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質疑・質問者: | 蓮池 章平 議員 | |
質疑・質問日: | 03/10/2020 | |
会派名: | 公明党静岡県議団 |
分割質問方式でお願いします。
昨日、新型コロナウイルス感染症の資料をいただきました。これは3月5日現在ですけれども、患者発生数、PCR検査数から入院受け入れ可能病床数まで数字が書いてあ
りますが、最新のデータ、変更がないか確認したいと思います。
○後藤疾病対策課長
それでは3月8日現在の時点での修正数を申し上げます。
まず(1)クルーズ船受け入れ患者14人のうち退院数は12人になっております。
次にPCR検査件数でございますが、3月8日までで338件となっています。
帰国者・接触者相談センター相談受付件数でございますが、3月8日までで5,854件となっています。
帰国者・接触者外来受診人数は、3月8日までで96人となっております。
入院受け入れ可能病床数は、今後41床の追加を協議中となっています。
○蓮池委員
まず、今回国難ともいえる事態になって県の危機管理体制は危機管理部が所管となっておりますが、主には健康福祉部が所管するんだけれども、この対策会議の頭は危機管
理部長ですよね。
健康福祉部はどのような位置づけでこの会議に参加しているんでしょうか。
○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)
今回、静岡県新型コロナウイルス感染症対策本部が立ち上がっておりますが、健康福祉部の所管です。危機管理部が調整部の形で携わっております。本部の立ち上げ自体は
危機管理部がやってございますが、主要な感染症対策につきましては健康福祉部で対応しております。
ただし、現在の本県の状況でいきますと産業界、観光業等々経済的な関係で波及の影響が出ておりますので、その点でおきますと経済産業部、文化・観光部等との連絡調整
が必要となってまいりまして、調整部で危機管理部がかかわっている状況でございます。
○蓮池委員
危機管理の体制については、私はかねてから自然災害とあわせて感染症も含めて危機管理部の中に常駐の対応が必要だと思っておりますが、そうすると例えば今回県のホー
ムページに記載されている新型コロナウイルス関連の記載、情報提供についてはつくり込みから含めて健康福祉部でつくっていますか。
○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)
県のホームページの状況ですが、危機管理部のホームページに載せているところでございます。調査本部の立ち上げは危機管理部が主体で、危機管理案件であることから危
機管理部のホームページに掲載しております。その部分に健康福祉部、経済産業部の中小企業対策等のリンクを張っている状況でございます。
○蓮池委員
県民の皆さん、国民の皆さんも非常にわからない病気、感染症に対して不安をたくさん覚えられている。その中で情報を得るのがほとんど報道からですよね。ネットの情報
やテレビ等の情報ですが、正しい情報が何なのかわかりづらい。県のホームページに県民が知りたい情報がいち早くわかりやすく的確に載ることが必要だと思っているんで
す。そういった意味では、これを見ただけで県民が知りたい情報がたくさん載っているとは思えません。
例えば、東京都のホームページで最初に書いてあることは、検査陽性者の状況で検査人数、陽性者、入院中、軽症・中等度、重症、死亡、退院――本県の発生者数ならば1
ですが――毎日のように陽性患者数の累計が出て、具体的な都主催イベント、都民利用施設の中止情報、基本となるウイルス感染症について感染の仕方、感染力、都民の皆さ
んへのお願い、電話相談窓口などが書いてあります。
それからもう1つは、コロハラ――コロナハラスメントといって、例えば感染者や中国の方に対する誹謗中傷、職場で長い間せき込んでいたら席を変えられてしまった、見
えない病気であるがゆえに非常に不安を持っている。そこに人権にかかわる問題も含めて起きているので、こういったことも含めて都民の皆さんに人権問題に対する正しい情
報に基づいた冷静な報道をお願いしたいとまで書いてある。
ところが本県は、県内の帰国者・接触者相談センターはこちらです、経済産業部から冷静な対応をお願いしますと経産省のホームページ、外部サイトへのリンク。新型コロ
ナウイルスに対する健康福祉相談窓口、感染症対策について、参考ポスターで厚労省のポスターが張ってあるんだけれども、小さくて何が書いてあるか見えないものがただ
張ってある。
