本会議会議録
質問文書
令和3年12月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 牧野 正史 議員 | |
質疑・質問日: | 12/14/2021 | |
会派名: | 公明党静岡県議団 |
○牧野委員
一括質問方式で質問させていただきます。
資料に基づかないことで申し訳ないんですが、地域課題の個別的な質問をさせてもらいます。
まず、説明会で県立伊東高校の建て替え時に体育館へエアコン設置の予定がないとありましたが、避難所として使うことも考慮してエアコンを設置するべきではないかと思います。また校庭の芝生化について、今現在どのような計画を全体的にされているのかお伺いします。
2点目は、ヘルメット着用の義務化について伺います。
11月25日に、函南町の見通しのよい三差路で自転車と乗用車の出会い頭の衝突事故があり、自転車に乗っていた通学中の高校生が頭を強く打って重体となる事故が発生しました。
県内でも高校生は今ヘルメットをかぶらず自転車通学をしている人が多いんですけれども、命を守る点からヘルメット着用の義務化を検討すべきではないかと思いますが、意見をお伺いします。
3点目は、医療的ケアの必要な児童生徒の支援について伺います。
スクールバスに乗れず就学奨励費制度を利用している児童生徒がどれくらいいるのか伺います。
また、看護師の同乗の必要性から県のレスパイトサービス制度を利用して通学しているが、義務教育までしかこの制度の対象にならないため高等部になると看護師の同乗分は全て自己負担になるという現実があります。
教育委員会として、学びの機会の確保の観点から高等部における医療的ケア児の通学手段の確保についてどのように考えているのか伺います。
4点目は、高等学校の制服の選択制について伺います。
現在、男女を問わずスラックスやスカートをはけるかどうかは学校の判断によりますが、そういう選択制を採用している県内の学校数を把握していましたらお伺いします。
5点目は、ワクチンの副反応による長期欠席の状況について伺います。
沼津市の中学1年生の子が、9月にワクチン接種の2回目を受け副反応でずっと発熱し学校に行けない現実があります。こういう副反応で長期欠席している12歳以上の中高生が県内にどれぐらいいるか把握されているかお伺いします。
最後に、請願書6の4に学校トイレへの生理用品設置がありますが、我が会派でも今年の3月17日に女性の負担軽減に関する緊急要望として生理の貧困を解消するために、県立学校で必要な児童生徒に対し生理用品等を無償で提供することを緊急要望しました。その後県内の中学校、高校を合わせた広まり具合や取組状況をお伺いします。
○松下参事兼教育施設課長
伊東地区新構想高校の体育館へのエアコン設置の件、それからグラウンドの芝生化の問題の2点についてお答えいたします。
まず、伊東地区新構想高校の建て替えに当たり現時点で体育館のエアコン設置予定はございません。伊東市から避難所として指定がされた場合は、他の施設の状況等を勘案しながらエアコン設置の必要性や役割分担などを市と協議することになると思います。
なお、全体的な話として、体育館の空調設置は高等学校の特別教室の空調設置が完了した後、設置協議を進めていく予定となっております。伊東地区新構想高校の体育館につきましても、この際に設置を検討することになると考えております。
次に、伊東地区新構想高校のグラウンドについて現時点では芝生化は検討しておりませんが、全体的なお話として、この4月1日時点で高等学校のグラウンド94に対して天然芝が7、人工芝が4で芝生設置率は10.4%、約1割となっています。
砂じんや安全性の確保の点から芝生が非常に有効であることは承知しておりますが、野球やサッカーでの使用目的、維持管理の点、学校活動だけではなく地域活動などにも活用されることから、そういった問題を勘案してなかなか全面的な導入は進んでいないのが現状です。
○近藤健康体育課長
3点お答えさせていただきます。
まず初めに、高校生の自転車通学時のヘルメット着用の義務化についてお答えいたします。
本県では、平成31年3月に中学生の自転車通学時におけるヘルメット着用義務を静岡県自転車条例で定めました。条例制定の際、高校生に関しましては実効性を担保することがなかなか困難であるなどの意見が出たこともあり義務化の検討は対象外とされました。したがって義務化を検討していくには条例を所管する関係部局等と調整を図っていくことが必要だと思っています。
当然交通事故から身を守ることは必要ですので、県教育委員会としては様々な安全教育を通じて事故防止に努めますが、あわせてヘルメット着用を今も呼びかけている学校や義務化している県もありますので情報収集を行い、それを関係部局とも共有し高校生のヘルメット着用に対する課題について今後も引き続き話合いをしていきたいと考えております。
それから、2点目の沼津市の学校で例があるというワクチン接種の副反応の関係で長期間学校に行けない生徒さんの状況の把握についてです。
ワクチン接種の副反応で風邪症状が出て学校をお休みする場合は出席停止の扱いになり、県立学校に関しては感染症に伴う出席停止の報告として各学校から上がってきます。
ただ、全体として出席停止数等は把握しておりますが、風邪症状があって休ませる場合はワクチン接種の副反応によるものかどうかまで聴き取る対応はしておりません。現時点においては7番委員から御質問を頂いたワクチン接種の副反応で学校に行けない実態まで調査、把握するのは困難な状況です。
なお、ワクチン接種の副反応による発熱等で医療機関を受診した場合、医療機関から国へ報告を上げるシステムになっております。その取りまとめ状況などを健康福祉部などにも確認しながら、必要に応じて状況を把握していきたいと考えております。
3点目は、生理用品の関係です。
