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委員会会議録

質問文書

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平成22年12月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大岡 敏孝 議員
質疑・質問日:12/02/2010
会派名:志士の会


○大岡委員
 それでは私から数点、意見も含めて質問させていただきたいと思います。
 まず、全体的なことでございますが、経済を扱う部局でございますので、経済の状況を的確にとらえた前段の書き方が必要なんじゃないかなと思っておりますが、73ページから始まるとして、残念ながらいきなり新結合というところから始まっています。もう少し経済全体を大きくとらえた分析と、目指す方向性みたいなものを書いてもいいんじゃないのかなというのを私は感じています。
 例えばですけれども、私なりに3つ上げろと言われると、1つはスピードだろうと思っています。それは変化のスピードもそうですし、チャンスをとらえるスピードというものもそうですし、これを持てない限りは残念ながら経済として今の時流に合ったというか、この局面で成長させることはできない。鈴木委員が先ほどおっしゃったことと似ているんですけれども、これは非常に重要なことだろうと思っております。
 2つ目はボーダーレスだということだと思います。いろんな役所の仕切りも取っていかないといけないんだけれども、新結合と言うにはどうすれば結合するかというと、壁があっては結合ができないわけでございまして、地理的な境界もそう、部門的な境界もそう、産業的な境界もそう、これを取り払って物を考えていく、新結合をつくっていくということであろうと思っています。
 それから一番大事なのは付加価値、3つ目は付加価値だろうと思っています。かつて石川知事時代は、生産性の向上という言葉で付加価値を表現していました。川勝政権になってからは、むしろストレートに付加価値というようなニュアンスで物を言うようになっているんじゃないかなと思っておりますが、この付加価値をどう高めていくか。場合によっては農業なんかでも、生産量は減っても付加価値は上がっていくというようなことがあれば、これはもう万々歳でございまして、これは私のあくまでアイデアですが、こうした時局をとらえたというか、経済全体をとらえて、県民に対するメッセージも含めて、あるいは庁内に対するメッセージも含めて、もう少し前段を膨らましてはどうかというのが1つ目の提案でございますが、コメントがあればお答えいただきたいというふうに思います。

 それから、2点目は先ほど小楠委員からもございましたけれども、私も新産業の創出、非常に注目もしており、同時に、これまでいろいろ注文をしてきたんですが、一向に聞いていただけないので、聞いてもらえるまで言おうというふうに思っておりますけれども、ファルマバレー、フーズ・サイエンスヒルズ、フォトンバレーということで3つのプロジェクトを出しているんですが、これも、先ほどの篠原理事の説明によりますと、もう自動的にボーダーレス化しつつあると。それなら、東部、中部、西部なんて、こんな仕分けをやめてしまえばいいじゃないかと。オール静岡でこの3分野を成長させるんだと、まさに医療とロボットの結合だって私はあり得るべきことだと思っておりますし、光技術と創薬の結合だって十分あり得る話でございますので、もうこの産業における東部、中部、西部の地域割りなどほとんど意味をなくしているので、私はもうそういった発想を取り払うという、実態がもうそうなっているから取り払うという決断をされてはどうかということを提案したいと思います。