やはり、正しい情報が県のホームページにきちっとあって、県民の皆さんが見れば正しいとわかる体制をとるべきだと思いますね。ぜひ東京都のホームページを見ていただ
きたい。ぜひ工夫していただきたいと思いますが、これについての所見がありますか。
○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)
ホームページの関係につきましては、危機管理部等とも調整いたしまして、7番委員御指摘のとおり、県民の皆様にわかりやすいこと、知ってもらいたいことについてしっ
かりしなければならないと思いますので、健康福祉部だけの情報ではなくて幅広い情報をどのように伝えるか危機管理部等と調整いたしまして、ホームページの修正に取りか
かりたいと思います。
○蓮池委員
ぜひ早急に対応をお願いしたいです。主管課であれば県民目線から県民が何を求めているか、何を情報として欲しいんのか的確に察知して対応をお願いしたいと思います。
続きましてPCR検査ですが、1日の対応可能数は今トータルで338件ですが今後ふえてくる可能性もある。そのときにどのぐらいPCR検査のキャパがあるのか教えてください。
○後藤疾病対策課長
県内には地方衛生研究所と呼ばれる検査施設があり、各政令市それぞれと県が1カ所、計3カ所あります。そこで検査を行っておりますが、3つの地方衛生研究所1日の最
大検査検体数は104検体です。先日報道に128と申し上げましたが、104が正確であることがきょう確認いたしました。訂正させていただきます。
○蓮池委員
これが1日マックスの検査可能数ですよね。
今後の状況はわからないのですが、ふやせるのか、体制はどのような状況でしょうか。
あわせて、これまで検査が断られた事例はありますでしょうか。
○後藤疾病対策課長
最初の御質問ですが、今後県内のPCR測定機器を有している医療機関で、保険収載された後に検査が可能である病院が5施設ございます。また県内の民間の検査機関で1
施設が検査可能と聞いております。
また、全国組織の外注検査会社、SRL等がございまして、全国展開していて検査可能なところがございます。そこにも県内の営業所があれば検査を依頼できると聞いてい
ますので、そうした病院や民間検査機関、全国規模の検査機関等を利用すれば、検査検体件数は増えると考えています。
次の御質問については、県の医師会等に確認しています。ただPCR検査を行う基準が、最初2月1日に指定感染症になった時点及び2月17日及び2月27日と3回ぐらい変
更されています。時期を考えますと変更前の時点としては、検査が対象にならない例と確認していますので、断ったといいますか、検査対象でなかった当時の検査基準が理由
で検査されていないと把握しています。
○蓮池委員
そうすると、現状で104検体だけれど民間の検査体制が充足した場合には1日の検査可能数はどのくらいになりますか。今すぐ正確なものが出ないかもしれないけれど。
検査対象じゃなかった例はどれぐらいあったんですか。
○後藤疾病対策課長
県内の5つの医療機関及び民間検査機関を含めた6施設が全て運用可能になった場合は、恐らく200検体は可能じゃないかと。まだ各施設から検査可能件数の詳細な御報告が
ございませんが、聞いている情報を集めたところそのぐらいは可能じゃないかと考えています。
検査対象じゃなくて断った件数については、先週の終わりに確認した時点で4人いらっしゃったと確認しています。医師会の先生方が断ったと報告された件数として確認し
ています。
○蓮池委員
次に、入院受け入れ可能病床についてです。
41床の追加を協議しているとのことですが、追加するためには設備面での投資が必要になろうかと思いますけれど、支援の状況はどうでしょうか。
○後藤疾病対策課長
厚労省が個室でトイレが中についていることが望ましいとする状況で、設備の基準はクリアしています。
○蓮池委員
そうすると、今の認識でいくと陰圧室にする必要まではないのでしょうか。
○後藤疾病対策課長
陰圧室に関しましては必ずしも必要ないと聞いていますが、人工呼吸管理等でエアロゾルが発生する場合には陰圧室が望ましいと考えています。それ以前の状態で治療され
る場合には、必ずしも陰圧室でなくてもよいと考えています。
○蓮池委員
そうすると、万が一感染患者が出た場合には今の46プラス41の87病床で治療が可能の認識でいいですか。
○後藤疾病対策課長
あくまでも病室的に可能かの調査でございます。その病室に患者が入院して治療、加療する場合には当然スタッフの動員等がありますので、スタッフの動員等が条件として
加わることになります。
○蓮池委員
現在、学校が休校になっております。それに伴ってお子様たちは日中、放課後児童クラブまたは放課後等デイサービスにいらっしゃると。
