委員会会議録

質問文書

平成28年６月定例会総務委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　泰久議員
	質疑・質問日：	07/11/2016
	会派名：	ふじのくに県民クラブ

○髙田（泰）委員
　それでは、一括質問方式で大きく３点質問させていただきます。
　まず、最初に６番委員からもありました知事の海外出張の件ですが、東京都の事例から全国で話題になっておりますが、知事の出張の関係については今、答弁をいただきました。多くの場合は県の職員、あるいは議会の関係、要は議員も同行したり、あるいは個々に別の形での海外への出張もあるわけですが、その職員あるいは議員の関係についての規定、あるいは現状についてはどうなのか、お伺いいたします。

　それから、ワーク・ライフ・バランスですが、委員会説明資料の15ページにありますとおり、女性の社会進出をもっと進めていかなきゃいけないということで、いろいろな形でこのワーク・ライフ・バランスについて取り組みをしていただいております。
　ただ、なかなかやっぱり、この施策一つ一つが末端での具体的な形につながりにくいというか、形にまだまだなっていない状況にあろうかと思います。これは県だけが音頭をとってもなかなか前へ進まない。各市町、そして産業界も一体となった取り組みを形にしていかなければいけないと思うわけですけれども、具体的にその連携、何をどのようにしていくかを、県としてはその方向づけをどうされているのか、その具体的な取り組みについて、改めて確認させていただきます。

　３点目ですが、委員会説明資料18ページの県有地の売却で、今年度の当初予算の歳入確保という中でも、市町と連携した税収のアップと県有地の売却が大きく歳入をふやすための大きな目標に掲げられておりましたけれども、実態としてこの平成25年度から平成27年度の計画に対しての実績、さらに売却合計額を見ても、その計画に対して進捗率はなかなか計画どおりに行っていない状況にありますが、平成28年度の売却予定は具体的にこの額で進むものなのかどうか。平成28年度の当初計画に対して、具体的に売却が可能なのかどうか、この県有地の関係についてお伺いいたします。

○八木人事課長
　まず、１点目の海外出張に関する御質問のうち、県議会議員の規定につきましては、特別職ですから、知事と同じ形で条例の中で指定都市、甲、乙、丙を定めまして、同様にエリアにつきましては一般職の中で決めている規定を準用します。同様に特段の事情があれば、限度額を支給する形になっております。
　一般の職員についてでございますが、一般の職員については条例が違いまして、静岡県の職員の旅費に関する条例となっております。
　条例の形といたしましては、同じように指定都市ですとか、甲、乙、丙ですとか、そういう金額を条例の中で決めております。その下の規則で具体的に甲、乙、丙が具体的にどういう場所かを決めているところでございます。
　一般の職員につきましては、上限を超える場合の内容が少し違っておりまして、知事等に随行する者は同一のところに宿泊しなければ支障を来す場合ですとか、海外で会議等がございまして宿泊施設の指定があった場合につきましては、現に支払った額でお支払いすることができる規定になっております。これにつきましては、人事委員会に事前に２つの経緯につきましては協議してございまして、事前に包括的に協議、承認をいただいている形になります。それ以外のものについては、規定の額を越えた場合には人事委員会に協議をした上で支給する形になっております。

○藤原職員局長
　２点目、ワーク・ライフ・バランスについて、市町、企業と何をどのように連携していくのかという御質問に対してでございます。
　県では、県内の事業所、市町に対して取り組みを推進、支援していくには、くらし・環境部の男女共同参画課あるいはこども未来局が中心になっていますが、例えば今回の女性職員の活躍に向けた取り組みで、実際、我々経営管理部では職員の登用とか勤務条件ですとか、いろいろな環境の整備をやっております。
　そういったことについて、実は今週、ある市が自分たちのところで女性登用がなかなかうまくいかない、県の取り組みを紹介してくれという御相談がありました。今週の金曜日、その市に私どもが伺って県の取り組み、それからこうなんだけどという相談がありましたら、それをお互いの担当者が現場レベルで話をしていきたいと思っております。こういうことを繰り返していって市町にも火をつけていきたいと思っています。