 あわせて、西部を中心とされているフォトンバレーでございますけれども、これ私、来週代表質問で入れているから、あんまり言ってもしようがないのかなと思っていますけれども、フォトンて何ですかというのを、もう前からずっと私言っているんですね。漢字で書くと光電子技術ということですが、フォトンというのは光の中でも最もニッチなところ、付加価値は高いかもしれないけれども、物すごく狭いと。
 LEDを中心としたライティングもあるし、レーザーがあったり、あるいは光、光学のほうですね、オプトロニクスがあったりエレクトロニクスがあったりすると、事業規模でいくとエレクトロニクスがでかくて、オプトロニクスがあって、レーザーがあってライティングがある。
 フォトンと言うと、もうどこにあるかわからんようなところでですね。私は行政というのは、やはりこの産業ビジョンを示す場合には、先導役、簡単に言うと水先案内人の役目を果たさなければならんと。その水先案内人が一番狭いところへ連れていっていいのかというふうに思いますから、私はこれ名前も含めて見直すべきだと。今回見直さないと、これから10年この狭いところにずっと皆さんを案内し続けることになってしまう。
 今の知事は、非常に言葉を大事にされています。わかりやすい言葉で的確にあらわせる言葉って一体何だということを、川勝知事は物すごく気にして言葉を使ってるんですね。私はそういうことからいくと、全部平仮名と言うか、日本語にしてもいいんじゃないかと思ってます。
 ファルマバレー、フーズ・サイエンスヒルズ、フォトンバレー。フォトンバレーが一番わかりにくいんですけれども、優劣をつけがたいぐらいファルマもフーズもわかりにくいということですから、私は川勝流にもっとわかりやすい、県民もわかる、産業界の人たちもわかる言葉に、もういっそのことここで組みかえてしまってはどうかというふうに思っています。
 御案内のとおり、西部は先ほどの小楠委員がおっしゃったとおり、産業、非常に疲弊をしておりまして、なかなか次のものが見えない状態が続いている。だからこそ10年前と同じビジョンでやっておりますというのは、何の刺激効果もありませんから。私は、ここで1回ちゃんと見直すべきだというふうに思いますが、御判断はどうでしょうか。
 さらに言うと、我々浜松フォトンバレー、バレーって言われても、谷なんてどこにもないですね。私が思いつく谷って、鹿谷と寸田ヶ谷ぐらいしか思いつかないんですけれども、そんなのではやっぱり名前を聞いたらちゃんと状況をあらわすというものにつくりかえるべきだと思いますが、お考えをお聞かせください。

 それから、企業立地、これは企業局もかかわる企業立地についてでございますけれども、これまでは大体企業立地、あるいはその用地造成というと、製造業に特化をしてやってきましたね。
 ただ、六次産業もそうですし、先ほどの付加価値をつくるために、ボーダーレスの取り組みをするということを考えていくと、もはや私はこの製造業という縛りを取るべき時期にきているのではないかと思っています。
 今の製造業の置かれた局面を見ておりますと、いわゆる労働集約型の産業というのは、残念ながら日本は競争力を徐々に低下をさせていると。逆に言うと、諸外国が、振興国が力をつけてきている。つまり、日本が生きていく道をもう1回見詰め直さないといけない時期に入ってきていると思います。
 そう考えていきますと、菅内閣の前だったかな、鳩山内閣のときに新産業ビジョンを出したかと思いましたけれども、その中でも成長分野とされた部分について的確に対応していくには、製造業に限らないというこの方針転換をそろそろすべきときではないかと。健康分野であるとか、福祉分野であるとか、あるいは環境分野。環境分野も必ずしも製造業と結びつかないこともございます。さらには、今このインターネット社会を支えるデータセンター、データセンターなんか、人1人もいないかもしれない。1人もいないかもしれないけれども、必要があって誘致をしないといけないかもしれない。これは装置産業ですから。そういった部分も含めて、この企業立地、企業誘致、用地造成、あるいはそれに対する補助金のメニューのあり方をそろそろ見直すべき局面がきているのではないかと思いますが、その点についてはどのように考えておられますでしょうか。お答えいただければと思います。

