委員会会議録

質問文書

平成25年２月定例会産業委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　泰久議員
	質疑・質問日：	03/12/2013
	会派名：	民主党・ふじのくに県議団

○髙田（泰）委員
　それでは、二、三質問させていただきます。
　５番委員からも水道関係の省エネ、環境対策ということも触れられましたが、今既存の施設の中で省エネルギー対策として将来的には給水量の関係を推察するというようなことはあるにしても、既存の施設の中で、省エネルギーをどういうふうに図っているのか。例えば水量に応じてバルブ栓をしているところを、インバーターモーターを使うことによって省エネルギー化を図っているかどうか、既存の設備の中での省エネルギー対策というものをどのように取り組んでおられるのかをお伺いいたします。

　それから、直接は触れる予定はなかったんですけれども、各水道のペットボトルを作製してＰＲをされておりますけれども、先ほどの議案説明の中で、その収支といいますか、経費がどのぐらいかかっているのかというところをちょっと教えていただきたいと思います。

　最後に、資料９ページの工業用地開発可能性調査、これは市町からの求めに応じて開発が予定されるところを事前の調査を補助をするということですけれども、具体的に事前調査はどういう枠の中での調査というものに対しての補助をされているのか。
　私は東部の長泉町ですので、２件ほどここに含まれておりますが、内陸のフロンティア構想の中での総合特区に指定をされた地域がある。それから、一方でファルマバレープロジェクトでやはりふじのくに先端医療の特区の指定があって、いろいろ企業や事業者も関心を持っておられるというふうに伺っております。東部だけではなくて、県内全域を見ても、この内陸フロンティアの構想からして、今のまさに千載一遇のチャンスといいますか、そういう状況の中で、企業局が市町からの要望を受けて、それに支援をするよということだけではなくて、もっと前に出ていって企業誘致を図る。あるいは工業団地の整備についても、本当にこのオーダーメード方式がいいのかどうか、しっかり工業団地を整備してこれから来てくださいよというふうな体制にすることも重要ではないのかなというふうに思われます。まずは可能性調査について、具体的な取り組み手法、そして要は項目として、小山町から磐田市まであるこれだけの項目、これを市や町がこれだけ手を挙げたから、それに補助をするんだよということだけなのか、あわせてお伺いします。以上です。

○前田企業局長
　まず、３番目の工業用地の開発可能性調査の件について御説明いたしますが、私は去年からでございますけれども、平成14年度から企業局はオーダーメード方式です。オーダーメード方式ということで、企業や市町村からそういったお話があると、それに対応して話が実ってオーダーメードで団地をつくると。その実績がこの説明資料の７ページにあるこんな形でやってきたわけですね。
　その前は、実はオーダーメードではなくて、レディーメードで行ってきたということですけれども、レディーメード、オーダーメードいずれの場合も、初めは市町から要望がございまして、そこについて企業局として踏み込むかどうかという判断をしてやってきたということでございます。
　オーダーメード以降は、そういった話があってまとまって踏み込むということなんですけれども、今回総合特区の申請をするという中で、企業局としてもこれに協力するという観点で、平成24年度よりこの補助金を導入したということです。
　この取り組みの方法ですけれども、年度当初に全市町にこういった制度があるということを周知して話が始まるわけですけれども、その考えを市町長さんがぼやっとというのはおかしいですけれども、漠然とというか、ある程度このあたりというふうなレベルで構想をお持ちの場合があるわけでして、その段階で話を引き取るということです。具体的にあの地域のこの道路の隅、ということではなくて、漠然とこの地域という段階で我々が話を引き取ります。
　引き取りまして、我々がやることは、決定的にだめな条件があるかどうかというのが心配なわけでして、いろいろな法規制等がございまして、決定的にだめかどうかについては、私どもが検討の中でいろいろ下調べをいたしまして、それを御報告すると。
　次の段階では、その工業用地の開発が可能かどうかについて調査していく段階に進みますので、ここの段階では経費はお互い半分ずつ持とうということで、２分の１の補助金を私どもが負担するということにしております。
　その制度としては、まだでき上がっていませんけれども、どの地域でどのぐらいの面積について、どういった開発ができるかと。一番好ましいのは、幾らぐらいで分譲ができるかと、できたらそのあたりまで調査結果を得たいと。それが得られましたら、これは新年度になっちゃうと思いますけれども、市町長さんと御相談をして、どのぐらいで売り込みに行くのかということをまず決断をした上で、企業誘致を図りたい。
　それから、企業誘致でございますけれども、私どもももちろん企業誘致の一員でございますが、企業誘致の補助金交付とかそういった手法を持っておりませんので、そこの部分については、市町でよくあるのは、固定資産税の減免という方法があるんじゃないかと思います。県のほうは補助金がございますので、実際の誘致の段階で、経済産業部と３者で共同して取り組まないとこれはできませんので、それはそういうふうにすると。その前に、どの場所へどのぐらい――これは我々が専門なので、そこはまず先行してやって、大方それで１つの大きなテーマというか、いい題材がありましたら、経済産業部と相談して売り込みに行きたいというふうに考えております。
　それと、レディーメード、オーダーメードの件ですけれども、レディーメードでやったものがまだ若干残っているということと、収支でいきますと累積赤字であるという状況。それから県内でもまだ市町が持っている区画で二十数区画が売れずに造成地のまま残っているというのがありますので、ここは今取り組んでやってみたいと。これでもしうまく行けば、リスクがなく工場団地が造成できると私はちょっと期待しておりまして、この取り組みをとにかく成功させたいと考えております。以上です。