○杉山管財課長
　３つ目の御質問の平成28年度の県有地の売却予定がこのとおり進むのかについてお答えいたします。
　この売却予定は、今現在の予定でございます。
　過去を見ますと、委員会説明資料の18ページにございますように、右下の表をごらんいただきますと、売却計画があっても売却できなかったものが数々ございます。特に中段の４番から９番までは平成27年度に計画していたわけなんですけれども、このような理由で今、売却できない状況にあります。その下を見ますと、平成26年度に大仁高校は14億円という多額の金額を計画しているわけなんですけれども、貸し付けということで売却には至らない状況になっております。このようなことが過去にありますことが、まず金額が目標に達していない理由の１つでございます。
　平成28年度におきましては、19ページの表のように計画しております。今のところ、全て売却する予定で計画しておりますが、例えば、売却計画分の11番、12番は、過去に入札に付しておりますけれども、買い手があらわれない状況でございます。ただ、今までの経験で言いますと、やはり不動産はその年に必ずしも売れなくても、２年、３年待って買い手がつく例もございますので、過去に売却ができなかったものも含めて、継続しながら売却に努めていきたいと考えております。
　また、金額についてでございます。売却計画におきましては、固定資産税評価額を基準に計画を立てております。実際に売却するに当たっては不動産鑑定を行いまして、その土地につきましてきっちり鑑定して、その金額で売却してまいります。固定資産税評価額は、県有地には基本的に固定資産税がかからないものですから、市町において近隣の単価を我々が伺った上で評価額を出しております。
　お金をかけて鑑定して売却していく中では、場合によっては価値が計画額よりも落ちていくものもございます。特に非常に大きな土地ですとか、道路の接道が悪い状況で落ちていくものもございますので、全部金額どおりに達成できるかというと、今、確約はできない部分もございます。しかしながら、私どもとしては入札を繰り返す、あるいは入札不調になったものについては、先着順で随意契約で契約しますという広報に努めております。そういうことも行いながら、あるいは、建物つきで効果的にタイムリーに売っていくことにも努めながら、なるべく計画を達成したいということで売却に努めてまいりたいと考えております。

○髙田（泰）委員
　答弁ありがとうございます。
　まず、海外出張の件ですけれども、知事の出張も含めて職員、そして議会の議員等々の現況と制度、条例のずれがあることが課題になってきているわけですけれども、今後、当局側のこのあり方についての考えはどうなのか、どう是正していこうとしているのか、その辺をお伺いします。

　それから、ワーク・ライフ・バランスですけれども、いろいろな事例を紹介していくことや、地道な活動を続けていくことが非常に重要なことなんだけれども、一方で女性が社会進出していく、男性が職によってはかなりハードな仕事をしなければいけない中で、家庭生活の中では、なかなかやっぱり、男性であろうが女性であろうが、社会的進出が高くなればなるほど、家庭生活の自由の時間が少なくなってきている実態もあるんじゃないのかなと思うんですよね。
　そういう中で、一方で子育てということから考えると、やっぱり女性の地位を上げることと並行して、家庭生活を十分とれる仕組みも一緒にやっていかなければいけないと思います。そうした中での子育て支援も含めたワーク・ライフ・バランス、要は仕事と生活とのバランスをよくとることによって女性の地位も上げていこうということが究極の目標ですから、あわせてその点についても藤原職員局長に改めてお伺いしたいと思います。

　それから、最後の県有地の売却のところですが、目標があって、それに対して取り組んでいるわけですから、県の歳入を確保するためにもこの県有地の売却を重要な案件として表面に出して取り組んでいるわけです。なかなかやっぱり難しいことはわかる。目標に上げても単純に、簡単に売却できない場合もあるけれども、目標を掲げて取り組むには、やはりそれなりに実績を上げていくという数値的な確保が必要なので、確約できないみたいな少しトーンが下がった答弁でしたが、目標をクリアするという姿勢をはっきり聞きたいと思うんだけれども、改めて伺います。

○八木人事課長
　まず、最初の海外出張の関係で、どう是正していくのかなんですが、定額が昭和59年に定められたことで、経済情勢等も非常に大きく動いておりまして、私どもは国の規定を準用することが県民の皆さんに一番説明しやすい形だということで準用してまいりました。また我々の旅費等も国や他の地方団体と均衡――バランスをとってという法律の規定もございましたのでやってまいりました。
　しかしながら、昭和59年以降変わっていないということもございますので、その妥当性が少し希薄になっているんじゃないかとは感じております。
　したがいまして、私どもの取り組みですけれども、まず１つは、国が旅費法を定めておりますので、そこが具体的にどのような形で定めているのか情報提供を求めていきたいと思います。
　２点目につきましては、私どもはこれまで出張している実績もございますので、そういったところで、実勢価格との乖離の調査をしていきたいと思います。
　いずれにいたしましても、まず、現状の決まっているものはどうなっているのかとか、現状がどうなっているのかきちんと調べることをやっていきたいと思っています。その上で必要な見直しにステップがかかっていくと思います。
　考え方なんですけれども、今の規定につきましても、経済的、合理的な方法で宿泊施設を選ぶことをこれまで以上にきちんとやらなければならないと思いますし、超える場合にきちんと理由を整理して、それをわかりやすく、例えば県民の皆さんにもわかるようにするとか、知事からはそんな御発言がございましたけれども、そのような形で運用についてもきちんとできるようにということも、あわせて進めていきたいと考えております。