 それから、商店街の活性化です。商店街づくりを支援とか非常にいろいろ書いてあるんですけれども、ぴんとこないですね。もう少し見ている人がなるほどと思えるような商工振興政策を打ち出せないものかと。これは読めばどこにでも書いてあるようなことしか書いてないもんですから。
 商店街が衰退している1つの原因はインターネット社会ですよね。日本で一番大きい本屋さんどこですかと言われるとアマゾンでございまして、どこに倉庫があるのかもわからない会社が一番大きい本屋さんということですから、そういうこと1つとっても、じゃあどうすれば商店街の衰退をとめられるのか、あるいは衰退をとめる必要性が実はそもそもあるのか、ないのか。商店街の振興と各個店の商業の振興とは一体どこまで関与していて、それが一番肝心かなめなのは、ここにも多少書かれていますけれども、市民、県民が不便をするようなのが一番よろしくないわけですね。
 この時代の商店街のあり方というのは、どういうビジョンなのかということも含めて、残念ながらこれでは本当、今までどおりの焼き直しにしか見えませんから、これはぜひ、もうゼロからつくりかえるぐらいの気持ちでつくり直してみられてはいかがでしょうか。お答えいただきたいと思います。

 次に、食と農の改革でございます。これはまさに川勝知事が非常に重要な政策の1つとして位置づけたものでございますから、今回、比較的食に関する言及が多くなっているというのは感じますが、一方でその食と農の改革と言えるほど、踏み込んだものが見えない気がするんですね。六次産業化というのは以前から言われていることでございますし、食の都づくりというのは、どちらかというと文化に近いのかなというニュアンスですから、もう少し食と農の改革部分を踏み込んだ提案をしていかれてはどうかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

 それから、もう1つ薄いと感じておりますのが物流政策でございます。御案内のとおり物の価値を高めるのは流通でございまして、古くは遣唐使、遣隋使、中国との交易、あるいは交易の島として栄えた琉球、さらにはちょっと前までドラマやっておりましたけれども坂本龍馬も海外との武器取引をベースに利益を上げたということもございます。
 この物流に関する表示が、これも五、六行ぐらいしかないんですね。非常に大きな価値を生み出す物流を、非常に浅くとらえているような印象を受けますので、この物流についてももう少し踏み込んで検討されて、しっかりとビジョンを打ち出すということをやられてはどうでしょうか。これも提案でございます。

 それから、先ほど遠藤委員がスポーツのことについておっしゃいましたけれども、私もまさに同感でございまして、さかのぼるとバスケットボールの浜松・東三河フェニックスが浜松とダブルフランチャイズにすると言ったときに、何か県がメッセージ出したかというと、私はほとんど記憶にない。
 さらに先日は、横浜ベイスターズがいろいろどこに身売りするだ、しないだといったときに、株式会社住生活グループは静岡を拠点にしたいということをおっしゃった。これについて県が何か反応したかというと、私は少なくとも聞いたことがないというか、まさにああいうときこそ、スピード感を持ってもう早く来いというメッセージを出しても私はよかったのではないかなと思いますが、具体的な個名は出せないにせよ、私はスポーツに関してはやはり今後もそういったことがあるかもしれませんし、今回横浜ベイスターズはいまだにくすぶって、これからまだどうなるかわからない状況ですから、しっかり県として、プロスポーツの静岡県内への進出には積極的な支援をするということは、これは強く打ち出してもいいことなのではないかと思いますが、この点についてどうお考えでしょうか。教えていただければと思います。