県内の放課後児童クラブ、放課後等デイサービスの状況について、特に人材確保、稼働状況、アルコールなどの消毒薬やマスクが不足しているとお声を聞いておりますが、
それに対する県の対応を伺いたいと思います。
○山本こども未来課長
放課後児童クラブの稼働状況等を御説明します。
新型コロナウイルス感染症の資料3ページと4ページでございますけれども、政府から放課後児童クラブにつきましては開所してほしいと通知等もいただきました。ただ安
倍総理の声明が出ましたのが27日木曜日でございまして、28日金曜日に各市町に聞き取り等を実施いたしましたときには、どの市町も対応等を検討中で、検討結果がまとまり
ましたのがその日の午後かと思います。翌3日から間に合わないところがございましたけれども、4日以降につきましては朝から開所していないところ、例えば静岡市、浜松
市、富士宮市につきましては、学校で午前中、2時、3時ぐらいまでの時間とか、市町によって異なりますけれども、学校で対象児童を受け入れていただいて、それから児童
クラブに向かわせる配慮をいただいたりもしております。ほかの市町におきましては、朝からの開所で御努力いただいています。
マスク、消毒薬は不足していないかとの御指摘でございますけれども、市町に聞いてみますと、当初はそれなりにあったようですが、日にちがたつにつれて、購入したくて
も購入できなくなり在庫が足りない状況になって、なるたけ使い回しとか、市町で備蓄しているマスク等を提供していただいていると聞いてございます。
○蓮池委員
物品不足については市町任せ、国はいろいろとまとめて購入して、先行して北海道や医療機関などを中心にやるとのことですけれども、放課後児童クラブ以外の例えば介護
施設、病院関係の物品不足についての県の対応はどうなっていますか。
○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)
ただいま御指摘を受けましたマスクに関することでございますけれども、まず県の備蓄状況でございます。保健所を中心に備蓄していますが、先週時点でサージカルマスク
は1万5000枚ほどでございます。
それから、国から高齢者施設等における衛生用品充足状況等の調査が行われておりますし、市町におけるマスクの保有状況の調査も行われてございます。
市町におけますマスクの保有状況につきましては、先週時点の35市町トータル59万3000枚ほどでございます。
高齢者施設等における衛生用品の充足状況は、国に報告しております数値からいきますと、施設系サービスにつきましては、回答いただいた575施設のうち現時点で在庫があ
ると回答いただいたのが513施設でございます。在庫ありとした施設のうち1カ月以内に不足になるだろうとしているところが231施設で、1カ月以上持ちこたえることができ
るのは282施設となっています。
○蓮池委員
このコントロールは各市町に任せるのか、充足している市町もあればとても困窮しているところもあると思うんで、県が全体を見て市町と連携しながらコントロールするの
か、その辺りは県としては余り口を出せないのか、どうですか。
○青山健康福祉政策課長(社会健康医学推進担当)
7番委員御指摘のとおり、県の保有が少ないものですから市町の保有状況を確認しておりますので、市町におきましてはこれから不足している施設に対して備蓄の放出をお
願いしていかなければならないと考えております。
未確定の情報ですけれども、国においても全国市長会とかにおいてもそういった要請を出すと聞いておりますので協力をお願いしたいと思っております。
市町間の調整は、できましたら県は率先して間に入っていきたいですけれども、かなりの差がございますので、市町にお願いする中で市町間調整が必要となれば、県として
しっかりと中に入っていきたいと思っております。
○蓮池委員
でもね、これからやりますというタイミングなの、これは。これだけ大変な状況が現場であって、これから市町と調整していきますという言葉はちょっと信じられなかっ
た。既にそこら辺の情報をきちっと県が集めて、大変な状況になったら応援市町も含めて、たくさんあるところは申しわけないけれど、とりあえず国から来るまでとすると
か。もちろん一つ一つ税金で購入したもので、ほかへ持っていくことの大変さはありますよ。法律的な問題もあるけれど、これから県できちっと調整していきますというトー
ンでいいんですかね、健康福祉部長。こんなに遅いトーンなの、県は。
本当に今大変な状況が現場では起こっているのに、そういった声を聞いてないのか、聞こえてきてないのか、それは手を出せないことなのか、どうですか。
○池田健康福祉部長
