとの連携をしてございますので、そこで施設管理についてのノウハウの補いをしてございます。
 それから、静岡ビル保善株式会社についてでございますけども、みずから安全講習会等を開いて、プロパーを呼んで講習会を催すなど、指導の面においても力を注いでいるというそういう現状がございます。
 さらに、民間の業者でございますので、民間の業者が持っている県民へのサービスの仕方というのは違ってくると思いますので、そういうことも含めまして自主事業等で、民間らしさを出した事業を行ってくれるのではないかと思っております。以上です。

○田中事務局参事兼学校教育課長
 2点目の事業仕分け、「大地に学ぶ」農業体験推進事業についてのところで、小学生低学年では、食育という考え方もあるのじゃないかと、こういったことも大事にというような御意見をいただきました。高校生を中心とした、今後の方向として、県としてはキャリア教育といったところを重視して進めていきたいというふうに思っておりますが、先ほど申しましたように、地域のJAなどとも連携する中で、小学生低学年などにおいては、そういったことも視野に入れながらやっていくということは可能かというふうに捉えております。
 この事業費におきましては、生産して食するといったところまでは、実は予算的には考えてないんですけれども、今後の方向としては、そういったことを小学生がこの事業をさらに発展させるという形でそれぞれやっていくということが意義あることだなというふうに思っております。

 それから、いじめの問題についてです。3つほど大きく御指摘があったかなと思います。
 余り教職員が気づかないといったことですが、実はこれ、いじめというのはそういう性質を有しているといいますか、被害に遭った生徒が、そこに大人が来たり、先生が来たりしてるときに加害者と被害者がいるわけですけれども、なかなか被害に遭ってる子は、今いじめられてるよって言いにくい状況がございます。
 こういったことが、実はそのまま教職員がついつい、大丈夫かなと、ふざけてるのかなということで見過ごしがちだということも、これまでの状況の中で十分承知してるところです。
 こういったことへの対策につきましても、現在いじめ対応マニュアルを作成しておりまして、学校組織としてのチェックポイントあるいは教職員一人一人のいじめに対するチェックポイント、そういったことを具体的に押さえながら、今言われたようなことも含めて適切に対応してまいりたいと思っております。

 また、児童の心理状態といったことにつきましても、現在このマニュアルの作成に当たりましては、静大の発達心理学の専門家も交えながらマニュアルにそういった面での反映もしているところです。さらに理解を深めるという意味で御提案があった、学校に専門家を招いてみんなで子供の心理状態などを学ぶということは大事であると受けとめております。また、そういった取り組みなども、既に学校で行ってるところもありますが、今後も広まるように努めたいなというふうに思っております。

 3点目の情報の共有といったことも、まさに大事なことでして、先ほど申し上げましたマニュアルの中でも、教職員の情報の共有化について、校外での情報の共有ももちろんありますし、幼小中高という縦のつながりもあります。
 そういった中でも情報をしっかりと共有し合っていこうとか、あるいは保護者、家庭、地域、そういったところとも日ごろから子供の行動等について情報交換しながら、お互いに協力し合える、いつでも必要なときに必要な情報をといった体制をつくっていくことが大事だなと捉えておりまして、そういったことも含めてマニュアルに今盛り込んでいるところでございます。
 いずれにしても、こういったいじめ、しかも命をみずから落とすということに絶対つながらないように早い段階で発見し、早く解決できるようにといったところと、やっぱり人間というのは集団の中で生活をしておりますので、いじめが発生しやすいということもしっかりと認識した上で、お互いに学校においては教師と生徒、それから生徒同士の信頼関係といいますか、望ましい集団づくりに力を入れるとともに、生徒みずからがそういったことにならないように自主的に行動するという雰囲気を学校につくっていきたいなと、そんなことを考えて対応に取り組んでいるところです。以上です。

○蜩c文化財保護課長
 カモシカの保護管理についてお答えいたします。
 ニホンカモシカは、ウシ科ヤギ亜科の我が国の固有種であり、生物学的に貴重な種で、かつては絶滅の危機に瀕した経緯もあることから、国の特別天然記念物に指定され、保護が図られております。
 一方で、カモシカが農作物に食害をもたらすことから、県では生息調査を実施するとともに、市町の実施する防除対策、防護柵の設置、忌避剤――忌み嫌う薬剤――の塗布の支援やカモシカ管理計画の中で、個体数調整を認めているところであります。個体数調整については、急峻な地形等のため、物理的に防護柵の設置、塗布剤の処理が困難な地域において実施されるものとされており、市町の申請に基づいて文化庁が現状変更として認めているということでございます。
 なお、カモシカの管理計画に関する会議では、有識者から県内におけるシカの増殖が指摘されており、農作物の被害については、今後、シカによるものか、カモシカによるものかの精査が必要であるとの意見も出ておりますので申し添えさせていただきます。以上でございます。

○小長井委員
 指定管理者については、それぞれ特徴があるということでございます。体育協会については、以前草薙の体育館のバスケットゴールの事故がございましたし、安全という面からすれば、ああいう経験を踏まえて、さらにしっかり取り組んでいくということだと思いますので、安全性の確保が第一ということでやっていただくような御指導が必要となると感じます。

 それから、「大地に学ぶ」農業体験推進事業費は、キャリア教育ということで、食べるというところまではまだ予算的にないというようなお話だったと思います。この体験の中からの食育ということも非常に重要なことだと思いますので、またそういった方面についても進めていただければなというふうに思います。