 それから、最後になりますが、先ほど藤田委員のお話にもございましたけれども、私も全体として見て、経済産業部にしては数字が少ないなという感覚を持っています。私としては、先ほども言いましたようにボーダーレス化の取り組みをするべきだと、もう一次産業も二次産業も三次産業もごちゃまぜになってわからんぐらいの、そういった取り組みをするべきだと思っております。
 全体としての目標数値については吉林部長代理の答弁を私は了としたいと思いますが、一方で産業ですから、現在の産業規模が一体どのぐらいなのかというのが、これだけ見ても全然わからないと。したがって、先ほどもありましたように、例えばひょっとしたら2兆円も3兆円もあるような産業については5行しか書いてないのに、10億円や20億円のことについて10行も20行も書いていたりという、実は私はこの中には相当なアンバランスが潜んでいるんじゃないかという気がしています。
 このことについては、もう既に統計として数字を持っておられるはずですから、それぞれの分野ごとの現在の産業規模でもいいから、私は書くべきじゃないかと思っています。これを見誤ると、産業政策そのものを見誤るということになりますし、それが我々もそうですが、県民の人たちが一体どういう状況になっているのかというのを見る上でも、非常に重要な数字だというふうに思いますから、現在の産業規模ですね、例えば繊維は、ここにいろんな大項目、太字で出てくるものがそれぞれありますね。例えばコンテンツ、デザイン産業、ICT産業の振興って書いてありますけど、その右側に現在の産業規模は幾らって書くとか、スポーツ産業、現在の産業規模幾らって書くとか、輸送機械は輸送機械、ファルマはファルマ、それぞれの分野ごとに、ある程度、分野ごとというか、ジャンルごとというか、業態ごとに産業規模を表示してはどうかということを思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
 以上、よろしくお願いいたします。

○堀川経済産業部長
 先ほど来、産業の振興につきまして、スピード感、それからボーダーレス、それから付加価値、これをいかに高めていくか、いかに素早くやっていくかということで、そういうことを進めていくに当たっては、最後の御質問にもありましたけれども、現在の静岡の置かれているある産業の構造を俯瞰的に見たもの、それから統計的な数字ということで示すべきではないかという御質問がありました。私もそのとおりだと思っていますけれども、今回のこの総合計画につきましては、お手元にお配りしてある3部作でできていまして、1つは基本構想、もう1つは基本計画、そして現状認識というのが薄いんですけれども、一応つくってございます。
 この現状認識につきましては、現在本県の経済についてどういう状況にあってどのようにとらえているのか。生産活動や雇用情勢や雇用環境や労働力がどういう状況にあるのか。あるいは農業に関係する土地利用なんかはどういう状況にあるかも踏まえて、ここに大きくまとめてありまして、その必要な現状認識の参考となる数字につきましても、統計の資料として主なものを載せてあるわけでございます。
 そういう中で、どのものが不足するのか、あるいは将来にわたってどういうものを提示していけば、県民の方々にわかりやすい経済政策と対になった指標として、数字としてわかりやすいものになるのかについては、追加して必要なものがあれば、それはそれで記録をしたり、あるいは別のものとして提示をしたりして、できるだけ施策の推進につながるようにしていきたいというふうに考えております。

○篠原経済産業部理事(新産業集積担当)
 クラスターの関係についてお答えいたします。
 3つのクラスターについて、壁がもうないんじゃないかという、私が午前中の説明でしましたけれども、県といたしましてはその組織体制もそうですし、具体的な事業につきましても、その3つを一応連携した形で進めております。ですから、我々としてはもう、県内全域それぞれのものを支援していくということでやっております。
 ただ、もう先ほどからも出ておりますようにスピード感、それから時代を的確につかんでいくというときに、こういうプロジェクトの推進については、ある程度集中的にやって、あるいは意思決定の仕組みも現場に近いところで、ルールについて意思決定をしていくような、先ほど8番委員の、午前中にもございましたように、拠点性といいますか言葉としては拠点性という言葉かなというふうに思うんですが、そういう形で進めることも重要であるというふうに考えています。スピードに対応するには、ある程度そういうものも必要なのかなと。
 それから、今まで余り御説明をしてこなかったわけですけれども、フォトンバレーのプロジェクトについて、今までクラスターの大きな事業は、国の助成を受けて、あるいは研究機関が研究をしてそれを地域で事業化していくという中でやってございます。
 フォトンバレーといいますか、西部地域の今のクラスターの推進方針としましては、豊橋市のほうとまず一緒にやっていきたいと、そういう意向が示されているのが前提でございます。その中で、県としては3つやっぱり連携をしてやっていくことが必要だという、そういう実情がございますので、御理解をいただきたいと思います。