きょうも先ほど藤枝市立病院の毛利先生と話をしましたけれども、志太榛原地区の病院が集まって、これからどのような体制をとるべきか、さらに拡大したときにどのよう
な体制をとるかについて話をしました。
これから各圏域で保健所が中心となって体制をつくっていくと聞いており、県がその対応を図っていきたいと考えております。対応を全くとっていないわけではございません。
○蓮池委員
対応をとっていないわけじゃなくて、私が言っているのは遅いんじゃないかですよ。そんな遅いトーンでいいのかということです。
県民の皆さんは、個々に大変な思いをされているけれど、施設については例えば病院にしてもマスクがなければ手術ができないとか、そういった問題も含めた大変な状況は
もう既に報道が先行していて、何か傍観している感じも受けるんだけれどね。そんなことはないんですかね。
早急にもっとスピード感を持って対応していただきたいと思いますね、できることは何でもするという。そんなスピード感の遅い対応じゃ、県民の皆さんが本当に安心して
生活できないんじゃないですかね。そう思いますよ。家族がそういった施設に入っている方もいらっしゃるし、どうなっているんだと、なかなか施設にも行けない状況で、大
変な状況だとわかれば、全県民が心配する。自分だけじゃないですよ。
本当にスピード感持ってやっていただきたいなと思いますが、どうでしょう。
○鈴木医療健康局長
医療機関については、特に今回の感染症関係施設、帰国者・接触者外来はまさに第一線で患者に対応していただいているもんですから、調査を先行して行っております。こ
れまで不足しているところに関しては、防護服とかマスクとか――N95マスクとセットになったものがございますけれども―――1,280セットを県から供給しています。
特に専門的医療機関になるもんですから、N95マスクは国に保健所、医療機関に直接納付していただく部分と、県でも備蓄したいと要請しておりまして、7,000セットぐらい
国から供給されると聞いております。したがいまして、特に感染症外来をやっていただいているところで不足があれば県から提供させていただくことは考えております。
○蓮池委員
これは意見として申し上げておきますけれども、最初は危機管理体制を聞いたんだけれど、聞いていると県の危機管理体制が大丈夫なのか不安になっちゃいますよね。これ
から感染が広がったときの体制も含めて危機感を持ってもらいたいなと思います。
次に、万が一集団発生した時の検査体制は考えられているでしょうか。またある一地域で感染が拡大したときは、どのようなスケジュールで対応していくんでしょうか。
○後藤疾病対策課長
感染クラスターの場合は、まず感染した方をしっかり同定していく、並びにその方の濃厚接触者を同定していくことで、1保健所で調査が不十分であれば他の保健所も協力
して、しっかりと患者の同定と濃厚接触者の観察に入ります。
陽性者に関しましては、その保健医療圏内の感染症指定医療機関に入院することになりますが、満床となった場合には隣接した保健医療圏の感染症指定医療機関に入院とな
りしっかり封じ込める対策をとることになります。
○蓮池委員
確か報道で出ていましたけれども、和歌山県の済生会病院は医療従事者が感染して院内で広がった。そこではまずどういった人から検査していくかトリアージをとったとの
ことですが、これはもう既に考えられているんでしょうかね。
○後藤疾病対策課長
濃厚接触者に対してPCR検査を行うかになりますが、本来は濃厚接触者が発病した場合にPCR検査を行う大原則がございます。ただ医療機関である場合には、状況に応
じて柔軟に対応していくことになると思います。
○蓮池委員
先進事例も含めて、ぜひ万全な体制をお願いしたいと思います。
最後に、説明資料の自殺総合対策でLINE相談があるんですよ。なぜこんなことを言うかというと、ここではゴールデンウイーク明けに子供たちのLINE相談があるん
だけれど、実際には子供たちはもう学校休みになっている。春休みも含めてかなり長い期間の休みになり新学期を迎える。
その意味でいうと、ここは春休みが明けたタイミングのLINE相談も必要じゃないかと思うんですが、どう考えていますでしょうか。
○福原精神保健福祉室長
LINE相談につきましては、この春休みはもともと10日間やる予定でございましたので予定どおり行います。
あと、教育委員会が去年の7月から土日と祝日でLINE相談をやっておりますので活用していきたいと思っております。
○蓮池委員
ぜひ、子供の命を守る意味からもここは特にしっかりと手厚くお願いして質問を終わります。
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