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委員会会議録

質問文書

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平成21年9月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:天野 進吾 議員
質疑・質問日:10/01/2009
会派名:自由民主党県議団


○天野(進)委員
 先ほど三ッ谷委員の質問を聞きながら、果たして日本、これからどこへ行くのだと心配するような感じがしたわけであります。ここの説明員の座席の中には、若梅さんもいらっしゃるんですね。命の恩人という表現がありましたけれども、彼がロス駐在のときに私はアメリカで心筋梗塞で倒れ、そしてアメリカで一番有名な病院に担ぎ込まれて、幸い大変にすばらしい手術を受けてきたわけであります。しかし、そのときに私を運んだ救急車は、後に私に50万円の請求をするわけです。一瞬のうちの救急車利用が50万円、帰るときに私は、あえて救急車がなぜ50万円も取るのかと聞きました。その救急車が私を病院へ連れていって、そして治るか治らないうちに突然あなたが消えたら病院は救急車に金を請求する。だから、その保険料を納めなきゃならないという、そういう言葉を聞いたときに、ああ何と日本は平和なんだということをつくづく思いました。
 しかし同時に、平和かもわかりませんけれども、何か一つ感覚的に間違いもあるんじゃないだろうかと思います。例えば、私たちの社会というのは、少し無理をしてお金を出せば、さまざまなものが都合よく提供されてまいります。それは社会の当然の現象でしょう。しかし、医療については、実は全く平等という基本的な概念の中にあります。
 例えば、アメリカで入院したその病院は、1日20万円から30万円という膨大なお金です。大変なきれいな部屋です。あのいろいろテレビの中で出てくるような雑踏とした病院とはいささか違う。金持ちのための施設かもわかりませんけれども、世の中に単なる平等以外のものがあってもいいんではないだろうかと思います。救急車もそうです。今救急車の3分の1はタクシーだと言われている。それは無料だからです。
 私が市長だったときに、電話がかかってきました、12時ごろ。「市長、実は救急車を頼んだら来てくれない。」何だ、とさらに問い詰めたら、「さっき警察に頼んで言っても来てくれない」と。一体何を言っているか。「実は私の娘が鷹匠町にいるからそこへ行きたい」と。
それを聞いたときに私はいいかげんなことをするなと真夜中に電話をそのまま切りました。
これがいわゆる日本の平和社会です。本当におもしろい酔っぱらいの行為かもしれませんけれども、タクシーがわりに使われる救急車。
これからドクターヘリだとか救急ヘリだとかということになって、その救急体制にも大きなお金がかかっていくときに、やはりいつまでもこんな無料現象というのはおかしいだろうと。そして医療についても、格差を設けることによって助けられる命もあるんじゃないかと思っています。
 日本の医学は、世界トップと思ったら大間違いです。はるかにアメリカのほうがすばらしい医療機器を持っています。今の日本の保険社会では、そんな医療機器を持ち入れようものなら経営できない、そういう現象の中で、それ相当の医療機器を持ってきているんじゃないかと。そういうことを考えると、もっとそれについてそれぞれの立場の人間の判断に基づいて対応できる医療体制が必要なのではないか。それは福祉においても言えるんじゃないだろうか。
 福祉の面で、今生活保護の問題も先ほど来、母子加算、あるいは児童手当、そういうような話も出ました。
もう20年も前に私の家内が総合病院に入院しているそのとき、1人の女性が入ってきた。見た瞬間にその女性はこの病院の清掃員だなと思ったそうです。その清掃員がなんで部屋に入ってきたのだと。その清掃員から、天野さんですね、実は私は二十数年前、生活保護を民生委員だったあなたに申請したんです。そうしたらあなたから、生活保護を受けるのじゃなくて自分で働いてみなさいと言われたと。そして私はなるほどそうか、やってみよう、そう思って今こうやって民間の清掃会社に勤めることになりましたと。おかげで自分の世帯をつくることができました。ありがとうございましたと言って帰ったそうです。今の社会は、この心を忘れ去られてきているんじゃないだろうか、そう思います。
 先ほどの救急車の問題を含めて、日本の福祉行政というのは、どうあるべきなのか、大須賀部長にちょっとお尋ねしたいなと。忌憚のない意見で結構です。それが答えだというのじゃなくて、いつも考えている、思っていることを言っていただければ幸いです。あと細かいことについては、前沢さんが待っておりますので、すべてお任せしますので、よろしくお願いします。以上です。

○大須賀厚生部長
 大変な質問で、哲学的な質問でございますので、うまく答えられるかどうかわかりませんけれども、まず格差社会ということが今、非常に大きな問題になっております。格差というのは、私考えてみますのに、あり過ぎてもいけないし、なくてもいけないというのが正解かなというふうに思っています。全くない社会というのは、実際にはないんでしょうけれども、格差が生まれることによって、取り残された人たちには、もう少しその格差を埋めようという努力が生まれてまいります。そういった意味で、格差を設けることが社会全体を前に進ませていくという、そういう効果もあるのかなというふうに思います。ただ、その格差が大きくなり過ぎますと、片や生活ができないといった方も出てまいります。そういった方が上へ行こうとする努力ができない場合に救うというところが福祉行政の分野かなというふうに今考えているところでございます。

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