 それから、横文字といいますか、名前につきましてわかりにくいという話がありました。確かにファルマも医薬品のセット物のような言葉のファルマという言葉で、実際にやっているのは薬だけをやっているわけではありません。マシンの関係と言いますか、デバイスの関係もやっております。
 それからフーズにつきましても、食品ばっかりじゃなくて、機能性ということで化粧品も当然その視野に含めていまして、言葉と実態と違うじゃないかということが、3つとも正直言いましてあります。
 ただ、こういうプロジェクトについては、旗を上げて海外へも積極的にアピールして、いろんな人材とかあるいは売り込みとかをしていかなきゃならないということで、こういう形の名前をつけて、旗を掲げ続けて成果を上げていくということも重要であるのかなと思いました。
 バレーについてはいろいろ、地域的な問題についてはいろいろありますけれども、シリコンバレーを意識した形になってきておりまして、いろいろ御批判はあることは承知しておりますけれども、やはり世界に向けて静岡県の地域の魅力を発信していくという意味では、やっぱりこういう旗を掲げ続けることが必要だと私は思っております。以上です。

○小杉企業立地推進課長
 製造業に対する支援方法等についてどうなんだというところで、本県はいろいろな分野の、さまざまな製造業が多く集積しております。速報値ですけれども、平成21年度の速報値では、製造品出荷額が全国3位から2位に上がったということで、製造業は本県の経済を支える主な産業の一つだと思います。
 しかし、県内にはそれ以外にもさまざまな産業分野があり、またいろんな企業が活動しています。特に近年新産業と言われる、新エネルギーや環境産業など、次世代を担っていく産業が多く集積し始めているところです。このように、今までメインとした製造業から、少しずつ我が国の産業構造が変化してきている。このような経済界、産業界の動きを注目しながら、補助制度について補助対象業種、また補助の内容についても、経済産業部の施策目的に合うような形で、常に検証、検討していきたいと思っております。

○伊藤地域産業課商業まちづくり室長
 私のほうから、商店街活性化の件につきまして、御説明いたします。
 まず第1点に、インターネット社会、アマゾンという話で、ネット販売等の中でその商業の活性化のあり方ということですけれども、一方でネット販売にあずかれない方もいらっしゃると思いますし、やはり少子高齢化の中でコミュニティーも維持していくという、あるいは経済活動としても、現在の商店街自体は需要があるというふうに考えております。
 しかしながら、個店も支援の対象にするということで、加えさせていただきました。これは少しかじを切ったということで御理解いただきたいと思います。その観点と言いますのは、商店街以外のところでも魅力ある新たな新規参入の店舗ができるということがあれば、人が集まるところにはまた人が集まるということで、新たな集積ができるんじゃないかということの産業政策の1つとしてとらえて、ここに書かせていただいたわけです。
 そういうような中で、商店街の必要性ということも、先ほど申し上げましたように、今、現状ベースで集積しているということで、それを無視するわけには私どもいかないと思います。その中のやる気のある商店をいかにレベルアップさせるかということに支援をしてまいりたいと考えております。政策の中で反映させるように頑張ってまいりたいと考えております。