 それから、いじめについてお話をいただきました。きのうの説明の中で、教職員のためのメンタルヘルスガイドの説明の中で、悩みを共有し合える職員室づくりというようなことを教育長さんはおっしゃっていたと思いますが、何とぞ情報も共有し合えるような職員室づくり、学校づくりと、そういったこともぜひ努めていただきたいなというふうに思います。

 それから、カモシカのことでございます。カモシカか鹿の食害かわからないということでございますが、いずれにしても両方多いんですね、カモシカもシカも食害が多いと。
 しかも、カモシカの場合は、多分昭和30年に特別天然記念に指定された当時は、非常に数も少なくて、南アルプスの山岳地帯、山奥に行かないとカモシカが見れないというような状況があったと思うんですが、現状はここから車で5分か10分も走ればもうカモシカが見れるような地域もあるわけでございます。
 しかも、カモシカがふえたことによって、カモシカの害だけじゃなくてイノシシの害もふえるんですね。というのは、猟期に鉄砲を持った皆さんがイノシシを撃とうと山に入りますよね。そうすると、放した犬が、イノシシじゃなくてカモシカを追いかけることもあるらしいんですよ。そうすると、なかなかイノシシの駆除までいかないということで、イノシシをとるということが非常に難しくなっているという現状もあるようでございます。
 そういった意味で、個体数を調整するというようなことで、例えば平成23年度は静岡市が58頭、浜松77頭、川根本町50頭、島田市は10頭と、静岡県内で文化庁の許可を得て合計195頭が駆除できる頭数ということになっているかと思うんですけれど、南アルプスの保護地域以外のところのものは駆除してもいいというような考え方ができないかなと考えるわけです。
 その辺のところは文化庁等に提言していくということはできないのかどうか、その辺のところを聞かせていただきたいと思います。

 それから、質問が前後しますが、カモシカの生息調査というのは、誰が、いつ、どんな方法でやっていくのかということをもう一度お聞かせいただきたいと思います。

○蜩c文化財保護課長
 カモシカとニホンジカの食害の違いについては、例えば、ふんはカモシカはじっとしながらする、ニホンジカは歩きながらする、あるいは食べ跡としては、苗木の先端だけを食べるのがカモシカであり、苗木、成木にかかわらず皮まで食べ枯れさせるのがニホンジカである。あるいは残された体毛でわかる。あるいは集団としては、カモシカは親子三、四頭でテリトリーを持っているのに対し、シカは複数の家族が集まって群れ化し、平地では100頭を超すようなこともあり、餌を食い尽くして移動していくというような特徴もあると伺っております。
 国では、特別調査といたしまして、平成26年度に生息数などを調査する予定ですので、また国の動向を見守っていきたいと考えております。

 通常調査を行っておりますのは、調査員として7名を委嘱いたしまして、定点観察法あるいは観察路法ということで、1カ所に定まって4時間ぐらい、半日ぐらいを経まして、そこから何頭見えるかというようなことを地点で落としております。
 あるいは、観察路といたしまして、エリア内の特定の観察に使っておる道を通りながら何頭出会ったかというようなことを調査しておるのが生息調査であります。
 そのほかに、聞き取り調査といたしまして、分布調査、その周辺の方々に伺って発見した場所、頭数、それが大きなカモシカだったのか、幼いカモシカであったのかというような区別もいたしまして聞き取りもしておりますし、食害調査といたしましては、発生の場所、発生の日時、樹種、それからその程度等について調査を行って報告を受けているところでございます。以上でございます。

○小長井委員
 しつこいようですけど、カモシカとか鹿とか、あるいはイノシシといったものの害については、くらし・環境部のほうでも担当課があるもんですから、そちらでもよく話をさせていただくんですが、文化財保護課はカモシカに限られるというようなことだと思います。
 今聞いていますと、生息調査は7人の調査員で行っているということでございますが、果たしてこの7人の方で現状をしっかり把握した調査ができるのかどうなのかということが一つあろうかと思います。平成26年には、国のほうでもう少し大規模な調査をするということでございますが、26年といいますとまだ2年先になりますので、現状をしっかり把握していただいて、この管理計画を現状にあったものにしていただきたいということ。

 それから、先ほど質問させていただきましたけれども、個体数の調整ということだけじゃなくて、保護地域は旧水窪町、旧本川根町、静岡市の一部が設定されているということで、その中では保護されるけど、外に出てきたものについては駆除も可能だというようなことができないのかどうかと。できないにしても、それを管理する文化庁なり何なり、そういうところへ提言していくことができないのかどうか、そのことをお聞かせいただきます。

○蜩c文化財保護課長
 特別調査の調査結果については、よく見させていただき、実態と合わせながら今後の管理計画につなげていきたいと思います。

 また、国への提言という形はとれるかどうか、ちょっとここでお答えできかねますけれども、お話といたしまして、担当者等に今のような形ができないかということはお伝えできると思います。以上でございます。

○小長井委員
 文化財保護課だけではなく、くらし・環境部のほうの担当課ともよく連携をしていただいて、現状にあうようなものにしていただきたいと、そのことを要望しておきます。以上です。

○遠藤(榮)委員長
 それでは、ここで審査の途中でありますが、しばらく休憩いたします。
 再開を13時30分といたします。

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