今年3月17日に公明党静岡県議団から女性の負担軽減に関する緊急要望を頂いております。その後の対応として、まずは学校での実態の把握を進めその上で検討を進めていくことで取り組んでまいりました。
新型コロナウイルスの感染症の影響で経済的な困窮化が進行化する中、生理の貧困の問題が浮かび上がってきておりますが、県内については今年5月から6月にかけて、生理の貧困に関する相談や保健室へ生理用品をもらいに来る生徒さんの状況などを把握するために県立の高校と特別支援学校150校に対しアンケート調査を行いました。
この結果、生理の貧困に関して相談を受けたことがある学校が高校と特別支援学校合わせて1校、購入できないことを理由に生理用品を保健室へもらいに来た生徒がいた学校が2校ありました。
あとは生理用品を忘れた、あるいは急に対応が必要になり保健室にもらいに来る生徒がいる学校は多数ありました。そういった生徒さんに対しては、先ほどの購入できないことを理由にもらいに来た生徒さんと同様に無償で生理用品を渡している状況です。
生理用品を単純に配付して終わりではなく、生理用品も含めて生理に関して悩みのある生徒さんに保健室を訪れていただき、相談内容や生徒の様子からその背後にある問題に学校側が気づいて生徒に寄り添って必要に応じて専門的な支援につなげる対応が望ましいと考えております。改めてこうした考え方を県立学校へ伝えるとともに、そもそも保健室へ行って生理用品がもらえることを知らない生徒さんもいらっしゃる可能性がありますので、そういったことについても周知していただくよう学校にお願いする予定です。
なお市町教育委員会に対してもアンケートを行いましたが、同様の対応をしていると伺っております。この件について大きな問題になっている教育委員会があるとは承知しておりません。
○伊賀特別支援教育課長
医療的ケアの必要な児童生徒の支援についてお答えいたします。
まず、通学に係る就学奨励費制度の利用数ですが、今把握している肢体不自由対象の学校3校の数についてお知らせします。87人の医療的ケア児のうちスクールバスに乗車しているのが7人で80人が保護者送迎になり、通学に係る費用については就学奨励費を支給しております。
それともう1点、高等部における通学手段の確保についてですが、今現在特別支援学校におけるスクールバスについては乗車中に医療的ケアが必要な児童生徒に車内で医療的ケアを実施できる環境が整っていないことから、保護者送迎をお願いしているのが現状です。ただ保護者送迎が困難な場合に福祉タクシー等を利用して登校する場合については、その経費を就学奨励費の対象として認めております。
こういう状況ではありますが、本年9月に医療的ケア児支援法が施行され保護者の負担軽減に向けた取組は県としても進めていかなければいけないものと認識しております。これは医療的ケア児のスクールバス乗車についても検討していかなければいけないものと考えております。
ただ一方で、医療的ケア児が登校を含め安全に学校生活を送れることを最も大切にしなければいけないと考えており、どうしてもその検討には慎重にならざるを得ない面もございます。
ただ医療的ケア児の通学支援については、他県においても同様の課題を抱えており、その対応に苦慮されていると聞いております。他県の取組状況を情報共有し参考にさせていただきながら、医療的ケア児の通学支援については保護者負担軽減につながるよう検討を進めてまいりたいと考えております。
○小川高校教育課指導監
制服を選択できる県立高等学校の状況についてお答え申し上げます。
制服を決めているのは全日制の課程になりますが、この秋88校について調べました。その結果希望者がスラックスなどを選択できる学校が18校、個別に生徒の要望に応じて対応している学校が3校あり、また今年度あるいは次年度の導入検討を予定している学校が19校あります。半数近くの全日制の学校が実施、あるいは導入に向けて取り組んでおります。
○牧野委員
ありがとうございました。
まず、伊東地区新構想高校のエアコンについて、本当は建て替えのときにつけたほうがコスト的にも安く後からつけると高くなると思いますが、先ほどの答弁ですとゆくゆくは体育館などの整備が終わった後につけてくれるということですので承知しました。
あと、先ほど6番委員からも特別教室への設置のことで質問があったんですが、高校生と語る会で県議会議員が派遣された先の高校の生徒さんからも、部活動などをやったりする特別教室が暑いのでエアコンをつけてほしいという声が多いと聞いていますので、ぜひ特別教室も早めに対応していただきたいと思います。
高校生のヘルメット着用について、私毎朝旗振りやっていて感じるのですが、今自転車は車道を走るじゃないですか。見ていて非常に危険で転んでひかれたら本当に終わりだなと感じます。確かにヘルメット着用は高校生にもなると髪型とかいろいろ抵抗もあると思うんですが、中学生がかぶっているいわゆる白いヘルメットじゃなくて、他県によっては高校生に話し合わせてスポーツタイプのヘルメットなどを採用して導入している事例もあります。ぜひそういったことも検討して命を守っていただけたらと思います。
あと、制服選択制もまた来年度19校検討ということでほぼ半数で、すごく進んでいるなと感じますが、こういうニーズは今後もっと増えると思うので、ぜひ県としても後押ししていただきたいと思います。以上です。ありがとうございます。
○松下参事兼教育施設課長
伊東地区新構想高校特別教室のエアコン設置についてお答えいたします。
7番委員が体育館のところをお触れになりましたが、実際に建設中に造るのと後づけではコストが変わってくることがあります。特別教室のエアコン設置につきましては、さきの質問でもお答えしたとおり速やかな対応が必要だと考えております。特に伊東地区新構想高校に向けた建て替えでは、令和5年4月の開校に向け特別教室のエアコンは設置する予定となっております。
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