○瀧経済産業部理事(食と農の改革担当)
 食と農の改革についての踏み込み方につきましては、基本計画の73ページから、ものづくりのところにもかなり折り込まれていると考えておりますけれども、食と農の改革につきまして基本的な認識ですが、今まで静岡県は、高品質・高価格、首都圏にすばらしい高品質のものを提供している、その一辺倒でそれなりの実績を上げてきたと思っております。
 産地が農協等の出荷場に規格のものをおさめて、段ボールに入れて、それをできるだけ大量に高品質のものを東京へ送って、それで農業産出額を上げてきたというのが、これまで我々の過去のやり方でございました。
 これに対して、もう一度消費者の視点から見ると、消費者の人たちが果たして段ボールの大根を買うだろうか。そういう意味から、再度消費者の視点を入れて、消費者が本当に必要なときに必要なだけ、必要なものをいただけるというような商品の提供の仕方、どういう形があるだろうという形の中で、いろんな切り口をこの73ページのところで書いてありまして、これは六次産業の推進ですとか、地産地消率ですとか、新規就農者、これは一つの切り口だというふうに考えております。
 新規就農者、例えば新たに農家以外の法人の方、または農業経験がない方が農業に参入して、新たに六次産業化を進める、または地元に入って自分の有機野菜をレストランで売り出す、それを組織化する、全部こういう形でつながっていると思っております。ですから、その切り口はいろんな形があるわけですけれども、私自身、これを進めていくためには、私たち自身の体制も変わらなきゃならない、また農業の技術者の考え方も変えていかなきゃならない、その中身を新たに食産業に携わる人たちに伝えていかなきゃならないということが大事だというふうに考えております。
 これまで六次産業にしましても、中小企業支援センターですとか、経済産業ベースのほうが食産業を引っぱってきたわけですけれども、農林水産部門でも、みずから加工、流通に入って、新たな食産業に参入していくというような方向性として、県内の出先機関にことしから相談窓口もできました。またこれからは、地域に行って、沼津に行って、浜松に行って、JAと中小企業センターですとか、一次産業と二次産業部門が常に交流をして新しい産業をつくっていく、これこそが本当の食と農の改革じゃないかと考えているところでございます。またこれから新たに、いろんな別の切り口もあるかもしれませんけれども、これはひとつ走りながら、いろいろ進めていきたいと考えております。

○吉林経済産業部部長代理
 物流政策についてお答えいたします。
 物流につきましては、富士山静岡空港が開港いたしましたし、それから新東名高速道路が再来年には開通するということも言われております。それから港湾につきましても、3つの港湾が駿河湾港構想ということで、国の重要港湾等にも指定されてございますので、これからは、物流は非常に我が県の産業の基本になるというふうに考えております。
 つきましては、具体的ないろんな政策を、空港を担当する部局、それから港湾を担当する部局、道路を担当する部局、それから私ども物流産業という形で経済的な部局、いろんな部局にまたがっておりまして、計画は今、こういう形で書いてございますけれども、実際に各部局がそれぞれ連携いたしまして、新しい物流ビジョンのようなものをブレークダウンして検討していくということで、今、関係部局と調整をしておりますので、そうした中で具体的な戦略について書き込んでいくという方針でおります。

○望月商工振興課長
 スポーツ産業の振興についてお答えをいたします。
 今回、初めて県の総合計画にスポーツ産業の振興を載せたわけです。本日も本当に多くの委員から励ましというか、叱咤のお言葉をいただいて、関心の高さを改めて感じたわけですけれども、県といたしましても、関係者の皆様に県がこういったスポーツ産業の振興を図っていくんだということを、まず一緒にやりましょうという形の中で、ひいては多くの県民の方に御理解をいただくということが大事だと思っております。それこそきょう、夜の零時にサッカーワールドカップの2022年の開催が決まりますけれども、いろいろそういったスポーツに対して、県民の方が関心を持っていただくという中で、いろんなことが県内で行われるようになっていくのかなと考えておりますので、いずれにいたしましても、また今後とも各委員の皆様方の御支援をお願いしたいなと思っております。以上です。

○蓮池委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は14時55分。

( 休 憩 )

○蓮池委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質問等を継続します。
 では、発言願います。

○大岡委員
 答弁ありがとうございました。
 ちょっと休みの間に委員長から指摘をされまして、若干勘違いしていたところがございました。議論をする場所かと思っていたら、意見を出すための詳細を問いただす場ということでございましたので、若干誤解をしておりました。そういった質疑になってしまいましたことはおわびを申し上げたいと思います。
 大体、御説明はよくわかりましたので、後ほど会派のほうでも議論をして意見を出させていただきたいと思います。以上でございます。

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