○堀井事業課長
　１番目の御質問で、既存施設の中での省エネルギーということですけれども、これにつきましては、委員から御指摘があったバルブの操作ということなんですけれども、バルブの開閉によって調整しますとそれは逆に効率が悪くなりますので、どちらかというとポンプなんかの羽根車がありまして、それを削ってその使用水量に見合った総水量を確保するインペラカットという方法をとっております。これは既存の羽根を削って使用水量に見合った能力にするというものでございます。そういったものに取り組んでいます。
　それから、浄水設備の中で汚泥掻寄機――フラッシュミキサーというかき回す設備がありますけれども、それにつきましては、インバーターを取りつけたもので、その変動負荷に応じて効率的な運転ができるような運転方法を取っています。現状ではそのような対策を取っております。
　それから、施設の更新に当たりましては、今後マスタープランで将来の水需要に見合った検討をするわけですけれども、現時点におきましても使用水量に応じた更新をするという形で、現状を的確に修繕を図ることによってポンプ等の設備を長持ちさせて、なるべくその更新時期を先送りし、それから台数も使用水量に見合った、３台あるうちの２台だけを当面更新して、３台目は長持ちさせようと、そういうような対策を取っています。以上です。

○島村経営課長
　ペットボトルのことでお答えいたします。
　ペットボトルの販売につきましては、平成23年８月から当初350ミリリットルのものを１万7000本作製しまして販売を開始しております。このときの製造原価が１本101円、卸のほうが当時70円で、平成24年７月から60円に変えておりますけれども、いずれにしてもこの350ミリリットルの１万7000本は、昨年暮れ末までに完売しておりまして、総売り上げが113万8590円となっております。この１万7000本につきましては、製造原価の101円を掛けますと171万7000円となりますので、差し引き57万8410円の赤字という形になります。
　それから、昨年７月から500ミリリットルのものを２万本作製しまして、そちらにつきましては、製造原価66円のところを70円で卸しておりまして、こちらにつきましては、現在１万1808本売って、残りが少しあるんですが、トータル２万本全部売り切ったとしますと、その66円と70円の差につきましては、８万円ほど黒字となる予定でして、全体としますと、49万8410円の赤字という形となります。これは別に収益を目的としたものではございませんけれども、収支状況は以上のとおりです。

○髙田（泰）委員
　御答弁ありがとうございます。
　省エネの中で、インペラカットよりも――要は、モーターの回転はそのままでインペラをカットすることによって流量を抑えるというよりも、インバーターモーターをつけたほうが省エネにつながると思うんだけれども、その辺はまた技術的なことで、またお伺いをします。

　それから、工業用地の可能性調査のところですけれども、市町が取り組む調査の内容についてですが、例えばこの長泉町の２件、既にある程度進出が予想されている企業は、こうしたいよというふうな希望があって調査を始めていると思うんですけれども、そのときに企業、事業者としては、進出するならば可能な限り早く進出をしたいというような希望も当然あるだろうし、その地域の状況が、例えば農地であったりした場合は、農地の転用とかの課題について、企業局もこの事前の調査の中で、こうあるべきだという支援的な取り組みがされるのか。あるいは埋蔵文化財なんかの調査も、結構事前に長期間になる可能性があるわけですよね。そういうものに対する状況調査とかいうものもこの対象になるのかどうか、その可能性調査の中身、範囲というのはどうなのかお伺いします。

○前田企業局長
　企業からどのぐらいのオーダーが来ているか、そこまでは市町から聞いておりませんがこの予算の中には7500万円の詳細調査の予算を計上してあります。
　これは実際に測量等を行う調査でして、委員お尋ねの例えば埋蔵文化財、これは詳細調査になりますので、これがもし必要な場所であれば、ここの補助金を活用してやるということは可能にしております。
　その場合なんですけれども、非常に慎重な答弁で恐縮ですが、この7500万円を使う場合には、まず企業に、進出についてしっかり見きわめていただいて、我々が進出内定だというふうに判断できる状況において、この補助金を使ってやっていくということで考えております。
　ただ、これも実はいろいろありまして、これまでのオーダーメードのやり方で言いますと、調査のときは最初から調査も含めて発注ということもありますので、そこはちょっといろいろあると思いますけれども、我々のシナリオとしては、普通考えますと、基本調査をやって、詳細調査をやって開発と、ここは相手の企業が出てきたところで、そこで一番初めに調整をします。
　それから、農地転用とかの話につきましては、そもそも我々はやり方とかについては一定のノウハウを持っておりますので、具体的な案件が決まったところで早速取り組めば、そこは円滑にできるのではないかというふうに考えております。以上です。

○堀井事業課長
　ポンプについてのインバーターなんですけれども、現状でちょっと調べたところは、うちの水道や工業用水で使うポンプはかなり大型で規模が大きいですので、それに対してインバーターをつけるというのは、なかなかできないというのがこれまでの展開でした。
　委員御指摘のとおり、今後また技術の革新等がありますので、引き続き検討はしてまいりたいと思います。以上です。

○原企業局理事
　企業局の土地開発に関する積極的なアプローチという観点でお話がちょっとありましたけれども、今回市町につくっていただいている調査の結果、カタログをつくっていただきます。その中には、必ず企業局のメリットというか、企業局を使っていただくと非常にいいですよということをしっかり入れて、いろいろ宣伝をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

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