○藤原職員局長
　ワーク・ライフ・バランスの関係で、女性の仕事と生活の両立が必要なんだけれども、どのようにやっていくのかだと思います。
　２つあると思います。個人の問題と組織の問題とがあると思います。
　個人の意識につきましては、私どもはキャリア・ディベロップメント・プログラムの中で研修を30歳、40歳などの節目節目でやっております。その中で自分の職業人生、家庭での自分の役割を２日間閉じ込めてずっと考えさせる研修をやっています。そこで、こちらのイメージは、今まで家庭のほうを大事にする時期があったよ、これから先どうなんだろうかなと考えたときに、民間会社の人事担当の方と話をしていて聞くのは、退職するときに、私は会社で一生懸命仕事をしたんだけれども、何かをなし遂げたことが余りないなと思う方が多いんだと。それは、一抹の寂しさを退職のときに感じてしまうことがあるんじゃないか。そうじゃなくて、苦しいかもしれないけれども、細く長くじゃなくて、太く長くやってみたいかなと思う意識づけをしてもらいたいし、させていくつもりでございます。
　特に、職員の人口を男女のヒストグラムで言いますと、30歳になるともうほぼ１対１になっていきます。今、女性の登用10％を目指していますけれども、そんなことを言ってられない時代がもうすぐに来ています。それをちゃんと数字でもグラフでも見せた上で、御自身の中でも考えていってもらうと、それが個人の意識のことかなと。
　組織といたしましては、優秀な成績でもって試験を受けて県庁に入って、しかるべき経験を踏んで、そこから子育てということで、ともすれば、例えば家の近くに異動して、そこで結局家庭の中でモチベーションがだんだん下がっていく。そういったことはもったいないので、それを引き上げなきゃならない。つらいかもしれませんけれども、もう一度やってみませんかということで、意識的に、例えば小学校の高学年に末子がなったならば、県庁でもう１回やってみましょうよ、こういうことを異動作業の中でもやっていきたいと思っています。こういったことは意識してやらないとだめなので、申しわけないんですけれども、個人の家庭事情よりも先にその人の能力をどう評価して、県民のためにどう活用するかと、そこを本人にも伝えます。組織としては人事異動の中でもそこに配属していきますし、また、そういうことのできる勤務環境の整備に努めてまいりたいと思っております。

○杉山管財課長
　県有地の売却に関する姿勢についてお答えいたします。
　我々は、売却計画を立てる上で、どうしても県の歳入確保のために必要な金額で立てております。したがって、この金額を達成するのは非常に大きな命題と考えております。現に計画以外の売却にも力を入れておりまして、新しいものをどんどん掘り起こしていくことに力を入れています。これは、財産の調査で現地に行ったときに、例えばこの職員住宅は使っていないじゃないかとかそういう指摘をしながら売却につなげていくこともやっております。今、ファシリティマネジメントの取り組みの中で施設のアセスメントという評価も行っております。そういうものによって、徐々にあいている土地を探していくこともやっております。
　もう１点は、最大限効率よく売っていきたいということがありまして、不動産関係の業者等とよく話をしながら、例えば大きな土地を一括で売ったほうがいいとか、あるいは分割して売ったほうがいいというところも工夫しながら、効率よく売っていく。いろいろ問題はありますが、そういった工夫をしながら、目標達成に向けて努力してまいりたいと思っております。

○髙田（泰）委員
　最後に要望させていただきます。
　まず、海外出張に関しては、やはり県民の皆さんたちの理解がないといけないかなと思いますし、たまたまいろいろな事情の中で表面化して、ある面では、マスコミの皆さんたちが極論だけを報道されるところがあったかと思うんですよね。そういうことからすると、真の意味、何の目的で出張するのかをしっかり県民の皆さんたちに理解をしていただいて、今、この制度をつくったときから時間がたって、現状に合っていないということであれば、しっかり見直しをしていくという方向を定めなきゃいけないと思うんですよね。
　したがいまして、県民の皆さんの理解を得られるためにはどうしたらいいかということもしっかり方向づけ、頭の中に入れていただいて、あるべき姿を求めていただきたいと思います。

　ワーク・ライフ・バランスについては、まさに女性の社会進出を具体的にということも重要な課題でありますし、一方で、生活と一体となったところがあるわけですから、ぜひ、その具体的な仕組みを県としては一つ一つ形にしていく、机上の空論だけでなくて、具体的に仕組みづくりをしていっていただきたいなと思います。

　県有地の売却の件に関しては、まさに御答弁をいただきました。やはり目標を掲げてということですから、目標達成のための数値をしっかり意識して取り組んでいただきたいと思います。以上で質問を終わります。

○渡瀬委員長　
　ここでしばらく休憩します。
　再開は13時30分とします。
　休憩前に引き続いて委員会を再開します。
　質疑等を継続します。
　では、発言願います。

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